Clinical snapshot

ケトチフェンカプセル1mg「NIG」

ケトチフェンフマル酸塩カプセル

添付文書改訂 2026年02月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2てんかん又はその既往歴のある患者

効能・効果

  • 気管支喘息

  • アレルギー性鼻炎

  • 湿疹・皮膚炎、蕁麻疹、皮膚瘙痒症

用法・用量

通常、成人にはケトチフェンとして1回1mg(1カプセル)を1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与する。 なお、年齢・症状により適宜増減する。

使用上の注意

  • 〈効能共通〉
  1. 8.1眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。
  • 〈気管支喘息〉
  1. 8.2本剤はすでに起こっている発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、このことを患者に十分説明しておく必要がある。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1てんかんを除く痙攣性疾患、又はこれらの既往歴のある患者

痙攣閾値を低下させることがある。

  1. 9.1.2長期ステロイド療法を受けている患者

本剤投与によりステロイドの減量をはかる場合は十分な管理下で徐々に行うこと。

9.3 肝機能障害患者

肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

乳児、幼児に投与する場合には、観察を十分に行い慎重に投与すること。痙攣、興奮等の中枢神経症状があらわれることがある。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。一般的に生理機能が低下している。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
中枢神経抑制剤
(鎮静剤、催眠剤等)
抗ヒスタミン剤
アルコール
眠気、精神運動機能低下等を起こすことがある。
アルコール性飲料の摂取を制限すること。
いずれも中枢神経抑制作用を有するため。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
1%未満
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
ALPの上昇 1%未満
ALT 1%未満
AST 1%未満
LDH 頻度不明
γ-GTPの上昇 頻度不明
けん怠感 頻度不明
しびれ感 1%未満
ふらつき 1%未満
ほてり 頻度不明
めまい 1%未満
一過性の意識消失 頻度不明
下痢 1%未満
不眠 頻度不明
体重増加 1%未満
便秘 1%未満
動悸 頻度不明
口内炎 1%未満
口渇 頻度不明
味覚異常 1%未満
嘔吐 1%未満
多形紅斑 頻度不明
悪心 1%未満
排尿痛 頻度不明
易刺激性 頻度不明
月経異常 頻度不明
残尿感等の膀胱炎様症状 頻度不明
浮腫 頻度不明
発疹 1%未満
眠気 頻度不明
神経過敏 頻度不明
胃部不快感 1%未満
腹痛 1%未満
蕁麻疹 1%未満
血尿 頻度不明
鎮静 頻度不明
頭痛 1%未満
頻尿 頻度不明
食欲不振 1%未満
鼻出血 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

ケトチフェンはケミカルメディエーター遊離抑制に基づく抗アナフィラキシー作用及び抗ヒスタミン作用を有し、かつ、気道及び鼻粘膜等の組織の過敏性を減弱させる。更に、PAF(血小板活性化因子)による気道の反応性亢進を抑制し、好酸球に対する作用を有する。

18.2 抗アナフィラキシー作用

ケトチフェンはPCA(受動的皮膚アナフィラキシー)反応、実験的気管支喘息モデルにおけるアナフィラキシー反応を抑制する6)(ラット)。 ヒスタミン及びSRS-A等ケミカルメディエーターの遊離を抑制する(ラット腹腔・皮膚肥満細胞6),7)、ヒト白血球中好塩基球・好中球8),9)、ヒト肺10)in vitro)。また、抗SRS-A作用を有する9),10)(モルモット気管支筋in vivo、回腸in vitro)。

18.3 抗ヒスタミン作用

ケトチフェンはヒスタミンによる気管支収縮(モルモット)、血管透過性亢進、皮膚反応(ラット)等を抑制する6)。

18.4 PAF(血小板活性化因子)による気道反応の抑制

ケトチフェンはPAFによる気管支収縮、気道反応性亢進を抑制する11),12)(モルモット)。

18.5 好酸球に対する作用

PAFによる好酸球の肺への集積を防止する(モルモット12)、ヒヒ13))。 アレルギー性疾患患者においてケトチフェンは抗原刺激による好酸球の脱顆粒を防止する14)(in vitro)。 ケトチフェンはアレルギー性疾患患者の末梢血好酸球を減少させる15),16),17)。 また、臨床症状の改善に伴って低比重好酸球比率の減少がみられる15)。

18.6 誘発試験による過敏反応の抑制

アレルギー性疾患患者において、ケトチフェンは抗原誘発による気道、鼻粘膜、皮膚等の過敏反応を抑制する18),19),20),21),22)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与

健康成人にケトチフェンカプセル2カプセル(ケトチフェンとして2mg)注1)を1回経口投与した場合の薬物動態は次のとおりである3)。

Tmax(h) Cmax(ng/mL) AUC0→24(ng・h/mL) T1/2β(h)
2.8±0.2 5.13±0.63 54.62±8.36 6.72±0.70

平均±標準誤差(n=5)

  1. 16.1.2生物学的同等性試験

ケトチフェンカプセル1mg「NIG」とザジテンカプセル1mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ2カプセル[ケトチフェンフマル酸塩として2.76mg(ケトチフェンとして2mg)]健康成人男子に単回経口投与して血漿中ケトチフェン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された4)。

投与量
(mg)
AUC0-24
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
ケトチフェンカプセル1mg「NIG」 2 99.2±17.5 16.4±2.7 3.4±1.1 6.7±2.3
ザジテンカプセル1mg 2 90.4±16.4 16.0±3.1 3.4±0.8 6.5±3.6

(平均±標準偏差、n=14)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

16.3 分布

ケトチフェンの蛋白結合率は約75%である3)(in vitro、ヒト血清、平衡透析法)。

16.4 代謝

ケトチフェンの血中及び尿中における主代謝産物はグルクロン酸抱合体であり、脱メチル化体及びN-酸化体がわずかにみられた3),5)(外国人のデータ)。

16.5 排泄

健康成人に14C-ケトチフェンを単回投与した時、投与120時間後までに放射能は尿中に71.1%及び糞中に26.4%排泄された3)(外国人のデータ)。

注1)本剤の承認された通常成人1回用量は1mgである。