Clinical snapshot

クロベタゾン酪酸エステル軟膏0.05%「YD」

クロベタゾン酪酸エステル軟膏

添付文書改訂 2026年04月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎[穿孔部位の治癒が遅れるおそれがある。また、感染のおそれがある。]

  3. 2.3潰瘍(ベーチェット病は除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷[皮膚の再生が抑制され、治癒が著しく遅れるおそれがある。]

効能・効果

  • アトピー性皮膚炎(乳幼児湿疹を含む)

  • 顔面、頸部、腋窩、陰部における湿疹・皮膚炎

用法・用量

通常1日1~数回適量を患部に塗布する。

なお、症状により適宜増減する。

使用上の注意

  1. 8.1大量又は長期にわたる広範囲の密封法(ODT)等の使用により、副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様な症状があらわれることがある。

  2. 8.2顔面、頸部の病巣に長期間使用する場合には、慎重に使用すること。

  3. 8.3本剤の使用により症状の改善がみられない場合又は症状の悪化をみる場合は使用を中止すること。

  4. 8.4症状改善後は、できるだけ速やかに使用を中止すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1細菌、真菌、ウイルス皮膚感染症の患者

病期あるいは症状に応じて使用すること。感染を悪化させるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には大量又は長期にわたる広範囲の使用を避けること。動物実験(ラット)で胎児異常が認められている。

9.7 小児等

長期・大量使用又は密封法(ODT)により発育障害を来すおそれがある。また、おむつは密封法(ODT)と同様の作用があるので注意すること。

9.8 高齢者

大量又は長期にわたる広範囲の密封法(ODT)等の使用に際しては特に注意すること。一般に、副作用があらわれやすい。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ウイルス感染症 頻度不明
ステロイドざ瘡注3) 頻度不明
ステロイド皮膚注3)(皮膚萎縮 頻度不明
そう痒 頻度不明
一過性の刺激感 頻度不明
下垂体・副腎皮質系機能抑制注4) 頻度不明
丘疹 頻度不明
中心性漿液性網脈絡膜症 頻度不明
乾燥 頻度不明
口囲等に潮紅 頻度不明
多毛注3) 頻度不明
接触性皮膚炎 頻度不明
毛のう炎等) 頻度不明
毛細血管拡張 頻度不明
毛細血管拡張) 頻度不明
発疹 頻度不明
白癬等) 頻度不明
皮膚灼熱感 頻度不明
真菌症(カンジダ症 頻度不明
紅斑 頻度不明
紫斑) 頻度不明
細菌感染症(伝染性膿痂疹 頻度不明
膿疱 頻度不明
色素脱失注3) 頻度不明
蕁麻疹 頻度不明
酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎注3)(ほほ 頻度不明
魚鱗癬様皮膚変化注3) 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

クロベタゾン酪酸エステルは合成コルチコステロイドの一種であり、炎症性サイトカイン産生の抑制及びアラキドン酸代謝の阻害等のメカニズムを介して抗炎症作用を示すと考えられる2)。

18.2 局所抗炎症作用

  1. 18.2.1血管収縮作用

クロベタゾン酪酸エステルは無傷のヒト皮膚における血管収縮試験においてフルオシノロンアセトニドの約2.6倍の血管収縮作用を示した3)。

18.3 皮膚局所への影響

0.05%クロベタゾン酪酸エステル軟膏を健康成人の前腕屈側部に7週間連続塗布した場合、皮膚萎縮、皮膚潮紅、毛細血管拡張等の皮膚局所に及ぼす影響は0.1%ヒドロコルチゾン酪酸エステル軟膏より低かった4)。

18.4 全身への影響

尋常性乾癬の成人患者に0.05%クロベタゾン酪酸エステル軟膏及び0.1%ヒドロコルチゾン酪酸エステル軟膏をそれぞれ1日10g又は30gを5日間夜間密封法で塗布し、血漿コルチゾール値への影響を検討した結果、その低下の程度は10g投与群では両者間に差は認められなかったが、30g投与群では0.05%クロベタゾン酪酸エステル軟膏は0.1%ヒドロコルチゾン酪酸エステル軟膏に比し、有意に低かった5)。

18.5 生物学的同等性試験

  1. 18.5.1急性炎症抑制作用

クロベタゾン酪酸エステル軟膏0.05%「YD」、キンダベート軟膏0.05%を塗布したラットを用いて、カラゲニン足浮腫試験を行い、浮腫率を比較した結果、コントロール群に比較し、両製剤とも有意な浮腫抑制作用が認められた。また、両製剤間の効果に有意差は認められず、両製剤の生物学的同等性が確認された6)。

また、クロベタゾン酪酸エステル軟膏0.05%「YD」、キンダベート軟膏0.05%を塗布したラットを用いて、ヒスタミン誘発背部皮膚血管透過性を測定した結果、コントロール群に比較し、両製剤とも有意な透過抑制作用が認められた。また、両製剤間の効果に有意差は認められず、両製剤の生物学的同等性が確認された6)。

  1. 18.5.2慢性炎症抑制作用

背部皮下にコットンペレットを埋め込んだラットを用い、埋め込み部分にクロベタゾン酪酸エステル軟膏0.05%「YD」、キンダベート軟膏0.05%を連続7日間塗布した。発生した肉芽腫重量を比較した結果、コントロール群に比較し、両製剤とも有意な肉芽増殖抑制作用が認められた。また、両製剤間の効果に有意差は認められず、両製剤の生物学的同等性が確認された6)。

また、右後肢足にアジュバントを注射したラットを用い、投与箇所にクロベタゾン酪酸エステル軟膏0.05%「YD」、キンダベート軟膏0.05%を1日1回7日間塗布し、浮腫改善率を比較した結果、コントロール群に比較し、両製剤とも有意な浮腫抑制作用が認められ、また、両製剤間の効果に有意差は認められず、両製剤の生物学的同等性が確認された6)。

薬物動態

16.1 血中濃度

ラットの背部(10cm2)に3H-クロベタゾン酪酸エステル0.05%含有軟膏0.2g(1g/kg)を塗布し、24時間密封した結果、クロベタゾン酪酸エステルの血中濃度は投与24時間後に最高値(雄:2.38ng/mL、雌:3.44 ng/mL)を示し、以後漸減した1)。

16.3 分布

ラットの背部(10cm2)に3H-クロベタゾン酪酸エステル0.05%含有軟膏0.2g(1g/kg)を塗布し、24時間密封した後、全身オートラジオグラムにて体内分布を検討した。投与後24時間(密封終了時)では投与部位に高い放射活性が認められた以外、小腸、盲腸内容物、肝臓に弱い放射活性が認められた。96時間後では投与部位以外では腸内容物に低い放射活性が認められたにすぎなかった1)。

16.5 排泄

ラットに3H-クロベタゾン酪酸エステル0.05%含有軟膏を経皮投与した場合、投与後96時間までの糞中及び尿中排泄率の合計は9%未満であった1)。