Clinical snapshot

キイトルーダ点滴静注100mg

ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)製剤

添付文書改訂 2026年02月01日

【警告】

  1. 1.1本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に本剤の有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。

  2. 1.2間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例も報告されているので、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽等)の確認及び胸部X線検査の実施等、観察を十分に行うこと。また、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 悪性黒色腫

  • 切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌

  • 非小細胞肺癌における術前・術後補助療法

  • 再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫

  • 根治切除不能な尿路上皮癌

  • がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)

  • 根治切除不能又は転移性の腎細胞癌

  • 腎細胞癌における術後補助療法

  • 再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌

  • **局所進行頭頸部癌における術前・術後補助療法

  • 根治切除不能な進行・再発の食道癌

  • 治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌

  • PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌

  • ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法

  • 進行・再発の子宮体癌

  • がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)

  • 進行又は再発の子宮頸癌

  • 局所進行子宮頸癌

  • 再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫

  • 治癒切除不能な進行・再発の胃癌

  • 治癒切除不能な胆道癌

  • 切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫

用法・用量

  • 〈悪性黒色腫〉

通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注する。ただし、術後補助療法の場合は、投与期間は12ヵ月間までとする。

  • 〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発のMSI-Highを有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、治癒切除不能な進行・再発のMSI-Highを有する結腸・直腸癌、がん化学療法後に増悪したTMB-Highを有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫〉

通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注する。

  • 〈非小細胞肺癌における術前・術後補助療法〉

術前補助療法では、他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注する。その後、術後補助療法では、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注する。投与回数は、3週間間隔投与の場合、術前補助療法は4回まで、術後補助療法は13回まで、6週間間隔投与の場合、術前補助療法は2回まで、術後補助療法は7回までとする。

  • 〈根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、進行・再発の子宮体癌、進行又は再発の子宮頸癌、治癒切除不能な進行・再発の胃癌、切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫〉

他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注する。

  • 〈腎細胞癌における術後補助療法〉

通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注する。投与期間は12ヵ月間までとする。

  • 〈局所進行頭頸部癌における術前・術後補助療法〉術前補助療法では、通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注する。その後、術後補助療法では、放射線療法又はシスプラチンを用いた化学放射線療法との併用において、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注する。投与回数は、3週間間隔投与の場合、術前補助療法は2回まで、術後補助療法は15回まで、6週間間隔投与の場合、術前補助療法は1回まで、術後補助療法は8回までとする。

  • 〈根治切除不能な進行・再発の食道癌〉

フルオロウラシル及びシスプラチンとの併用において、通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注する。がん化学療法後に増悪したPD-L1陽性の根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌に対しては、本剤を単独投与することもできる。

  • 〈ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法〉

通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注する。投与回数は、3週間間隔投与の場合、術前薬物療法は8回まで、術後薬物療法は9回まで、6週間間隔投与の場合、術前薬物療法は4回まで、術後薬物療法は5回までとする。

  • 〈局所進行子宮頸癌〉

シスプラチンを用いた同時化学放射線療法との併用において、通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注する。投与期間は24ヵ月間までとする。

  • 〈治癒切除不能な胆道癌〉

ゲムシタビン塩酸塩及びシスプラチンとの併用において、通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注する。

使用上の注意

  1. 8.1本剤のT細胞活性化作用により、過度の免疫反応に起因すると考えられる様々な疾患や病態があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、過度の免疫反応による副作用の発現を考慮し、適切な鑑別診断を行うこと。過度の免疫反応による副作用が疑われる場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等を考慮すること。また、本剤投与終了後に重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤投与終了後も観察を十分に行うこと。

  2. 8.2間質性肺疾患があらわれることがあるので、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽等)の確認及び胸部X線検査の実施等、観察を十分に行うこと。また、必要に応じて胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。

  3. 8.3甲状腺機能障害、下垂体機能障害及び副腎機能障害があらわれることがあるので、内分泌機能検査(TSH、遊離T3、遊離T4、ACTH、血中コルチゾール等の測定)を定期的に行うこと。また、必要に応じて画像検査等の実施も考慮すること。

  4. 8.4劇症肝炎、肝不全、肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎があらわれることがあるので、肝機能検査を定期的(特にアキシチニブとの併用投与時は頻回)に行い、患者の状態を十分に観察すること。

  5. 8.51型糖尿病があらわれることがあるので、口渇、悪心、嘔吐等の症状の発現や血糖値の上昇に十分注意すること。

  6. 8.6腎障害があらわれることがあるので、腎機能検査を定期的に行い、患者の状態を十分に観察すること。

  7. 8.7筋炎、横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋力低下、筋肉痛、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行うこと。

  8. 8.8重症筋無力症があらわれることがあるので、筋力低下、眼瞼下垂、呼吸困難、嚥下障害等の観察を十分に行うこと。

  9. 8.9心筋炎があらわれることがあるので、胸痛、CK上昇、心電図異常等の観察を十分に行うこと。

  10. 8.10ぶどう膜炎等の重篤な眼障害があらわれることがあるので、眼の異常の有無を定期的に確認すること。また、眼の異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1自己免疫疾患の合併又は慢性的若しくは再発性の自己免疫疾患の既往歴のある患者

免疫関連の副作用が発現又は増悪するおそれがある。

  1. 9.1.2間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者

間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある。

  1. 9.1.3臓器移植歴(造血幹細胞移植歴を含む)のある患者

本剤の投与により移植臓器に対する拒絶反応又は移植片対宿主病が発現するおそれがある。

  1. 9.1.4結核の感染又は既往を有する患者

結核を発症するおそれがある。

9.4 生殖能を有する者

妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後4ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。 本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていない。妊娠マウスに抗PD-1抗体又は抗PD-L1抗体を投与すると、流産率が増加することが報告されていることから、妊娠中の女性に対する本剤の投与は、胎児に対して有害な影響を及ぼす可能性がある。また、ヒトIgGは母体から胎児へ移行することが知られている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト母乳中への移行に関するデータはないが、ヒトIgGは母乳中に移行することが知られている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
アミラーゼ増加 頻度不明
インフルエンザ様疾患 1%未満
サルコイドーシス 1%未満
ざ瘡様皮膚炎 頻度不明
しゃっくり 頻度不明
じん麻疹 1%未満
そう痒性皮疹 1%未満
そう痒症 頻度不明
フォークト・小柳・原田病 1%未満
ヘモグロビン減少 1%未満
ほてり 頻度不明
リパーゼ増加 頻度不明
リンパ球減少 頻度不明
上気道感染 1%未満
上腹部痛 頻度不明
下痢 頻度不明
不眠症 頻度不明
丘疹 1%未満
丘疹性皮疹 1%未満
乾癬 1%未満
低カリウム血症 頻度不明
低カルシウム血症 頻度不明
低ナトリウム血症 頻度不明
低マグネシウム血症 頻度不明
低リン酸血症 頻度不明
低血圧 1%未満
体重増加 1%未満
体重減少 頻度不明
便秘 頻度不明
倦怠感 頻度不明
光線過敏性反応 1%未満
労作性呼吸困難 1%未満
口内乾燥 頻度不明
口内炎 頻度不明
口腔カンジダ症 1%未満
口腔内潰瘍形成 1%未満
口腔内痛 1%未満
口腔咽頭痛 1%未満
味覚異常 頻度不明
呼吸困難 頻度不明
咳嗽 頻度不明
嗜眠 1%未満
嘔吐 頻度不明
嚥下障害 1%未満
四肢痛 頻度不明
回転性めまい 1%未満
多汗症 1%未満
多発ニューロパチー 1%未満
好中球減少 頻度不明
好酸球増加症 1%未満
寝汗 1%未満
尋常性白斑 頻度不明
尿路感染 頻度不明
悪寒 頻度不明
悪心 頻度不明
感覚鈍麻 頻度不明
手掌・足底発赤知覚不全症候群 頻度不明
排尿困難 1%未満
放射線皮膚損傷 頻度不明
斑状丘疹状皮疹 頻度不明
斑状皮疹 1%未満
末梢性感覚ニューロパチー 頻度不明
末梢性浮腫 頻度不明
末梢性運動ニューロパチー 1%未満
毛髪変色 1%未満
流涙増加 頻度不明
浮動性めまい 頻度不明
浮腫 1%未満
消化不良 頻度不明
湿疹 頻度不明
潮紅 1%未満
無力症 頻度不明
爪変色 1%未満
疲労 頻度不明
疼痛 1%未満
発声障害 頻度不明
発熱 頻度不明
発熱性好中球減少症 頻度不明
発疹 頻度不明
白血球減少 頻度不明
皮膚乾燥 頻度不明
皮膚剥脱 1%未満
皮膚炎 頻度不明
皮膚病変 1%未満
皮膚色素減少 1%未満
皮膚色素過剰 1%未満
眼乾燥 頻度不明
神経毒性 1%未満
筋力低下 頻度不明
筋痙縮 頻度不明
筋肉痛 頻度不明
筋骨格痛 1%未満
筋骨格硬直 1%未満
粘膜の炎症 頻度不明
紅斑 頻度不明
結膜炎 1%未満
耳鳴 頻度不明
肺塞栓症 1%未満
肺炎 頻度不明
胃炎 1%未満
胃食道逆流性疾患 頻度不明
背部痛 頻度不明
胸水 1%未満
胸痛 1%未満
脱毛症 頻度不明
脱水 頻度不明
腎機能障害 1%未満
腹痛 頻度不明
腹部膨満 1%未満
蛋白尿 頻度不明
血中CK増加 1%未満
血中LDH増加 1%未満
血中TSH増加 頻度不明
血中TSH減少 1%未満
血中クレアチニン増加 頻度不明
血中コレステロール増加 1%未満
血中尿素増加 1%未満
血小板減少 頻度不明
血尿 1%未満
視神経炎 1%未満
貧血 頻度不明
錯感覚 頻度不明
関節炎 1%未満
関節痛 頻度不明
霧視 1%未満
頭痛 頻度不明
食欲減退 頻度不明
骨痛 1%未満
高カリウム血症 1%未満
高コレステロール血症 1%未満
高トリグリセリド血症 1%未満
高尿酸血症 1%未満
高血圧 頻度不明
高血糖 頻度不明
鼓腸 1%未満
鼻出血 頻度不明
鼻漏 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

本薬はヒトPD-1に対する抗体であり、PD-1とそのリガンド(PD-L1及びPD-L2)との結合を阻害することにより、腫瘍特異的な細胞傷害性T細胞を活性化させ、腫瘍増殖を抑制すると考えられる。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与

国内第Ⅰ相試験(KEYNOTE-011試験)で、日本人の進行性固形がん患者に本剤2又は10mg/kgを単回静脈内持続投与注14)したときの、血清中濃度推移を図1に、薬物動態パラメータを表1に示す。クリアランス及び分布容積の幾何平均値は用量間(2及び10mg/kg)で概して同様であった。

図1 日本人患者の血清中濃度推移(平均±標準偏差)(KEYNOTE-011試験)

Cmax
(μg/mL)
Tmax注3)
(day)
AUC0-28day
(μg・day/mL)
t1/2
(day)
CL
(mL/day/kg)
Vz
(mL/kg)
本剤
2mg/kg
(3例)
47.4
(18.6)
0.223
(0.00208-0.233)
507
(20.0)
18.4
(56.1)注4)
2.46
(44.7)
65.3
(21.3)
本剤
10mg/kg
(7例)
250
(23.2)
0.00903
(0.000694-0.232)
2219
(32.4)
18.1
(68.4)注4)
2.93
(56.5)
76.5
(34.4)

幾何平均(幾何変動係数[%])

注3)中央値(範囲)

注4)Tlastを超えるt1/2を有する患者1例を平均値に含む

  1. 16.1.2反復投与
  • 〈悪性黒色腫〉

国内第Ⅰ相試験(KEYNOTE-041試験)で、日本人の根治切除不能な悪性黒色腫患者に本剤2mg/kgを3週間間隔で反復静脈内持続投与注14)したときの、初回(サイクル1)及び投与後21週(サイクル8)の血清中濃度推移を図2に、サイクル1及びサイクル8の薬物動態パラメータを表2に示す。サイクル8における、本剤のトラフ濃度及びAUC0-21dayの幾何平均は、それぞれ24.5μg/mL及び797μg・day/mLであった。本剤のトラフ濃度はサイクル8(21週)までにおおむね定常状態に到達した。

図2 日本人患者のサイクル1及びサイクル8の血清中濃度推移(平均±標準偏差)(KEYNOTE-041試験)

Cmax
(μg/mL)
Ctrough
(μg/mL)
AUC0-21day
(μg・day/mL)
CL
(mL/day/kg)
サイクル1(42例) 40.9
(28.1)
11.3注5)注6)
(19.0)
393注5)
(18.2)
NA
サイクル8(28例) 61.8
(24.5)
24.5注7)注8)
(48.8)
797注7)
(32.4)
2.51注7)
(32.4)

幾何平均(幾何変動係数[%])

注5)41例

注6)サイクル2投与前の血清中濃度

注7)25例

注8)サイクル9投与前の血清中濃度

NA:該当なし

  • 〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉

国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-024試験)で、PD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者(薬物動態解析対象152例、日本人21例を含む)に、本剤200mgを3週間間隔で反復静脈内持続投与したときの、日本人及び外国人患者における血清中トラフ濃度推移を図3に示す。初回(サイクル1)のCmaxの幾何平均(幾何変動係数)は67.5μg/mL(23%)で、投与後21週(サイクル8)のトラフ濃度注9)の幾何平均(幾何変動係数)は30.6μg/mL(50%)であった。

注9)サイクル8投与前の血清中濃度

図3 日本人及び外国人患者の血清中トラフ濃度推移(平均±標準偏差)(KEYNOTE-024試験)

  1. 16.1.3母集団薬物動態解析

本剤200mgを3週間間隔(Q3W)又は400mgを6週間間隔(Q6W)で投与したときの母集団薬物動態解析に基づく薬物動態パラメータと海外第Ⅰ相試験(KEYNOTE-555試験)にて本剤400mgをQ6Wで投与したときの実測値に基づく薬物動態パラメータを比較した結果は、表3のとおりであった。母集団薬物動態解析には、国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(KEYNOTE-010試験)、国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-024試験)、海外第Ⅰ相試験(KEYNOTE-001試験)、海外第Ⅱ相試験(KEYNOTE-002試験)及び海外第Ⅲ相試験(KEYNOTE-006試験)に組み入れられた患者2,993例のデータ(うち日本人は83例)を含む。

用法・用量 Cmax
(μg/mL)
Cavg
(μg/mL)
Ctrough
(μg/mL)
サイクル1 200mg Q3W注10) 59.1
(58.5, 59.7)
27.9
(27.7, 28.1)
18.1注11)
(17.8, 18.3)
400mg Q6W注10) 123
(122, 124)
32.4
(32.0, 32.7)
10.6注11)
(10.4, 10.8)
400mg Q6W
(実測値)
136.0注12)
(135.6, 136.4)
NA 14.9注13)
(14.4, 15.4)
定常状態 200mg Q3W注10) 92.8
(91.7, 94.1)
50.4
(49.8, 51.0)
30.9
(30.5, 31.4)
400mg Q6W注10) 148
(146, 149)
50.7
(50.1, 51.3)
20.3
(19.8, 20.9)

注10)2,993例×100回のシミュレーションにより算出した幾何平均値の中央値(2.5%点, 97.5%点)

Cavg:平均血清中濃度

注11)サイクル2投与前の血清中濃度

注12)56例の幾何平均値(95%信頼区間)

注13)41例の幾何平均値(95%信頼区間)

NA:該当なし

16.8 その他

本剤の有効性及び安全性に対する曝露-反応解析の結果、本剤200mgをQ3Wで投与した際と本剤400mgをQ6Wで投与した際の有効性及び安全性に明確な差異はないと予測された。

注14)本剤の承認用法及び用量は、通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注する。