Clinical snapshot

カルボシステインシロップ5%「ツルハラ」

L-カルボシステインシロップ

添付文書改訂 2023年03月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 下記疾患の去痰

上気道炎(咽頭炎、喉頭炎)、急性気管支炎、気管支喘息、慢性気管支炎、気管支拡張症、肺結核

  • 慢性副鼻腔炎の排膿

  • 滲出性中耳炎の排液

用法・用量

  • 通常、幼・小児に、体重kg当り、L-カルボシステインとして1日30mg(0.6mL)を3回に分割して経口投与する。 なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

使用上の注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1心障害のある患者

類薬で心不全のある患者に悪影響を及ぼしたとの報告がある。

9.3 肝機能障害患者

肝機能が悪化することがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
そう痒感 1%未満
下痢 1〜5%未満
口渇 1%未満
呼吸困難 頻度不明
嘔吐 1%未満
悪心 1%未満
浮腫 頻度不明
湿疹 1%未満
発熱 頻度不明
発疹 1〜5%未満
紅斑 1%未満
腹痛 1〜5%未満
腹部膨満感 1%未満
食欲不振 1〜5%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

カルボシステインは、粘液の調整作用及び粘膜の正常化作用により粘液線毛輸送能を改善し、喀痰、鼻汁、中耳貯留液の排泄を促進する5)。

〈上気道炎(咽頭炎、喉頭炎)、急性気管支炎、気管支喘息、慢性気管支炎、気管支拡張症及び肺結核の去痰〉

18.2 粘液構成成分調整作用

慢性気道疾患患者の喀痰中のシアル酸、フコースの構成比を正常化した6)。 亜硫酸ガス曝露により変化するシアル酸/フコース分解酵素及びシアル酸/フコース合成酵素活性を正常化した。同時に、その分泌粘液の主成分であるムチン(Muc-5acタンパク質)生成の増加を抑制した(ラット)7)。

18.3 杯細胞過形成抑制作用

亜硫酸ガス曝露モデルにおいて気道の杯細胞過形成を抑制した(ラット)8)。

18.4 気道炎症抑制作用

亜硫酸ガス曝露により増加する気道への炎症細胞浸潤(数)、活性酸素量及びエラスターゼ活性を抑制した(ラット)8),9)。 fMLPにより刺激したヒト好中球の活性化を抑制した(in vitro)10)。

18.5 粘膜正常化作用

慢性気管支炎患者の気管支粘膜上皮の線毛細胞の修復を促進した11)。

〈慢性副鼻腔炎の排膿〉

18.6 粘液線毛輸送能改善作用

慢性副鼻腔炎患者で、低下した鼻粘膜粘液線毛輸送能を改善した12)。

18.7 粘膜正常化作用

エンドトキシン注入あるいは亜硫酸ガス曝露による副鼻腔粘膜の障害を軽減し、修復を促進した(ウサギ)13),14)。

〈滲出性中耳炎の排液〉

18.8 粘液線毛輸送能改善作用

滲出性中耳炎患者で耳管の粘液線毛輸送能を改善した15)。

18.9 粘膜正常化作用

亜硫酸ガス(ウサギ)あるいは二酸化窒素(モルモット)曝露による中耳粘膜の障害を軽減し、更に粘膜の修復を促進した16),17)。

18.10 中耳貯留液排泄促進作用

亜硫酸ガス(ウサギ)あるいは二酸化窒素(モルモット)曝露による実験的滲出性中耳炎病態モデルにおいて、中耳腔貯留液の排泄を促進した16),17)。

18.11 炎症抑制作用

滲出性中耳炎モデルにおいて好中球の活性酸素産生能を抑制した(モルモット)18)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1生物学的同等性試験

カルボシステインシロップ5%「ツルハラ」とムコダインシロップ5%を、クロスオーバー法によりそれぞれ 10mL(L-カルボシステインとして500mg)を健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について 90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された1)。

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0-7.5
(μg・hr/mL)
Cmax
(μg/mL)
Tmax
(hr)
t1/2
(hr)
カルボシステインシロップ5%「ツルハラ」 17.3±0.5 5.5±0.2 1.5±0.1 1.9±0.1
ムコダインシロップ5% 17.7±0.8 5.6±0.2 1.5±0.1 1.8±0.1

(Mean±S.E.、n=12)

血漿中濃度並びに AUC、Cmax 等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。