成人:アレルギー性鼻炎、じん麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症、尋常性乾癬、多形滲出性紅斑) 小児:アレルギー性鼻炎、じん麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒
オロパタジン塩酸塩錠2.5mg「フェルゼン」
オロパタジン塩酸塩
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
成人:通常、成人には1回オロパタジン塩酸塩として5mgを朝及び就寝前の1日2回経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。 小児:通常、7歳以上の小児には1回オロパタジン塩酸塩として5mgを朝及び就寝前の1日2回経口投与する。
使用上の注意
- 〈効能共通〉
-
8.1眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。
-
8.2効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
- 〈アレルギー性鼻炎〉
- 8.3季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1長期ステロイド療法を受けている患者
本剤投与によりステロイド減量を図る場合には十分な管理下で徐々に行うこと。
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1腎機能低下患者(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)
高い血中濃度が持続するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
肝機能障害が悪化するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行及び出生児の体重増加抑制が報告されている。
9.7 小児等
低出生体重児、新生児、乳児又は幼児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。生理機能が低下していることが多く、副作用が発現しやすい。
相互作用
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| Al-P | 1〜5%未満 |
| AST | 1〜5%未満 |
| BUN上昇 | 1%未満 |
| LDH | 1〜5%未満 |
| γ-GTP | 1〜5%未満 |
| しびれ感 | 1%未満 |
| そう痒 | 1%未満 |
| ほてり | 1%未満 |
| めまい | 1〜5%未満 |
| リンパ球減少 | 1〜5%未満 |
| 下痢 | 1〜5%未満 |
| 不随意運動(顔面・四肢等) | 頻度不明 |
| 体重増加 | 1%未満 |
| 便秘 | 1%未満 |
| 倦怠感 | 1〜5%未満 |
| 動悸 | 1%未満 |
| 口内炎・口角炎・舌痛 | 1%未満 |
| 口渇 | 1〜5%未満 |
| 味覚異常 | 1%未満 |
| 呼吸困難 | 1%未満 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 嘔気 | 1〜5%未満 |
| 好酸球増多 | 1〜5%未満 |
| 尿潜血 | 1〜5%未満 |
| 尿糖陽性 | 1%未満 |
| 尿蛋白陽性 | 1%未満 |
| 排尿困難 | 1%未満 |
| 月経異常 | 頻度不明 |
| 浮腫(顔面・四肢等) | 1%未満 |
| 白血球増多 | 1〜5%未満 |
| 白血球減少 | 1%未満 |
| 眠気 | 5%以上 |
| 筋肉痛 | 頻度不明 |
| 紅斑等の発疹 | 1〜5%未満 |
| 総ビリルビン上昇) | 1〜5%未満 |
| 肝機能異常(ALT | 1〜5%未満 |
| 胸やけ | 1%未満 |
| 胸部不快感 | 1%未満 |
| 腹痛 | 1〜5%未満 |
| 腹部不快感 | 1〜5%未満 |
| 血中クレアチニン上昇 | 1%未満 |
| 血圧上昇 | 1%未満 |
| 血小板減少 | 1%未満 |
| 血清コレステロール上昇 | 1〜5%未満 |
| 関節痛 | 頻度不明 |
| 集中力低下 | 1%未満 |
| 頭痛・頭重感 | 1〜5%未満 |
| 頻尿 | 1%未満 |
| 食欲亢進 | 1%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
オロパタジン塩酸塩は、選択的ヒスタミンH1受容体拮抗作用を主作用とし、更に化学伝達物質(ロイコトリエン、トロンボキサン、PAF等)の産生・遊離抑制作用を有し、神経伝達物質タキキニン遊離抑制作用も有する18)。
18.2 薬理作用
- 18.2.1抗ヒスタミン作用
受容体結合実験において、ヒスタミンH1受容体に強い拮抗作用(Ki値:16nmol/L)を有するが、ムスカリンM1受容体にはほとんど親和性を示さず、その作用は選択的であった19)。また、モルモットにおけるヒスタミン誘発気道収縮反応にも抑制作用を示すことが確認された20)。
- 18.2.2実験的抗アレルギー作用
実験的アレルギー性鼻炎モデル(モルモット、ラット)において、抗原誘発による血管透過性亢進や鼻閉を抑制した21),22),23)。 ラット、モルモットにおける受身皮膚アナフィラキシーやアナフィラキシー性気道収縮を強力に抑制した24),25)。 能動感作モルモットにおける遅発型気道収縮と炎症細胞の浸潤を抑制した26)。 また、モルモットにおいて、血小板活性化因子(PAF)による気道過敏性亢進を抑制した27)。
- 18.2.3化学伝達物質の産生・遊離過程に及ぼす影響
ラット腹腔肥満細胞からのヒスタミンの遊離を抑制(IC30値;72μmol/L:卵白アルブミン刺激、110μmol/L:ジニトロフェニル化ウシ血清アルブミン刺激、26μmol/L:A-23187刺激、270μmol/L:コンパウンド48/80刺激)するとともに、アラキドン酸代謝系に作用して、ヒト好中球からのロイコトリエン(IC30値;1.8μmol/L)、トロンボキサン(IC30値;0.77μmol/L)、PAF(産生:10μmol/Lで52.8%抑制、遊離:10μmol/Lで26.7%抑制)等脂質メディエーターの産生あるいは遊離を抑制することが確認された28),29),30),31)。
- 18.2.4タキキニン遊離抑制作用
知覚神経終末から遊離する神経伝達物質タキキニンは、アレルギー性疾患の発症・増悪に関与することが知られている。オロパタジン塩酸塩は、モルモットの主気管支筋標本において、フィールド電気刺激時のタキキニン関与の収縮反応を抑制(IC30値;5.0μmol/L)した。その作用はカリウムチャネル(SKCaチャネル:small conductance Ca2+-activated K+チャネル)の活性化を介したタキキニン遊離抑制作用によると考えられた32),33)。
薬物動態
16.1 血中濃度
-
16.1.1単回投与
-
(1)成人
健康成人男性にオロパタジン塩酸塩錠5mg及び10mgを絶食下単回経口投与したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった1)。
| 投与量 | Tmax (hr) |
Cmax (ng/mL) |
AUC0-∞ (ng・hr/mL) |
T1/2 (hr) |
|---|---|---|---|---|
| 5mg (n=6) |
1.00±0.32 | 107.66±22.01 | 326±63a) | 8.75±4.63a) |
| 10mg (n=12) |
0.92±0.47 | 191.78±42.99 | 638±136b) | 7.13±2.21b) |
a)n=4、b)n=10 mean±S.D.
- (2)小児
小児アレルギー患者(10~16歳、40~57kg)にオロパタジン塩酸塩錠5mgを単回経口投与したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった2)。
| 投与量 | Tmax (hr) |
Cmax (ng/mL) |
AUC0-12 (ng・hr/mL) |
|---|---|---|---|
| 5mg (n=6) |
1.33±0.52 | 81.57±9.91 | 228±20 |
mean±S.D.
- 16.1.2反復投与
健康成人男性(8例)にオロパタジン塩酸塩錠1回10mgを1日2回6日間、7日目に1回の計13回反復経口投与したとき、4日目までに血漿中濃度は定常状態に達し、Cmaxは単回経口投与時の1.14倍であった1)。
- 16.1.3生物学的同等性試験
- 〈オロパタジン塩酸塩錠2.5mg「フェルゼン」〉
健康成人男性にオロパタジン塩酸塩錠2.5mg「フェルゼン」とアレロック錠2.5それぞれ1錠 (オロパタジン塩酸塩として2.5mg)をクロスオーバー法により絶食単回経口投与して血漿中オロパタジン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された3)。
| AUC0-48 (ng・hr/mL) |
Cmax (ng/mL) |
Tmax (hr) |
T1/2 (hr) |
|
|---|---|---|---|---|
| オロパタジン塩酸塩錠2.5mg「フェルゼン」 | 95.12±12.35 | 30.07±6.09 | 0.8±0.3 | 9.0±7.1 |
| アレロック錠2.5(2.5mg) | 89.93±11.24 | 28.19±6.22 | 0.9±0.5 | 5.8±5.5 |
mean±S.D., n=18
- 〈オロパタジン塩酸塩錠5mg「フェルゼン」〉
健康成人男性にオロパタジン塩酸塩錠5mg「フェルゼン」とアレックス錠5それぞれ1錠 (オロパタジン塩酸塩として5mg) をクロスオーバー法により絶食単回経口投与して血漿中オロパタジン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ (AUC、Cmax) について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された3)。
| AUC0-48 (ng・hr/mL) |
Cmax (ng/mL) |
Tmax (hr) |
T1/2 (hr) |
|
|---|---|---|---|---|
| オロパタジン塩酸塩錠5mg「フェルゼン」 | 197.35±33.79 | 68.46±22.55 | 0.8±0.3 | 8.4±6.1 |
| アレロック錠5(5mg) | 194.36±26.38 | 65.85±18.04 | 0.8±0.4 | 8.8±9.3 |
mean±S.D., n=18
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
- 16.3.1体組織への分布
ラットに14C-オロパタジン塩酸塩1mg/kgを経口投与したとき、大部分の組織で投与後30分に最も高い放射能濃度を示した。消化管のほか、肝臓、腎臓及び膀胱の放射能濃度は、血漿中放射能濃度より高かった4)。
- 16.3.2血液-脳関門通過性
ラットに14C-オロパタジン塩酸塩1mg/kgを経口投与したとき、脳内放射能濃度は測定した組織中で最も低く、そのCmaxは血漿中放射能濃度のCmaxの約1/25であった4)。
- 16.3.3血液-胎盤関門通過性
妊娠ラットに14C-オロパタジン塩酸塩1mg/kgを経口投与したとき、胎児血漿中及び組織内の放射能濃度は、母体血漿中放射能濃度の0.07~0.38倍であった5)。
- 16.3.4母乳中への移行性
授乳期のラットに14C-オロパタジン塩酸塩1mg/kgを経口投与したとき、乳汁中放射能濃度のAUC0-∞は、血漿中放射能濃度のAUC0-∞の約1.5倍であった5)。
- 16.3.5蛋白結合率
ヒト血清蛋白結合率は以下のとおりであった6)(in vitro)。
| 添加濃度(ng/mL) | 0.1 | 10 | 1000 |
|---|---|---|---|
| 血清蛋白結合率(%) | 54.7±1.7 | 55.2±0.8 | 54.7±5.5 |
限外ろ過法による mean±S.D., n=3
16.4 代謝
健康成人(6例)にオロパタジン塩酸塩錠80mgを単回経口投与したときの血漿中代謝物は、N-酸化体約7%、N-モノ脱メチル体約1%(未変化体とのAUC比)であり、尿中代謝物は、各々約3%、約1%(48時間までの累積尿中排泄率)であった1),7)。
16.5 排泄
- 16.5.1成人
健康成人にオロパタジン塩酸塩錠5mg(6例)及び10mg(12例)を単回経口投与したときの48時間までの未変化体の尿中排泄率は、投与量の63.0~71.8%であった。 また、健康成人(8例)にオロパタジン塩酸塩錠1回10mgを1日2回6日間、7日目に1回の計13回反復経口投与したときの尿中排泄率は、単回経口投与後と同程度であった1)。
- 16.5.2小児
小児アレルギー患者(10~16歳、40~57kg、6例)にオロパタジン塩酸塩錠5mgを単回投与したときの12時間までの未変化体の尿中排泄率は、投与量の61.8%であった2)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1腎機能低下患者(血液透析導入前)
クレアチニンクリアランスが2.3~34.4mL/minの腎機能低下患者及び健康成人(各6例)にオロパタジン塩酸塩錠10mgを朝食後単回経口投与したとき、健康成人と比較して、腎機能低下患者のCmaxは2.3倍、AUCは約8倍であった8),9)。
- 16.6.2高齢者
高齢者(70歳以上)及び健康成人(各6例)にオロパタジン塩酸塩錠10mgを単回経口投与したとき、高齢者の血漿中濃度は健康成人に比べ高く推移し、Cmaxは約1.3倍、AUCは約1.8倍であった。T1/2は両者とも10~11時間と同様であった9)。