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食道静脈瘤出血の止血及び食道静脈瘤の硬化退縮
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胃静脈瘤の退縮
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*静脈奇形の硬化退縮
【警告】
ときにショック等の重篤な副作用があらわれることがある。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1ショックあるいは前ショック状態にある患者[副作用としてショックが報告されており、症状がさらに悪化するおそれがある。]
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2.2多臓器障害あるいは播種性血管内凝固症候群(DIC)状態の患者[副作用としてDICが報告されており、症状がさらに悪化するおそれがある。]
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2.3胃潰瘍出血、十二指腸潰瘍出血又は胃びらん出血のある患者[出血をさらに助長させるおそれがある。]
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2.4経内視鏡的食道静脈瘤硬化療法に際し、内視鏡検査が危険と判断される患者[全身衰弱状態、心肺機能低下等の患者では内視鏡の挿入操作により症状がさらに悪化するおそれがある。]
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2.5心肺に重篤な合併症を有する患者[心肺機能の悪化のおそれがある。]
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2.6腎に重篤な合併症を有する患者
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2.7本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
- 〈食道静脈瘤出血の止血及び食道静脈瘤の硬化退縮〉
経内視鏡的食道静脈瘤硬化療法に用いる。 用時、1バイアルあたり10mLの注射用水又は血管造影用X線造影剤を加えて5%溶液に調製する。 通常、成人には静脈瘤1条あたり5%モノエタノールアミンオレイン酸塩として1~5mLを食道静脈瘤内に注入する。 なお、注入量は静脈瘤の状態及び患者の病態により適宜増減するが、1内視鏡治療あたりの総注入量は20mL以内とする。
- 〈胃静脈瘤の退縮〉
バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術に用いる。 用時、1バイアルあたり10mLの血管造影用X線造影剤を加えて5%溶液に調製する。 通常、成人には5%モノエタノールアミンオレイン酸塩として、1治療あたり0.4mL/kg以内を胃静脈瘤内に注入する。 なお、1治療あたり5%モノエタノールアミンオレイン酸塩としての総注入量は30mL以内とする。
- *〈静脈奇形の硬化退縮〉
静脈奇形の硬化療法に用いる。 用時、1バイアルあたり10mLの注射用水又は血管造影用X線造影剤を加えて5%溶液に調製する。 通常、5%モノエタノールアミンオレイン酸塩として、1治療あたり0.4mL/kg以内を静脈奇形病変内に注入する。 なお、1治療あたり5%モノエタノールアミンオレイン酸塩としての総注入量は30mL以内とする。
使用上の注意
- 〈効能共通〉
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8.1*本剤は経内視鏡的食道静脈瘤硬化療法、バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術又は静脈奇形の硬化療法に十分な知識及び経験のある医師が使用すること。
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8.2ときにショック等があらわれることがあるので、本剤による治療に際しては十分に問診し、患者の全身状態を観察し、異常が生じた場合直ちに投与を中止すること。使用に際しては、救急処置がとれるようにすること。
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8.3標的とする部位以外への流出により急性呼吸窮迫症候群、肺水腫があらわれることがあるので、対処部位での血流動態を観察し、流出に注意すること。
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8.4ときに播種性血管内凝固症候群(DIC)があらわれることがあるので、定期的に血液検査などを行うこと。
- 〈食道静脈瘤出血の止血及び食道静脈瘤の硬化退縮〉
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8.5食道静脈瘤周囲に注入した場合、食道潰瘍、食道狭窄の発現の可能性が高くなるので、食道静脈瘤周囲へは注入しないこと。また、食道静脈瘤外注入となった場合、食道穿孔、食道内巨大血腫が発現することがあるので、十分注意すること。
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8.6経内視鏡的食道静脈瘤硬化療法に際しては、必要に応じて、血管造影用X線造影剤を混和することにより、本剤が血管内に注入されたことを確認できるように施行することが望ましい。
- 〈静脈奇形の硬化退縮〉
- 8.7*標的とする部位以外への流出により、周辺部位の壊死や潰瘍等があらわれることがあるので、流出に注意すること。顔面の病変に投与し、失明に至った症例が報告されている。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1全身消耗性疾患を有する患者
症状がさらに悪化するおそれがある。
- 9.1.2心・脳血管障害のある患者
症状がさらに悪化するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1腎に重篤な合併症を有する患者
投与しないこと。腎障害を増悪させるおそれがある。
- 9.2.2腎障害のある患者(腎に重篤な合併症を有する患者を除く)
腎障害を増悪させるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1重篤な肝障害のある患者
肝障害を増悪させるおそれがある。
9.5 妊婦
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
- 〈食道静脈瘤出血の止血及び食道静脈瘤の硬化退縮、胃静脈瘤の退縮〉
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- *〈静脈奇形の硬化退縮〉
低出生体重児、新生児、乳児及び3歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
用量に注意すること。一般に生理機能が低下している。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| ポリドカノール製剤 | 同時投与を避けることが望ましい。1内視鏡治療で同時に使用すると、食道潰瘍、食道狭窄、胸水貯留の発現率が高くなることが報告されている。 | 同様の作用機序を有する。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALP | 1%未満 |
| ALTの上昇 | 1〜5%未満 |
| AST | 1〜5%未満 |
| BUN | 1〜5%未満 |
| CK上昇 | 1〜5%未満 |
| LDH | 5%以上 |
| γ-GTP | 1%未満 |
| アルブミン低下 | 1〜5%未満 |
| クレアチニンの上昇 | 1〜5%未満 |
| ビリルビンの上昇 | 5%以上 |
| ヘマトクリットの減少) | 1〜5%未満 |
| ヘモグロビン | 1〜5%未満 |
| 出血性胃炎 | 頻度不明 |
| 嘔気 | 1%未満 |
| 尿ウロビリノーゲンの上昇 | 1%未満 |
| 心窩部痛 | 1%未満 |
| 溶血注1) | 5%以上 |
| 疼痛 | 1〜5%未満 |
| 発熱 | 5%以上 |
| 白血球増多 | 1〜5%未満 |
| 白血球減少 | 1%未満 |
| 縦隔炎 | 1%未満 |
| 肉眼的血色素尿 | 1〜5%未満 |
| 胃・十二指腸潰瘍出血 | 頻度不明 |
| 胸水貯留 | 1%未満 |
| 胸痛 | 1〜5%未満 |
| 腫脹(25.0%)注2) | 5%以上 |
| 腹痛注1) | 5%以上 |
| 菌血症 | 頻度不明 |
| 蛋白尿 | 1%未満 |
| 血圧上昇 | 1%未満 |
| 血圧低下 | 1%未満 |
| 血小板減少 | 1〜5%未満 |
| 血清総蛋白低下 | 1%未満 |
| 貧血(赤血球 | 1〜5%未満 |
| 頭痛 | 1%未満 |
| 食道びらん・潰瘍出血 | 1%未満 |
| 食道内巨大血腫 | 1%未満 |
| 食道潰瘍 | 1〜5%未満 |
| 食道狭窄 | 1〜5%未満 |
| 食道静脈瘤出血 | 頻度不明 |
| 食道静脈瘤注1) | 1〜5%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
本剤は血管の内皮細胞を速やかに破壊させ、その部位へのフィブリン、血小板及び赤血球の沈着、集積を起こすことによって血栓を形成させる(血液凝固系は関与していない)。内皮細胞破壊は細胞膜の可溶化や透過性亢進という機序の強い細胞溶解作用で起こる。赤血球膜障害作用も同様の機序による。静脈瘤の消失機序としては、閉塞血栓による静脈瘤の虚脱及び血栓の器質化による瘤の縮小である。
18.2 血管内皮細胞傷害作用
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18.2.1ラット大動脈の血管内皮細胞にみられる網目構造(銀染色法)は、本剤を30秒間接触させた場合、0.3%液でほとんどが破壊され、1%以上の濃度では完全に破壊された(in vivo)7)。
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18.2.2ラット大腿静脈の血流を一過性に遮断した実験モデルに本剤を注入し、30秒後に血流を再開し、その直後、6時間後及び24時間後の血管内皮細胞に対する影響を組織学的に検討した。投与部位ではいずれも血管内皮細胞の剥離が認められたが、それ以外の部位(心臓、肺、脳)ではいずれの時期においても血管内皮細胞の傷害は認められなかった(in vivo)7)。
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18.2.3ヒト培養内皮細胞に対する細胞溶解作用が認められ、それらの作用は濃度依存的であった(in vitro)8)。
18.3 血栓形成作用
麻酔イヌの皮静脈の両端を止め、血液を除き本剤の5%液5mLを注入し接触させると、30秒後に内皮細胞は消失した。血流再開5分後には接触部位にフィブリン及び血小板の沈着が、2時間後にはさらに赤血球の沈着・集積がみられ、6時間後には壁在血栓が、24時間後には完全閉塞性血栓が形成され、その後4週間の観察で血栓は器質化した(in vivo)7)。
薬物動態
16.3 分布
3H-オレイン酸及び14C-エタノールアミンで二重標識した本剤をラットに静脈内投与した。3Hは主に肝、副腎、心及び脂肪組織に、14Cは主に肝、腎、副腎及び顎下腺に高い分布を示した2)。
16.4 代謝
3H-オレイン酸及び14C-エタノールアミンで二重標識した本剤をラットに静脈内投与した。本剤は投与後直ちにオレイン酸とエタノールアミンに分離し、血漿中のオレイン酸及びエタノールアミンは半減期が各々40.4分、8.6分とすみやかに消失するが、放射能濃度は代謝物により多峰性の推移を示し、半減期は3Hが74.6時間、14Cが100.9時間であった2)。
16.5 排泄
3H-オレイン酸及び14C-エタノールアミンで二重標識した本剤をラットに静脈内投与した。主排泄経路は3Hでは尿、糞に、14Cは呼気と尿で、投与後168時間までに3Hは78.2%が、また、14Cは67.2%が排泄された2)。