カンジダ属による口腔咽頭カンジダ症
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
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2.2ワルファリンカリウム、ピモジド、キニジン硫酸塩水和物、トリアゾラム、シンバスタチン、アゼルニジピン、オルメサルタン メドキソミル・アゼルニジピン、ニソルジピン、ブロナンセリン、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩、リバーロキサバン、アスナプレビル、ロミタピドメシル酸塩、ルラシドン塩酸塩を投与中の患者
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2.3妊婦又は妊娠している可能性のある女性
効能・効果
用法・用量
通常、成人には1回1錠(ミコナゾールとして50mg)を1日1回、上顎歯肉(犬歯窩)に付着して用いる。
使用上の注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1スルホニル尿素系血糖降下剤を投与中の患者
血糖値その他患者の状態を十分観察しながら慎重に投与すること。低血糖症状をきたした症例が報告されている。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。 経口投与による動物実験(ラット)において、死産仔数の増加が認められたとの報告がある1)。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。 動物実験(ラット)において、乳汁中に移行することが報告されている2)。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
相互作用
- 本薬はCYP3A及びCYP2C9を阻害する。
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| • ワルファリンカリウム• ワーファリン | ワルファリンの作用が増強し、重篤な出血あるいは著しいINR上昇があらわれることがある。また、併用中止後も、ワルファリンの作用が遷延し重篤な出血を来したとの報告もある。患者がワルファリンの治療を必要とする場合は、ワルファリンの治療を優先し、本剤を投与しないこと。 | ミコナゾールがワルファリンの代謝酵素であるCYP2C9を阻害することによると考えられる。 |
| • ピモジド• オーラップ | ピモジドによるQT延長、心室性不整脈(torsades de pointesを含む)等の重篤な心臓血管系の副作用があらわれるおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYP3Aを阻害することによると考えられる。 |
| • キニジン硫酸塩水和物• キニジン硫酸塩 | キニジンによるQT延長等があらわれるおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYP3Aを阻害することによると考えられる。 |
| • トリアゾラム• ハルシオン | トリアゾラムの作用の増強及び作用時間の延長があらわれるおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYP3Aを阻害することによると考えられる。 |
| • シンバスタチン• リポバス | シンバスタチンによる横紋筋融解症があらわれるおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYP3Aを阻害することによると考えられる。 |
| • アゼルニジピン• カルブロック • オルメサルタン メドキソミル・アゼルニジピン• レザルタス配合錠 • ニソルジピン • ブロナンセリン• ロナセン |
これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYP3Aを阻害することによると考えられる。 |
| • エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン• クリアミン配合錠 • ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩 |
これらの薬剤の血中濃度が上昇し、血管攣縮等の重篤な副作用があらわれるおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYP3Aを阻害することによると考えられる。 |
| • リバーロキサバン• イグザレルト | リバーロキサバンの血中濃度が上昇し、抗凝固作用が増強されることにより、出血の危険性が増大するおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYP3Aを阻害することによると考えられる。 |
| • アスナプレビル• スンベプラ | アスナプレビルの血中濃度が上昇し、肝胆道系の副作用が発現又は重症化するおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYP3Aを阻害することによると考えられる。 |
| • ロミタピドメシル酸塩• ジャクスタピッド | ロミタピドメシル酸塩の血中濃度が著しく上昇するおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYP3Aを阻害することによると考えられる。 |
| • ルラシドン塩酸塩• ラツーダ | ルラシドン塩酸塩の血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYP3Aを阻害することによると考えられる。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| • スルホニル尿素系血糖降下剤• グリベンクラミド、 • グリクラジド、 • アセトヘキサミド等 |
これらの薬剤の作用を増強することがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYPを阻害することによると考えられる。 |
| • フェニトイン | これらの薬剤の作用を増強することがある。 | ミコナゾールがフェニトインの代謝酵素であるCYP2C9を阻害することによると考えられる。 |
| • カルバマゼピン | これらの薬剤の作用を増強することがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYP3Aを阻害することによると考えられる。 |
| • ドセタキセル • パクリタキセル • イリノテカン塩酸塩水和物 |
これらの薬剤による骨髄抑制等の副作用が増強するおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYP3Aを阻害することによると考えられる。 |
| • シクロスポリン | シクロスポリンの血中濃度が上昇することがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYP3Aを阻害することによると考えられる。 |
| • タクロリムス水和物 • アトルバスタチンカルシウム水和物 • ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍剤• ビンクリスチン硫酸塩、 • ビンブラスチン硫酸塩、 • ビノレルビン酒石酸塩等 • ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗剤• ニフェジピン、 • アムロジピンベシル酸塩、 • ニカルジピン塩酸塩等 • ベラパミル塩酸塩 • シルデナフィルクエン酸塩 • アルプラゾラム • ミダゾラム • ブロチゾラム • メチルプレドニゾロン • セレギリン塩酸塩 • エバスチン • イマチニブメシル酸塩 • ジソピラミド • シロスタゾール |
これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYP3Aを阻害することによると考えられる。 |
| • HIVプロテアーゼ阻害剤• リトナビル、 • ホスアンプレナビルカルシウム水和物、 • アタザナビル硫酸塩等 |
ミコナゾール又はこれらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 | ミコナゾールとこれらの薬剤とのCYP3Aに対する競合的阻害作用によると考えられる。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| そう痒症 | 頻度不明 |
| ほてり | 頻度不明 |
| 上気道感染 | 頻度不明 |
| 上腹部痛 | 1〜5%未満 |
| 下痢 | 1〜5%未満 |
| 不安 | 1〜5%未満 |
| 倦怠感 | 1〜5%未満 |
| 口内乾燥 | 頻度不明 |
| 口唇炎 | 1〜5%未満 |
| 口腔内不快感 | 1〜5%未満 |
| 口腔内潰瘍形成 | 頻度不明 |
| 味覚消失 | 頻度不明 |
| 味覚異常 | 5%以上 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 心電図ST部分下降 | 1〜5%未満 |
| 悪心 | 1〜5%未満 |
| 歯冠周囲炎 | 1〜5%未満 |
| 歯肉そう痒症 | 頻度不明 |
| 歯肉痛 | 頻度不明 |
| 疲労 | 頻度不明 |
| 疼痛 | 頻度不明 |
| 発疹 | 1〜5%未満 |
| 胃腸障害 | 1〜5%未満 |
| 背部痛 | 1〜5%未満 |
| 腹痛 | 1〜5%未満 |
| 腹部不快感 | 1〜5%未満 |
| 舌痛 | 頻度不明 |
| 血中アルカリホスファターゼ増加 | 1〜5%未満 |
| 適用部位不快感 | 1〜5%未満 |
| 適用部位刺激感 | 1〜5%未満 |
| 適用部位潰瘍 | 1〜5%未満 |
| 適用部位炎症 | 1〜5%未満 |
| 適用部位疼痛 | 1〜5%未満 |
| 適用部位皮膚剥脱 | 1〜5%未満 |
| 適用部位紅斑 | 1〜5%未満 |
| 頭痛 | 1〜5%未満 |
| 食欲不振 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
ミコナゾールはチトクロームP450依存性14α-sterol demethylaseに作用し、真菌細胞膜の主要構成成分であるエルゴステロールの生合成を阻害することにより抗真菌活性を示す6)。また、ミコナゾールは高濃度では細胞の壊死性変化をもたらす殺菌的作用を有する7)。
18.2 カンジダに対する作用
最小発育阻止濃度 口腔咽頭カンジダ症患者(成人男女)を対象とした無作為化非盲検並行群間比較試験において、患者から採取されたCandida属の臨床分離株に対するミコナゾールのin vitro抗真菌活性を測定し、最小発育阻止濃度(MIC50/MIC90)を比較したところ、下表のとおりであった4)。
| 菌種(供試菌株数) | MIC50/MIC90 (μg/mL) |
|---|---|
| Candida albicans(110) | ≤0.03/0.06 |
| glabrata(18) | 0.5/1 |
| tropicalis(10) | 0.06/1 |
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
健康成人12例を対象に、本剤1錠(ミコナゾールとして50mg)を1回、上顎歯肉(犬歯窩)に付着し、唾液中、舌背付着液中及び血漿中のミコナゾール濃度を経時的に測定した3)。
| 例数 | Cmax (μg/mL) |
tmax (hour) |
AUC0-24h (μg・h/mL) |
|
|---|---|---|---|---|
| 唾液 | 12 | 345.98±201.84 | 14.08±6.27 | 2628.07±1106.24 |
| 舌背付着液 | 12 | 2506.35±3420.37 | 16.50±6.83 | 23339.95±21903.32 |
| 血漿 | 12 | 〔2.12±1.03〕×10-3 | 18.10±6.22 | 〔24.84±12.41〕×10-3 |
平均値±標準偏差
図 唾液中ミコナゾール濃度の推移