HIV感染症患者における口腔カンジダ症(軽症、中等症)
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、成人には1回1錠(クロトリマゾールとして10mg)を1日5回口腔内投与する(起床から就寝までの間に、3~4時間毎に使用する)。 本剤は口腔内で唾液により徐々に溶解しながら用いるもので、噛み砕いたり、呑み込んだり、強くしゃぶったりせずに、完全に溶解するまで口腔内に留めて使用すること。
使用上の注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1他のイミダゾール系抗真菌剤に対して薬物過敏症の既往歴のある患者
9.5 妊婦
妊婦(3ヵ月以内)又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。類薬(イトラコナゾール、ミコナゾール、フルコナゾール)において、乳汁中に移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| 免疫抑制剤 • タクロリムス水和物 |
タクロリムス水和物の血中濃度が上昇することが報告されている。 | 本剤がタクロリムス水和物の肝代謝(チトクロームP-450酵素系)反応を抑制し、クリアランスを低下させるためと考えられている。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALT上昇等 | 1〜5%未満 |
| AST上昇 | 1〜5%未満 |
| そう痒 | 頻度不明 |
| 口内乾燥 | 1〜5%未満 |
| 口内灼熱感 | 頻度不明 |
| 口腔疼痛 | 1〜5%未満 |
| 嘔吐 | 1〜5%未満 |
| 嘔気 | 1〜5%未満 |
| 腹痛 | 1〜5%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
クロトリマゾールは真菌細胞の細胞膜、核膜等の膜系構造のリン脂質分子に特異的親和性を持って結合し、その透過性を変化させ、抗真菌作用を示す2),3)。
18.2 抗真菌作用
クロトリマゾールはCandida属の病原真菌に対して強い抗真菌作用を有する4)。各種Candida属の臨床分離株に対する最小発育阻止濃度(MIC)は下表のとおりである5)(in vitro)。
| 菌種 | MIC | |
|---|---|---|
| Candida | albicans glabrata tropicalis krusei |
≦0.015~4μg/mL 0.25~2μg/mL ≦0.015~4μg/mL 0.03~0.5μg/mL |
薬物動態
16.1 血中濃度
健康成人12例に10mgトローチを口腔内投与した場合、血漿中には未変化体及び非活性代謝物(カルビノール体)が定常状態でそれぞれ4.1ng/mL及び19ng/mLと低濃度検出されたが、蓄積性は認められなかった1)(外国人データ)。
16.3 分布
健康成人12例に10mgトローチを口腔内投与した場合、服用後速やかに治療に十分な唾液中濃度が得られ、投与3時間後においても2μg/mLのクロトリマゾール濃度が維持されていた1)(外国人データ)。