- 以下の再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 高悪性度B細胞リンパ腫 原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫
- 再発又は難治性の濾胞性リンパ腫
1.1本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して、十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
1.2重度のサイトカイン放出症候群があらわれることがあり、死亡に至る例が報告されている。特に治療初期は入院管理等の適切な体制下で本剤の投与を行うこと。また、サイトカイン放出症候群に対する前投与薬の投与等の予防的措置を行うとともに、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、製造販売業者が提供するサイトカイン放出症候群管理ガイダンス等に従い、適切な処置を行うこと。
1.3免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群があらわれることがあり、死亡に至る例が報告されている。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、製造販売業者が提供する免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群管理ガイダンス等に従い、適切な処置を行うこと。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 高悪性度B細胞リンパ腫 原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫
〈再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫/高悪性度B細胞リンパ腫/原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫)、再発又は難治性の濾胞性リンパ腫(Grade 3B)〉**
2ステップ漸増
通常、成人にはエプコリタマブ(遺伝子組換え)として、28日間を1サイクルとして、1サイクル目は1日目に1回0.16mg、8日目に1回0.8mg、15日目及び22日目に1回48mgを皮下投与する。その後は1回48mgを、2及び3サイクル目は1、8、15、22日目、4から9サイクル目には1、15日目、10サイクル目以降は1日目に皮下投与する。
〈再発又は難治性の濾胞性リンパ腫(Grade 1~3A)〉**
3ステップ漸増
通常、成人にはエプコリタマブ(遺伝子組換え)として、28日間を1サイクルとして、1サイクル目は1日目に1回0.16mg、8日目に1回0.8mg、15日目に1回3mg、22日目に1回48mgを皮下投与する。その後は1回48mgを、2及び3サイクル目は1、8、15、22日目、4から9サイクル目には1、15日目、10サイクル目以降は1日目に皮下投与する。
8.1サイトカイン放出症候群があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、以下の事項に注意すること。
8.1.1サイトカイン放出症候群に対する前投与薬の投与等の予防的措置を行うこと。
8.1.2本剤の投与中は発熱、低血圧、低酸素症、悪寒、頻脈、頭痛、呼吸困難等について、観察を十分に行うこと。
8.1.3*サイトカイン放出症候群は投与初期に多く認められることから、1サイクル目の各投与後には入院管理を検討すること。ただし、少なくとも1サイクル目の初回の48mg投与後48時間は必ず入院管理とすること。
8.1.4サイトカイン放出症候群が疑われる症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。
8.1.5緊急時に備えてトシリズマブ(遺伝子組換え)を速やかに使用できるように準備しておくこと。
8.2免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群があらわれることがあるので、本剤の投与中は、失語症、意識レベルの変化、認知能力の障害、筋力低下、痙攣発作、脳浮腫等について、観察を十分に行うこと。また、免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群が疑われる症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。
8.3免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群として意識レベルの変化、痙攣発作等があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には十分注意させること。
8.4感染症(日和見感染症を含む)の発現若しくは悪化、又は帯状疱疹等の再活性化があらわれることがあるので、本剤投与に先立ってニューモシスチス・イロベチイ等の感染の有無を確認すること。本剤投与前に適切な処置を行い、本剤投与中は感染症の発現又は悪化に十分注意すること。
8.5血球減少があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び本剤投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。
8.6腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行う等、患者の状態を十分に観察すること。
血球減少により感染症が悪化するおそれがある。
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後4ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていない。IgG1モノクローナル抗体に胎盤通過性があることが知られており、本剤の作用機序から、本剤の妊娠中の曝露により、B細胞リンパ球減少症及び正常な免疫反応の変化等、胎児に有害な影響を及ぼす可能性がある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト母乳中への移行に関するデータはないが、ヒトIgGは母乳中に移行することが知られている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| **治療域が狭いCYP基質 ワルファリン シクロスポリン ボリコナゾール等 |
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるため、本剤の初回投与から最初の48mg投与の14日後まで、並びにサイトカイン放出症候群の発現中及び発現後は、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 | 本剤の投与によりサイトカインが放出され、CYPが抑制されることにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
| 生ワクチン又は弱毒生ワクチン | 接種した生ワクチンの原病に基づく症状が発現した場合には適切な処置を行う。 | 本剤のBリンパ球傷害作用により発病するおそれがある。 |
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| そう痒性皮疹 | 頻度不明 |
| そう痒症 | 頻度不明 |
| 下痢 | 5%以上 |
| 丘疹性皮疹 | 頻度不明 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 小水疱性皮疹を含む) | 頻度不明 |
| 悪心 | 5%以上 |
| 斑状皮疹 | 頻度不明 |
| 注射部位そう痒感 | 頻度不明 |
| 注射部位内出血 | 頻度不明 |
| 注射部位反応(注射部位紅斑 | 頻度不明 |
| 注射部位浮腫を含む)(44.4%) | 頻度不明 |
| 注射部位炎症 | 頻度不明 |
| 注射部位疼痛 | 頻度不明 |
| 注射部位発疹 | 頻度不明 |
| 注射部位結節 | 頻度不明 |
| 注射部位肥厚 | 頻度不明 |
| 注射部位腫瘤 | 頻度不明 |
| 注射部位腫脹 | 頻度不明 |
| 注射部位蕁麻疹 | 頻度不明 |
| 発熱(体温上昇を含む) | 5%以上 |
| 発疹(斑状丘疹状皮疹 | 頻度不明 |
| 紅斑性皮疹 | 頻度不明 |
| 腫瘍フレア | 頻度不明 |
| 膿疱性皮疹 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 5%以上 |
エプコリタマブは、CD3及びCD20に結合するヒト化免疫グロブリン(Ig)G1二重特異性モノクローナル抗体である。エプコリタマブは、T細胞の細胞膜上に発現するCD3とB細胞性腫瘍の細胞膜上に発現するCD20の両者に結合することによりT細胞の増殖及び活性化を誘導し、CD20陽性の腫瘍細胞を傷害すると考えられる9)。
エプコリタマブは、CD20を発現するびまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者由来LY2214腫瘍組織片を皮下移植し、ヒト臍帯血由来のCD34陽性造血前駆細胞を静脈内移植したインターロイキン2受容体γ鎖の部分的欠損を有する非肥満型糖尿病/重症複合型免疫不全マウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した10)。
16.1.1反復投与
(1)日本人非ホジキンリンパ腫患者に本剤を28日間を1サイクルとして、1サイクル目は1日目に0.16mg、8日目に0.8mg、15日目及び22日目に24mg注)あるいは48mgを皮下投与したときの本剤の血漿中濃度推移を図に示す2)。また、サイクル1の22日目に24mg注)あるいは48mgを投与した後の本剤の血漿中の薬物動態パラメータを表に示す2)。外国人患者及び日本人患者327例のデータに基づく母集団薬物動態解析により、半減期は22.0~24.4日と推定された3)。本剤を反復投与したときのサイクル1の血漿中濃度推移
| 投与量 | N | Cmax (μg/mL) | AUClast (μg・h/mL) | Tmax (h) |
|---|---|---|---|---|
| 24mg | 3 | 2.227 (51.03) | 276.2 (41.14) | 95.83 (95.0, 96.0) |
| 48mg | 6 | 5.465 (35.59) | 610.8 (66.74) | 94.68 (92.2, 96.2) |
幾何平均値(変動係数%)。ただし、Tmaxは中央値(最小値、最大値)を記載。
注)本剤の承認された用法及び用量は、下記のとおりである。
〈再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫/高悪性度B細胞リンパ腫/原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫)、再発又は難治性の濾胞性リンパ腫(Grade 3B)〉
2ステップ漸増
通常、成人にはエプコリタマブ(遺伝子組換え)として、28日間を1サイクルとして、1サイクル目は1日目に1回0.16mg、8日目に1回0.8mg、15日目及び22日目に1回48mgを皮下投与する。その後は1回48mgを、2及び3サイクル目は1、8、15、22日目、4から9サイクル目には1、15日目、10サイクル目以降は1日目に皮下投与する。
〈再発又は難治性の濾胞性リンパ腫(Grade 1~3A)〉
3ステップ漸増
通常、成人にはエプコリタマブ(遺伝子組換え)として、28日間を1サイクルとして、1サイクル目は1日目に1回0.16mg、8日目に1回0.8mg、15日目に1回3mg、22日目に1回48mgを皮下投与する。その後は1回48mgを、2及び3サイクル目は1、8、15、22日目、4から9サイクル目には1、15日目、10サイクル目以降は1日目に皮下投与する。