骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症
エヌジェンラ皮下注24mgペン
ソムアトロゴン(遺伝子組換え)
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
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2.2悪性腫瘍のある患者[成長ホルモンが細胞増殖作用を有するため。]
効能・効果
用法・用量
通常、ソムアトロゴン(遺伝子組換え)として0.66mg/kgを1週間に1回皮下投与する。
使用上の注意
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8.1本剤の投与中は、血清インスリン様成長因子-I(IGF-I)濃度が基準範囲上限を超えないよう、定期的に検査を実施し、必要な場合は投与量の減量を考慮すること。
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8.2成長ホルモンは、インスリン感受性を低下させるため、本剤の投与により血糖値、HbA1cの上昇があらわれることがある。定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、異常が認められた場合は、投与量の減量又は一時的な投与中止等、適切な処置を行うこと。
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8.3甲状腺機能低下が顕在化又は悪化する可能性があるので、甲状腺機能を定期的に検査すること。必要に応じて、適切な治療を行うこと。
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8.4本剤の投与により頭蓋内圧亢進の症状が悪化又は再発する可能性があるので、患者の状態を十分に観察すること。視覚異常、頭痛、悪心又は嘔吐が認められた場合は、本剤の投与を中止するか、投与量を減量するとともに、視神経乳頭浮腫の有無を確認するために眼底検査の実施を検討すること。
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8.5本剤の投与中に副腎皮質機能が低下し、血清コルチゾール値の低下や中枢性(二次性)副腎皮質機能低下症が顕在化することがあるので、患者の状態を十分に観察すること。
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8.6本剤の自己注射にあたっては、以下の点に留意すること。
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投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導の下で実施すること。
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全ての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。
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取扱説明書を必ず読むよう指導すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1*糖尿病患者、耐糖能異常のある患者又は糖尿病の危険因子を持つ患者
糖尿病患者では、投与開始前に血糖(血糖値、HbA1c等)及び糖尿病合併症(糖尿病網膜症等)の病勢をコントロールしておくこと。投与開始後は定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、また、糖尿病合併症(糖尿病網膜症等)を含め、患者の状態を注意深く観察すること。必要に応じて、糖尿病用薬の投与量の調整を行うこと。投与開始後に糖尿病の症状の顕在化又は悪化が認められた場合は、本剤の投与量の減量又は一時的な投与中止等、適切な処置を行うこと。 耐糖能異常のある患者又は糖尿病の危険因子を持つ患者(肥満、家族歴に糖尿病を持つ患者等)では、慎重に観察すること。糖尿病が顕在化することがある。
- 9.1.2脳腫瘍の既往のある患者
定期的に画像診断を実施し、脳腫瘍の発現や再発の有無を注意深く観察すること。成長ホルモンは、細胞増殖作用を有し、国内及び海外臨床試験において成長ホルモン投与後に脳腫瘍の再発が報告されている。
- 9.1.3心疾患を有する患者
ときに一過性の浮腫があらわれることがある。
9.2 腎機能障害患者
ときに一過性の浮腫があらわれることがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ヒトにおける妊娠、胎児又は出生児への影響は不明である。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中への移行については不明である。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| 主にCYP3Aで代謝される薬剤 性ホルモン製剤 抗てんかん薬 シクロスポリン 等 |
これらの薬剤の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、これらの薬剤の用量に注意すること。 | 成長ホルモンがCYP3Aにより代謝される化合物のクリアランスを増加させる可能性があるため。 |
| 糖質コルチコイド | 成長ホルモンの成長促進作用が抑制されることがある。 | 糖質コルチコイドが成長抑制効果を有するため。 |
| 糖質コルチコイド | 血清コルチゾール濃度が低下することがあるので、糖質コルチコイドの用量に注意すること。 | 成長ホルモンが11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型(11β-HSD-1)を抑制することにより、コルチゾンからコルチゾールへの変換を減少させるため。 |
| 経口エストロゲン | 成長ホルモンの成長促進作用が抑制されることがある。 | エストロゲンがIGF-I産生を抑制するため。 |
| *糖尿病用薬 インスリン製剤 ビグアナイド系薬剤 スルホニルウレア剤 速効型インスリン分泌促進薬 α-グルコシダーゼ阻害剤 チアゾリジン系薬剤 DPP-4阻害剤 GLP-1受容体作動薬 SGLT2阻害剤 等 |
本剤投与により、血糖値が上昇することがある。定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、これらの薬剤の投与量の調整を行うこと。 | 成長ホルモンがインスリン感受性を低下させるため。 |
| 甲状腺ホルモン | 本剤投与により甲状腺機能低下が顕在化又は悪化することがあるので、甲状腺ホルモンの用量に注意すること。 | 成長ホルモンの投与により、中枢性(二次性)甲状腺機能低下症があらわれることがあるため。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| メラノサイト性母斑 | 1%未満 |
| 低インスリン血症 | 頻度不明 |
| 低コレステロール血症 | 1%未満 |
| 低比重リポ蛋白減少 | 1%未満 |
| 低血糖 | 1%未満 |
| 初期不眠症 | 1%未満 |
| 嘔吐 | 1%未満 |
| 四肢痛 | 頻度不明 |
| 多尿 | 1%未満 |
| 失神 | 1%未満 |
| 好酸球増加症 | 1%未満 |
| 感覚鈍麻 | 1%未満 |
| 成長痛 | 1%未満 |
| 扁桃肥大 | 1%未満 |
| 易刺激性 | 1%未満 |
| 注射部位そう痒感 | 頻度不明 |
| 注射部位内出血 | 頻度不明 |
| 注射部位出血 | 頻度不明 |
| 注射部位変形 | 頻度不明 |
| 注射部位炎症 | 1%未満 |
| 注射部位熱感 | 頻度不明 |
| 注射部位疼痛(47.7%) | 頻度不明 |
| 注射部位硬結 | 頻度不明 |
| 注射部位紅斑(7.3%) | 頻度不明 |
| 注射部位肥厚 | 1%未満 |
| 注射部位腫脹 | 頻度不明 |
| 注射部位蕁麻疹 | 頻度不明 |
| 浮動性めまい | 1%未満 |
| 滑膜炎 | 1%未満 |
| 特発性蕁麻疹 | 頻度不明 |
| 甲状腺機能低下症 | 1%未満 |
| 眼瞼浮腫 | 1%未満 |
| 肥満 | 1%未満 |
| 血中クレアチンホスホキナーゼ増加 | 頻度不明 |
| 貧血 | 頻度不明 |
| 遊離脂肪酸増加 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 頻度不明 |
| 食欲亢進 | 頻度不明 |
| 高トリグリセリド血症 | 1%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
ソムアトロゴンは半減期を延長させるためにヒト成長ホルモンにヒト絨毛性性腺刺激ホルモンのβサブユニットのC末端ペプチドを融合した糖タンパク質であり、成長ホルモン受容体に結合後、STAT5bシグナル伝達経路の活性化及び血中IGF-I濃度の上昇を引き起こし、その結果、小児成長ホルモン分泌不全性低身長症患者の成長速度を高める。
18.2 体重増加作用
下垂体切除及び正常ラットにソムアトロゴンを皮下投与したところ、用量依存的に体重増加作用を示した。
18.3 IGF-I誘導作用
ラット及びアカゲザルにソムアトロゴンを皮下投与したところ、血清中IGF-I濃度が上昇した。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
日本人健康成人(17例)に本剤2.5、7.5及び15mgを単回皮下投与したときの血清中薬物濃度-時間推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった1)。
| 用量(mg) | Cmax(ng/mL) | AUClast(ng・h/mL) | tmax(h) | t1/2(h) |
|---|---|---|---|---|
| 2.5 (5例) |
21.0±14.2 | 666.7±292.5 | 6.0[4.0, 24.0] | 22.1±8.2a) |
| 7.5 (6例) |
53.9±21.9 | 2249.7±661.6 | 12.0[6.0, 18.0] | 22.4±2.0b) |
| 15 (6例) |
160.1±133.8 | 7502.3±5170.5 | 15.0[10.0, 48.0] | 21.9±7.2 |
平均値±標準偏差、tmaxは中央値[範囲] a)3例 b)5例
- 16.1.2反復投与
小児成長ホルモン分泌不全性低身長症患者(11~15例)に本剤を週1回又はジェノトロピン0.034mg/kgを1日1回反復皮下投与したとき、投与2週目における本剤投与時の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。また、投与2週目におけるジェノトロピン投与時のAUClastは、133.6ng・h/mL、Cmaxは17.3ng/mL、t1/2は3.52時間及びtmaxは2時間であった2)(外国人データ)。
| 用量(mg/kg) | Cmax(ng/mL) | AUClast(ng・h/mL) | tmax(h) | t1/2(h) |
|---|---|---|---|---|
| 0.25 (13例) |
460.0 | 10829.7 | 12 | 36.10 |
| 0.48 (15例) |
810.2 | 20447.6 | 12 | 18.27 |
| 0.66 (13例) |
1150.9 | 28013.1 | 6 | 22.43 |
平均値
- 16.1.3母集団薬物動態解析
本剤0.25、0.48及び0.66mg/kg注)を投与した日本人及び外国人小児成長ホルモン分泌不全性低身長症患者145例から得られた血清中本薬濃度に基づく母集団薬物動態解析の結果、日本人小児成長ホルモン分泌不全性低身長症患者に本剤0.66mg/kgを週1回反復皮下投与したときの定常状態におけるCmaxは756±295ng/mL、AUCssは26200±9680ng・h/mLと推定された(いずれも平均値±標準偏差)3)。
16.8 その他
本剤0.25、0.48及び0.66mg/kg注)を週1回反復皮下投与した小児成長ホルモン分泌不全性低身長症患者41例から得られた血清中本薬濃度及びIGF-I値に基づく母集団薬物動態/薬力学解析に基づくと、定常状態におけるIGF-Iのパラメータは以下のとおり推定された4)(外国人データ)。
| 用量(mg/kg) | IGF-I Cmax(ng/mL) | IGF-I AUClast(ng・h/mL) | IGF-I tmax(day) |
|---|---|---|---|
| 0.25 | 147±71 | 705±342 | 2.04[1.54, 2.29] |
| 0.48 | 183±60 | 895±285 | 2.29[2.04, 2.96] |
| 0.66 | 214±106 | 1080±530 | 2.58[2.38, 2.92] |
平均値±標準偏差、tmaxは中央値[範囲]
注)本剤の承認された用量は0.66mg/kg/週である。