- 下記疾患における利胆
胆道(胆管・胆のう)系疾患及び胆汁うっ滞を伴う肝疾患
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慢性肝疾患における肝機能の改善
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下記疾患における消化不良
小腸切除後遺症、炎症性小腸疾患
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外殻石灰化を認めないコレステロール系胆石の溶解
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原発性胆汁性肝硬変における肝機能の改善
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C型慢性肝疾患における肝機能の改善
ウルソデオキシコール酸
2.1完全胆道閉塞のある患者
2.2劇症肝炎の患者
胆道(胆管・胆のう)系疾患及び胆汁うっ滞を伴う肝疾患
慢性肝疾患における肝機能の改善
下記疾患における消化不良
小腸切除後遺症、炎症性小腸疾患
外殻石灰化を認めないコレステロール系胆石の溶解
原発性胆汁性肝硬変における肝機能の改善
C型慢性肝疾患における肝機能の改善
| 効能又は効果 | 用法及び用量 |
|---|---|
| • 下記疾患における利胆• 胆道(胆管・胆のう)系疾患及び胆汁うっ滞を伴う肝疾患 • 慢性肝疾患における肝機能の改善 • 下記疾患における消化不良• 小腸切除後遺症、炎症性小腸疾患** |
ウルソデオキシコール酸として、通常、成人1回50mgを1日3回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。 |
| • 外殻石灰化を認めないコレステロール系胆石の溶解** | 外殻石灰化を認めないコレステロール系胆石の溶解には、ウルソデオキシコール酸として、通常、成人1日600mgを3回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。 |
| • 原発性胆汁性肝硬変における肝機能の改善** | 原発性胆汁性肝硬変における肝機能の改善には、ウルソデオキシコール酸として、通常、成人1日600mgを3回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。増量する場合の1日最大投与量は900mgとする。 |
| • C型慢性肝疾患における肝機能の改善** | C型慢性肝疾患における肝機能の改善には、ウルソデオキシコール酸として、通常、成人1日600mgを3回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。増量する場合の1日最大投与量は900mgとする。 |
原疾患が悪化するおそれがある。
粘膜刺激作用があるため、症状が増悪するおそれがある。
投与しないこと。利胆作用があるため、症状が増悪するおそれがある。
投与しないこと。症状が増悪するおそれがある。
利胆作用があるため、胆汁うっ滞を惹起するおそれがある。
血清ビリルビン値の上昇等がみられた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。症状が悪化するおそれがある。
血清ビリルビン値の上昇等がみられた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。症状が悪化するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で妊娠前及び妊娠初期の大量(2,000mg/kg/日)投与により胎児毒性が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトで母乳への移行が認められている。
用量に注意して投与すること。一般に生理機能が低下している。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| コレスチラミン コレスチミド |
本剤の作用を減弱するおそれがあるので、可能な限り間隔をあけて投与すること。 | 本剤と結合し、本剤の吸収を遅滞あるいは減少させるおそれがある。 |
| 制酸剤 • 水酸化アルミニウムゲル 合成ケイ酸アルミニウム 水酸化アルミニウムゲル・水酸化マグネシウム |
本剤の作用を減弱するおそれがある。 | アルミニウムを含有する制酸剤は、本剤を吸着し、本剤の吸収を阻害するおそれがある。 |
| 脂質低下剤 • クロフィブラート ベザフィブラート フェノフィブラート |
本剤をコレステロール胆石溶解の目的で使用する場合は、本剤の作用を減弱するおそれがある。 | クロフィブラート等は胆汁中へのコレステロール分泌を促進するため、コレステロール胆石形成が促進されるおそれがある。 |
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALP上昇 | 1%未満 |
| ALT上昇 | 1%未満 |
| AST上昇 | 1%未満 |
| γ-GTP上昇 | 1%未満 |
| そう痒 | 1%未満 |
| ビリルビン上昇 | 1%未満 |
| めまい | 1%未満 |
| 下痢 | 1〜5%未満 |
| 便秘 | 1%未満 |
| 全身倦怠感 | 1%未満 |
| 嘔吐 | 1%未満 |
| 悪心 | 1%未満 |
| 発疹 | 1%未満 |
| 白血球数減少 | 1%未満 |
| 紅斑(多形滲出性紅斑等) | 頻度不明 |
| 胃不快感 | 1%未満 |
| 胸やけ | 1%未満 |
| 腹痛 | 1%未満 |
| 腹部膨満 | 1%未満 |
| 蕁麻疹等 | 1%未満 |
| 食欲不振 | 1%未満 |
ウルソデオキシコール酸は胆汁分泌を促進する作用(利胆作用)により胆汁うっ滞を改善する。また、投与されたウルソデオキシコール酸は肝臓において、細胞障害性の強い疎水性胆汁酸と置き換わり、その相対比率を上昇させ、疎水性胆汁酸の肝細胞障害作用を軽減する(置換効果)。さらに、ウルソデオキシコール酸はサイトカイン・ケモカイン産生抑制作用や肝臓への炎症細胞浸潤抑制作用により肝機能を改善する。そのほか、下記の胆石溶解作用、消化吸収改善作用が知られている11),12),13),14),15),16),17),18),19),20),21),22),23),24),25),26)。
胆石摘出術後患者5例にT-チューブドレナージを設置し、ウルソデオキシコール酸150mg/日を14日間経口投与したところ、肝胆汁流量は投与5日目より増加した11)。
慢性肝疾患患者にウルソデオキシコール酸150mg/日を3ヵ月間経口投与し、その前後に99mTc-PMTを静注して動態解析を行ったところ、肝の摂取排泄曲線のピークタイムが有意に短縮した12)。
18.3.2動物モデルにおける肝障害抑制作用
(1)自己免疫性肝炎モデルマウスに0.3%濃度になるように調製したウルソデオキシコール酸飼料を摂取させたところ、リポポリサッカライド投与による生存率の低下、血中AST及びALTの上昇、肝組織における壊死及び炎症細胞浸潤を抑制した13)。
(2)コンカナバリンA誘発肝障害モデルマウスにウルソデオキシコール酸50及び150mg/kgを経口投与したところ、血中AST及びALTの上昇を抑制した。また、本モデルにウルソデオキシコール酸150mg/kgを経口投与したところ、血中TNF-α、IL-6及びMIP-2(ヒトのIL-8に相当)上昇を抑制した。さらに、肝臓において好中球浸潤の指標となるミエロペルオキシダーゼ(MPO)活性の上昇を抑制した14)。
(3)ケノデオキシコール酸(CDCA)誘発肝障害モデルハムスターにウルソデオキシコール酸50及び150mg/kgを経口投与したところ、血中ALTの上昇を抑制した15)。
18.3.3疎水性胆汁酸の肝細胞障害性に対する軽減作用
ヒト肝細胞由来のChang細胞を用いたin vitro実験で、培養液中にCA、CDCAあるいはウルソデオキシコール酸を添加して細胞障害性を検討したところ、細胞障害性の強さはCDCAが最も強く、CAとウルソデオキシコール酸は同程度に弱かった。また、CDCAによる細胞障害性はウルソデオキシコール酸の添加により有意に低下した16)。
マウス肝非実質細胞とリンパ球を用いたin vitro試験で、コンカナバリンA添加によるTNF-α及びIL-6産生を抑制した。ラット肝実質細胞を用いたin vitro試験で、TNF-α添加によるRANTES産生を抑制した17)。
18.4.1回腸切除患者にウルソデオキシコール酸150mg/日を1ヵ月間経口投与し、その前後で血中高級脂肪酸、脂溶性ビタミン濃度を測定したところ、血中リノール酸、リノレン酸、ビタミンD、Eの各濃度が上昇した18)。
18.4.2膵液分泌促進作用
ラット及びイヌの十二指腸内に2.55×10-2Mに調製したウルソデオキシコール酸溶液2.5mL/kgを投与したところ、ラットにおいて膵液量の増加を、またイヌでは重炭酸濃度の増加及びアミラーゼなど膵酵素活性の上昇を認めた19)。
コレステロール系胆石症患者5例にウルソデオキシコール酸300mg/日を2ヵ月間、その後増量し、600mg/日を2ヵ月間経口投与したところ、いずれの用量においても胆のう胆汁中のコレステロールの相対比率は低下し、Lithogenic Indexの改善を認めた20)。
コレステロール系胆石症患者5例にウルソデオキシコール酸600mg/日を1週間経口投与し、胆のう胆汁を採取し、偏光顕微鏡で観察したところ、胆汁中に多成分型の液晶が認められ、コレステロールはこの液晶中に多量に可溶化されていた21)。
健康成人6例にウルソデオキシコール酸600mg/日を1ヵ月間経口投与したところ、腸管におけるコレステロール吸収を抑制した22)。
16.1.1健康成人を対象とし、ウルソデオキシコール酸200mgを投与(100mg錠を2錠、6例)したとき、最高血清中濃度は1.90±0.25μg/mLであった。また、400mgを投与(100mg錠を4錠、6例)したとき、最高血清中濃度は7.09±1.43μg/mLであった1)。
16.1.2生物学的同等性試験
ウルソデオキシコール酸錠100mg「サワイ」とウルソ錠100mgを健康成人男子にそれぞれ3錠(ウルソデオキシコール酸として300mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血清中ウルソデオキシコール酸濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された2)。
| Cmax (μg/mL) |
Tmax (hr) |
T1/2 (hr) |
AUC0-6hr (μg・hr/mL) |
|
|---|---|---|---|---|
| ウルソデオキシコール酸錠100mg「サワイ」 | 3.14±1.06 | 1.1±0.4 | 1.0±0.4 | 5.54±1.35 |
| ウルソ錠100mg | 3.06±1.07 | 1.0±0.3 | 1.2±0.6 | 5.29±1.62 |
(Mean±S.D.)
血清中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
健康成人にウルソデオキシコール酸1g/日を2週間経口投与後、14C-ウルソデオキシコール酸を静注し、同位体希釈分析法を用いてその吸収量などを測定した。腸肝循環中のウルソデオキシコール酸のプールサイズは約940mgであり、投与されたウルソデオキシコール酸はそのほとんどが腸肝循環を行っていた。また、胆汁中胆汁酸分画に占めるウルソデオキシコール酸は最大56%でありケノデオキシコール酸(CDCA)とコール酸(CA)の比率はともに減少した3)(外国人のデータ)。
健康成人6例を対象とし、ウルソデオキシコール酸400mg(100mg錠を4錠)を投与したとき、血清中の主な代謝物は、グリコウルソデオキシコール酸(GUDCA)及びその硫酸抱合体(GUDCA-S)であった。また、尿中の主な代謝物はGUDCA-S及びウルソデオキシコール酸のN-アセチルグルコサミン抱合体であった1)。
健康成人6例を対象とし、ウルソデオキシコール酸400mg(100mg錠を4錠)を投与したとき、投与後24時間のGUDCA-S、ウルソデオキシコール酸のN-アセチルグルコサミン抱合体等の代謝物の尿中総排泄量は0.5%であった1) 。
注)本剤の最大承認用量は900mgである。