Clinical snapshot

ウルグートカプセル200mg

ベネキサート塩酸塩 ベータデクス

添付文書改訂 2022年12月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性

効能・効果

  • 下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善

  • 急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期

  • 胃潰瘍

用法・用量

通常、成人にはベネキサート塩酸塩 ベータデクスとして、1回400mgを1日2回朝食後及び就寝前に経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

  • 〈急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期〉
  1. 8.1胃炎に対して胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善がみられない場合、長期にわたって漫然と使用すべきでない。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1血栓(脳血栓、心筋梗塞、血栓性静脈炎等)のある患者

in vitro で抗プラスミン作用が報告されている1)。

  1. 9.1.2消費性凝固障害のある患者

in vitro で抗プラスミン作用が報告されている1)。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物試験(ラット)で臨床用量の150倍(2000mg/kg)投与により催奇形作用が報告されている2)。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ALTの軽度上昇 頻度不明
ASTの軽度上昇 頻度不明
そう痒感 頻度不明
下痢 頻度不明
便秘 頻度不明
口渇 頻度不明
悪心・嘔吐 頻度不明
歯が浮く感じ 頻度不明
浮腫 頻度不明
浮遊感 頻度不明
発疹 頻度不明
胸部絞扼感 頻度不明
腹部不快感・膨満感 頻度不明
頭痛 頻度不明
頭重感 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

胃粘膜に直接作用し、胃粘膜の血流量を増加させるほか、種々の胃粘膜防御機能を増強させる。

18.2 胃粘膜血流量増加作用

  1. 18.2.1急性胃炎患者にベネキサート塩酸塩 ベータデクス200mgを生理食塩液に溶解し胃体部(n=29)及び前庭部(n=23)に注入したとき、内視鏡的レーザードップラー法にて測定された両部位の粘膜血流量は、注入直後(1分)から測定終了(5分)まで注入前に比べ有意に増加した16)。

  2. 18.2.2ベネキサート塩酸塩 ベータデクスはモルモット摘出血管において血管収縮を抑制した17)。

  3. 18.2.3ラットにベネキサート塩酸塩 ベータデクス100mg/kg、300mg/kgを経口投与したとき、水素ガスクリアランス法にて測定された投与5分後の胃粘膜血流量は、用量反応性に増加した。また、300mg/kg投与において1時間以上血流量増加の持続が認められた18)。

18.3 胃粘膜内高分子糖蛋白質の生合成促進作用及び減少抑制作用

  1. 18.3.1ラットにベネキサート塩酸塩 ベータデクス300mg/kg単独経口投与したとき、胃粘膜内高分子糖蛋白質を約1.5倍増加させた19)。

  2. 18.3.2ラットにベネキサート塩酸塩 ベータデクス300mg/kgをアスピリン300mg/kgと併用して経口投与したとき、また、アスピリン300mg/kg投与1時間前に経口投与したとき、いずれの場合もアスピリン投与によって起こる胃粘膜内高分子糖蛋白質の減少を抑制した19)。

18.4 胃粘膜の内因性プロスタグランジンE2及びI2増加作用

ラットにベネキサート塩酸塩 ベータデクス300mg/kg、1000mg/kgを胃内に注入したとき、インドメタシンあるいは拘束水浸ストレス負荷により低下した胃粘膜の内因性プロスタグランジンE2及びI2をほぼ用量依存性に増加させた20)。

18.5 酸(水素イオン)の胃粘膜への逆拡散防止作用

ラットにベネキサート塩酸塩 ベータデクス300mg/kgをアスピリン(胃粘膜関門障害物質)と併用して胃内に注入留置したとき、留置15分後の時点でアスピリンによって起こる胃粘膜への水素イオンの逆拡散を有意に抑制した21)。

18.6 各種実験潰瘍、実験胃粘膜病変に対する抑制作用

ベネキサート塩酸塩 ベータデクスはラットを用いた各種実験潰瘍22)、実験胃粘膜病変23)において幅広い抗潰瘍作用、病変発生抑制作用を示し、特に水浸ストレス潰瘍、アスピリン潰瘍、インドメタシン潰瘍、エタノール潰瘍及び塩酸エタノール潰瘍に対して著明な抑制効果を示した22)。

薬物動態

16.3 分布

胃切除患者6例にベネキサート塩酸塩 ベータデクスカプセル400mgを経口投与したとき、HPLC にて測定された投与30分後の摘出胃の胃体部正常部位におけるベネキサート塩酸塩濃度(μg/g)は、胃粘液:102.7~945.6、胃粘膜:2.1~66.4(ただし、1例は検出されず)、筋層:1.8~9.1であった3)。

16.4 代謝

健康成人男性3例にベネキサート塩酸塩 ベータデクスカプセル600mgを空腹時又は軽食後単回経口投与したとき、血漿中及び尿中に有効成分であるベネキサート塩酸塩は検出されず、速やかに代謝された。代謝物として、血漿中ではサリチル酸が、尿中ではサリチル尿酸及びグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸が多く排泄された4)。(1回600mgは承認外用量であり、承認用量は、通常、1回400mgである。)