Clinical snapshot

ウリアデック錠20mg

トピロキソスタット錠

添付文書改訂 2022年05月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2メルカプトプリン水和物又はアザチオプリンを投与中の患者

効能・効果

痛風、高尿酸血症

用法・用量

通常、成人にはトピロキソスタットとして1回20mgより開始し、1日2回朝夕に経口投与する。その後は血中尿酸値を確認しながら必要に応じて徐々に増量する。維持量は通常1回60mgを1日2回とし、患者の状態に応じて適宜増減するが、最大投与量は1回80mgを1日2回とする。

使用上の注意

  1. 8.1本剤は尿酸降下薬であり、痛風関節炎(痛風発作)発現時に血中尿酸値を低下させると痛風関節炎(痛風発作)を増悪させるおそれがあるため、本剤投与前に痛風関節炎(痛風発作)が認められた場合は、症状がおさまるまで、本剤の投与を開始しないこと。また、本剤投与中に痛風関節炎(痛風発作)が発現した場合には、本剤の用量を変更することなく投与を継続し、症状によりコルヒチン、非ステロイド性抗炎症剤、副腎皮質ステロイド等を併用すること。

  2. 8.2肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に検査を行うなど患者の状態を十分に観察すること。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1重度の腎機能障害のある患者

重度の腎機能障害のある患者(eGFR30mL/min/1.73m2未満)を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.3 肝機能障害患者

肝機能障害のある患者(ALT又はAST100IU/L以上)を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。 動物実験(ラット)で胎児への移行が報告されている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。 動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

経過を十分に観察しながら、慎重に投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。

相互作用

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
メルカプトプリン水和物
• ロイケリンアザチオプリン
• イムラン、
アザニン
骨髄抑制等の副作用を増強する可能性がある。 アザチオプリンの代謝物メルカプトプリンの代謝酵素であるキサンチンオキシダーゼの阻害により、メルカプトプリンの血中濃度が上昇することがアロプリノール(類薬)で知られている。本剤もキサンチンオキシダーゼ阻害作用をもつことから、同様の可能性がある。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ワルファリン ワルファリンの作用を増強させる可能性がある。 本剤による肝代謝酵素の阻害作用により、ワルファリンの代謝を抑制し、ワルファリンの血中濃度が上昇する可能性がある。
ビダラビン 幻覚、振戦、神経障害等のビダラビンの副作用を増強する可能性がある。 ビダラビンの代謝酵素であるキサンチンオキシダーゼの阻害により、ビダラビンの代謝を抑制し、作用を増強させることがアロプリノール(類薬)で知られている。本剤もキサンチンオキシダーゼ阻害作用をもつことから、同様の可能性がある。
キサンチン系薬剤
• テオフィリン等
キサンチン系薬剤(テオフィリン等)の血中濃度が上昇する可能性がある。本剤と併用する場合は、キサンチン系薬剤の投与量に注意すること。 テオフィリンの代謝酵素であるキサンチンオキシダーゼの阻害により、テオフィリンの血中濃度が上昇することがアロプリノール(類薬)で知られている。本剤もキサンチンオキシダーゼ阻害作用をもつことから、同様の可能性がある。
ジダノシン ジダノシンの血中濃度が上昇する可能性がある。本剤と併用する場合は、ジダノシンの投与量に注意すること。 ジダノシンの代謝酵素であるキサンチンオキシダーゼの阻害により、健康成人及びHIV患者においてジダノシンのCmax及びAUCが上昇することがアロプリノール(類薬)で知られている。本剤もキサンチンオキシダーゼ阻害作用をもつことから、同様の可能性がある。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
Al-P増加 1%未満
ALT増加 5%以上
AST増加 5%以上
LDH増加 1%未満
α1ミクログロブリン増加 5%以上
β-NアセチルDグルコサミニダーゼ増加 5%以上
β2ミクログロブリン増加 1〜5%未満
γ-GTP増加 1〜5%未満
しびれ 頻度不明
めまい 頻度不明
下痢 頻度不明
倦怠感 頻度不明
単球百分率増加 1%未満
口内炎 1%未満
口渇 1%未満
四肢不快感 1〜5%未満
四肢痛 1〜5%未満
尿中β2ミクログロブリン増加 1〜5%未満
尿中アルブミン陽性 1%未満
尿中蛋白陽性 1%未満
尿中血陽性 1%未満
尿中赤血球陽性 1%未満
悪心 頻度不明
浮腫 頻度不明
異常感 1%未満
痛風関節炎注) 5%以上
発疹 1%未満
白血球数増加 1%未満
白血球数減少 1%未満
筋肉痛 頻度不明
腹部不快感 頻度不明
血中CK増加 1〜5%未満
血中CK減少 1%未満
血中K増加 1%未満
血中アミラーゼ増加 1%未満
血中クレアチニン増加 1%未満
血中トリグリセリド増加 1〜5%未満
血中ビリルビン増加 1%未満
血中リン増加 1%未満
血圧上昇 1%未満
関節炎 1%未満
関節痛 1%未満
頻尿 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

トピロキソスタットは、キサンチン酸化還元酵素に競合的に阻害し(Ki値:5.1nmol/L)、尿酸生成を抑制する。他のプリン・ピリミジン代謝酵素に阻害作用を示さず、キサンチン酸化還元酵素に対して選択的に阻害する25),26)。

18.2 血中尿酸低下作用

マウス、ラット及びチンパンジー(高尿酸血症モデル)において、トピロキソスタットは単回経口投与により血中尿酸低下作用を示した27),28),29)。

18.3 尿中尿酸排泄量低下作用

チンパンジー(高尿酸血症モデル)において、トピロキソスタットは単回経口投与により尿中への尿酸排泄量を低下させた29)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与

健康成人男性(30例)にトピロキソスタット20、40、80、120、180mgを絶食下で単回経口投与したときの血漿中未変化体濃度推移及び薬物動態学的パラメータを以下に示す6)。 なお、本剤の承認された最大投与量は、トピロキソスタットとして1回80mgを1日2回である。

投与量 Cmax
(ng/mL)
Tmax
(h)
T1/2
(h)
AUC0-∞
(ng・h/mL)
20mg
(n=6)
229.9±81.6 0.67±0.41 4.97±1.79 225.4±22.5
40mg
(n=6)
469.4±246.8 0.83±0.26 7.49±3.57 580.2±109.4
80mg
(n=6)
822.3±390.5 0.75±0.27 5.16±1.01 1206.6±257.5
120mg
(n=6)
1318.4±371.2 0.92±0.49 4.56±0.73 2366.7±666.7
180mg
(n=6)
1773.5±926.6 0.75±0.42 7.11±5.01 2838.2±891.9

(平均値±標準偏差)

  1. 16.1.2反復投与

健康成人男性(12例)にトピロキソスタット1回40mg又は1回80mgを1日2回、それぞれ摂食下で7日間反復経口投与したとき、血漿中濃度は3~4日で定常状態に達し、蓄積性は認められなかった7)。

1日投与量 投与日 Cmax
(ng/mL)
Tmax
(h)
T1/2
(h)
AUC0-12h
(ng・h/mL)
累積係数
80mg
(n=6)
1 208.7±79.64 1.17±0.68 4.26±3.54 419.8±94.65 -
7 172.9±42.21 1.42±0.66 6.22±2.51 443.9±86.81 1.087±0.225
160mg
(n=6)
1 552.8±233.3 1.17±0.68 5.89±6.77 1044.4±314.1 -
7 608.5±306.7 1.00±0.55 7.98±3.26 1137.1±267.2 1.130±0.231

累積係数[投与7日目のAUC0-12h/投与1日目のAUC0-12h] (平均値±標準偏差)

16.2 吸収

  1. 16.2.1食事の影響

健康成人男性(11例)にトピロキソスタット60mgを摂食下に単回経口投与したとき、絶食下投与と比較してCmaxは30%減少、AUC0-∞は食事の影響を受けなかった8)。

投与条件 Cmax
(ng/mL)
Tmax
(h)
T1/2
(h)
AUC0-∞
(ng・h/mL)
絶食下
(n=11)
579.3±284.6 0.89±0.51 10.89±9.75 793.5±139.2
摂食下
(n=11)
375.8±145.3 2.32±0.84 6.66±2.96 838.8±223.9

(平均値±標準偏差)

16.3 分布

14C-トピロキソスタットを20、200及び2000ng/mLの濃度でヒト血漿に添加したとき、蛋白結合率は97.5~98.8%であった9)(in vitro)。

16.4 代謝

トピロキソスタットは主にグルクロン酸抱合体に代謝され、その代謝には主にUGT1A9が関与していた10)(in vitro)。 ヒト肝ミクロソームを用いたトピロキソスタットのCYP2C8/9、1A1/2、3A4及び2C19に対するKi値は14.8、21.9、41.6及び54.9μmol/Lで、CYP2A6、2B6、2D6及び2E1に対するIC50値は100μmol/L以上であった11)(in vitro)。 また、トピロキソスタットの薬物トランスポーターに対するIC50値は、OAT3、OAT1、BCRP及びOATP1B1が1.05、2.85、13.7及び41.7μmol/Lであり、MDR1、OCT2及びOATP1B3が50μmol/L以上であった12)(in vitro)。

16.5 排泄

健康成人男性(30例)にトピロキソスタット20、40、80、120、180mgを絶食下で単回経口投与したとき、投与後48時間までの尿中排泄率は、未変化体が投与量の0.1%未満、グルクロン酸抱合体が52.3~59.9%、N-オキサイド体が4.5~5.3%であった6)。 なお、本剤の承認された最大投与量は、トピロキソスタットとして1回80mgを1日2回である。 健康成人男性(12例)にトピロキソスタット1回40mg又は1回80mgを1日2回、それぞれ摂食下で7日間反復経口投与したとき、投与期間中の尿中排泄率は、未変化体が投与量の0.1%未満、グルクロン酸抱合体が50.0~59.5%、N-オキサイド体が5.0~8.8%であった7)。 健康成人男性(6例)に14C-トピロキソスタット80mgを絶食下で単回経口投与したとき、尿糞中放射能排泄率は、投与後192時間までに尿中に投与量の76.8%、糞中に26.1%であり、呼気中には排泄されなかった。また、尿中放射能排泄率は、グルクロン酸抱合体が64.0%、N-オキサイド体が5.8%であった13)(外国人データ)。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1腎機能障害患者

軽度及び中等度腎機能低下被験者(各6例)にトピロキソスタット80mgを絶食下で単回経口投与したときの薬物動態パラメータは、腎機能正常被験者と差は認められなかった14)。

腎機能 Cmax
(ng/mL)
Tmax
(h)
T1/2
(h)
AUC0-∞
(ng・h/mL)
正常
(n=6)
740.3±411.1 0.67±0.26 8.44±2.92 1161.5±554.2
軽度低下
(n=5)
806.7±452.3
[0.89]
0.90±0.65 6.67±2.26 1372.7±659.3
[1.17]
中等度低下
(n=6)
713.2±269.8
[0.99]
1.00±0.55 7.21±2.28 1426.6±622.4
[1.23]

(平均値±標準偏差) [ ]:正常に対する幾何平均の比 正常:Cin≧90mL/min/1.73m2、軽度低下:60≦Cin<90mL/min/1.73m2 中等度低下:30≦Cin<60mL/min/1.73m2(Cin:イヌリンクリアランス)

  1. 16.6.2高齢者

非高齢者男性(20歳以上35歳以下の6例)及び高齢者男性(65歳以上の6例)、高齢者女性(65歳以上の6例)にトピロキソスタット80mgを絶食下で単回経口投与したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった15),16)。

投与群 Cmax
(ng/mL)
Tmax
(h)
T1/2
(h)
AUC0-∞
(ng・h/mL)
非高齢者男性
(n=6)
969.1±320.3 0.58±0.20 7.30±2.55 1264.0±190.7
高齢者男性
(n=6)
741.1±570.6 0.92±0.58 6.95±0.56 1213.8±431.0
高齢者女性
(n=6)
719.0±468.8 0.67±0.26 8.16±4.85 1523.5±423.3

(平均値±標準偏差)

16.7 薬物相互作用

  • ワルファリン

健康成人男性(12例)にトピロキソスタット1回80mgを1日2回11日間反復経口投与し、6日目にワルファリン5mgを絶食下で単回経口投与したとき、ワルファリンR体のCmax及びAUC0-144hの幾何平均の比(併用投与/ワルファリン単独投与)は、1.07及び1.15であり、ワルファリンS体は1.11及び1.47であった。トピロキソスタットのCmax及びAUC0-12hの幾何平均の比(併用投与/トピロキソスタット単独投与)は、1.08及び1.01であった17)。