Clinical snapshot

ウステキヌマブBS皮下注45mgシリンジ「F」

ウステキヌマブ(遺伝子組換え)[ウステキヌマブ後続1]

添付文書改訂 2026年01月01日

【警告】

  1. 1.1本剤はIL-12/23の作用を選択的に抑制する薬剤であるため、感染のリスクを増大させる可能性がある。また、結核の既往歴を有する患者では結核を活動化させる可能性がある。また、本剤との関連性は明らかではないが、悪性腫瘍の発現が報告されている。本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、これらの情報を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、本剤投与後に副作用が発現した場合には、主治医に連絡するよう患者に注意を与えること。

  2. 1.2重篤な感染症

ウイルス、細菌及び真菌による重篤な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意すること。

  1. 1.3結核等の感染症について診療経験を有する内科等の医師と十分な連携をとり使用すること。

  2. 1.4本剤の治療を開始する前に、適応疾患の既存治療の適応を十分勘案すること。

  3. 1.5本剤についての十分な知識と適応疾患の治療の知識・経験をもつ医師が使用すること。

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1重篤な感染症の患者[症状を悪化させるおそれがある。]

  2. 2.2活動性結核の患者[症状を悪化させるおそれがある。]

  3. 2.3本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 既存治療で効果不十分な下記疾患 尋常性乾癬、乾癬性関節炎

用法・用量

通常、成人にはウステキヌマブ(遺伝子組換え)[ウステキヌマブ後続1]として1回45mgを皮下投与する。初回投与及びその4週後に投与し、以降12週間隔で投与する。 ただし、効果不十分な場合には1回90mgを投与することができる。

使用上の注意

  1. 8.1本剤はIL-12/23の作用を選択的に抑制する薬剤であり、感染のリスクを増大させる可能性がある。そのため、本剤の投与に際しては、十分な観察を行い、感染症の発症や増悪に注意すること。感染の徴候又は症状があらわれた場合には、直ちに主治医に連絡するよう患者を指導すること。

  2. 8.2本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。 また、本剤投与中も、胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核症の発現には十分に注意し、結核を疑う症状(持続する咳、体重減少、発熱等)が発現した場合には速やかに担当医に連絡するよう患者に指導すること。

  3. 8.3本剤はIL-12/23の作用を選択的に抑制する薬剤であり、悪性腫瘍発現の可能性があり、臨床試験において皮膚及び皮膚以外の悪性腫瘍の発現が報告されている。本剤との因果関係は明確ではないが、悪性腫瘍の発現には注意すること。

  4. 8.4生ワクチン接種に起因する感染症発現の可能性を否定できないので、本剤による治療中は、生ワクチンを接種しないこと。

  5. 8.5他の生物製剤から変更する場合は感染症の徴候について患者の状態を十分に観察すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1感染症(重篤な感染症を除く)の患者、感染症が疑われる又は再発性感染症の既往歴のある患者

感染症を悪化又は顕在化させるおそれがある。

  1. 9.1.2結核の既往歴を有する患者又は結核感染が疑われる患者

  2. (1)結核の既往歴を有する患者では、結核を活動化させるおそれがある。

  3. (2)結核の既往歴を有する場合又は結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談すること。下記のいずれかの患者には、結核等の感染症について診療経験を有する医師と連携の下、原則として本剤の投与開始前に適切な抗結核薬を投与すること。

  • 胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者

  • 結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者

  • インターフェロン-γ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、既感染が強く疑われる患者

  • 結核患者との濃厚接触歴を有する患者

  1. 9.1.3悪性腫瘍の既往歴のある患者、悪性腫瘍を発現し、本剤投与継続を考慮している患者

悪性腫瘍の既往歴のある患者を対象とする試験は実施されていない。

  1. 9.1.4アレルゲン免疫療法を受けた患者

アレルゲン免疫療法を受けた患者における本剤の使用については評価されていないが、本剤はアレルゲン免疫療法に影響を与える可能性がある。特にアナフィラキシーに対するアレルゲン免疫療法を受けている又は過去に受けたことのある患者については注意すること。

9.5 妊婦

  1. 9.5.1妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤はカニクイザルにおいて胎児への移行が報告されているが、胚・胎児毒性及び催奇形性は認められていない。

  2. 9.5.2本剤の投与を受けた患者からの出生児に対して生ワクチンを投与する際には注意すること。本剤は胎盤通過性があるとの報告があるため、感染のリスクが高まるおそれがある。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトにおいてごく少量乳汁中へ移行することが報告されている1),2),3)。

9.7 小児等

小児等の患者を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

感染症等の副作用の発現に留意し、十分な観察を行うこと。一般に生理機能が低下している。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
うつ病 1%未満
ざ瘡 1%未満
そう痒症 1〜5%未満
上気道感染 1〜5%未満
下痢 1%未満
乾癬性紅皮症 頻度不明
副鼻腔炎 1%未満
咽喉頭疼痛 1〜5%未満
嘔吐 1〜5%未満
外陰腟真菌感染 1%未満
好酸球性肺炎 頻度不明
帯状疱疹 1%未満
悪心 1〜5%未満
歯肉炎 1%未満
注射部位反応 1〜5%未満
浮動性めまい 1〜5%未満
無力症 1%未満
疲労 1〜5%未満
発疹 1〜5%未満
筋痛 1%未満
背部痛 1%未満
膿疱性乾癬 頻度不明
蕁麻疹 1%未満
過敏性血管炎 1%未満
関節痛 1〜5%未満
頭痛 1〜5%未満
鼻咽頭炎 5%以上
鼻閉 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

  • 〈ステラーラ®皮下注45mgシリンジ〉

In vitro試験において、本剤はヒトインターロイキン(IL)-12及びIL-23を構成するp40たん白サブユニットに特異的かつ高い親和性で結合し16)、IL-12及びIL-23受容体複合体への結合を阻害した17)。

18.2 p40、IL-12及びIL-23結合活性

  • 〈本剤〉

In vitro試験において、本剤はp40、IL-12及びIL-23に対して結合し、本剤の結合活性は、欧州で承認されたウステキヌマブ製剤及び米国で承認されたウステキヌマブ製剤と同程度であった18)。

18.3 IL-12介在性のINF-γ放出に対する阻害活性

  • 〈本剤〉

In vitro試験において、本剤はIL-12介在性のインターフェロンガンマ(INF-γ)放出を阻害し、本剤の阻害活性は、欧州で承認されたウステキヌマブ製剤及び米国で承認されたウステキヌマブ製剤と同程度であった19)。

18.4 薬理作用

  • 〈ステラーラ®皮下注45mgシリンジ〉

In vitro試験において、IL-12及びIL-23によって活性化されるヘルパーT細胞及びナチュラルキラー細胞などの免疫担当細胞の細胞内シグナル伝達並びにIFN-γ、IL-17A、IL-17F及びIL-22の分泌を抑制した20)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  • 〈本剤〉
  1. 16.1.1単回投与時

海外において、日本人を含む健康成人に本剤及び先行バイオ医薬品注1)をウステキヌマブ(遺伝子組換え)として45mgを単回皮下投与し、薬物動態(PK)を検討した。PK解析対象(本剤:96例、先行バイオ医薬品:97例)におけるPKパラメータ(Cmax、AUC0-t、AUC0-inf、Tmax及びt1/2)を表1に示す6)。このうちCmax及びAUC0-tの幾何最小二乗(LS)平均値比の90%信頼区間はいずれも生物学的同等性の基準範囲内(0.80~1.25)であった。

注1)先行バイオ医薬品:欧州で承認されたウステキヌマブ製剤

Cmax
(ng/mL)
AUC0-t
(h・ng/mL)
AUC0-inf
(h・ng/mL)
Tmax
(hr)
t1/2
(hr)
n n n n n
本剤 96 4,225
(1,348.22)
96 3,432,850
(969,366)
93 3,679,852
(1,066,729)
96 180.22
(88.639)
96 492.33
(124.766)
先行
バイオ医薬品
97 3,906
(1,247.47)
97 3,044,207
(943,154)
97 3,206,783
(1,029,191)
97 175.12
(78.833)
97 446.75
(109.936)

n:被験者数、平均値(標準偏差)

また、両剤の血清中薬物濃度推移を図1に示す6)。

図1 本剤及び先行バイオ医薬品の血清中薬物濃度推移

  • 〈ステラーラ®皮下注45mgシリンジ〉
  1. 16.1.2尋常性乾癬及び乾癬性関節炎

  2. (1)単回投与

乾癬患者に本剤22.5mg※、45mg及び90mgを単回皮下投与したとき、血清中ウステキヌマブ濃度は投与6.99~10.49日後に最高濃度に達した後、約3週の消失半減期で低下した。血清中ウステキヌマブのCmax及びAUC∞は、22.5~90mgの用量範囲において用量にほぼ比例して増加した7),8)。

用量 22.5mg※ 45mg 90mg
Cmax
(μg/mL)
1.44
(1.21~1.70)
2.77
(2.63~3.38)
9.58
(7.23~10.20)
Tmax
(day)
6.99
(4.76~12.24)
10.48
(4.73~14.00)
10.49
(6.98~13.99)
AUC∞
(μg・day/mL)
61.3
(49.2~75.8)
109.4
(96.9~171.9)
242.7
(195.7~272.3)

中央値(四分位範囲)、各6例

※本剤の承認用量は1回45/90mgである。

  1. (2)反復投与

乾癬患者に0、4週及びその後12週毎に52週目まで本剤45mg又は90mgを反復皮下投与したとき、血清中ウステキヌマブ濃度は投与開始28週目までに定常状態に達した。本剤45mg又は90mgを反復皮下投与したとき、定常状態における血清中ウステキヌマブのトラフ濃度の中央値はそれぞれ0.25~0.31及び0.55~0.76μg/mLであり、用量にほぼ比例して上昇した9),10)。

  1. (3)体重の影響

乾癬患者において、体重100kg超の患者に本剤90mgを投与したときの血清中ウステキヌマブのトラフ濃度は体重100kg以下の患者に本剤45mgを投与したときと同程度であった(外国人データ)11)。

16.2 吸収

  • 〈ステラーラ®皮下注45mgシリンジ〉

乾癬患者に本剤を単回静脈内投与(0.09、0.27、0.9、4.5mg/kg)又は単回皮下投与(0.27、0.675、1.35、2.7mg/kg)したときの血清中ウステキヌマブ濃度を用いて算出した、ウステキヌマブを皮下投与したときの絶対的バイオアベイラビリティは約57.2%と推定された(外国人データ)12)。

16.4 代謝

  • 〈ステラーラ®皮下注45mgシリンジ〉

ウステキヌマブは、ヒトIgG1由来の抗体であることから、他の免疫グロブリン13)と同様に代謝されると推察される。