既存治療で効果不十分な尋常性乾癬
イルミア皮下注100mgシリンジ
チルドラキズマブ(遺伝子組換え)注射液
【警告】
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1.1本剤は結核等の感染症を含む緊急時に十分に対応できる医療施設において、本剤についての十分な知識と適応疾患の治療に十分な知識・経験をもつ医師のもとで、本剤による治療の有益性が危険性を上回ると判断される患者のみに使用すること。本剤は感染症のリスクを増大させる可能性があり、また結核の既往歴を有する患者では結核を活動化させる可能性がある。また、本剤との関連性は明らかではないが、悪性腫瘍の発現が報告されている。治療開始に先立ち、本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、本剤の有効性及び危険性を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で治療を開始すること。
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1.2重篤な感染症
ウイルス及び細菌等による重篤な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意し、本剤投与後に感染症の徴候又は症状があらわれた場合には、速やかに担当医に連絡するよう患者を指導すること。
- 1.3本剤の治療を開始する前に、光線療法を含む既存の全身療法(生物製剤を除く)の適用を十分に勘案すること。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1重篤な感染症の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
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2.2活動性結核の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
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2.3本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、成人にはチルドラキズマブ(遺伝子組換え)として、1回100mgを初回、4週後、以降12週間隔で皮下投与する。
使用上の注意
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8.1本剤は、感染のリスクを増大させる可能性がある。そのため、本剤の投与に際しては、十分な観察を行い、感染症の発症や増悪に注意すること。感染症の徴候又は症状があらわれた場合には、速やかに担当医に連絡するよう患者を指導すること。
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8.2本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加えインターフェロンγ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。また、本剤投与中も、胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核症の発現には十分に注意し、結核を疑う症状(持続する咳、体重減少、発熱等)が発現した場合には速やかに担当医に連絡するよう患者を指導すること。なお、結核の活動性が確認された場合は結核の治療を優先し、本剤を投与しないこと。
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8.3本剤投与中は、生ワクチン接種による感染症発現のリスクを否定できないため、生ワクチン接種は行わないこと。
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8.4他の生物製剤から変更する場合は、感染症の徴候について患者の状態を十分に観察すること。
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8.5臨床試験において皮膚及び皮膚以外の悪性腫瘍の発現が報告されている。本剤との因果関係は明確ではないが、悪性腫瘍の発現には注意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1感染症(重篤な感染症を除く)の患者又は感染症が疑われる患者
感染症が悪化するおそれがある。
- 9.1.2結核の既往歴を有する患者又は結核感染が疑われる患者
結核症の発現に十分に注意すること。
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(1)結核の既往歴を有する患者では、結核を活動化させるおそれがある。
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(2)結核の既往歴を有する場合及び結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談すること。以下のいずれかの患者には、原則として抗結核薬を投与した上で、本剤を投与すること。
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胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者
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結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者
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インターフェロンγ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、既感染が強く疑われる患者
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結核患者との濃厚接触歴を有する患者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤はカニクイザルにおいて胎児への移行が報告されているが、胚・胎児毒性及び催奇形性は認められていない。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒトにおける乳汁中への移行は不明であるが、動物実験(カニクイザル)で乳汁中に移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
相互作用
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALT増加 | 1〜5%未満 |
| AST増加 | 1%未満 |
| γ-GTP増加 | 1%未満 |
| 上気道感染注1) | 1〜5%未満 |
| 乾癬性関節症 | 1%未満 |
| 倦怠感 | 1%未満 |
| 口腔ヘルペス | 1%未満 |
| 尿中血陽性 | 1%未満 |
| 毛包炎 | 1%未満 |
| 気管支炎 | 1%未満 |
| 発熱 | 1%未満 |
| 皮膚カンジダ | 1%未満 |
| 蕁麻疹 | 1%未満 |
| 蛋白尿 | 1%未満 |
| 血中トリグリセリド増加 | 1%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
チルドラキズマブは、インターロイキン23(IL-23)サイトカインのp19タンパク質サブユニットと特異的に結合するヒト化免疫グロブリンG1/kモノクローナル抗体であり、IL-23とIL-23受容体との相互作用を阻害する5)。
18.2 薬理作用
in vitro試験においてチルドラキズマブは、ヒトIL-23p19と高い親和性で結合したが(解離定数=297pM)、ヒトIL-12との結合は22.2nMまで認められなかった5)。また、IL-23が誘導する生物学的活性(Ba/F3細胞の増殖、IFNγ産生、STAT3リン酸化)を阻害し、阻害時のIC50値は59から187pMであった5)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
日本人健康成人にチルドラキズマブ50、200、及び400mgを単回皮下投与したときの血清中チルドラキズマブ濃度推移及び薬物動態パラメータを以下に示す1)。
| 用量 | 例数 | Cmax (μg/mL) |
Tmax (day) |
AUCinf (μg・day/mL) |
t1/2 (day) |
|---|---|---|---|---|---|
| 50mg | 8 | 6.77±1.91 | 13.0(6.0-13.3) | 297±54.9* | 25.4±2.70* |
| 200mg | 6 | 38.8±8.81 | 6.0(2.0-14.0) | 1400±330 | 27.3±4.04** |
| 400mg | 8 | 55.7±9.60 | 4.5(3.0-27.1) | 2370±272 | 22.5±2.23 |
平均±SD[Tmaxは例外とし、中央値(範囲)で表した]
*6例
**5例
- 16.1.2反復投与
日本人乾癬患者に本剤100mgを0週目、4週目及びそれ以降12週ごとに投与したときのチルドラキズマブの血清中トラフ濃度は下表のとおりであった2)。
| 用量 | 4週目 | 12週目 | 16週目 | 28週目 |
|---|---|---|---|---|
| 100mg | 4.66±1.82 | 2.71±1.55 | 1.13±0.821 | 1.08±0.831 |
平均±SD, 単位μg/mL
- 16.1.3母集団薬物動態解析(日本人及び外国人併合)
母集団薬物動態解析より推定された、乾癬患者におけるクリアランス、分布容積及び消失半減期の幾何平均値(CV%)は、それぞれ0.32L/day(38%)、10.8L(24%)及び23.4日(23%)であった。また、乾癬患者に本剤100mgを初回、4週後、以降12週間隔で投与したとき、投与後16週時までに定常状態に達し、定常状態における薬物動態パラメータの推定値は下表のとおりであった3)。
| 用量 | Cmax(μg/mL) | Tmax(day) | AUCSS(μg・day/mL) |
|---|---|---|---|
| 100mg | 8.1(34) | 6.2(46) | 305.4(41) |
幾何平均値(CV%)
16.2 吸収
日本人健康被験者に本剤を皮下投与した時の絶対的バイオアベイラビリティは92%であった1)。