- 既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎
イブグリース皮下注250mgシリンジ
レブリキズマブ(遺伝子組換え)注射液
【警告】
本剤の投与は、適応疾患の治療に精通している医師のもとで行うこと。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、成人及び12歳以上かつ体重40kg以上の小児には、レブリキズマブ(遺伝子組換え)として初回及び2週後に1回500mg、4週以降、1回250mgを2週間隔で皮下投与する。なお、患者の状態に応じて、4週以降、1回250mgを4週間隔で皮下投与することができる。
使用上の注意
-
8.1本剤投与中の生ワクチンの接種は、安全性が確認されていないので避けること。
-
8.2本剤が疾病を完治させる薬剤でなく、本剤投与中も保湿外用剤等を併用する必要があることを患者に対して説明し、患者が理解したことを確認したうえで投与すること。
-
**8.3本剤の自己投与にあたっては、以下の点に留意すること。
-
**本剤の投与開始にあたっては、医療施設において、必ず医師によるか、医師の直接の監督のもとで投与を行うこと。
-
**自己投与の適用については、その妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施したのち、本剤投与による危険性と対処法について患者又はその保護者が理解し、確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。
-
**自己投与適用後、本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な状況となる可能性がある場合には、直ちに自己投与を中止させ、医師の管理下で慎重に観察するなど適切な処置を行うこと。また、本剤投与後に副作用の発現が疑われる場合は、医療機関へ連絡するよう患者又はその保護者に指導を行うこと。
-
**使用済みのオートインジェクター又はシリンジを再使用しないように患者又はその保護者に注意を促し、安全な廃棄方法に関する指導の徹底を行うと同時に、使用済みのオートインジェクター又はシリンジを廃棄する容器等を提供すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1寄生虫感染患者
本剤を投与する前に寄生虫感染の治療を行うこと。また、患者が本剤投与中に寄生虫感染を起こし、抗寄生虫薬による治療が無効な場合には、寄生虫感染が治癒するまで本剤の投与を一時中止すること。本剤はIL-13を阻害することにより2型免疫応答を減弱させ、寄生虫感染に対する生体防御機能を減弱させる可能性がある。
- 9.1.2長期ステロイド内服療法を受けている患者
本剤投与開始後に経口ステロイドを急に中止しないこと。経口ステロイドの減量が必要な場合には、医師の管理下で徐々に行うこと。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤を妊娠カニクイザルへ投与した場合、胎盤を通過して胎児に移行することが確認されているが、胎児・出生児に毒性及び催奇形性は認められなかった1),2)。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒトの乳汁中への移行及び授乳された乳児への影響は不明である。本剤はヒトIgG4モノクローナル抗体であり、ヒトIgGは乳汁中へ移行することが知られている。
9.7 小児等
12歳未満の患者及び12歳以上18歳未満でかつ体重40kg未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。
相互作用
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| アレルギー性結膜炎 | 5%以上 |
| そう痒感 | 1〜5%未満 |
| 好酸球増加症 | 1〜5%未満 |
| 帯状疱疹 | 1%未満 |
| 春季カタル | 1%未満 |
| 注射部位反応(紅斑 | 1〜5%未満 |
| 疼痛 | 1〜5%未満 |
| 結膜炎 | 5%以上 |
| 腫脹等) | 1〜5%未満 |
| 角膜炎 | 1%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
レブリキズマブはインターロイキン(IL)-13に結合するIgG4モノクローナル抗体である(KD値:31pM)。レブリキズマブはIL-13に結合することにより、IL-13受容体複合体(IL-4Rα/IL-13Rα1)を介したIL-13シグナル伝達を特異的に阻害する。レブリキズマブは、IL-13の内在化に関与するIL-13受容体α2サブユニット(IL-13Rα2:デコイ受容体)に対するIL-13の結合は阻害しない11)。
18.2 薬理試験
- 18.2.1In vitro試験
レブリキズマブはIL-13で誘発されるシグナル伝達兼転写活性化因子(STAT)6のリン酸化及び細胞増殖(ヒト赤白血病細胞株TF-1)を阻害した11)。
- 18.2.2In vivo試験
レブリキズマブはIL-13で誘発されるマウスの肺の炎症を抑制した11)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
日本人健康成人に本剤125、250、及び375mg注1)を単回皮下投与したときの血清中レブリキズマブ濃度推移及び薬物動態パラメータを図1及び表1に示す。血清中レブリキズマブ濃度は投与後約4~7日で最高値に達し、消失半減期は約3週間であった3)。
図1)日本人健康成人に本剤125~375mg注1)を単回皮下投与したときの血清中レブリキズマブ濃度推移(平均値±標準偏差)
| 投与量 (例数) |
tmaxa) (day) |
Cmax (μg/mL) |
AUC0-∞ (μg・day/mL) |
t1/2 (day) |
|---|---|---|---|---|
| 125mg (7例) |
4.00 (1.00 - 14.0) |
15.3 (4.37) |
643 (134) |
23.1 (2.48) |
| 250mg (7例) |
6.00 (4.00 - 14.0) |
29.0 (7.99) |
1210 (324) |
21.3 (5.61) |
| 375mg (7例) |
6.96 (6.94 - 7.95) |
47.2 (8.28) |
1790 (297) |
20.4 (1.61) |
算術平均値(標準偏差)
a)中央値(最小値 - 最大値)
- 16.1.2反復投与
健康成人及びアトピー性皮膚炎患者2126例(日本人患者297例を含む)のデータを用いて母集団薬物動態解析を実施した。本剤250mgを4週間隔で皮下投与したときの日本人患者のCmax,ssは67.7μg/mL、Ctrough,ssは33.7μg/mL、AUCτ,ssは1470μg・day/mL、終末相のt1/2は20.1dayであった。また、本剤250mgを2週間隔で皮下投与したときのCmax,ssは115μg/mL、Ctrough,ssは88.7μg/mLであった3)。
- 16.1.3母集団薬物動態解析
健康成人及びアトピー性皮膚炎患者に本剤37.5~500mg注1)を皮下投与したとき、本剤の薬物動態には線形性が認められた。母集団薬物動態解析により推定された本剤皮下投与時の絶対的バイオアベイラビリティの母集団平均値は約86%であった。本剤の吸収に投与部位による違いは認められなかった。母集団薬物動態解析により推定された本剤皮下投与時の定常状態における分布容積及びクリアランスは4.32L、0.155L/dayであった4)。
注1)本剤承認用量は、1回500mg(初回及び2週後)、1回250mg(4週後以降)である。