Clinical snapshot

イヌリード注

イヌリン注射液

添付文書改訂 2024年12月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2無尿や乏尿のある患者

効能・効果

糸球体ろ過量の測定による腎機能検査

用法・用量

*本剤1バイアルを加熱溶解後、日局生理食塩液360mLに希釈し、A法で投与するが、18歳以下においては、患者の状態、体格を考慮し、B法を用いることもできる。

  • A法:初回量として、150mLを1時間に300mLの速度で30分間、次いで維持量として150mLを1時間に100mLの速度で90分間点滴静注する。

  • B法:初回量として、1時間に体重1kgあたり8mL(最大1時間に300mL)の速度で30分間、次いで維持量として、1時間に以下の計算式を用いて算出した投与量(最大1時間に100mL)の速度で120分間点滴静注する。なお、120分間の維持量投与中に排尿が認められなかった場合は、維持量の投与時間を150分間まで延長できる。 維持量(mL)=0.7×推定糸球体ろ過量(mL/min/1.73m2)×体表面積(m2)

使用上の注意

  1. 8.1水負荷と生理食塩液を投与し患者に負荷をかける検査であることから、診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

  2. 8.2開始時より患者の状態を観察し、浮腫等の症状の悪化又は呼吸困難等が認められた場合には、直ちに検査を中止し、適切な処置を行うこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1心臓、循環器系機能障害のある患者

水負荷を行い循環血液量が増すことから、心臓に負荷をかけ、症状を悪化させることがある。

  1. 9.1.2アレルギー素因のある患者

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1無尿や乏尿のある患者

投与しないこと。水分の過剰投与に陥りやすく、症状を悪化させるおそれがある。

  1. 9.2.2*腎不全あるいは透析を受けている患者

水分、生理食塩液投与により、症状を悪化させることがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ヒトにおいて胎盤通過性があり、胎児に移行することが報告されている2),3),4)。

9.6 授乳婦

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

*新生児及び低出生体重児として出生した乳児での本剤を用いた検査は、患者の状態を観察しながら慎重に行うこと。一般に、新生児及び低出生体重児として出生した乳児の腎機能は特に未成熟である。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ALP等の増加) 頻度不明
ALT 頻度不明
アミラーゼ増加 頻度不明
リンパ球減少 頻度不明
好中球増加 頻度不明
水様便 頻度不明
白血球減少 頻度不明
皮疹 頻度不明
肝機能検査値異常(AST 頻度不明
頭痛 頻度不明
頭部不快感 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 測定法

静脈内投与されたイヌリンは糸球体毛細血管を自由に透過し(透過率Kinulin=1.06)、尿細管では分泌も再吸収もされないことから糸球体ろ過量(GFR)測定のための標準物質として用いられており、真のGFRを示すとされている9),10),11),12)。

薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人男性(6例)に本剤(イヌリンとして3g)を持続静脈内投与したとき(30分までは300mL/hr、30分から120分までは100mL/hrの投与速度)、維持量注入時(30分から120分)の最高血清中濃度は13.9mg/dLであり、消失半減期は約1.6時間であった6)。

16.5 排泄

健康成人男性(6例)に本剤(イヌリンとして3g)を持続静脈内投与したとき(30分までは300mL/hr、30分から120分までは100mL/hrの投与速度)、投与終了後10時間までに尿中へほぼ100%排泄された6)。