Clinical snapshot

イソソルビド内服ゼリー70%分包30g「日医工」

イソソルビドゼリー

添付文書改訂 2023年08月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤及び本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2急性頭蓋内血腫のある患者[急性頭蓋内血腫を疑われる患者に、頭蓋内血腫の存在を確認することなく本剤を投与した場合、脳圧により、一時止血していたものが、頭蓋内圧の減少とともに再び出血し始めることもあるので、出血源を処理し、再出血のおそれのないことを確認しない限り本剤を投与しないこと。]

効能・効果

脳腫瘍時の脳圧降下、頭部外傷に起因する脳圧亢進時の脳圧降下、腎・尿管結石時の利尿、緑内障の眼圧降下、メニエール病

用法・用量

  • 〈脳腫瘍時の脳圧降下、頭部外傷に起因する脳圧亢進時の脳圧降下、腎・尿管結石時の利尿、緑内障の眼圧降下〉

脳圧降下、眼圧降下、及び利尿を目的とする場合には、通常成人1日量70~140gを2~3回に分けて経口投与する。症状により適宜増量する。

  • 〈メニエール病〉

メニエール病の場合には、1日体重当り1.5~2.0g/kgを標準用量とし、 通常成人1日量90~120gを毎食後3回に分けて経口投与する。症状により適宜増減する。

使用上の注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1脱水状態の患者

本剤の利尿作用により症状を悪化させることがある。

  1. 9.1.2尿閉のある患者

本剤の利尿作用により症状を悪化させることがある。

  1. 9.1.3うっ血性心不全のある患者

浸透圧利尿作用のため循環血液量が増大し、心臓に負担をかけることがある。

9.2 腎機能障害患者

本剤の利尿作用により症状を悪化させることがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
下痢 1〜5%未満
不眠 1〜5%未満
嘔吐 1〜5%未満
嘔気 1〜5%未満
悪心 1〜5%未満
発疹 頻度不明
紅斑 頻度不明
電解質異常(長期連用による) 頻度不明
頭痛 1〜5%未満
食欲不振 1〜5%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

体内でほとんど代謝を受けないため、濃厚液を大量に投与すると組織中の水分を血液中に移動させる。腎糸球体で容易にろ過され、糸球体ろ過量(GFR)を増加させる。尿細管で再吸収されないため、尿細管腔内の浸透圧が上昇し、水の再吸収が抑制される。その結果、電解質及び水の排泄が増加し、組織中の水分量が減少するため、頭蓋内圧や眼圧が低下する6)。

18.2 利尿作用

イヌにイソソルビドを経口投与(1~2g/kg)したところ、30分で尿量が増大した7)。

18.3 脳圧降下作用

イヌ(n=9)にイソソルビドを経口投与(3g/kg)したところ、脳脊髄圧は平均36%低下し、1~1.5時間後に最低値に達した8)。

18.4 眼圧降下作用

家兎にイソソルビドを経口投与(2g/kg)したところ、眼圧は45分後に最低値に達した9)。

18.5 内リンパ圧降下作用

内リンパ水腫モルモットにイソソルビドを頸静脈投与(1.6mL/kg(85w/v%))したところ、内リンパ圧は5~10分でほぼ0に近い低下を示した10)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与

健康成人男性3例にイソソルビド70%シロップ30mLを単回経口投与したとき、半減期(T1/2)は6.84±0.17時間(Mean±S.D.、以下同様)、血清中薬物濃度-時間曲線下面積(AUC)は4.61±0.47mg・hr/mL、体内平均滞留時間(MRT)は10.68±0.80時間、分布容積(Vd)は0.66±0.03L/kgであった1)。

  1. 16.1.2生物学的同等性試験

イソソルビド内服ゼリー70%分包30g「日医工」とイソバイドシロップ70%30mLを、クロスオーバー法によりそれぞれイソソルビドとして21g健康成人男性に空腹時単回経口投与して血漿中のイソソルビド濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された2)。

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC(μg・hr/mL) Cmax(μg/mL) Tmax(hr) T1/2(hr)
イソソルビド内服ゼリー70%分包30g「日医工」 5631.6±438.4 631.5±57.7 0.88±0.43 7.67±1.19
イソバイドシロップ70% 5630.5±546.4 604.9±73.0 1.00±0.56 7.94±1.54

(Mean±S.D., n=12)

血漿中薬物濃度推移

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

16.5 排泄

健康成人男性3例にイソソルビド70%シロップ30mLを単回経口投与したとき、投与24時間後には投与量の約80%が未変化体で尿中に排泄された1)。