褥瘡、皮膚潰瘍(熱傷潰瘍、下腿潰瘍)
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分又はヨウ素に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
症状及び病巣の広さに応じて適量を使用する。 潰瘍面を清拭後、1日1~2回ガーゼにのばして貼付するか、又は患部に直接塗布しその上をガーゼで保護する。
使用上の注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1甲状腺機能に異常のある患者
ポビドンヨード投与により血中ヨウ素値の調節ができず、甲状腺ホルモン関連物質に影響を与える可能性がある。
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1腎不全のある患者
ポビドンヨード投与により血清中総ヨウ素濃度が著しく高くなることが報告されている。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。長期にわたる広範囲の使用は避けること1)。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。長期にわたる広範囲の使用は避けること1)。
9.7 小児等
新生児にポビドンヨードを使用し、甲状腺機能低下症を起こしたとの報告がある2)。
相互作用
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| T4値等)の上昇あるいは低下などの甲状腺機能異常注2) | 頻度不明 |
| そう痒感 | 1〜5%未満 |
| ヨード疹注2) | 頻度不明 |
| 刺激感 | 1〜5%未満 |
| 疼痛 | 1〜5%未満 |
| 発赤 | 1〜5%未満 |
| 皮膚炎 | 1〜5%未満 |
| 血中甲状腺ホルモン値(T3 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
精製白糖・ポビドンヨード配合軟膏に含まれるポビドンヨードは殺菌作用を有している。また、精製白糖・ポビドンヨード配合軟膏に含まれる白糖の創傷治癒作用は、局所的浸透圧の上昇による浮腫軽減及び線維芽細胞の活性化に基づくと考えられている19)。
18.2 創傷治癒作用
-
18.2.1精製白糖・ポビドンヨード配合軟膏をラット欠損創及び皮膚潰瘍モデルに塗布した結果、肉芽新生及び表皮再生促進とともに治癒日数の短縮を、また糖尿病マウスの欠損創において肉芽組織及び血管数の増加を認めた20),21),22)。
-
18.2.2精製白糖・ポビドンヨード配合軟膏をラット切創モデルに塗布した結果、創耐張力の増加を認めた23)。
-
18.2.3白糖の創傷治癒過程に対する影響
-
(1)70%白糖水溶液をラット欠損創モデルに塗布し、治癒過程を検討した結果、表皮においては分裂期表皮細胞数の増加が、真皮においては創傷早期に線維芽細胞の増殖を促進させるヒアルロン酸の増加が認められた24)。
-
(2)80%白糖水溶液をラット切創モデルに塗布し、治癒過程を組織学的に検討した結果、創傷部の浮腫が軽度で、新生血管及び線維芽細胞に富み、膠原線維の再生を伴う発達した肉芽組織が認められた25)。
-
18.2.4生物学的同等性試験
ラットの皮膚欠損傷モデル及び皮膚熱傷創モデルにおいて、本剤と先発軟膏剤の治癒促進効果の比較を行ったところ、有意な差は認められなかった28)。
18.3 殺菌作用
-
18.3.1精製白糖・ポビドンヨード配合軟膏は褥瘡・皮膚潰瘍面から分離された臨床分離株(細菌3種(P. aeruginosa, S. aureus, S. epidermidis)、真菌1種(C. albicans))及び保存標準株(細菌5種(P. aeruginosa, S. aureus, E. coli, K. pneumoniae, B. subtilis)、真菌1種(A. niger))に対して殺菌作用を示した26),27)。
-
18.3.2生物学的同等性試験
細菌・真菌(S. aureus, S. epidermidis, E. coli, K. pneumoniae, P. aeruginosa, C. albicans)に対する殺菌作用について本剤と先発軟膏剤で比較を行ったところ、両剤とも作用時間10分以内に菌の陰性化が認められ、生物学的同等性が確認された29)。
薬物動態
16.1 血中濃度
-
16.1.1白糖
-
(1)単回塗布
14Cで標識した白糖を用いて調製した精製白糖・ポビドンヨード配合軟膏100mgをラット皮膚欠損創に4時間及び損傷皮膚に24時間単回塗布(各4匹)したとき、それぞれ塗布後1時間以内に最高血中濃度53及び105μg eq./mLに達し、以後速やかに減少した4)。
-
16.1.2ヨウ素
-
(1)単回塗布
精製白糖・ポビドンヨード配合軟膏100mgをラット皮膚欠損創に10時間、損傷皮膚及び熱傷潰瘍にそれぞれ24時間単回塗布(各4匹)したとき、ヨウ素の最高血中濃度は皮膚欠損創及び損傷皮膚で塗布後1時間に3.2及び5.1μg/mLを示し、熱傷潰瘍では塗布後6時間に1.85μg/mLを示した。また塗布終了時までのAUCはそれぞれ21.7、74.1、23.6μg・hr/mLであった5),6)。
- (2)反復塗布
精製白糖・ポビドンヨード配合軟膏100mgをラット損傷皮膚に14日間反復塗布(4匹)したとき、ヨウ素の最高血中濃度は1日目の塗布後1時間に6.1μg/mLを示し、4日目以降低下した5)。
16.2 吸収
- 16.2.1白糖
14Cで標識した白糖を用いて調製した精製白糖・ポビドンヨード配合軟膏100mgをラット皮膚欠損創及び損傷皮膚に単回塗布したとき、白糖は速やかに経皮吸収され、その吸収は皮膚欠損創よりも損傷皮膚の方が大きかった4)。
- 16.2.2ヨウ素
精製白糖・ポビドンヨード配合軟膏100mgをラット正常皮膚、皮膚欠損創、損傷皮膚及び熱傷潰瘍に単回塗布したとき、ヨウ素の経皮吸収は正常皮膚ではほとんど認められず、熱傷潰瘍、皮膚欠損創、損傷皮膚の順に増加した5),6)。
16.3 分布
- 16.3.1ヨウ素
精製白糖・ポビドンヨード配合軟膏100mgをラット皮膚欠損創に単回塗布したとき、甲状腺内ヨウ素濃度の上昇は観察されなかった5),6)。また、精製白糖・ポビドンヨード配合軟膏100mgをラット損傷皮膚に14日間反復塗布したとき、甲状腺内ヨウ素量は若干の増加を示し、4日目以降ほぼ同レベルを推移したが、投与終了3ヵ月後には塗布前値となった5)。
16.5 排泄
- 16.5.1白糖
14Cで標識した白糖を用いて調製した精製白糖・ポビドンヨード配合軟膏100mgをラット皮膚欠損創及び損傷皮膚に単回塗布したとき、両者とも呼気及び糞中にほとんど排泄されず、大部分が尿中に排泄され、その大半が塗布後4時間以内に排泄された4)。
- 16.5.2ヨウ素
精製白糖・ポビドンヨード配合軟膏100mgをラット皮膚欠損創及び損傷皮膚に単回塗布したとき、大部分が尿中に排泄され、その大半が塗布後1~2日に排泄された5),6)。