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アフリベルセプトBS硝子体内注射液40mg/mL「GRP」

アフリベルセプト(遺伝子組換え)[アフリベルセプト後続1]硝子体内注射液

添付文書改訂 2025年12月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2眼又は眼周囲に感染のある患者、あるいは感染の疑いのある患者[眼内炎等の重篤な副作用が発現するおそれがある。]

  3. 2.3眼内に重度の炎症のある患者[炎症が悪化するおそれがある。]

  4. 2.4妊婦又は妊娠している可能性のある女性

効能・効果

  • *中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性

  • 網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫

  • 病的近視における脈絡膜新生血管

  • 糖尿病黄斑浮腫

用法・用量

  • *〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性〉

アフリベルセプト(遺伝子組換え)[アフリベルセプト後続1]として2mg(0.05mL)を1ヵ月ごとに1回、連続3回(導入期)硝子体内投与する。その後の維持期においては、通常、2ヵ月ごとに1回、硝子体内投与する。なお、症状により投与間隔を適宜調節するが、1ヵ月以上あけること。

  • 〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管〉

アフリベルセプト(遺伝子組換え)[アフリベルセプト後続1]として1回あたり2mg(0.05mL)を硝子体内投与する。投与間隔は、1ヵ月以上あけること。

  • 〈糖尿病黄斑浮腫〉

アフリベルセプト(遺伝子組換え)[アフリベルセプト後続1]として2mg(0.05mL)を1ヵ月ごとに1回、連続5回硝子体内投与する。その後は、通常、2ヵ月ごとに1回、硝子体内投与する。なお、症状により投与間隔を適宜調節するが、1ヵ月以上あけること。

使用上の注意

  1. 8.1網膜疾患に関する専門知識を有し、硝子体内注射の投与手技に関する十分な知識・経験のある眼科医のみが本剤を投与すること。

  2. 8.2硝子体内注射に際し使用される薬剤(消毒薬、麻酔薬、抗菌点眼薬及び散瞳薬等)への過敏症の既往歴について事前に十分な問診を行うこと。

  3. 8.3本剤の硝子体内注射の際には、下記の点に注意しながら行うとともに、投与手技に起因する有害事象として結膜出血、眼痛、硝子体浮遊物等の有害事象が多く報告されているので注意すること。

  • 硝子体内注射は、無菌条件下で行うこと。(手術用手指消毒を行い、滅菌手袋、ヨウ素系洗眼殺菌剤、滅菌ドレープ及び滅菌開瞼器等を使用すること。)

  • 本剤投与前に、十分な麻酔と広域抗菌点眼剤の投与を行うこと。

  • 添付の専用フィルター付き採液針は、硝子体内注射には絶対に使用しないこと。

  • 過量投与を防ぐため、投与量が0.05mLであることを投与前に確認すること。

  • 患者に対し、眼内炎を示唆する症状(眼痛、充血、羞明、霧視等)があらわれた場合には直ちに連絡するように指導すること。

  1. 8.4硝子体内注射により眼圧を一過性に上昇させるおそれがあるので、本剤投与後、視神経乳頭血流の確認と眼圧上昇の管理を適切に行うこと。

  2. 8.5本剤の硝子体内注射後、一時的に霧視等があらわれることがあるため、その症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。

  3. 8.6定期的に視力等に基づき有効性を評価し、有効性が認められない場合には漫然と投与しないこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1緑内障、高眼圧症の患者

  2. 9.1.2脳卒中又は一過性脳虚血発作の既往歴等の脳卒中の危険因子のある患者

9.4 生殖能を有する者

妊娠可能な女性には、本剤投与中(最終投与後3ヵ月以上)、適切な避妊法を用いるよう指導すること。なお、ウサギの胚・胎児毒性試験で、胎児奇形がみられた最低用量における最高血漿中濃度は259ng/mLであり、安全域は明確になっていないため、本剤投与中止後の適切な避妊期間は明らかでない。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ウサギの胚・胎児毒性試験(3~60mg/kgを器官形成期に静脈内投与)において、母動物の体重減少、流産、着床後胚死亡及び胎児奇形(外表、内臓及び骨格奇形)の増加が報告されている。別のウサギ胚・胎児毒性試験(0.1~1mg/kgを妊娠1日~器官形成期に皮下投与)において、胎児奇形(外表、内臓及び骨格奇形)の増加が報告されている。妊娠ウサギにおいて、本剤の胎盤通過性が認められた。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への移行は不明である。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
アレルギー性結膜炎 1%未満
そう痒症 1%未満
タンパク尿 1%未満
ブドウ膜炎 1%未満
不快感 1%未満
会話障害 1%未満
光視症 1%未満
処置による疼痛 1%未満
前房のフレア 1%未満
前房内細胞 1%未満
前房出血 1%未満
前房蓄膿 1%未満
収縮期血圧上昇 1%未満
変視症 1%未満
尿中タンパク/クレアチニン比増加 1%未満
後のう部混濁 1%未満
悪心 1%未満
注射部位不快感 1%未満
注射部位乾燥 1%未満
注射部位出血 1%未満
注射部位刺激感 1%未満
注射部位浮腫 1%未満
注射部位炎症 1%未満
注射部位疼痛 1〜5%未満
注射部位紅斑 1%未満
注射部位腫脹 1%未満
注射部位血腫 1%未満
流涙増加 1〜5%未満
点状角膜炎 1%未満
白内障 1%未満
眼そう痒症 1%未満
眼の異常感 1%未満
眼の異物感 1〜5%未満
眼乾燥 1%未満
眼充血 1〜5%未満
眼刺激 1〜5%未満
眼痛 5%以上
眼瞼浮腫 1%未満
眼瞼炎 1%未満
眼瞼痛 1%未満
眼瞼縁痂皮 1%未満
眼窩周囲血腫 1%未満
眼脂 1%未満
眼部不快感 1%未満
眼部腫脹 1%未満
硝子体浮遊物 1〜5%未満
硝子体混濁 1%未満
硝子体炎 1%未満
硝子体細胞 1%未満
紅斑 1%未満
結膜充血 1%未満
結膜出血(16.2%) 5%以上
結膜刺激 1%未満
結膜浮腫 1%未満
結膜炎 1%未満
網膜下線維症 1%未満
網膜分離症 1%未満
網膜変性 1%未満
網膜浮腫 1%未満
網膜色素上皮症 1%未満
網膜色素脱失 1%未満
羞明 1%未満
薬物過敏症 1%未満
虹彩毛様体炎 1%未満
虹彩炎 1%未満
視力低下 1%未満
視力障害 1%未満
角膜びらん 1%未満
角膜上皮欠損 1%未満
角膜擦過傷 1%未満
角膜浮腫 1%未満
角膜炎 1%未満
角膜障害 1%未満
針恐怖 1%未満
霧視 1%未満
頭痛 1%未満
高眼圧症 1%未満
高血圧 1%未満
黄斑円孔 1%未満
黄斑浮腫 1%未満
黄斑線維症 1%未満
黄斑部瘢痕 1%未満
鼻出血 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

アフリベルセプト(遺伝子組換え)は、ヒトVEGF受容体1及び2の細胞外ドメインをヒトIgG1のFcドメインに結合した組換え融合糖タンパク質であり、可溶性のデコイ受容体として、滲出型加齢黄斑変性等の眼疾患にみられる病的な血管新生及び血管漏出に関与すると考えられているVEGF-A及び胎盤増殖因子(PlGF)34),35)に、本来の受容体よりも高い親和性で結合することにより、その作用を阻害する。また、同様に眼疾患への関与が報告36)されているVEGF-Bにも結合する。

18.2 VEGFファミリーとの結合性

  • <本剤>

本剤のVEGF-A165、VEGF-A121、VEGF-A189、PlGF-1、PlGF-2、VEGF-B167、VEGF-C、VEGF-Dに対する結合活性は、硝子体内注射液のアイリーア40mg/mLと同程度であった37)。

18.3 VEGFファミリーとの結合性

  • <アイリーア>

アフリベルセプトのヒトVEGF-A165、VEGF-A121、VEGF-B及びPlGF-2に対する結合の解離定数(KD)は、それぞれ0.5pM、0.36pM、1.9pM及び39pMであった(in vitro)38)。

18.4 動物モデルにおける作用

マウス、ラット及びサルの眼疾患動物モデルにおいて、アフリベルセプトは、眼内の病的な血管新生及び血管漏出の発生を抑制した39),40),41)。サルのレーザー誘発脈絡膜新生血管モデルでは、アフリベルセプトの硝子体内投与により、レーザー傷害後の脈絡膜新生血管(CNV)の形成が抑制され、また既に形成されたCNV病変の血管漏出が改善した41)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  • <本剤>
  1. 16.1.1反復硝子体内投与

新生血管を伴う加齢黄斑変性患者を対象として、日本人を含む第Ⅲ相国際共同試験を実施した。最初の3ヵ月間は4週間ごとに本剤2mgまたは先行バイオ医薬品※1のいずれかを硝子体内注射し、その後は8週間ごとに1回投与した。 測定対象は血清中遊離型アフリベルセプト濃度とし、薬物動態データが収集された40例のうち21例に本剤が投与され、19例に先行バイオ医薬品※1が投与された1)。

本剤 先行バイオ医薬品※1
N/N>LLOQ※2 平均±標準偏差
(ng/mL)
N/N>LLOQ※2 平均±標準偏差
(ng/mL)
初回投与24~72時間後 20/17 48.31
±42.13
17/17 56.71
±56.80
5回目投与1日後 19/18 46.81
±41.81
17/16 49.45
±38.07
5回目投与2日後 19/19 35.96
±22.46
17/17 57.42
±46.38
5回目投与3日後 19/19 28.06
±15.33
17/17 47.26
±39.47

※1:Eylea(米国で承認されたアフリベルセプト(遺伝子組換え)製剤) ※2:被験者数/血漿中遊離型薬物濃度が定量下限値(5.00ng/mL)を上回った被験者数

  • <アイリーア>
  1. 16.1.2*単回硝子体内投与

外国人滲出型加齢黄斑変性患者(6例)にアフリベルセプト(遺伝子組換え)2mgを硝子体内投与したとき、遊離型アフリベルセプトは投与後1~3日目に最高血漿中濃度(Cmax)に達し、Cmaxの平均値は約20ng/mL(0~54ng/mL)であった2),3)。血漿中遊離型アフリベルセプトは、6例中3例では全ての測定時点で定量下限未満であり、投与2週間後にはほとんどの患者で検出されなかった2),3),4)。投与後の薬物動態パラメータの要約を以下に示す。

パラメータ N/N>LLOQ※1 平均±標準偏差(範囲)
Cmax(ng/mL) 6/3 19.3±22.8※2(0-54.0)
tmax(day) 3 1.43±1.46(0.253-3.07)
AUC(0-tlast)(ng・day/mL) 6/3 119±190※2(0-474)
MRT(0-tlast)(day) 6/3 1.66±2.37※2(0-5.75)

※1:被験者数/血漿中遊離型薬物濃度が定量下限値(15.6ng/mL)を上回った被験者数4) ※2:血漿中遊離型薬物濃度が定量下限未満の被験者を0として算出した平均±標準偏差

  1. 16.1.3反復硝子体内投与

日本人を含む第Ⅲ相国際共同試験において、日本人及び外国人滲出型加齢黄斑変性患者にアフリベルセプト(遺伝子組換え)2mgを4週ごとに硝子体内投与したとき、初回投与1週後の血漿中遊離型アフリベルセプト濃度はそれぞれ2.21±6.24ng/mL(範囲:0-19.6ng/mL、N/N>LLOQ※1=26/3)及び5.20±9.32ng/mL(範囲:0-35.0ng/mL、N/N>LLOQ※1=143/36)であった5)。4週ごとに硝子体内投与したとき、血漿中での蓄積は認められなかった5)。また、アフリベルセプト(遺伝子組換え)2mgを4週ごとに硝子体内投与したとき、3回目投与4週後の血漿中遊離型アフリベルセプト濃度は最大27.8ng/mL(N/N>LLOQ※1=164/2)であった6)。 日本人を含む第Ⅲ相国際共同試験において、網膜中心静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫を有する患者、網膜静脈分枝閉塞症に伴う黄斑浮腫を有する患者、病的近視における脈絡膜新生血管患者及び糖尿病黄斑浮腫を有する患者にアフリベルセプト(遺伝子組換え)2mgを硝子体内投与したとき、アフリベルセプト(遺伝子組換え)は血漿中において滲出型加齢黄斑変性患者と同様な薬物動態を示した7),8),9),30)。

※1:被験者数/血漿中遊離型薬物濃度が定量下限値(15.6ng/mL)を上回った被験者数

16.2 吸収

  • <アイリーア>

アフリベルセプトは硝子体内投与された後、全身循環血中に移行する。また、全身循環血中では、不活性で安定なVEGF複合体としてほとんどが存在する。なお、内因性VEGFと結合するのは、遊離型アフリベルセプトのみである10)。

16.3 分布

  • <アイリーア>

有色ウサギにアフリベルセプト1mg(0.5mg/眼)を硝子体内投与したとき、遊離型アフリベルセプトは主に硝子体に存在し、その濃度は網膜及び脈絡膜と比べて顕著に高かった。硝子体における最高濃度は491μg/mL、網膜及び脈絡膜中における最高濃度は、それぞれ20.8μg/g及び36.2μg/gであった。遊離型アフリベルセプトの眼内各組織における消失半減期は同様で115~132時間であった。血漿中の遊離型アフリベルセプト濃度は、眼内濃度と比べて極めて低く、硝子体中濃度のおよそ1000分の1であった11)。