Clinical snapshot

アスコルビン酸原末「マルイシ」

アスコルビン酸

添付文書改訂 2023年10月01日

効能・効果

  • ビタミンC欠乏症の予防及び治療(壊血病、メルレル・バロー病)

  • ビタミンCの需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦、はげしい肉体労働時など)

  • 下記疾患のうち、ビタミンCの欠乏または代謝障害が関与すると推定される場合(効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。)

  • 毛細管出血(鼻出血、歯肉出血、血尿など)

  • 薬物中毒

  • 副腎皮質機能障害

  • 骨折時の骨基質形成・骨癒合促進

  • 肝斑・雀卵斑・炎症後の色素沈着

  • 光線過敏性皮膚炎

用法・用量

アスコルビン酸として、通常成人1日50~2,000mgを1~数回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
下痢 頻度不明
悪心・嘔吐 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

ビタミンCの代表的な欠乏症が壊血病であり、出血傾向の増大、骨・歯牙の発育遅延、抗体産生能や創傷治癒能の低下などを起こす。本薬の投与はこれらの疾患や症状に効果があるが、生理的意義や作用は十分明らかではない。コラーゲン生成への関与、毛細血管抵抗性の増強や血液凝固時間の短縮などによる出血傾向の改善、副腎皮質機能への関与(ストレス反応の防止)、メラニン色素生成の抑制などが報告されている1) 。

18.2 コラーゲン形成促進作用

壊血病の病理所見は骨、歯牙及びその他の結合織のコラーゲン合成能の低下によるものと考えられている2),3) 。 壊血病生成食飼育モルモットの皮膚再生を指標にアスコルビン酸の結合織形成に及ぼす影響を調べた実験では、アスコルビン酸の投与により組織のヒドロキシプロリン産生増とともに非コラーゲン性プロリンの減少が認められ、創傷部のプロリン含有物質がコラーゲンに変換されていることを示唆する成績が得られている4) 。 また、結合織のコラーゲンと類似の組成から成る上皮基底膜の合成もアスコルビン酸依存性であり、壊血病の徴候のいくつかが基底膜の合成不全によることが示されている5) 。

18.3 副腎防御作用

ラットにエピネフリン注射によるストレスを負荷すると、好酸球の減少とともに組織学的には副腎の警告反応を示唆する像が得られるが、アスコルビン酸を前投与しておいた動物では有意の好酸球増加が認められ、また組織学的に副腎は正常で、副腎防御作用を有することが示されている6) 。

18.4 メラニン生成に及ぼす影響

in vitroにおいてアスコルビン酸はドパキノン→ドパクロムの酸化に還元系として作用してドパクロムの生成を阻害する成績が得られており、モルモット及びウサギに大量投与した場合にもin vitroで認められたドパクロム生成阻害を起こし得る量が皮膚へ到達することが認められている7) 。