(1) ビタミンC欠乏症の予防及び治療(壊血病、メルレル・バロー病) (2) ビタミンCの需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦、はげしい肉体労働時など) (3) 下記疾患のうち、ビタミンCの欠乏または代謝障害が関与すると推定される場合 ・毛細管出血(鼻出血、歯肉出血、血尿など) ・薬物中毒 ・副腎皮質機能障害 ・骨折時の骨基質形成・骨癒合促進 ・肝斑・雀卵斑・炎症後の色素沈着 ・光線過敏性皮膚炎 (3)の適応に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきではない。
効能・効果
用法・用量
通常成人1日50~2000mgを1~数回に分けて経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
使用上の注意
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
相互作用
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| 下痢 | 頻度不明 |
| 悪心・嘔吐 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
アスコルビン酸の代表的な欠乏症が壊血病であり、出血傾向の増大、骨・歯牙の発育遅延、抗体産生能や創傷治癒能の低下を起こす。本剤の投与はこれらの疾患や症状に効果があるが、生理的意義や作用は十分明らかではない。コラーゲン生成への関与、毛細血管抵抗性の増強や血液凝固時間の短縮などによる出血傾向の改善、副腎皮質機能への関与(ストレス反応の防止)、メラニン色素生成の抑制などが報告されている1) 。
18.2 結合織に対する作用
アスコルビン酸は、結合織の主成分であるコラーゲンの生成に関与しており、アスコルビン酸の欠乏は、皮膚、骨、歯、血管等の脆弱化をもたらす。すなわち、アスコルビン酸はコラーゲン中のprolineからhydroxyprolineへの水酸化過程に関与し、アスコルビン酸の投与によりコラーゲンの増加がみられる(モルモット)。 また、アスコルビン酸は骨形成を進行させ、モルモット実験的骨折の修復機転において治癒的に作用する2),3), 4),5) 。
18.3 毛細血管、血液に対する作用
アスコルビン酸は毛細血管抵抗を増強し、出血傾向を改善する(マウス)6),7) 。
18.4 薬物中毒に対する作用
アルコール中毒患者では、血中アスコルビン酸濃度が低値を示すものが多く、アスコルビン酸の欠乏が起こるとされている8) 。アルコール中毒患者へのアスコルビン酸投与は、低下した尿中アスコルビン酸排泄量を回復させ9) 、血中アルコール濃度の上昇を一時的に抑制する10) 。 また、ニコチンは副腎皮質を刺激し、副腎皮質ホルモンの分泌を促してアスコルビン酸の消費を増大させる8) 。
18.5 副腎皮質機能に対する作用
アスコルビン酸は副腎皮質に多量に存在し、ステロイドホルモンの異化抑制に関与するとされている11) 。
18.6 メラニン色素生成に対する作用
アスコルビン酸は、チロシンからのメラニン生成過程の中で、DOPAからDOPAキノンへの酸化過程を阻害し、メラニン色素の生成を抑制する12) 。