Clinical snapshot

アシクロビル眼軟膏3%「ニットー」

アシクロビル眼軟膏

添付文書改訂 2023年11月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  • 本剤の成分あるいはバラシクロビル塩酸塩に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 単純ヘルペスウイルスに起因する角膜炎

用法・用量

  • 通常、適量を1日5回塗布する。なお、症状により適宜回数を減じる。

使用上の注意

9.5 妊婦

  • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で、妊娠10日目に、母動物に腎障害のあらわれる大量(200mg/kg/day以上)を皮下投与した実験では、胎児に頭部及び尾の異常が認められたと報告されている1)。

9.7 小児等

  • 小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
びまん性表在性角膜炎(27.5%) 5%以上
一過性刺激 頻度不明
接触皮膚炎 頻度不明
眼瞼炎 頻度不明
結膜びらん 頻度不明
結膜炎 頻度不明
蕁麻疹 頻度不明
血管浮腫 頻度不明
角膜潰瘍 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

アシクロビルは、単純ヘルペスウイルスが感染した細胞内に入ると、ウイルス性チミジンキナーゼにより一リン酸化された後、細胞性キナーゼによりリン酸化され、アシクロビル三リン酸(ACV-TP)となる。ACV-TPは正常基質であるdGTPと競合してウイルスDNAポリメラーゼによりウイルスDNAの3’末端に取り込まれると、ウイルスDNA鎖の伸長を停止させ、ウイルスDNAの複製を阻害する。

アシクロビルリン酸化の第一段階である一リン酸化は感染細胞内に存在するウイルス性チミジンキナーゼによるため、ウイルス非感染細胞に対する障害性は低いものと考えられる7),8),9),10)。

18.2 抗ウイルス作用

  1. 18.2.1アシクロビルは、単純ヘルペスウイルス1型及び2型のin vitroにおける増殖を抑制し、IC50はそれぞれ0.01~1.25μg/mL及び0.01~3.20μg/mLであった11),12)。

  2. 18.2.2ウサギの角膜に単純ヘルペスウイルス1型を接種し、3日後から3%アシクロビル眼軟膏を結膜嚢に1日5回塗布した結果、塗布後4日目に角膜潰瘍はほぼ治癒した13)。

18.3 生物学的同等性試験

  • ウサギ単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1) 角膜感染モデルに対する効果

アシクロビル眼軟膏3%「ニットー」とゾビラックス眼軟膏3%について、ウサギ単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)角膜感染モデルに対する治療効果の比較を行った。その結果、両剤ともに対照(白色ワセリン)に対して有意に治療効果を示し、両剤の治療効果に有意な差は認められなかった4) 。

薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人10例の片眼に3%アシクロビル眼軟膏を1日5回、14日間連続投与したとき、最終投与後の血漿中アシクロビル濃度は定量下限未満(<0.23μg/mL)であった2)。

16.3 分布

  1. 16.3.1眼房水中移行

白内障患者25眼に、アシクロビル眼軟膏を5時間毎に4~6回投与した後の房水中アシクロビル濃度は、平均1.7μg/mLであった3) (外国人データ)。 注) 本剤の効能・効果は単純ヘルペスウイルスに起因する角膜炎である。

  1. 16.3.2生物学的同等性試験
  • ウサギを用いた眼組織内濃度測定

アシクロビル眼軟膏3%「ニットー」とゾビラックス眼軟膏3%をそれぞれウサギに片眼ずつ投与し、30分後の角膜中アシクロビル未変化体濃度について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された4) 。

  • 角膜中アシクロビル濃度
    (μg/g)
    アシクロビル眼軟膏3%「ニットー」 17.9±5.2
    ゾビラックス眼軟膏3% 17.8±8.8

(平均値±標準偏差、n=67)