【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分又はセフロキシムナトリウムに対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 〈適応菌種〉

セフロキシムに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌、ペプトストレプトコッカス属、アクネ菌

  • 〈適応症〉

表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)、乳腺炎、肛門周囲膿瘍、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎(単純性に限る)、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、尿道炎、麦粒腫、瞼板腺炎、外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎

用法・用量

通常、成人には1回250mg(力価)を1日3回食後経口投与する。重症又は効果不十分と思われる症例には1回500mg(力価)を1日3回食後経口投与する。 なお、年齢及び症状により適宜増減する。

使用上の注意

  1. 8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

  2. 8.2 ショックがあらわれるおそれがあるので、十分な問診を行うこと。,

  3. 8.3 急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。,,

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 セフェム系又はペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者(ただし、本剤に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)

,

  1. 9.1.2 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者

  2. 9.1.3 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者

観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 高度の腎障害のある患者

投与量を減ずるか、投与間隔をあけて使用すること。血中濃度が持続する。,,

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への移行が報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

  • 次の点に注意し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
  1. 9.8.1 生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。

  2. 9.8.2 ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度 症状・説明
Al-P 頻度不明
ALT 頻度不明
BUN 1%未満
LDHの上昇等を含む) 頻度不明
カンジダ症 1%未満
クレアチニン等の上昇 1%未満
そう痒 1%未満
ビタミンB群欠乏症状(舌炎 頻度不明
ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症 頻度不明
めまい 1%未満
リンパ腺腫脹 頻度不明
下痢 頻度不明
便秘 1%未満
出血傾向等) 頻度不明
口内乾燥 1%未満
口内炎 頻度不明
口内炎 1%未満
口周囲異常感 1%未満
咽頭異常感 1%未満
嘔吐 1%未満
好酸球増多 頻度不明
心悸亢進 1%未満
悪心 頻度不明
浮腫 1%未満
消化不良 頻度不明
湿疹等の発疹 頻度不明
発熱 1%未満
神経炎等) 頻度不明
耳痛 1%未満
肝機能障害(AST 頻度不明
胃痛 頻度不明
胃部不快感 頻度不明
腹痛 1%未満
腹部膨満感 1%未満
舌のしびれ感 1%未満
蕁麻疹 頻度不明
血小板減少 1%未満
貧血 1%未満
関節痛 1%未満
頭痛 1%未満
顆粒球減少 1%未満
食欲不振 頻度不明
食欲不振 1%未満
黄疸 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

本剤は吸収過程で腸管壁のエステラーゼにより脱エステル化され、生体内ではセフロキシムとして細菌細胞壁の合成阻害(ペニシリン結合タンパクに対する結合親和性が高い)による殺菌作用を示す17)。

18.2 In vitro抗菌作用

  1. 18.2.1 セフロキシムはグラム陽性菌及びグラム陰性菌に対し広い抗菌スペクトルを有し、レンサ球菌属、肺炎球菌、インフルエンザ菌、ペニシリナーゼ産生株を含む淋菌、ペプトストレプトコッカス属、プロピオニバクテリウム・アクネスに対しては特に強い抗菌力を示し、更に、ブドウ球菌属(メチシリン・セフェム耐性株を除く)、大腸菌、クレブシエラ属、ブランハメラ・カタラーリス、プロテウス・ミラビリスに対し優れた抗菌力を示す6),8),17),18),19),20),21)。

  2. 18.2.2 セフロキシムはβ-lactamaseに対する抵抗性が強く、β-lactamase産生菌に対しても抗菌力を示す22)。

  3. 18.2.3 セフロキシムはマクロファージと協力的食菌・殺菌作用を示す17)。

薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人に本剤250mg(力価)又は500mg(力価)を単回経口投与した時の血中セフロキシム濃度は図1のとおりであり、用量依存性を示した3),4)。

図1 健康成人における単回経口投与時の血中濃度(cross over法、各6例)

パラメータ 250mg 250mg×2
空 腹 食 後 空 腹 食 後
Tmax(hr) 1.50 1.71 1.70 1.70
T1/2(hr) 0.91 0.90 0.98 1.11
Cmax(μg/mL) 2.98 3.77 4.61 5.48
AUC(hr・μg/mL) 9.68 11.85 15.89 20.13
Ka(/hr) 0.93 0.95
Kel(/hr) 0.80 0.78
-:データなし

16.2 吸収

  1. 16.2.1 食事の影響

健康成人に本剤250mg(力価)又は500mg(力価)を単回経口投与した時、空腹時より食後投与の方が、吸収が良好である3),4)。

16.3 分布

  1. 16.3.1 血清蛋白結合率

In vitroでのヒト血清蛋白結合率は約35%であった5)。

  1. 16.3.2 体液・組織内移行

皮膚6)、乳汁7)、喀痰8)、扁桃9)、前立腺10)、胆汁11)、瞼板腺12)、涙液13)、上顎洞粘膜9)、口腔組織14),15)等への移行が認められている。

16.4 代謝

吸収されたセフロキシムは未変化体のまま主として腎を介して排泄される。また、本剤は腸管壁のエステラーゼによりセフロキシムの他に自然界にも存在するアセトアルデヒド及び酢酸を産生するが、その量は微量であり、肝で速やかに分解される2)。

16.5 排泄

健康成人に本剤250mg(力価)又は500mg(力価)を食後に単回投与した際の6時間までの尿中排泄率は約50%で、250mg(力価)投与の尿中セフロキシム濃度は投与後2~4時間に最高値418.5μg/mLを示し、8~12時間で9.1μg/mLであった3)。