作用機序
18.1 作用機序
アダリムマブはTNFに特異的に結合し、細胞表面のp55及びp75TNF受容体とTNFの相互作用を阻害することでTNFの生物活性を中和する。
18.2 結合親和性
18.3 TNFαに対する中和活性
本剤はマウス腫瘍細胞(WEHI-164)においてTNFα誘導性細胞傷害を抑制し、そのTNFα中和活性は先行バイオ医薬品注14)と同程度であった68)。
18.4 抗体依存性細胞傷害(ADCC活性)及び補体依存性細胞傷害(CDC活性)
本剤は膜結合型TNFα発現細胞においてADCC活性及びCDC活性を示し、そのADCC活性及びCDC活性は先行バイオ医薬品注14)と同程度であった68)。
18.5 アポトーシス活性(逆シグナル伝達)
本剤は膜結合型TNFα発現細胞において逆シグナル伝達によるアポトーシスを誘導し、そのアポトーシス誘導活性は先行バイオ医薬品注14)と同程度であった68)。
注14)先行バイオ医薬品:Humira®(EUで承認されたアダリムマブ(遺伝子組換え)製剤)
18.6 抗TNF作用
- 18.6.1 アダリムマブはTNFαに選択的に結合し、以下の作用を示した69)(in vitro)。
- 18.6.2 アダリムマブはヒトTNFαトランスジェニックマウスモデルにおける関節炎の発症を抑制した70)(in vivo)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1 単回投与
日本人の健康成人被験者に本剤(40mg/0.4mLシリンジ)又は先行バイオ医薬品注7)(40mg/0.4mLシリンジ)を単回皮下投与し、血清中濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(Cmax及びAUC0-inf)の幾何平均値の比の90%信頼区間は、いずれも事前に定義した同等性マージン80~125%の範囲内であり、両剤の同等性が確認された11)。
本剤及び先行バイオ医薬品注7)の血清中濃度
| 薬剤 |
Cmax |
AUC0-inf |
AUC0-last |
t1/2 |
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| n |
μg/mL |
n |
h・μg/mL |
n |
h・μg/mL |
n |
h |
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| 本剤 |
98 |
4.606±1.1608 |
89 |
3047.2±1117.37 |
98 |
2817.1±1046.40 |
89 |
290.3±149.80 |
| 先行バイオ医薬品注7) |
92 |
4.374±1.1847 |
86 |
3099.6±1188.89 |
92 |
2874.7±1022.00 |
86 |
335.5±162.40 |
| Mean±S.D. |
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注7)先行バイオ医薬品:HumiraⓇ(EUで承認されたアダリムマブ(遺伝子組換え)製剤)
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16.1.2 関節リウマチ
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(1) 単回投与
関節リウマチ患者にアダリムマブ20mg、40mg及び80mgを単回皮下投与したときの薬物動態パラメータを以下に示す。血清中濃度は用量に比例して増加し、アダリムマブの薬物動態は20mg~80mgの用量範囲で線形性を示した。また、日本人関節リウマチ患者における薬物動態パラメータは欧米人関節リウマチ患者と類似していた12)(日本人データ)。
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20mg群 |
40mg群 |
80mg群 |
| Cmax (μg/mL) |
1.805±0.833 (n=12) |
4.265±2.411 (n=14) |
6.390±1.504 (n=14) |
| Tmax (h) |
206±92 (n=12) |
204±82 (n=14) |
210±85 (n=14) |
| AUC0-336h (μg・h/mL) |
465.8±217.8 (n=12) |
1039.1±530.7 (n=14) |
1697.2±455.8 (n=14) |
| AUC0-672h (μg・h/mL) |
740.0±324.7 (n=12) |
1620.8±814.9 (n=14) |
2864.1±735.4 (n=14) |
| t1/2 (h) |
339.3±186.6 (n=7) |
298.0±88.9 (n=9) |
265.6±64.0 (n=9) |
| CL/F (mL/h) |
18.0±6.2 (n=7) |
22.1±13.9 (n=9) |
24.1±8.7 (n=9) |
| (平均値±標準偏差) |
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健康成人被験者にアダリムマブ40mgを単回皮下投与したときのCmax及びTmaxは、それぞれ4.7±1.6μg/mL及び131±56時間であった13)。アダリムマブ40mgを単回皮下投与した3試験から得られたアダリムマブの生物学的利用率(平均値)は64%であった14)(外国人データ)。
- (2) 反復投与
関節リウマチ患者にアダリムマブ20mg、40mg及び80mgの用量で隔週皮下投与したときの定常状態における血清中トラフ濃度は用量にほぼ比例して増加した15)(日本人データ)。
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16.1.3 尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬
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(1) 反復投与
乾癬患者にアダリムマブ80mgを初回投与し、2週目以降に40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約4μg/mLであった16)(日本人データ)。
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16.1.4 強直性脊椎炎
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(1) 反復投与
強直性脊椎炎患者にアダリムマブ40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は、メトトレキサート併用時で約12μg/mL、メトトレキサート非併用時で約8μg/mLであった17)(日本人データ)。
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16.1.5 若年性特発性関節炎
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(1) 反復投与
若年性関節リウマチ患者にメトトレキサート併用でアダリムマブ20mg及び40mgを隔週皮下投与したときのトラフ濃度は投与16週時で約7~10μg/mLであった18)(日本人データ)。
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16.1.6 腸管型ベーチェット病
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(1) 反復投与
腸管型ベーチェット病患者にアダリムマブ160mgを初回投与し、2週目に80mg、4週目以降に40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約9μg/mLであった19)(日本人データ)。
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16.1.7 クローン病
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(1) 反復投与
クローン病患者にアダリムマブ160mgを初回投与し、2週目に80mgを皮下投与したときのトラフ濃度は、4週目において約12μg/mL、4週目以降に40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約5~7μg/mLであった20)。
維持療法中に効果が減弱したクローン病患者(ベースライントラフ濃度:約3μg/mL)にアダリムマブ80mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約7~9μg/mLであった21)(日本人データ)。
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16.1.8 **潰瘍性大腸炎
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(1) 反復投与
潰瘍性大腸炎患者にアダリムマブ160mgを初回投与し、2週目に80mg、4週目以降に40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約6~9μg/mLであった22)(日本人データ)。
潰瘍性大腸炎患者にアダリムマブ160mgを初回投与し、2週目に80mg、4週目及び6週目に40mg、8週目以降に40mgを毎週1回皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約14~17μg/mLであった23)(日本人及び外国人データ)。
5~17歳の潰瘍性大腸炎患者にアダリムマブ0.6mg/kg(体重換算用量、最大40mg)を毎週1回皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約15~17μg/mLであった24),25)(日本人及び外国人データ)。
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16.1.9 非感染性の中間部、後部又は汎ぶどう膜炎
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(1) 反復投与
非感染性ぶどう膜炎患者にアダリムマブ80mgを初回投与し、1週目以降に40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約8μg/mLであった26)(日本人データ)。
16.3 分布
関節リウマチ患者にアダリムマブを隔週静脈内投与したとき、滑液中アダリムマブ濃度は血清中濃度の31~96%の範囲であった27)(外国人データ)。
16.4 代謝
アダリムマブは、ヒトIgG1骨格を持つ抗体であることから、他の免疫グロブリンと同様に異化されると推察される28)。
16.5 排泄
サルにアダリムマブ214.8mg/kgを反復静脈内投与したとき、尿中にアダリムマブは検出されなかった29)。
16.8 その他
- 16.8.1 乳汁中移行
授乳婦にアダリムマブ40mgを単回皮下投与した時の乳汁中濃度は、投与6日後に最高値(31ng/mL)を示した30)(外国人データ)。