作用機序
18.1 作用機序
アダリムマブはTNFに特異的に結合し、細胞表面のp55及びp75TNF受容体とTNFの相互作用を阻害することでTNFの生物活性を中和する。
18.2 TNFファミリーに対する結合親和性
本剤(40mg/0.8mL)の可溶性及び膜結合型TNFαに対する結合親和性はHumiraⓇ(40mg/0.8mL)(韓国及び欧州で承認されたアダリムマブ(遺伝子組換え)製剤)と同程度であった68)(in vitro)。
18.3 TNFα誘導性細胞傷害に対する阻害活性
本剤(40mg/0.8mL)はマウス線維芽細胞株L929細胞においてTNFα誘導性細胞傷害を抑制し、そのTNFα中和活性はHumiraⓇ(40mg/0.8mL)(韓国及び欧州で承認されたアダリムマブ(遺伝子組換え)製剤)と同程度であった68)(in vitro)。
18.4 抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性及び補体依存性細胞傷害(CDC)活性
本剤(40mg/0.8mL)は膜結合型TNFα発現細胞においてADCC活性及びCDC活性を示し、そのADCC活性及びCDC活性はHumiraⓇ(40mg/0.8mL)(韓国及び欧州で承認されたアダリムマブ(遺伝子組換え)製剤)と同程度であった68)(in vitro)。
18.5 アポトーシス誘導活性
本剤(40mg/0.8mL)は膜結合型TNFα発現細胞においてreverse signalingによるアポトーシスを誘導し、そのアポトーシス誘導活性はHumiraⓇ(40mg/0.8mL)(韓国及び欧州で承認されたアダリムマブ(遺伝子組換え)製剤)と同程度であった68)(in vitro)。
18.6 関節炎抑制作用
本剤(40mg/0.8mL)は反復投与(皮下)することにより、ヒトTNFαトランスジェニックマウスにおいて関節炎の進展を抑制し、その程度はHumiraⓇ(40mg/0.8mL)(韓国及び欧州で承認されたアダリムマブ(遺伝子組換え)製剤)と同様であった69)。
18.7 抗TNF作用
- 18.7.1 アダリムマブはTNFαに選択的に結合し、以下の作用を示した70)(in vitro)。
- 18.7.2 アダリムマブはヒトTNFαトランスジェニックマウスモデルにおける関節炎の発症を抑制した71)(in vivo)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1 単回投与
健康成人男性に本剤(40mg/0.8mLシリンジ)又はHumiraⓇ(40mg/0.8mLシリンジ)(欧州で承認されたアダリムマブ(遺伝子組換え)製剤)を単回皮下投与したときの平均血清中薬物濃度推移及び薬物動態パラメータ(Cmax、AUClast及びAUCinf)を以下に示す。薬物動態パラメータについて90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、80~125%の範囲内であり、両剤の同等性が確認された11)(外国人データ)。
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本剤(40mg/0.8mLシリンジ)(n=54) |
HumiraⓇ(40mg/0.8mLシリンジ)(n=54) |
| Cmax(µg/mL) |
4.608±1.281 |
4.528±1.145 |
| AUClast(µg・h/mL) |
2913.846±1026.642 |
2996.193±1106.943 |
| AUCinf(µg・h/mL) |
3354.711±1228.749 |
3698.691±2054.632 |
| (平均値±標準偏差) |
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健康成人男性に本剤(40mg/0.4mLシリンジ)又は本剤(40mg/0.8mLシリンジ)を単回皮下投与したときの平均血清中薬物濃度推移及び薬物動態パラメータ(Cmax、AUClast及びAUCinf)を以下に示す。薬物動態パラメータについて90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、80~125%の範囲内であり、両剤の同等性が確認された12)(日本人データ)。
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本剤(40mg/0.4mLシリンジ) |
本剤(40mg/0.8mLシリンジ) |
| Cmax(µg/mL) |
4.734±1.241 (n=140) |
5.069±1.561 (n=144) |
| AUClast(µg・h/mL) |
2946.478±1023.946 (n=140) |
2770.651±1126.672 (n=144) |
| AUCinf(µg・h/mL) |
3374.199±1339.761 (n=135) |
3170.261±1400.589 (n=138) |
| (平均値±標準偏差) |
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16.1.2 関節リウマチ
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(1) 単回投与
関節リウマチ患者にアダリムマブ20mg、40mg及び80mgを単回皮下投与したときの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータを以下に示す。血清中濃度は用量に比例して増加し、アダリムマブの薬物動態は20mg~80mgの用量範囲で線形性を示した。また、日本人関節リウマチ患者における血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは欧米人関節リウマチ患者と類似していた13)(日本人データ)。
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20mg群 |
40mg群 |
80mg群 |
| Cmax (µg/mL) |
1.805±0.833 (n=12) |
4.265±2.411 (n=14) |
6.390±1.504 (n=14) |
| Tmax (h) |
206±92 (n=12) |
204±82 (n=14) |
210±85 (n=14) |
| AUC0-336h (µg・h/mL) |
465.8±217.8 (n=12) |
1039.1±530.7 (n=14) |
1697.2±455.8 (n=14) |
| AUC0-672h (µg・h/mL) |
740.0±324.7 (n=12) |
1620.8±814.9 (n=14) |
2864.1±735.4 (n=14) |
| t1/2 (h) |
339.3±186.6 (n=7) |
298.0±88.9 (n=9) |
265.6±64.0 (n=9) |
| CL/F (mL/h) |
18.0±6.2 (n=7) |
22.1±13.9 (n=9) |
24.1±8.7 (n=9) |
| (平均値±標準偏差) |
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健康成人被験者にアダリムマブ40mgを単回皮下投与したときのCmax及びTmaxは、それぞれ4.7±1.6µg/mL及び131±56時間であった14)。アダリムマブ40mgを単回皮下投与した3試験から得られたアダリムマブの生物学的利用率(平均値)は64%であった15)(外国人データ)。
- (2) 反復投与
関節リウマチ患者にアダリムマブ40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約3µg/mLであった(メトトレキサート非併用時)。20mg、40mg及び80mgの用量で隔週皮下投与したときの定常状態における血清中トラフ濃度は用量にほぼ比例して増加した16)(日本人データ)。
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16.1.3 尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬
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(1) 反復投与
乾癬患者にアダリムマブ80mgを初回投与し、2週目以降に40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約4µg/mLであった17)(日本人データ)。
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16.1.4 強直性脊椎炎
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(1) 反復投与
強直性脊椎炎患者にアダリムマブ40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は、メトトレキサート併用時で約12µg/mL、メトトレキサート非併用時で約8µg/mLであった18)(日本人データ)。
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16.1.5 若年性特発性関節炎
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(1) 反復投与
若年性関節リウマチ患者にメトトレキサート併用でアダリムマブ20mg及び40mgを隔週皮下投与したときのトラフ濃度は投与16週時で約7~10µg/mLであった19)(日本人データ)。
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16.1.6 腸管型ベーチェット病
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(1) 反復投与
腸管型ベーチェット病患者にアダリムマブ160mgを初回投与し、2週目に80mg、4週目以降に40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約9µg/mLであった20)(日本人データ)。
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16.1.7 クローン病
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(1) 反復投与
クローン病患者にアダリムマブ160mgを初回投与し、2週目に80mgを皮下投与したときのトラフ濃度は、4週目において約12µg/mL、4週目以降に40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約5~7µg/mLであった21)。
維持療法中に効果が減弱したクローン病患者(ベースライントラフ濃度:約3µg/mL)にアダリムマブ80mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約7~9µg/mLであった22)(日本人データ)。
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16.1.8 潰瘍性大腸炎
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(1) 反復投与
潰瘍性大腸炎患者にアダリムマブ160mgを初回投与し、2週目に80mg、4週目以降に40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約6~9µg/mLであった23)(日本人データ)。
潰瘍性大腸炎患者にアダリムマブ160mgを初回投与し、2週目に80mg、4週目及び6週目に40mg、8週目以降に40mgを毎週1回皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約14~17µg/mLであった24)(日本人及び外国人データ)。
**5~17歳の潰瘍性大腸炎患者にアダリムマブ0.6mg/kg(体重換算用量、最大40mg)を毎週1回皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約15~17µg/mLであった25),26)(日本人及び外国人データ)。
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16.1.9 非感染性の中間部、後部又は汎ぶどう膜炎
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(1) 反復投与
非感染性ぶどう膜炎患者にアダリムマブ80mgを初回投与し、1週目以降に40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約8µg/mLであった27)(日本人データ)。
16.3 分布
関節リウマチ患者にアダリムマブを隔週静脈内投与したとき、滑液中アダリムマブ濃度は血清中濃度の31~96%の範囲であった28)(外国人データ)。
16.4 代謝
アダリムマブは、ヒトIgG1骨格を持つ抗体であることから、他の免疫グロブリンと同様に異化されると推察される29)。
16.5 排泄
サルにアダリムマブ214.8mg/kgを反復静脈内投与したとき、尿中にアダリムマブ又はアダリムマブ由来断片は検出されなかった30)。
16.8 その他
- 16.8.1 乳汁中移行
授乳婦にアダリムマブ40mgを単回皮下投与した時の乳汁中濃度は、投与6日後に最高値(31ng/mL)を示した31)(外国人データ)。