CLDN18.2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌
【警告】
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に本剤の有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはゾルベツキシマブ(遺伝子組換え)として、初回は800mg/m2(体表面積)を、2回目以降は600mg/m2(体表面積)を3週間間隔又は400mg/m2(体表面積)を2週間間隔で2時間以上かけて点滴静注する。
使用上の注意
悪心、嘔吐が高頻度にあらわれるので、本剤投与前に制吐剤の予防投与を検討すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ヒトIgGは胎盤を通過することが知られている。動物試験(マウス)において、胎児の血清中に本剤が認められている1)。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。本剤のヒト乳汁中への移行は検討されていないが、ヒトIgGは母乳中に移行することが報告されている。乳児が乳汁を介して本剤を摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 | 症状・説明 |
|---|---|---|
| γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 | 頻度不明 | — |
| アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 | 頻度不明 | — |
| アラニンアミノトランスフェラーゼ増加 | 頻度不明 | — |
| しゃっくり | 頻度不明 | — |
| リンパ球数減少 | 頻度不明 | — |
| レッチング | 頻度不明 | — |
| 上腹部痛 | 頻度不明 | — |
| 上部消化管出血 | 頻度不明 | — |
| 下痢 | 頻度不明 | — |
| 不眠症 | 頻度不明 | — |
| 低アルブミン血症 | 頻度不明 | — |
| 低カリウム血症 | 頻度不明 | — |
| 低カルシウム血症 | 頻度不明 | — |
| 低ナトリウム血症 | 頻度不明 | — |
| 低マグネシウム血症 | 頻度不明 | — |
| 低リン血症 | 頻度不明 | — |
| 低血圧 | 頻度不明 | — |
| 体重減少 | 頻度不明 | — |
| 便秘 | 頻度不明 | — |
| 倦怠感 | 頻度不明 | — |
| 口内乾燥 | 頻度不明 | — |
| 味覚不全 | 頻度不明 | — |
| 呼吸困難 | 頻度不明 | — |
| 咳嗽 | 頻度不明 | — |
| 嘔吐(59.1%) | 頻度不明 | — |
| 多汗症 | 頻度不明 | — |
| 好中球減少症 | 頻度不明 | — |
| 悪寒 | 頻度不明 | — |
| 悪心(64.9%) | 頻度不明 | — |
| 感覚鈍麻 | 頻度不明 | — |
| 手掌・足底発赤知覚不全症候群 | 頻度不明 | — |
| 末梢性ニューロパチー | 頻度不明 | — |
| 末梢性感覚ニューロパチー | 頻度不明 | — |
| 末梢性浮腫 | 頻度不明 | — |
| 流涎過多 | 頻度不明 | — |
| 浮動性めまい | 頻度不明 | — |
| 消化不良 | 頻度不明 | — |
| 無力症 | 頻度不明 | — |
| 疲労 | 頻度不明 | — |
| 発熱 | 頻度不明 | — |
| 白血球減少症 | 頻度不明 | — |
| 胃食道逆流性疾患 | 頻度不明 | — |
| 背部痛 | 頻度不明 | — |
| 胸部不快感 | 頻度不明 | — |
| 脱毛症 | 頻度不明 | — |
| 腹痛 | 頻度不明 | — |
| 腹部不快感 | 頻度不明 | — |
| 腹部膨満 | 頻度不明 | — |
| 血中アルカリホスファターゼ増加 | 頻度不明 | — |
| 血中クレアチニン増加 | 頻度不明 | — |
| 血中ビリルビン増加 | 頻度不明 | — |
| 血小板減少症 | 頻度不明 | — |
| 貧血 | 頻度不明 | — |
| 錯感覚 | 頻度不明 | — |
| 非心臓性胸痛 | 頻度不明 | — |
| 頭痛 | 頻度不明 | — |
| 頻脈 | 頻度不明 | — |
| 食欲減退 | 頻度不明 | — |
| 高血圧 | 頻度不明 | — |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
ゾルベツキシマブは、ヒトCLDN18.2に対する抗体であり、胃癌細胞等の細胞膜上に発現するCLDN18.2に結合し、抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性及び補体依存性細胞傷害(CDC)活性により、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている7),8),9)。
18.2 抗腫瘍作用
ゾルベツキシマブは、ヒト胃癌由来NUGC-4細胞株を皮下移植したヌードマウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した10)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1 単回投与
日本人のCLDN18.2陽性の進行胃癌患者に、本剤800mg/m2(体表面積)又は1000mg/m2(体表面積)を3週間間隔で静脈内投与注)したときの初回投与後(サイクル1)の血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった2)。
| 投与量 (例数) | Cmax (μg/mL) | AUC21d (day・μg/mL) |
|---|---|---|
| 800mg/m2 (N=15) | 482(113) | 2390(639)a) |
| 1000mg/m2 (N=3) | 805(166) | 2360(296) |
| 平均値(標準偏差) | ||
a)N=13
- 16.1.2 反復投与
日本人のCLDN18.2陽性の進行胃癌患者に、本剤を初回は800mg/m2(体表面積)を、2回目以降は600mg/m2(体表面積)を3週間間隔(800/600mg/m2 Q3W)で静脈内投与したときの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった2)。
| Cmax (μg/mL) | AUC21d (day・μg/mL) | |
|---|---|---|
| サイクル3 | 391(75.8)a) | 2110(1010)b) |
| 平均値(標準偏差) | ||
a)N=10
b)N=7
- 16.1.3 母集団薬物動態解析
国内外の臨床試験8試験で得られた714例のデータを用いて母集団薬物動態解析を実施した。推定されたクリアランスと消失半減期はそれぞれ0.0150L/h及び43.6日であった。 この解析に含まれた日本人患者73例について、本剤を初回は800mg/m2(体表面積)を、2回目以降は600mg/m2(体表面積)を3週間間隔(800/600mg/m2 Q3W)又は400mg/m2(体表面積)を2週間間隔(800/400mg/m2 Q2W)で静脈内投与したときの母集団薬物動態パラメータ(推定値)は、以下の表のとおりであった3)。
| 用法・用量 | Cmax (μg/mL) | Ctrough (μg/mL) | AUC21d (day・μg/mL)a) | |
|---|---|---|---|---|
| 初回投与後42日間 | 800/600mg/m2 Q3W | 472(78) | 60.2(31.1) | 2314(664) |
| 800/400mg/m2 Q2W | 472(78) | 72.8(36.8) | 2579(726) | |
| 定常状態42日間 | 800/600mg/m2 Q3W | 454(82) | 102(48) | 3410(1158) |
| 800/400mg/m2 Q2W | 346(69) | 111(50) | 3419(1161) | |
| 平均値(標準偏差) | ||||
a)42日間の血清中濃度下面積を2で除したもの
16.8 その他
本剤の有効性及び安全性に対する曝露-反応解析の結果、本剤を初回は800mg/m2(体表面積)を、2回目以降は600mg/m2(体表面積)を3週間間隔又は400mg/m2(体表面積)を2週間間隔で静脈内投与した際の有効性及び安全性に明確な差異はないと予測された4)。
注)本剤の承認された用法及び用量は「他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはゾルベツキシマブ(遺伝子組換え)として、初回は800mg/m2(体表面積)を、2回目以降は600mg/m2(体表面積)を3週間間隔又は400mg/m2(体表面積)を2週間間隔で2時間以上かけて点滴静注する。」である。