前立腺肥大症に伴う排尿障害
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、成人にはタムスロシン塩酸塩として0.2mgを1日1回食後に経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。
使用上の注意
-
8.1 本剤の過剰投与により血圧低下が予想されるので、投与量には注意すること。
-
8.2 立位血圧が低下することがあるので、体位変換による血圧変化に注意すること。
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8.3 めまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う作業に従事する場合には注意させること。
-
8.4 本剤投与開始時に降圧剤投与の有無について問診を行い、降圧剤が投与されている場合には血圧変化に注意し、血圧低下がみられたときには、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1 起立性低血圧のある患者
症状が悪化するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
血漿中濃度が上昇するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者
血漿中濃度が上昇するおそれがある。
9.8 高齢者
腎機能が低下していることがある。,
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 | 症状・説明 |
|---|---|---|
| いらいら感 | 頻度不明 | — |
| しびれ感 | 頻度不明 | — |
| そう痒感 | 頻度不明 | — |
| ふらふら感 | 1〜5%未満 | — |
| ほてり | 頻度不明 | — |
| めまい | 1〜5%未満 | — |
| 下痢 | 頻度不明 | — |
| 不整脈 | 頻度不明 | — |
| 便秘 | 頻度不明 | — |
| 全身倦怠感 | 1〜5%未満 | — |
| 動悸 | 頻度不明 | — |
| 口渇 | 頻度不明 | — |
| 味覚異常 | 頻度不明 | — |
| 咽頭灼焼感 | 1〜5%未満 | — |
| 嘔吐 | 1〜5%未満 | — |
| 嘔気 | 1〜5%未満 | — |
| 嚥下障害 | 1〜5%未満 | — |
| 多形紅斑 | 頻度不明 | — |
| 女性化乳房 | 頻度不明 | — |
| 射精障害 | 頻度不明 | — |
| 尿失禁 | 頻度不明 | — |
| 持続勃起症 | 頻度不明 | — |
| 浮腫 | 頻度不明 | — |
| 灼熱感 | 頻度不明 | — |
| 熱感 | 頻度不明 | — |
| 発疹 | 1〜5%未満 | — |
| 眠気 | 頻度不明 | — |
| 立ちくらみ | 頻度不明 | — |
| 胃不快感 | 1〜5%未満 | — |
| 胃痛 | 1〜5%未満 | — |
| 胃重感 | 1〜5%未満 | — |
| 胸部不快感 | 頻度不明 | — |
| 蕁麻疹 | 頻度不明 | — |
| 血圧低下 | 頻度不明 | — |
| 血管浮腫 | 頻度不明 | — |
| 術中虹彩緊張低下症候群 | 頻度不明 | — |
| 視力障害 | 頻度不明 | — |
| 起立性低血圧 | 頻度不明 | — |
| 霧視 | 頻度不明 | — |
| 頭痛 | 頻度不明 | — |
| 頻脈 | 1〜5%未満 | — |
| 食欲不振 | 1〜5%未満 | — |
| 鼻閉 | 頻度不明 | — |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
尿道及び前立腺部のα1受容体を遮断することにより、尿道内圧曲線の前立腺部圧を低下させ、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善する。
18.2 ヒトでの作用
ヒト前立腺標本での受容体結合実験において、プラゾシン塩酸塩より2.2倍、フェントラミンメシル酸塩より40倍強いα1受容体遮断作用を示した11)(in vitro試験)。
18.3 動物での作用
- 18.3.1 交感神経α受容体遮断作用
ラット脳膜標本での受容体結合実験及びウサギ大動脈標本での摘出実験において、α1受容体を選択的かつ競合的に遮断し、その作用はプラゾシン塩酸塩より1/2.2~22倍、フェントラミンメシル酸塩より45~140倍強力であった12),13)。なお、ウサギ大動脈、ラット輸精管及びモルモット腸管標本での摘出実験において、本薬はα2受容体よりもα1受容体に対して5,400~24,000倍の選択性を示した12),13)(in vitro試験)。
- 18.3.2 下部尿路(尿道・膀胱)及び前立腺に対する作用
ウサギ尿道、前立腺及び膀胱基部平滑筋標本での摘出実験において、プラゾシン塩酸塩より23~98倍、フェントラミンメシル酸塩より87~320倍強いα1受容体遮断作用を示した14),15)(in vitro試験)。 また、麻酔イヌにおいて、α1受容体刺激薬による尿道内圧上昇を拡張期血圧上昇よりも13倍強く抑制した16)。
- 18.3.3 排尿障害改善作用
麻酔雄性イヌにおいて、尿道内圧曲線の前立腺部圧を低下させた17)。一方、麻酔ラットにおいて、律動的膀胱収縮及び膀胱内圧曲線に影響を及ぼさなかった18)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1 単回投与
健康成人にハルナールカプセルを0.1~0.6mg注)経口投与したとき、血漿中未変化体濃度は投与後7~8時間にピークを示し、半減期は9.0~11.6時間であった1)。Cmax及びAUCは投与量にほぼ比例して上昇した。ハルナールカプセルを7日間連続経口投与したとき、半減期はやや延長したが、血漿中未変化体濃度推移は4日目で定常状態に達した2)。
| 用量注) (mg) | Tmax (h) | Cmax (ng/mL) | t1/2 (h) |
|---|---|---|---|
| 0.1 | 7.0 | 3.2 | 11.6 |
| 0.2 | 8.0 | 5.7 | 9.0 |
| 0.4 | 7.0 | 15.6 | 10.8 |
| 0.6 | 7.5 | 15.6 | 9.8 |
- 16.1.2 生物学的同等性試験
健康成人にハルナールD錠0.2mgあるいはハルナール0.2mgカプセルをそれぞれクロスオーバー法で単回経口投与した場合、タムスロシン塩酸塩の血漿中未変化体濃度は下記の図に示したとおりである3)。ハルナールD錠とハルナールカプセルは生物学的に同等であった3),4),5)。
| 製剤 | 投与量 | Cmax (ng/mL) | AUCt (ng・h/mL) | t1/2 (h) | Tmax (h) |
|---|---|---|---|---|---|
| ハルナール D錠0.2mg | 0.2mg | 4.34±1.32 | 63.5±22.9 | 11.70±2.96 | 7.00±2.04 |
| ハルナール 0.2mgカプセル | 0.2mg | 4.71±1.81 | 62.0±20.8 | 10.27±3.27 | 7.83±2.42 |
16.5 排泄
健康成人にハルナールカプセルを0.1~0.6mg注)経口投与したとき、投与後30時間までの未変化体の尿中排泄率は12~14%とほぼ一定であった1)。また、連続経口投与したときも尿中排泄率に大きな変動は認められなかった2)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1 腎機能障害患者
腎機能障害患者11名にハルナール0.2mgカプセルを経口投与したとき、血圧低下はみられなかったが、腎機能重度障害者の2名でタムスロシン塩酸塩の血漿中薬物濃度の上昇がみられた。この血漿中薬物濃度の上昇は、血漿中α1-AGP(α1酸性糖蛋白)との蛋白結合による可能性があり、血漿中薬物濃度とα1-AGP濃度の間には高い相関が認められた。, なお、タムスロシン塩酸塩の薬効あるいは副作用発現に直接関与すると考えられる非結合型薬物濃度は、血漿中α1-AGP濃度にかかわらず腎機能正常者のそれとほぼ同様であった6)。
注)本剤の承認された1日用量は、0.2mgである。なお、年齢、症状により適宜増減する。