【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2 重篤な心室性不整脈(多源性心室性期外収縮の多発)のある患者[より重篤な心室性不整脈(Torsade de pointes)を起こすおそれがある。]

  3. 2.3 妊婦又は妊娠している可能性のある女性

効能・効果

高脂血症(家族性高コレステロール血症、黄色腫を含む。)

用法・用量

通常、成人にはプロブコールとして1日量500mgを2回に分けて食後に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、家族性高コレステロール血症の場合は、プロブコールとして1日量1,000mgまで増量することができる。

使用上の注意

  1. 8.1 あらかじめ高脂血症の基本である食事療法を行い、さらに運動療法や高血圧・喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分考慮すること。

  2. 8.2 投与中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には投与を中止すること。

  3. 8.3 本剤の投与により心電図上QT延長、心室性不整脈の報告があるので、本剤投与中は定期的に心電図を測定することが望ましい。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 心筋梗塞の新鮮例及びうっ血性心不全のある患者

心室性不整脈を起こすおそれがある。

  1. 9.1.2 心室性不整脈のある患者(重篤な心室性不整脈(多源性心室性期外収縮の多発)のある患者を除く)

より重篤な心室性不整脈(Torsade de pointes)を起こすおそれがある。

  1. 9.1.3 QT延長を起こしやすい患者(先天性QT延長症候群、低カリウム血症等)

心室性不整脈を起こすおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット、ウサギ)で乳汁中への移行が報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度 症状・説明
ALP上昇 頻度不明
ALT上昇 頻度不明
AST上昇 頻度不明
BUN上昇 頻度不明
CK上昇 頻度不明
LDH上昇 頻度不明
QT延長 頻度不明
そう痒 頻度不明
めまい等 頻度不明
下痢・軟便 頻度不明
倦怠感 頻度不明
嘔気・嘔吐 頻度不明
尿酸上昇 頻度不明
発疹 頻度不明
白血球減少 頻度不明
空腹時血糖上昇 頻度不明
胸やけ 頻度不明
腹痛 頻度不明
腹部膨満感等 頻度不明
血小板減少等 頻度不明
貧血 頻度不明
頭痛等 頻度不明
食欲不振 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

血清総コレステロール低下の作用機序としては、LDL(低比重リポ蛋白)の異化率亢進作用、コレステロールの胆汁中への異化排泄促進作用及びコレステロール合成の初期段階の阻害作用が想定されている9),10)。(食事性コレステロールの吸収阻害作用はほとんどないか、極めて弱いものと考えられる。) 黄色腫退縮及び動脈硬化退縮の作用機序としては、血清総コレステロール低下作用、HDLを介する末梢組織より肝臓へのコレステロール逆転送の促進作用及びLDLの酸化を抑制することによるマクロファージの泡沫化抑制作用が考えられている11),12)。

18.2 血清脂質低下作用

ヒト血清総コレステロールを有意に低下させた。その低下率は16~19%で、長期投与に際しても安定した効果を維持した。トリグリセライドについても低下傾向を示すが、個人差が大きく、また、リン脂質は血清総コレステロールと並行して低下した13),14)。

18.3 家族性高コレステロール血症に対する脂質低下作用

WHHL-ウサギ(ヒト家族性高コレステロール血症のモデル動物)並びにヒトの家族性高コレステロール血症においても血清総コレステロールを15~18%低下させた7),8)。

18.4 黄色腫退縮効果

高脂血症にしばしば随伴する腱、眼瞼、皮膚などの黄色腫に対し、軟化、縮小、消失などの退縮効果を示した。

18.5 動脈硬化に対する退縮(リグレッション)効果

高コレステロール食にて飼育したウサギの大動脈弓及び胸部大動脈の粥腫病変を有意に抑制し、また、赤毛ザルに高コレステロール食を投与して発生させた動脈硬化病変の退縮作用を示した15),16)。また、本剤を投与した高コレステロール血症のヒトを56箇月追跡調査した結果、冠動脈性心疾患の新規の発症を抑制することが認められた17)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 単回投与

健康成人男性12例にプロブコール250mgを食後単回経口投与した時の血中濃度は、投与後18時間で最高値(約5µg/mL)に達し、生物学的半減期は約56時間であった3)。

  1. 16.1.2 反復投与

健康成人男性6例に1日750mg(250mg×3回)、10日間反復経口投与した時、投与開始後192時間で血中濃度は最高値(12µg/mL)に達し、最終投与後の生物学的半減期は98時間であった4)。 患者にプロブコール1日1,000mg、2年間反復経口投与した時の定常状態の血漿中濃度は11~76µg/mLを示し、最終投与1箇月後に血漿中濃度は定常状態の50%に減少した5)(外国人データ)。

16.3 分布

ラットに14C-プロブコールを経口投与した時、ほぼ全身に分布し、単回投与(100mg/kg)の場合、肝、副腎、褐色脂肪に血漿中濃度の3~10倍、また、反復投与(100mg/kg、1日1回、21日間)の場合、褐色脂肪、副腎、肝、脂肪に血漿中濃度の10~46倍移行したが、中枢、生殖腺、眼への移行は少なく(単回投与で血漿中濃度の1/7~1/20、反復投与で同じく1~1/2)、各組織からの消失は緩慢で蓄積性が示唆された。イヌやサルでもほぼ同様の分布を示した。

16.4 代謝

健康成人男性に14C-プロブコールを経口投与した時、血漿中及び糞中の放射活性の大部分は未変化体であるが、尿中に代謝産物ジフェノキノンなどが認められた6)(外国人データ)。

16.5 排泄

健康成人男性に14C-プロブコールを経口投与した時、0~96時間で糞中に投与量の84%、尿中には1.9%が排泄された6)(外国人データ)。