- 〈適応菌種〉
本剤に感性の結核菌
- 〈適応症〉
多剤耐性肺結核
1.1 本剤に対する耐性菌発現を防ぐため、結核症の治療に十分な知識と経験を持つ医師又はその指導のもとで投与し、適正使用に努めること。本剤の投与は、製造販売業者が行うRAP(Responsible Access Program)に登録された医師・薬剤師のいる登録医療機関・薬局において、登録患者に対して行うこと。
1.2 本剤の投与によりQT延長があらわれるおそれがあるので、投与開始前及び投与中は定期的に心電図検査等を行い、リスクとベネフィットを考慮して本剤の投与を慎重に判断すること。
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性
本剤に感性の結核菌
多剤耐性肺結核
通常、成人にはデラマニドとして1回100mgを1日2回朝、夕に食後経口投与する。
8.1 本剤の投与によりQT延長があらわれるおそれがあるので、本剤投与開始前及び本剤投与中は定期的に心電図、電解質及び血清アルブミンの検査を行うこと。,,,
8.2 本剤を含む抗結核薬による治療で、薬剤逆説反応を認めることがある。治療開始後に、既存の結核の悪化又は結核症状の新規発現を認めた場合は、薬剤感受性試験等に基づき投与継続の可否を判断すること。
リスクとベネフィットを考慮して本剤投与の適応を慎重に判断すること。QT延長が悪化するおそれがある。,
著明な徐脈のある患者
電解質異常のある患者(低カリウム血症、低マグネシウム血症、低カルシウム血症)
心疾患のある患者 リスクとベネフィットを考慮して本剤投与の適応を慎重に判断すること。QT延長があらわれるおそれがある。,
リスクとベネフィットを考慮して本剤投与の適応を慎重に判断すること。QT延長があらわれるおそれがある。,
未変化体及び代謝物の血漿中濃度が上昇し、QT延長等の副作用が発現するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ウサギ)でデラマニドの投与により早期吸収胚の増加が報告されている1)。動物実験(ラット)で主代謝物の投与により、外形異常、内臓及び骨格変異の出現率の増加が報告されている1)。また、動物実験(ラット)で胎盤通過が報告されている2)。
授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている2)。
9.7.1 18歳未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2 外国において、デラマニドを投与した小児等に、幻覚があらわれたとの報告がある。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
| 副作用名 | 頻度 | 症状・説明 |
|---|---|---|
| うつ病 | 1%未満 | — |
| コルチゾール上昇 | 1〜5%未満 | — |
| コルチゾール低下 | 1%未満 | — |
| ざ瘡 | 1〜5%未満 | — |
| そう痒症 | 1〜5%未満 | — |
| ほてり | 1〜5%未満 | — |
| めまい | 5%以上 | — |
| リビドー亢進 | 1%未満 | — |
| 下痢 | 1〜5%未満 | — |
| 不安 | 1〜5%未満 | — |
| 不快感 | 1%未満 | — |
| 不眠症 | 5%以上 | — |
| 低カリウム血症 | 1〜5%未満 | — |
| 低血圧 | 1%未満 | — |
| 倦怠感 | 1%未満 | — |
| 側腹部痛 | 1%未満 | — |
| 傾眠 | 5%以上 | — |
| 動悸 | 1〜5%未満 | — |
| 口腔咽頭痛 | 1%未満 | — |
| 味覚異常 | 1%未満 | — |
| 呼吸困難 | 1%未満 | — |
| 咽喉刺激感 | 頻度不明 | — |
| 喀血 | 1%未満 | — |
| 嗜眠 | 1%未満 | — |
| 嘔吐 | 5%以上 | — |
| 四肢痛 | 1%未満 | — |
| 多汗症 | 1〜5%未満 | — |
| 好酸球増加 | 1〜5%未満 | — |
| 屈折障害 | 1%未満 | — |
| 平衡障害 | 1%未満 | — |
| 幻覚 | 頻度不明 | — |
| 悪心 | 5%以上 | — |
| 感覚鈍麻 | 1%未満 | — |
| 房室ブロック | 1%未満 | — |
| 振戦 | 1〜5%未満 | — |
| 期外収縮 | 1%未満 | — |
| 末梢性ニューロパチー | 1%未満 | — |
| 消化不良 | 1〜5%未満 | — |
| 激越 | 1%未満 | — |
| 無力症 | 1〜5%未満 | — |
| 甲状腺機能低下症 | 頻度不明 | — |
| 発疹 | 1〜5%未満 | — |
| 白血球減少 | 1〜5%未満 | — |
| 皮膚炎 | 1%未満 | — |
| 眼痛 | 1%未満 | — |
| 睡眠障害 | 1%未満 | — |
| 筋力低下 | 頻度不明 | — |
| 筋痙縮 | 頻度不明 | — |
| 筋痛 | 1〜5%未満 | — |
| 精神病性障害 | 1%未満 | — |
| 精神障害 | 1%未満 | — |
| 耳痛 | 1%未満 | — |
| 耳鳴 | 1〜5%未満 | — |
| 肝機能異常 | 1〜5%未満 | — |
| 胃炎 | 1〜5%未満 | — |
| 胸痛 | 1%未満 | — |
| 胸部不快感 | 1%未満 | — |
| 脱毛症 | 1%未満 | — |
| 腹痛 | 5%以上 | — |
| 腹部不快感 | 1〜5%未満 | — |
| 蕁麻疹 | 1%未満 | — |
| 貧血 | 1〜5%未満 | — |
| 赤血球増加 | 1〜5%未満 | — |
| 錯感覚 | 1〜5%未満 | — |
| 関節痛 | 1〜5%未満 | — |
| 霧視 | 1%未満 | — |
| 頭痛 | 5%以上 | — |
| 食欲不振 | 1〜5%未満 | — |
| 食欲亢進 | 1%未満 | — |
| 高ビリルビン血症 | 1%未満 | — |
| 高尿酸血症 | 1〜5%未満 | — |
| 高血圧 | 1%未満 | — |
結核菌特有のミコール酸の生合成を阻害する17)。
多剤耐性結核菌、超多剤耐性結核菌を含む結核菌群に抗菌活性を示し、細胞内結核菌及び嫌気条件下の休眠型結核菌に対しても抗菌活性を示した17),18),19),20),21)(in vitro)。
マウス慢性結核症モデルにおいて、経口投与による肺内生菌数の用量相関的な減少が認められ、治療効果を示した。また、免疫応答及び免疫不全マウス結核症モデルにおいても、同程度の治療効果を示した17)。
マウス及びモルモット慢性結核症モデルにおいて、既存の抗結核薬との併用投与による治療期間の短縮が認められた。また、モルモット慢性結核症モデルにおいて、嫌気環境の結核菌に対して治療効果を示した21),22)。
結核菌が有する補酵素F420関連遺伝子の変異により耐性が獲得される。デラマニドの自然耐性菌出現頻度はリファンピシンよりも高く、イソニアジドと同等であった。しかし、他の抗結核薬との交叉耐性は認められていない17),23)(in vitro)。
健康成人に本剤100mg又は200mg注)を食後に単回及び1日1回10日間反復経口投与した時の未変化体の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータを図16-1及び表16-1に示す。 健康成人に本剤100mg又は200mgを1日1回食後反復経口投与した時の未変化体の血漿中濃度は10日以内に定常状態に達し、約2倍の累積がみられた3)。
図16-1 健康成人における本剤100mg又は200mgを食後に単回及び1日1回10日間反復投与時の血漿中濃度推移
| tmax (h) | Cmax (ng/mL) | AUCa) (ng・h/mL) | t1/2 (h) | |
|---|---|---|---|---|
| 単回投与 | ||||
| 100mg | 4.0(4.0-5.0) | 201.1(17.5) | 3,190.8(23.2) | 25.6(35.2) |
| 200mg | 4.5(2.0-5.0) | 212.4(26.9) | 3,275.7(17.5) | 29.4(18.8) |
| 反復投与 | ||||
| 100mg | 4.5(4.0-5.0) | 327.7(16.5) | 4,207.5(20.9) | 26.4(32.3) |
| 200mg | 4.0(3.0-5.0) | 422.0(20.1) | 5,230.0(16.2) | 33.0(10.4) |
| 平均値(CV%)、tmaxのみ中央値(範囲)、6例 ただし、反復投与時の200mgのみ5例 a)単回投与時はAUC∞、反復投与時はAUC24h | ||||
多剤耐性肺結核患者に標準治療と併用して本剤1回100mgを1日2回56日間食後投与した時の未変化体の血漿中濃度は14日以内で定常状態に達した。また、QTc延長作用に主に関与している代謝物(DM-6705)の血漿中濃度は投与開始後6週間で定常状態に達した。未変化体及び代謝物(DM-6705)の薬物動態パラメータを表16-2に示す4)(外国人データを含む)。
| tmax (h) | Cmax (ng/mL) | AUC24h (ng・h/mL) | t1/2 (h) | |
|---|---|---|---|---|
| 未変化体 (144例, t1/2:66例) | 3.02 (0.00-9.97) | 414 (39.9) | 7,925 (37.5) | 37.8 (34.3) |
| 代謝物(DM-6705) (144例, t1/2:140例) | 9.97 (0.00-24.0) | 151 (44.6) | 3,125 (44.7) | 231 (36.7) |
| 平均値(CV%)、tmaxのみ中央値(範囲)、tmax及びCmaxは朝投与時の値 | ||||
健康成人に本剤200mg注)を単回経口投与した時、食後投与時に比べ空腹時ではCmax及びAUCはそれぞれ0.53倍及び0.56倍であった。健康成人に本剤400mg注)を単回経口投与した時、標準食(555kcal、脂肪16g)投与時に比べ、高脂肪食(913kcal、脂肪54g)ではCmax及びAUCはそれぞれ2.21倍及び2.06倍であった5)。
デラマニド及びDM-6705のヒト血清蛋白結合率は、99.5%以上であった6)(in vitro、平衡透析法)。
デラマニドは、主として血漿中でアルブミンにより代謝される7)。また、ヒトチトクロームP450(CYP)分子種のうち、CYP3A4によりわずかに代謝される。DM-6705は、CYP3A4、CYP1A1、CYP2D6及びCYP2E1により代謝される6)。
健康成人に、14C-デラマニド100mgを食後に単回経口投与した時、糞中及び尿中にそれぞれ投与した放射能の89%及び3%が排泄された。未変化体の糞中からの回収率は投与量の53~75%であったが、尿中からは回収されなかった8)(外国人データ)。
健康成人において、本剤は併用したリファンピシン[R]・イソニアジド[H]・ピラジナミド[Z]のCmax及びAUCに影響を及ぼさなかったが、エタンブトール[E]のCmax及びAUCは本剤の併用によってそれぞれ27%及び23%増加した。本剤のCmax及びAUCは[R]/[H]/[Z]/[E]との併用投与により45%減少した9)(外国人データ)。
健康成人において、本剤は併用したテノホビル、ロピナビル・リトナビル及びエファビレンツのCmax及びAUCに影響を及ぼさなかった。本剤のCmax及びAUCは、テノホビル及びエファビレンツの併用により変化しなかったが、ロピナビル・リトナビルの併用でそれぞれ18%及び22%増加した10),11)(外国人データ)。
デラマニドは、各CYP分子種活性に対する阻害作用及び誘導作用はない12)。また、MDR1、BCRP、OCT1、OATP1B1及びOATP1B3の各トランスポーターの基質ではなく、MDR1、BCRP、OAT1、OAT3、OCT1、OCT2、OATP1B1、OATP1B3及びBSEPの各トランスポーターも阻害しない13)。
注)本剤の承認された用量は、通常1回100mgを1日2回である。