【警告】

  • 〈心不全及び肝硬変における体液貯留〉
  1. 1.1 本剤投与により、急激な水利尿から脱水症状や高ナトリウム血症を来し、意識障害に至った症例が報告されており、また、急激な血清ナトリウム濃度の上昇による浸透圧性脱髄症候群を来すおそれがあることから、入院下で投与を開始又は再開すること。また、特に投与開始日又は再開日には血清ナトリウム濃度を頻回に測定すること。,,,,
  • 〈常染色体優性多発性のう胞腎〉
  1. 1.2 **本剤は、常染色体優性多発性のう胞腎について十分な知識をもつ医師のもとで、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、本剤投与開始に先立ち、本剤は疾病を完治させる薬剤ではないことや重篤な肝機能障害が発現するおそれがあること、適切な水分摂取及び定期的な血液検査等によるモニタリングの実施が必要であることを含め、本剤の有効性及び危険性を患者に十分に説明し、同意を得ること。

  2. 1.3 **特に投与開始時又は漸増期において、過剰な水利尿に伴う脱水症状、高ナトリウム血症などの副作用があらわれるおそれがあるので、少なくとも本剤の投与開始は入院下で行い、適切な水分補給の必要性について指導すること。また、本剤投与中は少なくとも月1回は血清ナトリウム濃度を測定すること。,

  3. 1.4 **本剤の投与により、重篤な肝機能障害が発現した症例が報告されていることから、血清トランスアミナーゼ値及び総ビリルビン値を含めた肝機能検査を必ず本剤投与開始前及び増量時に実施し、本剤投与中は少なくとも月1回は肝機能検査を実施すること。また、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。,,,,

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  • 〈効能共通〉
  1. 2.1 本剤の成分又は類似化合物(トルバプタンリン酸エステルナトリウム等)に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2 口渇を感じない又は水分摂取が困難な患者[循環血漿量の減少により高ナトリウム血症及び脱水のおそれがある。]

  3. 2.3 妊婦又は妊娠している可能性のある女性

  4. 2.4 高ナトリウム血症の患者[本剤の水利尿作用により高ナトリウム血症が増悪するおそれがある。]

  • 〈心不全及び肝硬変における体液貯留〉
  1. 2.5 無尿の患者[本剤の効果が期待できない。]

  2. 2.6 適切な水分補給が困難な肝性脳症の患者

  • 〈常染色体優性多発性のう胞腎〉
  1. 2.7 **重篤な腎機能障害(eGFR 15mL/min/1.73m2未満)のある患者

  2. 2.8 **慢性肝炎、薬剤性肝機能障害等の肝機能障害(常染色体優性多発性のう胞腎に合併する肝のう胞を除く)又はその既往歴のある患者,

効能・効果

  • 〈トルバプタンOD錠7.5mg「ニプロ」〉

  • ループ利尿薬等の他の利尿薬で効果不十分な心不全における体液貯留

  • ループ利尿薬等の他の利尿薬で効果不十分な肝硬変における体液貯留

  • **腎容積が既に増大しており、かつ、腎容積の増大速度が速い常染色体優性多発性のう胞腎の進行抑制

  • 〈トルバプタンOD錠15mg「ニプロ」〉

  • ループ利尿薬等の他の利尿薬で効果不十分な心不全における体液貯留

  • **腎容積が既に増大しており、かつ、腎容積の増大速度が速い常染色体優性多発性のう胞腎の進行抑制

  • OD錠7.5mg OD錠15mg
    心不全における体液貯留
    肝硬変における体液貯留
    常染色体優性多発性のう胞腎
    ○:効能あり、―:効能なし

用法・用量

  • 〈心不全における体液貯留〉

通常、成人にはトルバプタンとして15mgを1日1回経口投与する。

  • 〈肝硬変における体液貯留〉

通常、成人にはトルバプタンとして7.5mgを1日1回経口投与する。

  • **〈常染色体優性多発性のう胞腎〉

通常、成人にはトルバプタンとして1日60mgを2回(朝45mg、夕方15mg)に分けて経口投与を開始する。1日60mgの用量で1週間以上投与し、忍容性がある場合には、1日90mg(朝60mg、夕方30mg)、1日120mg(朝90mg、夕方30mg)と1週間以上の間隔を空けて段階的に増量する。なお、忍容性に応じて適宜増減するが、最高用量は1日120mgまでとする。

投与方法 投与量
心不全における体液貯留 1日1回 15mg
肝硬変における体液貯留 1日1回 7.5mg
常染色体優性多発性のう胞腎 1日2回 開始用量1日60mg(朝45mg、夕方15mg) ↓ 1日90mg(朝60mg、夕方30mg) (漸増)1日120mg(朝90mg、夕方30mg)

使用上の注意

  • 〈効能共通〉
  1. 8.1 本剤の水利尿作用により循環血漿量の減少を来し、血清カリウム濃度を上昇させ、心室細動、心室頻拍を誘発するおそれがあるので、本剤投与中は血清カリウム濃度を測定すること。

  2. 8.2 口渇感が持続する場合には、減量を考慮すること。

  • 〈心不全及び肝硬変における体液貯留〉
  1. 8.3 本剤の投与初期は、過剰な利尿に伴う脱水、高ナトリウム血症などの副作用があらわれるおそれがあるので、口渇感等の患者の状態を観察し、適切な水分補給を行い、体重、血圧、脈拍数、尿量等を頻回に測定すること。

  2. 8.4 本剤の利尿作用に伴い、口渇、脱水などの症状があらわれた場合には、水分補給を行うよう指導すること。,

  3. 8.5 本剤の投与初期から重篤な肝機能障害があらわれることがあるため、本剤投与開始前に肝機能検査を実施し、少なくとも投与開始2週間は頻回に肝機能検査を行うこと。またやむを得ず、その後も投与を継続する場合には、適宜検査を行うこと。,

  4. 8.6 めまい等があらわれることがあるので、転倒に注意すること。また、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

  5. 8.7 体液貯留状態が改善しない場合は、漫然と投与を継続しないこと。,

  • 〈心不全における体液貯留〉
  1. 8.8 本剤投与開始後24時間以内に水利尿効果が強く発現するため、少なくとも投与開始4~6時間後並びに8~12時間後に血清ナトリウム濃度を測定すること。投与開始翌日から1週間程度は毎日測定し、その後も投与を継続する場合には、適宜測定すること。,,

  2. 8.9 目標体重(体液貯留状態が良好にコントロールされているときの体重)に戻った場合は、漫然と投与を継続しないこと。国内臨床試験において2週間を超える使用経験はない。

  • 〈肝硬変における体液貯留〉
  1. 8.10 本剤の投与により重篤な肝機能障害があらわれることがある。肝硬変患者では、肝機能をより悪化させるおそれがあること、及び原疾患の悪化と本剤による肝機能障害の発現との区別が困難であることに留意して、本剤の投与にあたっては、リスクとベネフィットを考慮し、本剤投与の適否について慎重に判断すること。

  2. 8.11 本剤の投与により、重篤な肝機能障害があらわれることがあること、国内臨床試験において2週間を超える使用経験はないことから、体重、腹囲、下肢浮腫などの患者の状態を観察し、体液貯留が改善した場合は、漫然と投与を継続せず、必要最小限の期間の使用にとどめること。

  3. 8.12 本剤投与開始後24時間以内に水利尿効果が強く発現するため、少なくとも投与開始4~8時間後に血清ナトリウム濃度を測定すること。さらに投与開始2日後並びに3~5日後に1回測定し、その後も投与を継続する場合には、適宜測定すること。,,

  4. 8.13 肝硬変患者では、本剤の投与により消化管出血のリスクが高まるおそれがあるため、消化管出血の兆候があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 〈常染色体優性多発性のう胞腎〉
  1. 8.14 **本剤の使用にあたっては、適切な水分補給が必要なため、以下の点に注意すること。
  • 飲水能力の低下や飲水機会の制限により、十分に水分補給ができない場合は、本剤を減量あるいは休薬すること。

  • 用量を増量又は減量する時は、急激な体重変化に注意すること。

  • 増量直後には特に口渇、脱水などの症状に注意すること。

  1. 8.15 **本剤の増量により副作用の発現頻度が高くなる傾向が認められていること、1日120mg投与時に重篤な肝機能障害の発現が認められていることから、高用量投与時には、特に肝機能障害をはじめとする副作用の発現に十分注意すること。

  2. 8.16 **本剤の投与により、重篤な肝機能障害があらわれることがあるので、投与にあたっては患者に当該副作用について十分説明するとともに、症状がみられた場合には速やかに診察を受けるよう指導すること。,,

  3. 8.17 **投与開始前に脱水症状が認められた場合は、脱水症状が増悪するおそれがあるので、症状が改善してから投与を開始すること。

  4. 8.18 **高ナトリウム血症があらわれることがあるので、投与開始後の用量漸増期においては、来院毎に血清ナトリウム濃度を測定し、その後も本剤投与中は少なくとも月1回は測定すること。,

  5. 8.19 **投与開始前に血清ナトリウム濃度を測定し、低ナトリウム血症が認められた場合は、急激な血清ナトリウム濃度の上昇により、浸透圧性脱髄症候群を来すおそれがあるので、低ナトリウム血症の原因を明らかにするとともに、血清ナトリウム濃度を補正し、慎重に本剤投与の適否を判断した上で、投与が適切と判断された場合に限り投与を開始すること。

  6. 8.20 **本剤の投与により腎臓における尿酸クリアランスが減少するため、血中尿酸が上昇することがあるので、本剤投与中は血中尿酸値に注意すること。

  7. 8.21 **失神、意識消失、めまい等があらわれることがあるので、転倒に注意すること。また、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

  8. 8.22 **本剤の投与により緑内障があらわれることがあるので、定期的に検査を行うことが望ましい。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  • 〈効能共通〉
  1. 9.1.1 重篤な冠動脈疾患又は脳血管疾患のある患者

急激な利尿があらわれた場合、急速な循環血漿量減少、血液濃縮を来し、血栓塞栓症を誘発するおそれがある。,,

  1. 9.1.2 高カリウム血症の患者

本剤の水利尿作用により高カリウム血症が増悪するおそれがある。

  • 〈心不全及び肝硬変における体液貯留〉
  1. 9.1.3 血清ナトリウム濃度125mEq/L未満の患者

24時間以内に12mEq/Lを超える上昇がみられた場合には、投与を中止すること。急激な血清ナトリウム濃度の上昇により、浸透圧性脱髄症候群を来すおそれがある。,,,

9.2 腎機能障害患者

  • 〈心不全及び肝硬変における体液貯留〉
  1. 9.2.1 重篤な腎障害のある患者

利尿に伴う腎血流量の減少により腎機能が更に悪化するおそれがある。

  • 〈常染色体優性多発性のう胞腎〉
  1. 9.2.2 **重篤な腎機能障害(eGFR 15mL/min/1.73m2未満)のある患者

投与しないこと。本剤の効果が期待できない。

  1. 9.2.3 **重度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)のある患者

減量すること。本剤の血漿中濃度が上昇する。

  1. 9.2.4 **腎機能が低下している患者

利尿に伴う腎血流量の減少により腎機能が更に悪化するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  • 〈心不全及び肝硬変における体液貯留〉
  1. 9.3.1 適切な水分補給が困難な肝性脳症の患者

投与しないこと。循環血漿量の減少により高ナトリウム血症及び脱水のおそれがある。

  1. 9.3.2 肝性脳症を現有するかその既往のある患者

意識レベルが低下した場合、適切な水分補給に支障を来すおそれがある。

  • 〈常染色体優性多発性のう胞腎〉
  1. 9.3.3 **慢性肝炎、薬剤性肝機能障害等の肝機能障害(常染色体優性多発性のう胞腎に合併する肝のう胞を除く)又はその既往歴のある患者

投与しないこと。肝障害を増悪させるおそれがある。

9.4 生殖能を有する者

妊娠する可能性のある女性には、適切な避妊を行うよう指導すること。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ウサギ)で催奇形性及び胚・胎児死亡が報告されている1)。また、動物実験(ウサギ1)、ラット2))で胚あるいは胎児移行が報告されている。,

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている2)。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

  • 〈効能共通〉
  1. 9.8.1 急激な利尿があらわれた場合、急速な循環血漿量減少、血液濃縮を来し、血栓塞栓症を誘発するおそれがある。,,

  2. 9.8.2 患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下しており、また、脱水症状を起こしやすいとされている。

  • 〈心不全における体液貯留〉
  1. 9.8.3 高ナトリウム血症発現のおそれがある。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度 症状・説明
BUN上昇 1〜5%未満
CK上昇 1%未満
LDH上昇 1%未満
ウイルス感染 1%未満
うつ病 1%未満
カンジダ症 1%未満
ざ瘡 1%未満
シスタチンC上昇 1%未満
そう痒 1〜5%未満
ナルコレプシー 1%未満
パニック発作 1%未満
ヘモグロビン低下 1%未満
ほてり 1%未満
めまい 5%以上
リビドー減退 1%未満
上気道感染 1%未満
下痢 1〜5%未満
不安 1%未満
不安定血圧 1%未満
不整脈 1%未満
不正子宮出血 頻度不明
不眠症 1〜5%未満
不規則月経 1%未満
不随意性筋収縮 1%未満
乏尿 1%未満
乏汗 1%未満
乳房嚢胞 1%未満
低カリウム血症 1%未満
低ナトリウム血症 1%未満
低リン酸血症 1%未満
低血糖 1%未満
体重変動(増加 1〜5%未満
便秘 5%以上
倦怠感 1〜5%未満
側腹部痛 1%未満
傾眠 1%未満
冷感 1%未満
副鼻腔炎 1%未満
勃起不全 1%未満
動悸 1〜5%未満
口の感覚鈍麻 1%未満
口内炎 1%未満
口唇乾燥 1%未満
口唇炎 1%未満
口渇(56.9%) 5%以上
口腔咽頭痛 1%未満
味覚異常 1〜5%未満
呼吸困難 1〜5%未満
呼気臭 1%未満
咳嗽 1〜5%未満
咽喉乾燥 1%未満
喘息 1%未満
嗜眠 1%未満
嘔吐 1〜5%未満
嚥下障害 1%未満
四肢痛 1%未満
多尿(26.2%) 5%以上
多汗 1%未満
多飲症 5%以上
失神 1%未満
好酸球増多 1%未満
寝汗 1%未満
尿失禁 1%未満
尿意切迫 1%未満
尿浸透圧低下 1%未満
尿路感染 1%未満
尿閉 1%未満
平均赤血球容積増加 1%未満
心窩部不快感 1%未満
悪心 1〜5%未満
意識消失 1%未満
感覚鈍麻 1%未満
憩室炎 1%未満
扁桃炎 1%未満
排尿困難 1%未満
易刺激性 1%未満
月経過多 1%未満
期外収縮 1%未満
気管支炎 1%未満
注意力障害 1%未満
浮腫 1〜5%未満
消化不良 1〜5%未満
消化管運動障害 1%未満
減少) 1〜5%未満
無力症 1〜5%未満
熱感 1%未満
爪の障害 1%未満
疲労 5%以上
疼痛 1%未満
痔核 1%未満
痛風 1〜5%未満
発声障害 1%未満
発熱 1%未満
発疹 1〜5%未満
白血球増多 1%未満
皮膚乾燥 1〜5%未満
皮膚炎 1%未満
真菌感染 1%未満
眼乾燥 1%未満
睡眠障害 1%未満
神経過敏 1%未満
筋痙縮 1〜5%未満
筋硬直 1%未満
筋骨格痛 1〜5%未満
粘膜乾燥 1%未満
糖尿病 1〜5%未満
結腸ポリープ 1%未満
結膜出血 1%未満
緑内障 1%未満
耳鳴 1%未満
胃炎 1%未満
胃腸炎 1%未満
胃腸障害 1%未満
胃食道逆流性疾患 1%未満
背部痛 1%未満
胸痛 1〜5%未満
脂質異常症 1〜5%未満
脱毛 1%未満
脱水 1〜5%未満
腎機能障害 1〜5%未満
腎結石 1%未満
腎臓痛 1〜5%未満
腹痛 1〜5%未満
腹部不快感 1%未満
腹部膨満 1〜5%未満
膀胱痛 1%未満
臍ヘルニア 1%未満
舌変色 1%未満
舌痛 1%未満
舌苔 1%未満
色素沈着障害 1%未満
蕁麻疹 1%未満
血中クレアチニン上昇 5%以上
血中尿酸上昇 5%以上
血中抗利尿ホルモン増加 頻度不明
血圧上昇 1〜5%未満
血圧低下 1〜5%未満
血小板減少 1%未満
血尿 1〜5%未満
血液浸透圧上昇 1%未満
血液量減少症 1%未満
裂孔ヘルニア 1%未満
貧血 1%未満
起立性低血圧 1%未満
過敏性腸症候群 頻度不明
錯感覚 1%未満
関節痛 1%未満
関節腫脹 1%未満
霧視 1%未満
頭痛 5%以上
頻尿(38.8%) 5%以上
頻脈 1%未満
食欲不振 1〜5%未満
食欲亢進 1%未満
食道炎 1%未満
高カリウム血症 1〜5%未満
高カルシウム血症 1%未満
高血糖 1〜5%未満
鼓腸 1%未満
鼻乾燥 1%未満
鼻出血 1%未満
鼻咽頭炎 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

**トルバプタンは、バソプレシンV2-受容体拮抗作用を薬理学的特徴とする薬剤であり、腎集合管でのバソプレシンによる水再吸収を阻害することにより、選択的に水を排泄し、電解質排泄の増加を伴わない利尿作用(水利尿作用)を示す37)。また、多発性のう胞腎においてはバソプレシンによる細胞内cAMPの上昇を抑制することにより、腎容積及び腎のう胞の増大を抑制する38)。

18.2 バソプレシンV2-受容体拮抗作用

トルバプタンは、ヒトバソプレシンV2-受容体発現細胞及びラット、イヌ腎臓膜標本において、標識バソプレシンのV2-受容体への結合を濃度依存的に阻害した。また、ヒトバソプレシンV2-受容体発現細胞において、それ自身ではcAMPの産生増加を示さず、バソプレシンによるcAMPの産生を抑制したことから、バソプレシンV2-受容体拮抗作用を有していることが示された。ヒトバソプレシンV2-受容体に対する阻害定数は、0.43±0.06nmol/Lであった39),40)(in vitro)。

18.3 利尿作用

トルバプタンは、覚醒ラット及びイヌにおいて、用量依存的に尿量を増加させ、尿浸透圧を低下させた。このとき、ループ利尿薬とは異なり、自由水クリアランスが正の値となり、自由水の排泄を増加させた(水利尿作用)40),41)。

18.4 抗浮腫作用

トルバプタンは、ラット浮腫モデルにおいて、カラゲニン誘発足浮腫及びヒスタミン誘発毛細血管透過性の亢進を用量依存的に抑制した。また、覚醒心不全犬において水利尿作用を示し、前負荷を軽減させた42),43)。

18.5 腹水減少作用

トルバプタンは、ラット肝硬変腹水モデルにおいて、腹水の指標である体重及び腹囲を減少させた44)。

18.6 **のう胞腎進行抑制作用

トルバプタンは、多発性のう胞腎の動物モデルであるpcyマウス、Pkd2WS25/-マウス及びPCKラットにおいて腎容積の増大を抑制した45),46),47)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 単回投与

健康成人にトルバプタン15~120mgを空腹時単回経口投与した時の薬物動態パラメータを表16-1に示す4)。

投与量 tmax (h) Cmax (ng/mL) AUCt (ng・h/mL) t1/2 (h)
15mg 2.0(1.0~4.0) 135±53 645±367 3.3±1.2
30mg 2.0(1.5~6.0) 213±76 1,302±553 3.9±1.7
45mg 2.5(1.0~3.0) 363±318 2,098±1,950 2.9±0.8
60mg 3.0(1.5~4.0) 315±105 2,321±634 4.6±0.8
90mg 2.0(1.0~3.0) 429±146 3,600±922 5.8±1.4
120mg 2.0(2.0~3.0) 661±276 5,908±2,091 9.3±3.2
(平均値±標準偏差、tmaxのみ中央値(範囲)、6例、30mg群のみ12例)
  1. 16.1.2 **反復投与

健康成人にトルバプタン30~120mgを空腹時1日1回7日間反復経口投与した時のトルバプタンの血漿中濃度に累積はみられなかった4)。

  • 〈心不全における体液貯留〉

心性浮腫患者にトルバプタン15mgを1日1回7日間反復経口投与した時のトルバプタンの薬物動態パラメータを表16-2に示す5)。

tmax (h) Cmax (ng/mL) AUC24h (ng・h/mL) t1/2 (h)
投与1日目 4.0(1.8~5.9) 258±95 2,057±795 6.6±2.1
投与7日目 3.9(2.0~6.0) 256±102 2,173±1,188 6.8±2.2
(平均値±標準偏差、tmaxのみ中央値(範囲)、10例)
  • 〈肝硬変における体液貯留〉

肝性浮腫患者にトルバプタン7.5mgを1日1回7日間反復経口投与した時のトルバプタンの薬物動態パラメータを表16-3に示す6)。

tmax (h) Cmax (ng/mL) AUC24h (ng・h/mL) t1/2 (h)
投与1日目 4.2(3.8~11.8) 100±54 1,061±732a) 9.1±5.4a)
投与7日目 4.0(1.7~7.9)a) 112±60a) 1,370±1,165b) 8.5±4.1b)
(平均値±標準偏差、tmaxのみ中央値(範囲)、20例(a)16例、b)15例))
  • 〈常染色体優性多発性のう胞腎〉

常染色体優性多発性のう胞腎患者に1日120mgを2回(90mg、30mg)に分けて7日間反復経口投与した時のトルバプタンの薬物動態パラメータを表16-4に示す7)(外国人データ)。

tmax (h) Cmax (ng/mL) AUC24h (ng・h/mL)
投与7日目 2.0(1.0~9.0) 716±344 6,570±3,230
(平均値±標準偏差、tmaxのみ中央値(範囲)、12例)
  1. 16.1.3 生物学的同等性試験
  • 〈トルバプタンOD錠7.5mg「ニプロ」〉

トルバプタンOD錠7.5mg「ニプロ」とサムスカOD錠7.5mgのそれぞれ1錠(トルバプタンとして7.5mg)を、クロスオーバー法により健康成人男子に絶食時及び食後に単回経口投与して血漿中S-トルバプタン及びR-トルバプタン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC0→24hr、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された8),9),10),11)。

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0→24hr (ng・hr/mL) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) t1/2 (hr)
トルバプタンOD錠7.5mg「ニプロ」 224.791±79.741 39.9831±14.1678 2.43±1.05 4.65±1.12
サムスカOD錠7.5mg 223.558±78.030 39.6829±9.2477 2.00±0.97 5.09±1.31
(Mean±S.D., n=20)

血漿中S-トルバプタン濃度推移(絶食時・水あり投与)

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0→24hr (ng・hr/mL) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) t1/2 (hr)
トルバプタンOD錠7.5mg「ニプロ」 67.082±25.041 13.2868±5.5938 2.35±1.05 6.29±1.51
サムスカOD錠7.5mg 67.482±26.132 13.2173±3.9984 2.05±1.07 6.63±1.84
(Mean±S.D., n=20)

血漿中R-トルバプタン濃度推移(絶食時・水あり投与)

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0→24hr (ng・hr/mL) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) t1/2 (hr)
トルバプタンOD錠7.5mg「ニプロ」 238.014±88.622 47.8380±17.4696 2.00±0.81 4.54±1.33
サムスカOD錠7.5mg 223.771±108.595 48.8260±21.1818 1.55±0.48 4.05±1.37
(Mean±S.D., n=20)

血漿中S-トルバプタン濃度推移(絶食時・水なし投与)

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0→24hr (ng・hr/mL) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) t1/2 (hr)
トルバプタンOD錠7.5mg「ニプロ」 74.645±30.714 16.1690±7.5447 1.96±0.75 5.67±1.65
サムスカOD錠7.5mg 70.231±37.053 16.5828±9.2182 1.50±0.46 5.46±1.70
(Mean±S.D., n=20)

血漿中R-トルバプタン濃度推移(絶食時・水なし投与)

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0→24hr (ng・hr/mL) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) t1/2 (hr)
トルバプタンOD錠7.5mg「ニプロ」 233.215±73.584 44.6032±13.0711 3.16±1.19 3.75±0.96
サムスカOD錠7.5mg 244.673±89.597 46.8480±18.0232 3.26±1.04 3.76±0.84
(Mean±S.D., n=35)

血漿中S-トルバプタン濃度推移(食後・水あり投与)

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0→24hr (ng・hr/mL) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) t1/2 (hr)
トルバプタンOD錠7.5mg「ニプロ」 68.217±20.729 14.3254±4.4840 3.03±1.08 4.85±0.91
サムスカOD錠7.5mg 71.146±25.014 15.2159±6.4171 3.08±1.08 5.28±1.45
(Mean±S.D., n=35)

血漿中R-トルバプタン濃度推移(食後・水あり投与)

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0→24hr (ng・hr/mL) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) t1/2 (hr)
トルバプタンOD錠7.5mg「ニプロ」 218.322±98.900 39.6110±17.8366 4.67±1.68 3.35±0.82
サムスカOD錠7.5mg 226.384±109.128 37.9014±16.2267 5.15±1.78 3.43±0.81
(Mean±S.D., n=36)

血漿中S-トルバプタン濃度推移(食後・水なし投与)

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0→24hr (ng・hr/mL) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) t1/2 (hr)
トルバプタンOD錠7.5mg「ニプロ」 69.885±31.314 14.6116±8.7105 4.63±1.67 3.98±0.82
サムスカOD錠7.5mg 72.029±34.098 13.4974±6.437 4.97±1.72 4.01±0.86
(Mean±S.D., n=36)

血漿中R-トルバプタン濃度推移(食後・水なし投与)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

  • 〈トルバプタンOD錠15mg「ニプロ」〉

トルバプタンOD錠15mg「ニプロ」とサムスカOD錠15mgのそれぞれ1錠(トルバプタンとして15mg)を、クロスオーバー法により健康成人男子に絶食時及び食後に単回経口投与して血漿中S-トルバプタン及びR-トルバプタン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC0→24hr、Cmax) について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された12),13),14),15)。

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0→24hr (ng・hr/mL) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) t1/2 (hr)
トルバプタンOD錠15mg「ニプロ」 439.255±165.934 70.4314±22.9470 2.55±0.86 4.72±0.78
サムスカOD錠15mg 415.240±163.694 73.7260±25.4429 2.26±1.08 4.67±0.97
(Mean±S.D., n=19)

血漿中S-トルバプタン濃度推移(絶食時・水あり投与)

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0→24hr (ng・hr/mL) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) t1/2 (hr)
トルバプタンOD錠15mg「ニプロ」 135.312±48.915 23.4500±7.8686 2.45±0.78 5.93±1.49
サムスカOD錠15mg 126.123±46.998 24.5511±9.5209 2.21±1.12 5.82±1.38
(Mean±S.D., n=19)

血漿中R-トルバプタン濃度推移(絶食時・水あり投与)

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0→24hr (ng・hr/mL) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) t1/2 (hr)
トルバプタンOD錠15mg「ニプロ」 474.039±255.849 86.7602±32.2135 1.86±0.63 4.32±1.21
サムスカOD錠15mg 457.401±241.722 87.2240±27.4978 1.86±0.56 4.15±0.78
(Mean±S.D., n=20)

血漿中S-トルバプタン濃度推移(絶食時・水なし投与)

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0→24hr (ng・hr/mL) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) t1/2 (hr)
トルバプタンOD錠15mg「ニプロ」 147.574±93.403 29.4882±14.4398 1.83±0.65 5.62±2.06
サムスカOD錠15mg 141.347±86.336 29.2815±11.9470 1.76±0.61 5.23±0.72
(Mean±S.D., n=20)

血漿中R-トルバプタン濃度推移(絶食時・水なし投与)

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0→24hr (ng・hr/mL) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) t1/2 (hr)
トルバプタンOD錠15mg「ニプロ」 464.322±192.781 67.8125±22.8344 4.21±1.86 3.98±1.02
サムスカOD錠15mg 435.169±170.569 63.1572±23.1192 4.49±2.01 3.91±0.99
(Mean±S.D., n=36)

血漿中S-トルバプタン濃度推移(食後・水あり投与)

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0→24hr (ng・hr/mL) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) t1/2 (hr)
トルバプタンOD錠15mg「ニプロ」 132.654±56.924 21.2120±7.8189 4.13±1.95 4.26±0.94
サムスカOD錠15mg 124.694±50.356 19.6693±7.8346 4.34±1.95 4.22±0.99
(Mean±S.D., n=36)

血漿中R-トルバプタン濃度推移(食後・水あり投与)

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0→24hr (ng・hr/mL) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) t1/2 (hr)
トルバプタンOD錠15mg「ニプロ」 522.288±289.388 95.1874±37.5401 4.00±1.17 3.87±0.92
サムスカOD錠15mg 492.157±272.541 88.5967±33.8169 4.54±1.79 3.90±0.78
(Mean±S.D., n=35)

血漿中S-トルバプタン濃度推移(食後・水なし投与)

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0→24hr (ng・hr/mL) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) t1/2 (hr)
トルバプタンOD錠15mg「ニプロ」 161.243±86.395 33.7828±15.4951 4.03±1.18 4.31±1.28
サムスカOD錠15mg 151.418±80.564 30.8458±13.1307 4.31±1.45 4.38±1.16
(Mean±S.D., n=35)

血漿中R-トルバプタン濃度推移(食後・水なし投与)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

16.2 吸収

  1. 16.2.1 **食事の影響

健康成人にトルバプタン15mgを単回経口投与した時、空腹時投与に比べ食後投与ではCmax及びAUCはそれぞれ1.3倍及び1.1倍であった4)。 健康成人にトルバプタン60mg16)又は90mg17)を単回経口投与した時、空腹時投与に比べ食後投与ではCmaxはそれぞれ1.4倍及び2.0倍、AUCはそれぞれ1.1倍及び1.0倍であった(外国人データ)。

  1. 16.2.2 絶対的バイオアベイラビリティ

健康成人における経口投与時の絶対的バイオアベイラビリティは56%であった18)(外国人データ)。

16.3 分布

ヒト血漿蛋白結合率は、98.0%以上であった2)(in vitro、限外ろ過法)。

16.4 代謝

トルバプタンは、ヒト肝ミクロゾームチトクロームP450の分子種のうち、主としてCYP3A4により代謝される19)(in vitro)。

16.5 排泄

健康成人に、14C-トルバプタン60mgを空腹時に単回経口投与した時、糞中及び尿中にそれぞれ投与した放射能の58.7%及び40.2%が排泄された。未変化体の糞中及び尿中の回収率は、それぞれ投与量の18.7%及び1%未満であった20)(外国人データ)。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1 腎機能障害患者

腎機能の程度の異なる被験者(クレアチニンクリアランス<30mL/min、クレアチニンクリアランス=30~60mL/min及びクレアチニンクリアランス>60mL/min)にトルバプタン60mgを投与した時のAUCは、それぞれ7,360ng・h/mL、6,980ng・h/mL及び3,890ng・h/mLであった。また、血漿中遊離型分率は、それぞれ1.2%、0.6%及び1.0%であった。血漿中遊離型分率を用いて算出した血漿中遊離型濃度のAUCは、クレアチニンクリアランス<30mL/min、クレアチニンクリアランス=30~60mL/min及びクレアチニンクリアランス>60mL/minでそれぞれ71.8ng・h/mL、36.4ng・h/mL及び37.5ng・h/mLであった21)(外国人データ)。

  1. 16.6.2 肝機能障害患者

肝性浮腫患者にトルバプタン15mgを投与した時のAUCは、中等度肝障害患者(Child-Pugh分類A又はB)で1,618ng・h/mL、重度肝障害患者(Child-Pugh分類C)で2,172ng・h/mLであった22)(母集団解析)。

  1. 16.6.3 高齢者(65歳以上)、性別

トルバプタンの薬物動態には年齢及び性別による影響は認められなかった23)。

16.7 薬物相互作用

  1. 16.7.1 ケトコナゾール

健康成人において、強力なCYP3A4の阻害作用を有するケトコナゾール200mgとトルバプタン30mgの併用により、トルバプタンのCmax及びAUCはそれぞれ3.5倍及び5.4倍になった24)(外国人データ)。,,

  1. 16.7.2 フルコナゾール

健康成人において、中等度のCYP3A4の阻害作用を有するフルコナゾール200mgとトルバプタン30mgの併用により、トルバプタンのCmax及びAUCはそれぞれ1.8倍及び3.0倍になった25)(外国人データ)。,,

  1. 16.7.3 グレープフルーツジュース

健康成人において、トルバプタン60mgをCYP3A4の阻害作用を有するグレープフルーツジュースにより服用した時、トルバプタンのCmax及びAUCはそれぞれ1.9倍及び1.6倍になった26)(外国人データ)。,,

  1. 16.7.4 リファンピシン

健康成人において、CYP3A4の誘導作用を有するリファンピシン600mgとトルバプタン240mg注1)の併用により、トルバプタンのCmax及びAUCはそれぞれ1/6及び1/8になった24)(外国人データ)。

  1. 16.7.5 ジゴキシン

健康成人において、P糖蛋白の基質であるジゴキシン0.25mgとトルバプタン60mgの併用により、ジゴキシンのCmax及びAUCは、それぞれ1.3倍及び1.2倍になった。トルバプタンのCmaxとAUCは、いずれも1.1倍になった27)(外国人データ)。

  1. 16.7.6 その他の薬剤
  • 健康成人において、CYP3A4の基質であるロバスタチン80mgとトルバプタン90mgの併用により、ロバスタチンのCmax及びAUCはそれぞれ1.3倍及び1.4倍になった28)。ロバスタチン80mgとトルバプタン60mgの併用によりトルバプタンのCmaxとAUCはいずれも1.2倍になった29)(外国人データ)。

  • 不整脈患者において、CYP3A4の基質であるアミオダロン200mgとトルバプタン90mgの併用によるアミオダロンの薬物動態の変化は5%未満であった30)(外国人データ)。

  • 健康成人において、CYP2C9の基質であるワルファリン25mgとトルバプタン60mgの併用により、R-ワルファリンとS-ワルファリンの薬物動態は影響を受けなかった31)(外国人データ)。

  • 健康成人において、トルバプタン30mgとフロセミド80mgとの併用により、トルバプタンのCmax及びAUCはいずれも1.2倍になった。ヒドロクロロチアジド100mgとの併用により、トルバプタンのCmax及びAUCは変化しなかった。トルバプタンはフロセミド及びヒドロクロロチアジドの薬物動態に影響を与えなかった32)(外国人データ)。

注1)本剤の承認された1日用量は、心不全における体液貯留15mg、肝硬変における体液貯留7.5mg及び常染色体優性多発性のう胞腎60~120mgである。