【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

片頭痛発作の発症抑制

用法・用量

通常、成人にはフレマネズマブ(遺伝子組換え)として4週間に1回225mgを皮下投与する、又は12週間に1回675mgを皮下投与する。

使用上の注意

  1. 8.1 本剤は、片頭痛の治療に関する十分な知識及び経験を有する医師のもとで使用すること。

  2. 8.2 本剤は発現した頭痛発作を緩解する薬剤ではないので、本剤投与中に頭痛発作が発現した場合には必要に応じて頭痛発作治療薬を頓用させること。投与前にこのことを患者に十分に説明しておくこと。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ヒトIgGは胎盤を通過するので、本剤は母体から胎児へ移行する可能性がある。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁中への移行は不明であるが、ヒトIgGは乳汁中に移行するので、本剤も移行する可能性がある。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度 症状・説明
そう痒 1%未満
注射部位反応(そう痒感 頻度不明
注射部位疼痛(21.9%) 頻度不明
注射部位硬結(19.3%) 頻度不明
注射部位紅斑(17.7%) 頻度不明
発疹 1%未満
発疹等) 頻度不明
腫脹 頻度不明
蕁麻疹 1%未満
薬物過敏症 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

フレマネズマブは、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)に選択的に結合し、2つのアイソフォーム(α-及びβ-CGRP)のCGRP受容体への結合を阻害するヒト化モノクローナル抗体であり、CGRPに高い親和性(α-CGRP:KD=159pM、β-CGRP:KD=112pM)と選択性を有し、CGRP関連ペプチド(アミリン、カルシトニン及びインテルメジン)には結合しない。アドレノメデュリンとは一過性の弱い相互作用が認められた(この親和性はCGRPと比較して約20,000倍以上弱い)。片頭痛患者では発作時に血漿中CGRP濃度が上昇していること、また片頭痛患者にCGRPを投与すると片頭痛発作を誘発することから8)、フレマネズマブはCGRP活性の阻害作用により、片頭痛発作の発症を抑制すると考えられる9),10)。

18.2 血流量増加阻害作用

フレマネズマブは、カニクイザルへの単回静脈内投与により、皮膚へのカプサイシン塗布による血流量増加を抑制した10)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 単回投与

健康成人8例にフレマネズマブ225mg及び675mgを単回皮下投与した時の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータを図16-1及び表16-1に示す1)。

図16-1 健康成人におけるフレマネズマブ単回投与時の血漿中濃度推移(平均値±標準偏差)

用量 tmaxa) (day) Cmax (µg/mL) t1/2、Z (day) AUC∞ (µg・h/mL)
225mg(8例) 7.0 (4.5-7.1) 28.6 (3.95) 33.6 (5.31) 42,400 (8,096)
675mg(8例) 5.0 (3.5-11.0) 111 (32.5) 31.4 (6.87) 146,000 (49,600)
平均値(標準偏差)、a)中央値(最小-最大)
  1. 16.1.2 反復投与

片頭痛患者の成績を用いた母集団薬物動態解析により、フレマネズマブを4週間に1回225mg及び12週間に1回675mgを12箇月間反復皮下投与した時の血漿中濃度推移を推定した(図16-2)。いずれの投与方法においても投与開始後3箇月で定常状態に近づき、投与開始後6箇月までに定常状態に達した。4週間に1回225mg及び12週間に1回675mg投与時の定常状態における累積係数の平均値±標準偏差は、Cmaxでそれぞれ2.20±0.361及び1.18±0.0902、AUCτでそれぞれ2.28±0.393及び1.18±0.0913であった。また、消失半減期は約30日であった2)。

図16-2 母集団薬物動態解析によるフレマネズマブ反復投与時の血漿中濃度推移(中央値)