がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌
【警告】
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1.1 本剤は、緊急時に十分対応できる医療機関において、がん化学療法に十分な知識及び経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又は患者の家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
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1.2 重度の消化管出血があらわれ、死亡に至る例が報告されている。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。重度の出血があらわれた患者には、本剤を再投与しないこと。,
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1.3 消化管穿孔があらわれ、死亡に至る例が報告されている。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。消化管穿孔があらわれた患者には、本剤を再投与しないこと。,
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、成人にはフルキンチニブとして1日1回5mgを3週間連日経口投与し、その後1週間休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
使用上の注意
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8.1 高血圧クリーゼを含む高血圧があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に血圧を測定すること。,
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8.2 *ネフローゼ症候群、蛋白尿があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に尿蛋白を観察すること。
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8.3 創傷治癒を遅らせる可能性があるので、外科的処置が予定されている場合には、外科的処置の前に本剤の投与を中断すること。外科的処置後の投与再開は、十分な創傷治癒を確認し、患者の状態に応じて判断すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1 高血圧症の患者
高血圧症が悪化するおそれがある。,
- 9.1.2 出血素因や凝固系異常のある患者
出血があらわれるおそれがある。
- 9.1.3 消化管出血等の出血が認められている患者
出血が増強されるおそれがある。,
- 9.1.4 消化管等の腹腔内の炎症を合併している患者
消化管穿孔があらわれるおそれがある。,
- 9.1.5 血栓塞栓症又はその既往のある患者
一過性脳虚血発作、血栓性微小血管症、肺塞栓症、門脈血栓症、深部静脈血栓症等があらわれるおそれがある。,
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1 重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者
本剤は主に肝臓で代謝されるため、血中濃度が上昇する可能性がある。なお、重度の肝機能障害のある患者を対象とした臨床試験は実施していない。
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後2週間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットの胚・胎児毒性試験において、最大臨床用量(5mg/日)におけるフルキンチニブの曝露量(AUC)の約0.05倍の曝露量で胎児の外表、内臓及び骨格の奇形並びに内臓及び骨格の変異からなる胎児異常及び催奇形性作用が認められている。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。本剤が乳汁に移行する可能性があり、乳児が乳汁を介して摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 | 症状・説明 |
|---|---|---|
| ALT増加 | 頻度不明 | — |
| 上気道感染症 | 1%未満 | — |
| 下痢 | 頻度不明 | — |
| 低カリウム血症 | 頻度不明 | — |
| 体重減少 | 頻度不明 | — |
| 創傷治癒遅延 | 1%未満 | — |
| 口内炎 | 頻度不明 | — |
| 口腔内痛 | 頻度不明 | — |
| 咽喉頭痛 | 1%未満 | — |
| 好中球減少 | 1%未満 | — |
| 無力症(24.6%) | 頻度不明 | — |
| 甲状腺機能低下症 | 頻度不明 | — |
| 疲労 | 頻度不明 | — |
| 発声障害 | 頻度不明 | — |
| 白血球減少 | 1%未満 | — |
| 筋骨格不快感 | 頻度不明 | — |
| 粘膜の炎症 | 頻度不明 | — |
| 肺炎 | 1%未満 | — |
| 膵炎 | 1%未満 | — |
| 膵酵素上昇 | 頻度不明 | — |
| 蛋白尿 | 頻度不明 | — |
| 血小板減少 | 頻度不明 | — |
| 関節痛 | 頻度不明 | — |
| 食欲減退 | 頻度不明 | — |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
フルキンチニブは、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR1、2及び3)のキナーゼ活性を阻害し、腫瘍における血管新生を阻害することにより、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている14),15)。
18.2 抗腫瘍作用
フルキンチニブは、ヒト結腸・直腸癌由来HT-29細胞株を皮下移植したヌードマウス等において、腫瘍増殖抑制作用を示した(in vivo)16)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1 単回及び反復投与
日本人の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌患者6例に本剤5mgを1日1回3週間連日経口投与し、その後1週間休薬を1サイクルとして投与したときの1サイクル目における薬物動態パラメータ及び血漿中濃度推移は以下のとおりであった2)。
| Day | N | Tmax(hr) | Cmax(ng/mL) | AUC0-24h(h*ng/mL) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 6 | 3.0(2.8, 4.0) | 140(18.1) | 2109(21.8) |
| 14 | 6 | 4.8(3.0, 7.6) | 333(30.2) | 6581(32.8) |
| 21 | 4 | 4.9(3.8, 7.6) | 355(24.7) | 6789(35.4) |
| 幾何平均値(%変動係数)[Tmaxは中央値(最小値,最大値)] | ||||
フルキンチニブの血漿中濃度-時間プロファイル
16.2 吸収
- 16.2.1 食事の影響
健康成人14例に本剤5mgを単回経口投与したとき、空腹時投与に対する高脂肪食後投与におけるフルキンチニブのCmax及びAUC∞の幾何平均値の比は、それぞれ0.97及び1.04であった3)(外国人データ)。
16.3 分布
フルキンチニブの血漿中蛋白結合率は、約95%であった(in vitro)4)。フルキンチニブのヒト全血における血液/血漿中濃度比は、0.458~0.601であった(in vitro)5)。
16.4 代謝
フルキンチニブは、主にCYP3A4/5で代謝される(in vitro)6)。健康成人6例に14C標識したフルキンチニブ5mgを単回経口投与したとき、投与96時間後までの血漿中では主に未変化体及びM11(N-脱メチル体)が認められた(血漿中総放射能に対する割合はそれぞれ72.48及び17.31%)7)(外国人データ)。
16.5 排泄
健康成人6例に14C標識したフルキンチニブ5mgを単回経口投与したとき、投与14日後までに投与量の約60%が尿中に、約30%が糞便中に排泄された。尿及び糞便中への未変化体としての排泄は、それぞれ投与量の0.50%及び5.34%であった7)(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1 腎機能障害患者
健康成人8例に本剤5mgを単回経口投与したときに対する、中等度腎機能障害患者(CLCr:30~59mL/min)8例に本剤5mgを単回経口投与、又は重度腎機能障害患者(CLCr:15~29mL/min)8例に本剤2mg注)を単回経口投与したときの用量補正後のCmax及びAUC∞の幾何平均値の比は、それぞれ0.95及び1.07、又は0.89及び1.01であった8)(外国人データ)。
- 16.6.2 肝機能障害患者
健康成人8例に本剤5mgを単回経口投与したときに対する、中等度肝機能障害患者(Child-Pugh分類B)8例に本剤2mg注)を単回経口投与したときの用量補正後のCmax及びAUC∞の幾何平均値の比は、それぞれ1.04及び0.91であった9)(外国人データ)。
16.7 薬物相互作用
- 16.7.1 リファンピシン
健康成人14例に強いCYP3A誘導剤であるリファンピシン600mgを1日1回反復経口投与し、本剤5mgを単回経口投与したとき、本剤単独投与時に対するリファンピシン併用投与時のフルキンチニブのCmax及びAUC∞の幾何平均値の比は、それぞれ0.88及び0.35であった10)(外国人データ)。
- 16.7.2 生理学的薬物速度論モデルによるシミュレーション
中程度のCYP3A誘導剤であるエファビレンツ600mgを1日1回、又は弱いCYP3A誘導剤であるデキサメタゾン8mgを1日2回反復経口投与し、本剤5mgを単回経口投与したとき、本剤単独投与時に対する、エファビレンツ又はデキサメタゾン併用投与時のフルキンチニブのAUC∞の幾何平均値の比は、それぞれ0.69及び0.90と推定された。
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16.7.3 その他
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(1) イトラコナゾール
健康成人14例にCYP3A阻害剤であるイトラコナゾール200mgを1日1回反復経口投与し、本剤5mgを単回経口投与したとき、本剤単独投与に対するイトラコナゾール併用投与時のフルキンチニブのCmax及びAUC∞の幾何平均値の比は、それぞれ0.94及び1.10であった10)(外国人データ)。
- (2) ラベプラゾール
健康成人12例にプロトンポンプ阻害薬であるラベプラゾール40mgを1日1回反復経口投与し、本剤5mgを単回経口投与したとき、本剤単独投与に対するラベプラゾール併用投与時のフルキンチニブのCmax及びAUC∞の幾何平均値の比は、それぞれ1.03及び1.08であった11)(外国人データ)。
- (3) ダビガトランエテキシラート
健康成人20例に本剤5mgとP-gp基質であるダビガトランエテキシラート150mgを単回経口投与したとき、ダビガトランエテキシラート単独投与時に対する本剤併用投与時のダビガトランのCmax及びAUC∞の幾何平均値の比は、それぞれ0.90及び0.91であった12)(外国人データ)。
- (4) ロスバスタチン
健康成人12例に本剤5mgとBCRP基質であるロスバスタチン10mgを単回経口投与したとき、ロスバスタチン単独投与時に対する本剤併用投与時のロスバスタチンのCmax及びAUC∞の幾何平均値の比は、それぞれ0.84及び0.81であった12)(外国人データ)。 注)本剤の承認用量は、1回5mgである。