ゴーシェ病の諸症状(貧血、血小板減少症、肝脾腫及び骨症状)の改善
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対しアナフィラキシーショックの既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、ベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)として、1回体重1kgあたり60単位を隔週点滴静脈内投与する。
使用上の注意
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8.1 本剤はたん白質製剤であり、アナフィラキシーショックが起こる可能性が否定できないため、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、このような症状の発現に備え、緊急処置を取れる準備をしておくこと。,,
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8.2 臨床試験において本剤のIgG抗体の産生(1%)が報告されているため、定期的にベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)に対するIgG抗体検査を行うことが望ましい。
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8.3 貧血の十分な改善効果を得るために、鉄が不足している場合は鉄剤の補給を行うこと。
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8.4 治療にあたっては、本剤のゴーシェ病Ⅱ型及びⅢ型に対する効果については、必ずしも十分な検証がなされていないことを患者に十分に説明し、インフォームド・コンセントを得ること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1 本剤の成分又は他の酵素補充療法に対し過敏症の既往歴のある患者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。乳汁中への移行は不明である。
9.7 小児等
4歳未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
副作用の発現に留意し、十分な観察を行うこと。一般に生理機能が低下していることが多い。
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 | 症状・説明 |
|---|---|---|
| アレルギー性皮膚炎 | 1〜5%未満 | — |
| じん麻疹 | 1〜5%未満 | — |
| そう痒症 | 1〜5%未満 | — |
| 中和抗体陽性 | 頻度不明 | — |
| 低血圧 | 1〜5%未満 | — |
| 体温上昇 | 1〜5%未満 | — |
| 呼吸困難 | 1〜5%未満 | — |
| 悪心 | 5%以上 | — |
| 活性化部分トロンボプラスチン時間延長 | 1〜5%未満 | — |
| 浮動性めまい | 5%以上 | — |
| 潮紅 | 1〜5%未満 | — |
| 無力症 | 1〜5%未満 | — |
| 疲労 | 1〜5%未満 | — |
| 発疹 | 1〜5%未満 | — |
| 背部痛 | 5%以上 | — |
| 胸部不快感 | 1〜5%未満 | — |
| 腹痛/上腹部痛 | 1〜5%未満 | — |
| 関節痛 | 5%以上 | — |
| 頭痛 | 5%以上 | — |
| 頻脈 | 1〜5%未満 | — |
| 骨痛 | 1〜5%未満 | — |
| 高血圧 | 1〜5%未満 | — |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
ゴーシェ病はライソゾーム酵素であるβ-グルコセレブロシダーゼ遺伝子変異による常染色体劣性遺伝疾患である。グルコセレブロシダーゼの活性が低下することにより、グルコセレブロシドが主にマクロファージのライソゾームに蓄積し、肝及び脾の腫大、貧血及び血小板減少症、骨痛や骨の異常及び変形をもたらす。 ベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)は、ヒトグルコセレブロシダーゼと同じアミノ酸配列に主要糖鎖として高マンノース型糖鎖を付加した糖タンパク質である。糖鎖を高マンノース型糖鎖とすることで標的であるマクロファージのマンノース受容体を介して細胞内に取り込まれやすくし、ライソゾームに蓄積したグルコセレブロシドをグルコースとセラミドに分解する。
18.2 薬理作用
ゴーシェ病モデル動物(9V/nullマウス)にベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)及びイミグルセラーゼ(遺伝子組換え)(いずれも5、15又は60単位/kg)を反復投与した結果、いずれの酵素も肝でのグルコセレブロシド量及び脂質蓄積細胞数が減少した。なお、脾及び肺ではグルコセレブロシド量の変化は認められなかった12)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1 イミグルセラーゼの治療を受けていた日本人ゴーシェ病患者6例(Ⅰ型:成人2例及び小児2例及びⅢ型:小児2例、11~39歳)を対象に、本剤48.8~60単位/kgを60分かけて点滴静脈内投与したとき、血清中ベラグルセラーゼ アルファ濃度は点滴終了時又は終了時前に最大値までに到達し、消失は一相性を示した。初回、隔週投与25週及び51週時の薬物動態パラメータは以下のとおりであった1)。
| 週 | 例数 | Tmax | Cmax | AUC0-∞ | T1/2 | CL | Vss |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 分 | μg/mL | 分・μg/mL | 分 | mL/分/kg | mL/kg | ||
| 1 | 6 | 47±10 | 7.4±3.3 | 440±236 | 10.6±3.2 | 4.0±1.4 | 54±17 |
| (40-60) | (4.4-13.3) | (259-880) | (7.3-14.8) | (1.8-5.8) | (34-72) | ||
| 25 | 6 | 48±17 | 7.4±4.1 | 448±249 | 10.1±2.3 | 4.0±1.5 | 63±9 |
| (20-65) | (3.5-14.8) | (213-896) | (7.8-14.0) | (1.7-6.1) | (47-71) | ||
| 51 | 6 | 48±12 | 8.0±4.3 | 489±288 | 9.6±2.0 | 3.9±1.7 | 51±9 |
| (40-65) | (3.7-16.0) | (206-1,013) | (7.3-12.4) | (1.6-6.1) | (38-61) | ||
| 平均値±標準偏差(最小-最大) | |||||||
16.3 分布
ラットにベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)の125I標識体1.1mg/kgを単回静脈内投与したところ、投与20分後に肝臓で最も高い放射能濃度が認められ、投与放射能のうち約70%が肝臓で認められた。次いで投与放射能の3.0%が腎臓、1.5%が脾臓、0.5%が骨・骨髄に認められた2)。
16.5 排泄
ラットにベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)の125I標識体1.1及び11.1mg/kgを単回静脈内投与したとき、肝臓及び脾臓における組織内放射能濃度は二相性を示し、初期相の消失半減期(T1/2α)は両組織ともに約1時間、終末相の消失半減期(T1/2β)はそれぞれ約17及び13時間であった。また、投与48時間後までの投与放射能に対する尿中の累積排泄率は90.79~96.52%であった2),3)。