【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 D(Rho)陽性の新生児及び妊産婦[本剤を投与すると溶血を起こす可能性がある。]

  2. 2.2 本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者

効能・効果

D(Rho)陰性で以前にD(Rho)因子で感作を受けていない女性に対し、以下の場合に投与することにより、D(Rho)因子による感作を抑制する。

  • 分娩後、流産後、人工妊娠中絶後、異所性妊娠後、妊娠中の検査・処置後(羊水穿刺、胎位外回転術等)又は腹部打撲後等のD(Rho)感作の可能性がある場合

  • 妊娠28週前後

用法・用量

本剤は、1瓶を添付の溶解液(日本薬局方 注射用水)2mLに溶解し、効能・効果に応じて以下のとおり投与する。

  • 〈分娩後、流産後、人工妊娠中絶後、異所性妊娠後、妊娠中の検査・処置後又は腹部打撲後〉

72時間以内に本剤1瓶を筋肉内に注射する。

  • 〈妊娠28週前後〉

本剤1瓶を筋肉内に注射する。

使用上の注意

  1. 8.1 本剤の投与にあたっては、疾病の治療における本剤の必要性とともに、本剤の製造に際し感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているが、ヒト血液を原料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを、患者に対して説明し、理解を得るよう努めること。

  2. 8.2 本剤の原材料となる血液については、HBs抗原、抗HCV抗体、抗HIV-1抗体及び抗HIV-2抗体が陰性であることを確認している。さらに、プールした試験血漿については、HIV-1、HBV、HCV及びヒトパルボウイルスB19について核酸増幅検査(NAT)を実施し、適合した血漿を本剤の製造に使用しているが、当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する。その後の製造工程であるCohnの低温エタノール分画及びウイルス除去膜によるろ過処理は、HIVをはじめとする各種ウイルスに対し、不活化・除去作用を有することが確認されているが、投与に際しては、次の点に十分注意すること。

  3. 8.2.1 血漿分画製剤の現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19等のウイルスを完全に不活化・除去することが困難であるため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察すること。,,

  4. 8.2.2 現在までに本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等が伝播したとの報告はない。しかしながら、製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、投与の際には患者への説明を十分行い、治療上の必要性を十分検討の上投与すること。

  5. 8.3 妊娠後期又は分娩時の胎児母体間出血により、D(Rho)陰性の母親の循環血中に胎児のD(Rho)陽性赤血球が存在した場合には、母親の血液型判定において、誤判定を起こすおそれがある。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。

  1. 9.1.2 IgA欠損症の患者

抗IgA抗体を保有する患者では過敏反応を起こすおそれがある。

  1. 9.1.3 溶血性・失血性貧血の患者

ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある。

  1. 9.1.4 免疫不全患者・免疫抑制状態の患者

ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、持続性の貧血を起こすことがある。

9.5 妊婦

本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない。感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性がある。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度 症状・説明
疼痛 頻度不明
発熱 頻度不明
発疹等 頻度不明
硬結 頻度不明
腫脹 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

胎児又は新生児のD(Rho)陽性赤血球抗原がD(Rho)陰性の母体に移行し、抗D(Rho)抗体が産生される前に本剤を筋肉内投与することにより、D(Rho)陰性妊産婦の母体血中に移行したD(Rho)陽性赤血球を破壊しD(Rho)感作を防止する。 これにより、次回妊娠時の新生児溶血性疾患の発症を防ぐことができる1),2),3)。