無又は低ガンマグロブリン血症
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、人免疫グロブリンGとして50~200mg(0.25~1mL)/kg体重を週1回皮下投与する。2週間に1回投与する場合には、1週あたりの用量の2倍量〔100~400mg(0.5~2mL)/kg体重〕を皮下投与する。なお、患者の状態に応じて、1週又は2週あたりの投与量及び投与回数は適宜増減する。
使用上の注意
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8.1 本剤の使用にあたっては、疾病の治療における本剤の必要性とともに、本剤の製造に際し感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているが、ヒトの血漿を原料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを患者に対して説明し、その理解を得るよう努めること。
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8.2 本剤の原材料となる血漿については、HBs抗原、抗HCV抗体、抗HIV-1抗体及び抗HIV-2抗体が陰性であることを確認している。さらに、プールした試験血漿については、HAV、HBV、HCV、HIV-1及びヒトパルボウイルスB19について核酸増幅検査(NAT)を実施し、適合した血漿を本剤の製造に使用している。また、製造工程段階のプール血漿においてHBs抗原、抗HIV-1抗体及び抗HIV-2抗体が陰性であることを確認している。さらに、HAV、HBV、HCV、HIV-1及びヒトパルボウイルスB19についてNATを実施し、適合していることを確認しているが、当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する。本剤の製造工程であるCohnの低温エタノール分画、ウイルス除去膜による濾過工程、有機溶媒/界面活性剤処理及び低pHインキュベーション処理は、各種ウイルスに対して不活化・除去作用を有することが確認されているが、投与に際しては、次の点に十分注意すること。
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8.2.1 血漿分画製剤の現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19等のウイルスを完全に不活化・除去することが困難であるため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察すること。,,
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8.2.2 現在までに本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等が伝播したとの報告はない。しかしながら、製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、投与の際には患者への説明を十分行い、治療上の必要性を十分検討の上投与すること。
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8.3 本剤は抗A及び抗B血液型抗体を有する。したがって、血液型がO型以外の患者に大量投与したとき、溶血性貧血を起こすことがある。
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8.4 急性腎障害があらわれることがあるので、投与に先立って患者が脱水状態にないことを確認すること。
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8.5 在宅自己注射を行う場合、患者に投与方法及び製剤と医療機器の安全な廃棄方法の指導を行うこと。,
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8.5.1 自己投与の適用については、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施したのち、患者又は介護者が本剤投与による危険性と対処法について理解し、確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。適用後、本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な状況となる可能性がある場合には、直ちに自己投与を中止させるなど、適切な処置を行うこと。
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8.5.2 医療機器を再使用しないように患者に注意を促すこと。
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8.5.3 製剤及び医療機器の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。同時に、使用済みの製剤及び医療機器を廃棄する容器を提供することが望ましい。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
- 9.1.2 IgA欠損症の患者
抗IgA抗体を保有する患者では過敏反応を起こすおそれがある。
- 9.1.3 血栓塞栓症の危険性の高い患者
血液粘度の上昇等により血栓塞栓症を起こすおそれがある。,
- 9.1.4 溶血性・失血性貧血の患者
ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある。
- 9.1.5 免疫不全患者・免疫抑制状態の患者
ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、持続性の貧血を起こすことがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない。感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性を否定できない。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
低出生体重児、新生児、乳児及び2歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。また、一般に脳・心臓血管障害又はその既往歴のある患者がみられ、血栓塞栓症を起こすおそれがある。,
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 | 症状・説明 |
|---|---|---|
| じん麻疹 | 5%以上 | — |
| じん麻疹 | 1〜5%未満 | — |
| そう痒感 | 5%以上 | — |
| そう痒症 | 1%未満 | — |
| 下痢 | 1〜5%未満 | — |
| 下腹部痛 | 1%未満 | — |
| 低血圧 | 1%未満 | — |
| 倦怠感 | 1%未満 | — |
| 傾眠 | 1〜5%未満 | — |
| 内出血 | 5%以上 | — |
| 悪心 | 1〜5%未満 | — |
| 抗グルタミン脱炭酸酵素抗体陽性 | 1%未満 | — |
| 注射部位反応(疼痛 | 5%以上 | — |
| 浮動性めまい | 1〜5%未満 | — |
| 浮腫)(30.2%) | 5%以上 | — |
| 灼熱感 | 1%未満 | — |
| 片頭痛 | 1〜5%未満 | — |
| 疲労 | 5%以上 | — |
| 疼痛 | 1%未満 | — |
| 直接クームス試験陽性 | 1%未満 | — |
| 筋肉痛 | 1〜5%未満 | — |
| 紅斑 | 5%以上 | — |
| 腫脹 | 5%以上 | — |
| 腹痛 | 1%未満 | — |
| 頭痛 | 5%以上 | — |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
人免疫グロブリンGの作用機序は完全には解明されていない。
18.2 薬理作用
- 18.2.1 抗体価
広範囲の細菌及びウイルスに対して抗体価を有する(in vitro)4)。
- 18.2.2 オプソニン作用
大腸菌及びB群連鎖球菌に対してオプソニン作用が認められた(in vitro)5)。
- 18.2.3 感染防御作用
マウスにおける肺炎球菌及び肺炎桿菌感染に対して防御作用が認められた6)。
薬物動態
16.1 血中濃度
12歳以上の日本人原発性免疫不全症候群患者7例を対象に本剤を平均投与量0.115g/kg体重で週1回皮下投与した際の定常状態(本剤投与開始21週目)における血清IgG濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった1)。
血清IgG濃度推移(平均値±標準偏差)
| AUClast (g・day/L) | Cmax (g/L) | Cmin (g/L) | Tmax (h) | CL/F (mL/kg/day) |
|---|---|---|---|---|
| 60.0±12.6 | 9.26±1.99 | 7.59±1.69 | 71.08 [22.82, 168.23] | 1.95±0.273 |
| 平均値±標準偏差、Tmaxは中央値[最小値, 最大値] | ||||
なお、2歳以上の日本人原発性免疫不全症候群患者を対象に、本剤を週1回皮下投与(平均投与量0.106g/kg体重/週)又は2週に1回皮下投与(平均投与量0.117g/kg体重/週)した際の平均IgGトラフ値は、それぞれ8.09g/L(15例、本剤投与開始21週目)又は8.48g/L(6例、2週間隔での本剤投与開始13週目又は早期終了時)と、両投与間で類似していた1)。