先天性血栓性血小板減少性紫斑病
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
*本剤を添付の溶解液5mLで溶解し、2~4mL/分の速度で緩徐に静脈内に注射する。 定期的に投与する場合、通常、1回40国際単位/kgを隔週投与するが、患者の状態に応じて1回40国際単位/kgを週1回投与することができる。 急性増悪時に投与する場合、通常、1日目に1回40国際単位/kg、2日目に1回20国際単位/kg、3日目以降は1日1回15国際単位/kgを投与する。
使用上の注意
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8.1 本剤の投与は、血液疾患や血液凝固異常症の治療に十分な知識及び経験を持つ医師の監督のもとで開始すること。
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8.2 **本剤の在宅自己注射は、医師がその妥当性を慎重に検討し、患者又はその家族が適切に使用可能と判断した場合にのみ適用すること。本剤を処方する際には、使用方法等について、患者又はその家族に教育を十分に実施した後、在宅にて適切な治療が行えることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、患者又はその家族に対し、本剤の注射により発現する可能性のある副作用等についても十分に説明し、在宅自己注射後に何らかの異常が認められた場合は、速やかに医療機関へ連絡するよう指導すること。適用後、本剤による副作用が疑われる場合や在宅自己注射の継続が困難な状況となる可能性がある場合には、直ちに投与を中止させ、医師の管理下で慎重に観察するなど、適切な対応を行うこと。なお、使用済みの注射器を再使用しないように患者に注意を促し、安全な廃棄方法について指導すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 | 症状・説明 |
|---|---|---|
| ADAMTS13活性異常 | 頻度不明 | — |
| 便秘 | 頻度不明 | — |
| 傾眠 | 頻度不明 | — |
| 悪心 | 頻度不明 | — |
| 浮動性めまい | 頻度不明 | — |
| 熱感 | 頻度不明 | — |
| 疲労 | 頻度不明 | — |
| 腹部膨満 | 頻度不明 | — |
| 血小板増加症 | 頻度不明 | — |
| 頭痛 | 頻度不明 | — |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
ADAMTS13は、亜鉛メタロプロテイナーゼであり、超高分子量VWF多量体を切断し、小単位とすることにより、VWFと血小板との結合及びそれに続く微小血栓の形成を抑制する8),9)。本剤は遺伝子組換えADAMTS13であり、本剤によりADAMTS13を補充し、血漿中のADAMTS13活性を回復させることで、血小板減少症につながる微小血管の血栓形成を抑制すると考えられる10)。
18.2 先天性TTPモデルに対する作用
先天性TTPモデルである遺伝子組換えVWF(rVWF)誘発性ADAMTS13ノックアウトマウスにおいて、本剤は、rVWF投与前に投与することによりTTP様症状の発症を抑制し、rVWF投与後に投与することによりTTP様症状の改善傾向を示した11)。
18.3 微小血管血栓症の発症抑制効果及び治療効果
先天性TTPモデルであるrVWF誘発性ADAMTS13ノックアウトマウスにおいて、本剤は、rVWF投与前に投与することにより微小血管血栓症の発症を抑制し、rVWF投与後に投与することにより脳血管内で発生した血栓又は形成中の血栓を消失させた11)。
18.4 内因性VWF多量体の切断作用
ラット及びカニクイザルを用いた反復投与毒性試験において、本剤の投与後に内因性VWF多量体の切断が認められた11)。
薬物動態
16.1 血中濃度
-
16.1.1 単回投与
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(1) 国際共同第Ⅰ相臨床試験(281101試験)
成人の先天性血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)患者(日本人を含む)を対象に、本剤20U/kg又は40U/kgを単回静脈内投与した際のADAMTS13活性の薬物動態パラメータは以下の通りであった2)。
| パラメータ | 20U/kg (3例) | 40U/kg (7例) |
|---|---|---|
| Cmax (U/mL) | 0.42(0.15) | 1.0(0.14) |
| AUC0-inf(U*h/mL) | 19.5(4.9) | 54.5(14.9) |
| t1/2 (h) | 45.1(21.2) | 60.5(13.5) |
| 平均値(標準偏差) | ||
- (2) *国際共同第Ⅲ相臨床試験(281102試験)
成人及び12歳以上の小児の先天性TTP患者(日本人を含む)を対象に、本剤40IU/kgを単回静脈内投与した際のADAMTS13活性の薬物動態パラメータは以下の通りであった3)。
| パラメータ | 40IU/kg (22例) |
|---|---|
| Cmax (IU/mL) | 1.16(0.25) |
| Cave (0-168 h) (IU/mL) | 0.31(0.07) |
| AUC0-inf (IU*h/mL)注1) | 57.5(14.3) |
| t1/2 (h) | 45.8(10.2) |
| ADAMTS13活性10%以上の持続時間(日)注2) | 5.9(1.2) |
| 平均値(標準偏差) 注1)21例で算出された値 注2)23例で算出された値 | |
- 16.1.2 * 反復投与
成人及び小児の先天性TTP患者(日本人を含む)から得られたADAMTS13活性データを用いて母集団薬物動態解析を行った。成人及び小児の先天性TTP患者に本剤40IU/kgを隔週又は週1回で静脈内投与した際の定常状態におけるADAMTS13活性の薬物動態パラメータの母集団薬物動態解析に基づく推定値は以下の通りであった4)。
| パラメータ | 6歳未満 (8例) | 6~12歳未満 (8例) | 12~18歳未満 (10例) | 18歳以上 (60例) | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 隔週 | 週1回 | 隔週 | 週1回 | 隔週 | 週1回 | 隔週 | 週1回 | |
| Cmax,ss (IU/mL) | 1.01 (0.485) | 1.19 (0.667) | 0.937 (0.207) | 1.02 (0.222) | 1.01 (0.126) | 1.11 (0.137) | 1.11 (0.306) | 1.25 (0.353) |
| Cave,ss (IU/mL) | 0.266 (0.259) | 0.508 (0.471) | 0.146 (0.0358) | 0.292 (0.0715) | 0.171 (0.0288) | 0.342 (0.0575) | 0.217 (0.112) | 0.428 (0.205) |
| AUCss (IU*h/mL) | 89.3 (87.1) | 85.3 (79.2) | 49.1 (12.0) | 49.0 (12.0) | 57.5 (9.68) | 57.5 (9.66) | 72.8 (37.8) | 71.9 (34.4) |
| ADAMTS13活性10%以上の持続時間(日) | 8.03 (4.23) | 6.25 (1.35) | 6.05 (2.03) | 6.31 (1.00) | 7.27 (1.75) | 6.74 (0.666) | 8.73 (2.67) | 6.90 (0.641) |
| 平均値(標準偏差) | ||||||||
16.8 その他
本剤を臨床の推奨用量で先天性TTP患者に静脈内投与したところ、VWF活性を示すVWF:リストセチンコファクター活性及びVWF抗原は1~2日間、一過性にベースラインから15~25%低下した3)。