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慢性膵炎における急性症状の緩解
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術後逆流性食道炎
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
- 〈慢性膵炎における急性症状の緩解〉
通常1日量カモスタットメシル酸塩として600mgを3回に分けて経口投与する。症状により適宜増減する。
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〈術後逆流性食道炎〉
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通常1日量カモスタットメシル酸塩として300mgを3回に分けて食後に経口投与する。
使用上の注意
- 〈効能共通〉
- 8.1 重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、血清電解質検査を行うこと。
- 〈術後逆流性食道炎〉
- 8.2 症状の改善がみられない場合、長期にわたって漫然と投与しないこと。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1 過敏症を有する患者
副作用が発現しやすくなる。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、大量投与を避けること。ヒトの投与量の40倍(400mg/kg/日)以上を投与した動物実験(ラット)で胎児体重の増加の抑制が報告されている1)。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 | 症状・説明 |
|---|---|---|
| AST・ALTの上昇等 | 頻度不明 | — |
| BUN | 頻度不明 | — |
| クレアチニンの上昇 | 頻度不明 | — |
| そう痒等 | 頻度不明 | — |
| 下痢 | 頻度不明 | — |
| 低血糖 | 頻度不明 | — |
| 便秘 | 頻度不明 | — |
| 口渇 | 頻度不明 | — |
| 嘔吐 | 頻度不明 | — |
| 嘔気 | 頻度不明 | — |
| 好酸球増多 | 頻度不明 | — |
| 浮腫 | 頻度不明 | — |
| 発疹 | 頻度不明 | — |
| 白血球減少 | 頻度不明 | — |
| 胸やけ | 頻度不明 | — |
| 腹痛 | 頻度不明 | — |
| 腹部不快感 | 頻度不明 | — |
| 腹部膨満感 | 頻度不明 | — |
| 赤血球減少 | 頻度不明 | — |
| 食欲不振 | 頻度不明 | — |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
カモスタットメシル酸塩は経口投与ですみやかに生体のキニン生成系、線溶系、凝固系及び補体系に作用し、その酵素活性をすみやかに阻害し異常亢進を抑制することにより、慢性膵炎の炎症症状と疼痛の緩解並びにアミラーゼ値の改善に効果が認められている。また、術後食道内に逆流する消化液中のトリプシンを阻害することにより、術後逆流性食道炎の改善に効果が認められている4),23),24),25)。
18.2 薬理作用
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18.2.1 蛋白分解酵素阻害作用
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(1) トリプシン、血漿カリクレイン、プラスミン、トロンビン、 C1r-、C1エステラーゼに対して強い阻害作用を示す(in vitro)26)。 一方、パンクレアチン、膵臓カリクレインに対する阻害作用は弱く、α-キモトリプシン、ペプシン、ブロメライン、セミアルカリプロテアーゼ、セラチオペプチダーゼに対しては阻害作用を示さない(in vitro)27)。 また、経口投与時の血中活性代謝物4-(4-グアニジノベンゾイルオキシ)フェニル酢酸も、ほぼカモスタットメシル酸塩に匹敵する阻害活性を有する(in vitro)4) 。
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(2) ラットに50~500mg/kgを経口投与すると、用量依存性に血中の抗トリプシン、抗プラスミン活性のすみやかな上昇が認められる28)。 また、健康成人に200、600mgを経口投与すると、用量依存性に血中抗カリクレイン活性の上昇が認められる2)。
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18.2.2 キニン生成系に対する阻害作用
46℃の温水中に浸したラット後肢の灌流実験において25、100mg/kgを経口投与すると、キニン様物質の遊離をそれぞれ32~41%、70~80%抑制する23)。
- 18.2.3 凝固・線溶系に対する阻害作用
線溶亢進状態にあるウサギに50~200mg/kgを経口投与すると、Clot lysis、FDP上昇及びトロンビン時間の延長を用量依存性に抑制し、出血を減少させる24)。
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18.2.4 実験膵炎に対する作用
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(1) 逆行性に胆汁酸とトリプシンを膵管内に注入して作成した実験膵炎ラットに25~100mg/kgを経口投与すると、用量依存性に死亡率を低下させる29)。
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(2) 十二指腸閉塞ループにより作成した実験膵炎ラット(5mg/kg)及びイヌ(10mg/kg)に十二指腸内投与すると、膵浮腫像の出現を抑制するとともに、血中蛋白分解酵素活性の上昇を抑制し、死亡率を低下させる30)。
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(3) コリン欠乏食で飼育したマウスにエチオニンの投与により作成したエチオニン膵炎に20~300mg/㎏を1日2回経口投与すると、膵臓内の蛋白分解酵素活性の上昇を抑制し、死亡率を低下させる31)。
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18.2.5 術後逆流性食道炎モデルに対する作用
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(1) ラット術後逆流性食道炎モデルにおいて、100mg/kgを1日2回術後2日目から5日間経口投与すると、食道粘膜潰瘍形成を抑制する25)。
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(2) イヌ術後逆流性食道炎モデルにおいて、50mgを1日3回術後14日目から14日間経口投与すると、食道のびらん及び出血等の内視鏡的所見を改善し、治療的効果を認める32)。
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(3) ラット術後逆流性食道炎モデルにおいて、100mg/kgを経口投与すると、モデルより採取した消化液中のトリプシン活性を81.8%抑制する25)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1 単回投与
健康成人5例に200mgを空腹時に単回経口投与すると、活性代謝物である4-(4-グアニジノベンゾイルオキシ)フェニル酢酸の血漿中濃度は投与後40分で最高に達し、その濃度は87.1ng/mLで、血漿中半減期は約100分である2)。
| Tmax (min) | Cmax (ng/mL) | AUC (ng・min/mL) | T1/2 (min) |
|---|---|---|---|
| 40 | 87.1±29.5 | 10400±1400 | 100±40 |
| 平均値±標準偏差、Tmaxのみ中央値 | |||
- 16.1.2 生物学的同等性試験
カモスタットメシル酸塩錠100mg「ツルハラ」とフオイパン錠100mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ2 錠(カモスタットメシル酸塩200mg)を健康成人男子に絶食時単回経口投与して活性代謝物である4‐(4‐グアニジノベンゾイルオキシ)フェニル酢酸(FOY251)血漿中濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された3) 。
| AUC0-8 (ng・hr/mL) | Cmax (ng/mL) | Tmax (hr) | t1/2 (hr) | |
|---|---|---|---|---|
| カモスタットメシル酸塩錠100mg「ツルハラ」 | 270.7±43.6 | 130.9±21.5 | 1.1±0.3 | 約1.3 |
| フオイパン錠100mg | 295.9±65.0 | 133.8±34.5 | 1.1±0.4 | 約1.1 |
| (Mean±S.D、n=14) | ||||
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
活性代謝物4-(4-グアニジノベンゾイルオキシ)フェニル酢酸と、これが更に代謝を受けたp-グアニジノ安息香酸は、共に血漿中では約20%がタンパク結合している4) 。
16.4 代謝
カモスタットメシル酸塩は、先ずカルボン酸エステルが加水分解されて活性代謝物4-(4-グアニジノベンゾイルオキシ)フェニル酢酸になり、更に4-グアニジノ安息香酸にまで加水分解される5)。
16.5 排泄
健康成人5例に200mgを空腹時に単回経口投与すると、尿中代謝物はほとんどが4-グアニジノ安息香酸であり、少量の4-(4-グアニジノベンゾイルオキシ)フェニル酢酸が認められた。投与後5~6時間で尿中への排泄率はそれぞれ20%、0.8%で、その後は尿中にほとんど排泄されていない2)。