変形性関節症(膝関節、股関節)
【警告】
本剤投与により重篤なショック、アナフィラキシーが発現することがあるので、本剤は、緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与し、投与後も十分な観察を行うこと。,
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1 本剤の成分、ジクロフェナクナトリウム及びヒアルロン酸ナトリウムに対し過敏症の既往歴のある患者
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2.2 アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等により誘発される喘息発作)又はその既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、成人1回1シリンジ(ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウムとして1回30mg)を4週間ごとに関節腔内に投与する。
使用上の注意
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8.1 本剤投与により重篤なショック、アナフィラキシーが発現することがあるので、投与に際しては、緊急処置を取れる準備をすること。投与中及び投与後は患者の状態を十分に観察すること。 また、ショック、アナフィラキシーが発現する可能性があること、及びその徴候や症状について患者又は家族等に十分に説明し、異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう、患者等を指導すること。,
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8.2 本剤の投与により、ときに局所痛があらわれることがあるので、投与後の局所安静などを患者に指示すること。
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8.3 本剤が関節腔外に漏れると疼痛を起こすおそれがあるので、関節腔内に確実に投与すること。
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8.4 投与関節の炎症又は関節液貯留が著しい場合は、本剤の投与により局所炎症症状の悪化を招くおそれがあるので、炎症症状を抑えてから本剤を投与することが望ましい。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1 投与関節部に皮膚疾患又は感染のある患者
関節内感染を誘発するおそれがある。
- 9.1.2 気管支喘息のある患者(アスピリン喘息又はその既往歴がある患者を除く)
アスピリン喘息でないことを十分に確認すること。 気管支喘息患者の中にはアスピリン喘息患者も含まれている可能性があり、それらの患者では重症喘息発作を誘発するおそれがある。
9.5 妊婦
**妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。シクロオキシゲナーゼ阻害剤を妊娠中期以降の妊婦に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。また、本剤を単回膝関節腔内投与したラットにおいて、胎盤・胎児移行性が認められている1)。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のラットにおける単回膝関節腔内投与時に乳汁中への移行が認められている2)。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 | 症状・説明 |
|---|---|---|
| γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 | 1%未満 | — |
| そう痒症 | 頻度不明 | — |
| 倦怠感 | 1%未満 | — |
| 動悸 | 1%未満 | — |
| 呼吸困難 | 1%未満 | — |
| 嘔吐 | 1%未満 | — |
| 四肢不快感 | 1%未満 | — |
| 悪心 | 1%未満 | — |
| 振戦 | 1%未満 | — |
| 注射部位関節痛 | 頻度不明 | — |
| 注射部位関節腫脹 | 1%未満 | — |
| 発熱 | 1%未満 | — |
| 発疹 | 頻度不明 | — |
| 筋肉痛 | 1%未満 | — |
| 筋骨格痛 | 1%未満 | — |
| 紅斑 | 頻度不明 | — |
| 肝機能検査異常 | 1%未満 | — |
| 蕁麻疹 | 頻度不明 | — |
| 血管性浮腫 | 頻度不明 | — |
| 頭痛 | 1%未満 | — |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
本剤は、滑膜細胞での高分子量ヒアルロン酸の産生促進、軟骨細胞でのマトリックスメタロプロテアーゼの産生抑制及びシクロオキシゲナーゼ阻害によるプロスタグランジン類の産生抑制を介して、変形性関節症の臨床症状を改善すると考えられる。
18.2 疼痛抑制作用
関節疼痛モデルラットにおいて、炎症足への荷重負荷の増加及び歩行状態の改善が認められた9)。
18.3 抗炎症作用
関節炎モデルラットにおいて、関節腫脹の軽減が認められ10)、また関節炎モデルウサギにおいて、関節液中のプロスタグランジンE2濃度の低下が認められた11)。
18.4 関節軟骨に対する作用
IL-1で刺激した正常ヒト軟骨細胞において、マトリックスメタロプロテアーゼの産生抑制が認められた(in vitro)12)。
18.5 滑膜に対する作用
変形性関節症患者由来の滑膜細胞において、高分子量ヒアルロン酸の産生亢進が認められた(in vitro)13)。
薬物動態
16.1 血中濃度
健康成人(6例)に本剤30mgを単回膝関節腔内投与したときの血漿中ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウム及びジクロフェナクの薬物動態パラメータは以下のとおりであった(日本人データ)4)。
| 薬物動態パラメータ | ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウム | ジクロフェナク |
|---|---|---|
| Cmaxa) (ng/mL) | -d) | 0.808 (12.8) |
| Tmaxb) (h) | -d) | 24.00 (12.00, 24.05) |
| AUC0-168ha) (ng・h/mL) | -d) | 64.46 (14.1) |
| AUC0-∞a) (ng・h/mL) | -d) | 74.87c) (14.5) |
| t1/2a) (h) | -d) | 61.52 (31.5) |
| a)幾何平均値(幾何CV[%]) b)中央値(最小値, 最大値) c)5例 d)投与後28日までの全時点で定量下限未満(<0.2µg/mL)であったため算出不可 | ||
16.3 分布
ウサギに14C-ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウム5mgを単回膝関節腔内投与したとき、放射能は速やかに膝関節組織に分布した5)。
16.4 代謝
ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウムは、主にジクロフェナクの遊離とヒアルロン酸の低分子化により代謝される。 健康成人(6例)に本剤60mg注1)を単回膝関節腔内投与したとき、主な血漿中代謝物は低分子化したヒアルロン酸が結合しているジクロフェナク、ジクロフェナク及びその類縁体(代謝物)であった(外国人データ)4)。
注1)承認を受けた用法及び用量:30mgを4週間ごとに関節腔内に投与
16.5 排泄
健康成人(6例)に本剤30mgを単回膝関節腔内投与したとき、投与されたジクロフェナクの2.8%が、投与後7日までにジクロフェナク又は低分子化したヒアルロン酸が結合しているジクロフェナク等として尿中に排泄された(日本人データ)4)。 ラットに14C-ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウム0.5mgを単回膝関節腔内投与したとき、投与後70日までの尿中及び糞中への放射能排泄率は、それぞれ52.5%及び43.0%であった6)。