【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2 *褐色細胞腫又はパラガングリオーマ若しくはその他のカテコールアミン分泌腫瘍のある患者[高血圧クリーゼのリスクが増大するおそれがある。]

  3. 2.3 悪性症候群又は非外傷性横紋筋融解症の既往歴のある患者[投与中止に伴い、悪性症候群や横紋筋融解症の発現リスクが増大するおそれがある。]

  4. 2.4 重度肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者,

効能・効果

レボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩との併用によるパーキンソン病における症状の日内変動(wearing-off現象)の改善

用法・用量

本剤は、レボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩と併用する。通常、成人にはオピカポンとして25mgを1日1回、レボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩の投与前後及び食事の前後1時間以上あけて経口投与する。

使用上の注意

  1. 8.1 本剤はレボドパの生物学的利用率を高めるため、レボドパによるドパミン作動性の副作用(ジスキネジア、幻覚、悪心、嘔吐及び起立性低血圧)があらわれる場合がある。このため、抗パーキンソン剤を併用する場合には、これらの投与量を調節するなど、患者の状態を注意深く観察しながら投与すること。

  2. 8.2 前兆のない突発的睡眠、傾眠、起立性低血圧、めまいがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転、高所での作業等、危険を伴う作業には従事させないように注意すること。

  3. 8.3 *本剤は常にレボドパ含有製剤と併せて経口投与されるため、使用前に必ずこれらの電子添文に留意すること。

  4. 8.4 本剤とレボドパの併用療法においても、レボドパ又はドパミン受容体作動薬を投与された患者と同様に、病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害が起こる可能性があるので、このような症状が発現した場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、患者及び家族等にこのような衝動制御障害の症状について説明すること。

  5. 8.5 本剤の投与中止により、パーキンソン病患者でみられる悪性症候群や横紋筋融解症が発現する可能性があるので、投与を中止する場合は、患者の状態を十分観察すること。

  6. 8.6 起立性低血圧又は低血圧があらわれることがあるので、患者の状態を十分観察し、めまい、立ちくらみ、ふらつき等の症状が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、パーキンソン病患者では運動機能障害による転倒リスクが高く、起立性低血圧があらわれた場合には、転倒により骨折や外傷に至るおそれがあるため、十分に注意すること。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重度肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者

投与しないこと。本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。,

  1. 9.3.2 肝機能障害のある患者(重度肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者を除く)

本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で胎盤を通過すること、COMT遺伝子を欠損させたマウスでは胎児死亡数の増加及び胎盤重量の減少が報告されている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能(肝機能等)が低下している。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度 症状・説明
ALT増加 頻度不明
CK増加 頻度不明
うつ病 頻度不明
ジストニア 頻度不明
ドライアイ 頻度不明
パーキンソン病 頻度不明
不安 頻度不明
不眠症 頻度不明
低血圧 頻度不明
体位性めまい 頻度不明
体重減少 頻度不明
便秘 頻度不明
創傷 頻度不明
動悸 頻度不明
口渇 頻度不明
味覚異常 頻度不明
呼吸困難 頻度不明
咽頭炎 頻度不明
嘔吐 頻度不明
四肢痛 頻度不明
回転性めまい 頻度不明
変形性脊椎症 頻度不明
大腸ポリープ 頻度不明
失神 頻度不明
悪夢 頻度不明
悪心 頻度不明
感覚鈍麻 頻度不明
挫傷 頻度不明
排尿困難 頻度不明
接触皮膚炎 頻度不明
浮動性めまい 頻度不明
浮腫 頻度不明
消化不良 頻度不明
湿疹 頻度不明
異常な夢 頻度不明
異常感 頻度不明
発熱 頻度不明
発疹 頻度不明
白血球減少 頻度不明
着色尿 頻度不明
睡眠障害 頻度不明
筋攣縮 頻度不明
筋痙縮 頻度不明
筋肉痛 頻度不明
筋骨格硬直 頻度不明
耳閉 頻度不明
肝機能障害 頻度不明
肺炎 頻度不明
胃炎 頻度不明
脱水 頻度不明
腎機能障害 頻度不明
腹痛 頻度不明
腹部不快感 頻度不明
腹部膨満 頻度不明
膀胱炎 頻度不明
落ち着きのなさ 頻度不明
血中トリグリセリド増加 頻度不明
血圧変動 頻度不明
血尿 頻度不明
裂傷 頻度不明
貧血 頻度不明
起立性低血圧 頻度不明
足部白癬 頻度不明
転倒 頻度不明
運動過多 頻度不明
関節痛 頻度不明
頭痛 頻度不明
頻尿 頻度不明
頻脈 頻度不明
食欲減退 頻度不明
高アルカリホスファターゼ血症 頻度不明
高血圧 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

本剤は、末梢で作用する長時間作用型COMT阻害剤であり、血中でのレボドパから3-O-メチルドパへの代謝を持続的に阻害し、レボドパの脳内移行を向上させる。

18.2 薬理作用

  1. 18.2.1 COMT阻害作用

本剤は、遺伝子組み換えヒト可溶型COMTを阻害した。16)(in vitro

  1. 18.2.2 COMT阻害作用

本剤は、ラットへの経口投与により肝臓、腎臓及び赤血球のCOMTを阻害したが、脳のCOMTは阻害しなかった。17)本剤は、ヒト及びサルへの投与により赤血球のCOMTを持続的に阻害した。18),19)

  1. 18.2.3 レボドパ代謝阻害作用

本剤は、ラット及びサルへの経口投与により、レボドパ・ベンセラジド投与後の血漿中及び脳内レボドパ濃度を持続的に増加させた。17),20)

  1. 18.2.4 パーキンソン病モデルにおけるレボドパの作用増強

本剤は、1-メチル-4-フェニル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(MPTP)誘発サルパーキンソン病モデルにおいてレボドパの運動症状改善作用を増強した。21)

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 単回投与

健康成人男性にオピカポンの錠剤25mg又は50mgを空腹時に単回経口投与したとき、血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。1)

投与量 (mg) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) AUC0-24h (ng・hr/mL) AUC0-∞ (ng・hr/mL) T1/2 (hr)
25 (N=24) 970±212 2.00 (1.00 – 5.00) 2480±586 2530±581※ 0.729±0.173※
50 (N=23) 2070±552 2.00 (0.750 - 4.00) 5170±1520 5200±1530 1.42±0.664
平均値±標準偏差、Tmax:中央値(最小値―最大値)、※N=23

(注)本剤の承認された用法・用量は「通常、成人にはオピカポンとして25mg(錠)を1日1回、レボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩の投与前後及び食事の前後1時間以上あけて経口投与する。」である。

  1. 16.1.2 反復投与

健康成人(13例)にオピカポンのカプセル25mgを空腹時に1日1回10日間反復経口投与したとき、反復投与による累積はほとんど認められず、累積係数は1.20であった。2)

16.2 吸収

  1. 16.2.1 食事の影響

健康成人男性(12例)にオピカポンの錠剤50mgを食後(標準食)に単回経口投与したとき、Cmax及びAUC0-∞は、空腹時に単回経口投与したときと比べて、それぞれ0.53倍及び0.57倍であった。3) (注)本剤の承認された用法・用量は「通常、成人にはオピカポンとして25mg(錠)を1日1回、レボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩の投与前後及び食事の前後1時間以上あけて経口投与する。」である。

  1. 16.2.2 国内外の臨床試験における薬物動態の評価(併合解析)

日本人健康成人(24例)及び非日本人健康成人(27例)にそれぞれオピカポンの錠剤及びカプセル25mgを空腹時に単回経口投与したとき、日本人に錠剤を投与したときのCmax及びAUC0-tは、非日本人にカプセルを投与したときと比べて、2.23倍及び2.11倍高かった。また、日本人健康成人(23例)及び非日本人健康成人(84例)にそれぞれオピカポンの錠剤及びカプセル50mgを空腹時に単回経口投与したとき、日本人に錠剤を投与したときのCmax及びAUC0-tは、非日本人にカプセルを投与したときと比べて、2.57倍及び2.26倍高かった。4) (注)本剤の承認された一日用量は25mg(錠)である。また、海外では25mg及び50mg(カプセル)が承認され、推奨一日用量は50mgである。

16.3 分布

オピカポンの血漿蛋白結合率は99.9%であり、血球への移行性は低かった。5)(in vitro

16.4 代謝

オピカポンの代謝には、SULT(硫酸転移酵素)1A1、UGT(グルクロン酸転移酵素)1A7、UGT1A9、UGT1A1、UGT2B7、還元酵素、COMT及びCYP3A4が関与していると考えられた。6)(in vitro及びin vivo

16.5 排泄

健康成人男性(7例)に14C-オピカポン100mgを空腹時に単回経口投与したとき、投与した放射能量の70.4%が糞中に、5.3%が尿中に、20.5%が呼気中に排泄された。7)(外国人データ) 健康成人男性(12例)に、オピカポンのカプセル800及び1,200mgを空腹時に単回経口投与したとき、投与量の0.02~0.05%が尿中に排泄された。8)(外国人データ) (注)本剤の承認された一日用量は25mg(錠)である。また、海外では25mg及び50mg(カプセル)が承認され、推奨一日用量は50mgである。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1 肝機能障害患者

中等度肝機能障害者(8例、Child-Pugh分類B)又は肝機能正常者(8例)にオピカポンのカプセル50mgを空腹時に単回経口投与したとき、肝機能正常者と比べて、中等度肝機能障害者のCmax及びAUC0-∞はそれぞれ1.89倍及び1.84倍であった。9)(外国人データ)なお、重度肝機能障害者(Child-Pugh分類C)における使用経験はない。,, (注)本剤の承認された一日用量は25mg(錠)である。また、海外では25mg及び50mg(カプセル)が承認され、推奨一日用量は50mgである。

16.7 薬物相互作用

  1. 16.7.1 オピカポンはOATP1B3、BCRP及びP-gpの基質である。10)(in vitro

  2. 16.7.2 ワルファリン

健康成人(20例)にオピカポンのカプセルを反復経口投与後[オピカポンの負荷用量(475mg)を1日1回2日間反復経口投与後、オピカポン50mgを1日1回5日間反復経口投与]、オピカポンのカプセル50mgとCYP2C9の基質であるワルファリン25mgを併用投与したとき、ワルファリン単独投与時と比べて、S-ワルファリンのCmax及びAUC0-∞は1.01倍及び0.88倍であり、R-ワルファリンのCmax及びAUC0-∞は0.98倍及び0.87倍であった。11)(外国人データ)

  1. 16.7.3 ラサギリン

健康成人(24例)にオピカポンのカプセル50mgの投与1時間後又は同時にラサギリン1mgを併用投与したとき、ラサギリン単独投与時と比べて、ラサギリンのCmaxは、1.00倍及び1.01倍、AUC0-∞は1.02倍及び1.02倍であった。12)(外国人データ) 健康成人(25例)にラサギリン1mgの投与1時間前又は同時にオピカポンのカプセル50mgを併用投与したとき、オピカポン単独投与時と比べて、オピカポンのCmaxは、1.12倍及び1.00倍、AUC0-∞は1.07倍及び1.05倍であった。13)(外国人データ)

  1. 16.7.4 キニジン

健康成人(18例)にオピカポンのカプセル50mgをキニジン600mgと併用投与したとき、オピカポン単独投与時と比べて、オピカポンのCmax及びAUC0-∞はそれぞれ0.70倍及び0.69倍であった。14)(外国人データ)

  1. 16.7.5 レボドパDCI

健康成人男性(20例)にオピカポンの錠剤25mgを1日1回11日間就寝前反復経口投与する前後にレボドパ/カルビドパ100/10mgを1日3回経口投与したとき、オピカポン投与前と比べ、オピカポン投与後でのレボドパのAUC0-24hは1.51倍上昇した。1) (注)本剤の承認された一日用量は25mg(錠)である。また、海外では25mg及び50mg(カプセル)が承認され、推奨一日用量は50mgである。