- 〈レンビマカプセル4mg〉
根治切除不能な甲状腺癌、切除不能な肝細胞癌、切除不能な胸腺癌、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
- 〈レンビマカプセル10mg〉
根治切除不能な甲状腺癌、切除不能な胸腺癌、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に本剤の有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性
根治切除不能な甲状腺癌、切除不能な肝細胞癌、切除不能な胸腺癌、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
根治切除不能な甲状腺癌、切除不能な胸腺癌、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
| 効能又は効果 | 用法及び用量 | |
|---|---|---|
| レンビマカプセル4mg レンビマカプセル10mg | 根治切除不能な甲状腺癌切除不能な胸腺癌 | 通常、成人にはレンバチニブとして1日1回24mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。 |
| がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌根治切除不能又は転移性の腎細胞癌 | ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはレンバチニブとして1日1回20mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。 | |
| レンビマカプセル4mg | 切除不能な肝細胞癌 | 通常、成人には体重にあわせてレンバチニブとして体重60kg以上の場合は12mg、体重60kg未満の場合は8mgを1日1回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。 |
8.1 血圧の上昇が認められることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に血圧測定を行うこと。,,,,
8.2 蛋白尿があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に尿蛋白を観察すること。,
8.3 骨髄抑制があらわれることがあるので、定期的に血液学的検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。,
8.4 肝障害があらわれることがあるので、本剤の投与期間中は定期的に肝機能検査、血中アンモニア値の測定を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。
8.5 心機能不全があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に心エコー、十二誘導心電図検査等の心機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。
8.6 創傷治癒を遅らせる可能性があるので、外科的処置が予定されている場合には、外科的処置の前に本剤の投与を中断すること。外科的処置後の投与再開は、患者の状態に応じて判断すること。,
8.7 疲労、無力症、めまい、筋痙縮等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明すること。
8.8 定期的に血清カルシウム濃度を測定すること。
8.9 甲状腺機能低下があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に甲状腺機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。
高血圧が悪化するおそれがある。,,,,
転移部位からの出血があらわれるおそれがある。
血栓塞栓症が悪化又は再発するおそれがある。,
創傷治癒遅延があらわれることがある。,
腫瘍縮小・壊死に伴う頸動脈露出、頸動脈出血、腫瘍出血があらわれることがある。なお、甲状腺未分化癌患者では、頸動脈・静脈への腫瘍浸潤例が多いので、特に注意すること。,
気胸が発現するおそれがある。
減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇するとの報告がある。なお、重度の肝機能障害を有する肝細胞癌患者に対する臨床試験は実施していない。
減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。なお、中等度(Child-Pughスコア9)の肝機能障害を有する肝細胞癌患者に対する臨床試験は実施していない。
**妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後30日間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないこと。外国臨床試験において、本剤の投与終了後に妊娠が判明し、自然流産となったことが報告されている。ラット及びウサギにおいて胚毒性・催奇形性が報告されている。なお、ラットでは臨床曝露量以下で認められた。,
授乳しないことが望ましい。ラットにおいて乳汁中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。幼若ラットを用いた反復投与毒性試験において、切歯の異形成及び骨の短小など成長を阻害する影響が認められ、成熟ラットに比較し、致死量での死亡がより早期にみられた。
患者の状態を十分に観察し、慎重に投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすい。
| 副作用名 | 頻度 | 症状・説明 |
|---|---|---|
| CRPの上昇 | 頻度不明 | — |
| めまい | 頻度不明 | — |
| 下痢(45.1%) | 頻度不明 | — |
| 体重減少 | 頻度不明 | — |
| 便秘 | 頻度不明 | — |
| 創傷 | 頻度不明 | — |
| 口内炎 | 頻度不明 | — |
| 口腔内乾燥 | 頻度不明 | — |
| 口腔咽頭痛 | 頻度不明 | — |
| 味覚異常 | 頻度不明 | — |
| 呼吸困難 | 頻度不明 | — |
| 咳嗽 | 頻度不明 | — |
| 嘔吐 | 頻度不明 | — |
| 嚥下障害 | 頻度不明 | — |
| 四肢痛 | 頻度不明 | — |
| 悪心 | 頻度不明 | — |
| 浮腫 | 頻度不明 | — |
| 消化不良 | 頻度不明 | — |
| 無力症 | 頻度不明 | — |
| 甲状腺炎 | 頻度不明 | — |
| 疲労(30.6%) | 頻度不明 | — |
| 疼痛 | 頻度不明 | — |
| 瘙痒症 | 頻度不明 | — |
| 発声障害 | 頻度不明 | — |
| 発熱 | 頻度不明 | — |
| 発疹 | 頻度不明 | — |
| 皮膚乾燥 | 頻度不明 | — |
| 皮膚炎 | 頻度不明 | — |
| 皮膚病変 | 頻度不明 | — |
| 睡眠障害 | 頻度不明 | — |
| 筋痙縮 | 頻度不明 | — |
| 筋肉痛 | 頻度不明 | — |
| 背部痛 | 頻度不明 | — |
| 脱毛症 | 頻度不明 | — |
| 脱水 | 頻度不明 | — |
| 腹痛 | 頻度不明 | — |
| 膵炎 | 頻度不明 | — |
| 舌痛 | 頻度不明 | — |
| 血中アミラーゼの上昇 | 頻度不明 | — |
| 血中カリウムの低下 | 頻度不明 | — |
| 血中コレステロールの上昇 | 頻度不明 | — |
| 血中トリグリセリドの上昇 | 頻度不明 | — |
| 血中リパーゼの上昇 | 頻度不明 | — |
| 関節痛 | 頻度不明 | — |
| 頭痛 | 頻度不明 | — |
| 食欲減退(36.9%) | 頻度不明 | — |
レンバチニブは、腫瘍血管新生及び腫瘍増殖等に関与する、血管内皮増殖因子(VEGF)受容体(VEGFR1-3)、線維芽細胞増殖因子(FGF)受容体(FGFR1-4)、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)α、幹細胞因子受容体(KIT)、Rearranged During Transfectionがん原遺伝子(RET)等の受容体チロシンキナーゼを阻害した。また、レンバチニブは、VEGF及びFGFによって誘導される血管内皮細胞の血管様管腔構造の形成を阻害した19),20)。
レンバチニブは、ヒト甲状腺乳頭癌由来細胞株(K1)、ヒト甲状腺濾胞癌由来細胞株(RO82-W-1)、ヒト甲状腺髄様癌由来細胞株(TT)、ヒト甲状腺未分化癌由来細胞株(8305C)、ヒト甲状腺由来扁平上皮癌由来細胞株(SW579)、ヒト肝細胞癌由来細胞株(Hep 3B2.1-7、LIXC-012及びPLC/PRF/5)、肝細胞癌患者由来腫瘍組織片(LI0050及びLI0334)、ヒト胸腺癌由来細胞株(Ty-82)及びマウス腎細胞癌由来細胞株(RAG)を移植したマウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した21),22),23),24)。
16.1.1 反復投与
(1) 固形がん患者
日本人固形がん患者9例に本剤20mg注)又は24mg注)を1日1回経口投与したときの、初回投与時の血漿中レンバチニブ濃度推移を以下の図に示した。初回投与時及び1日1回反復投与した15日目の薬物動態パラメータを表に示した。レンバチニブのCmax及びAUC(0-24h)には用量比例性が認められた。反復投与15日後の薬物動態は、初回投与の結果から推測可能であり、Cmax及びAUC(0-24h)の累積係数の平均値は、20mg投与群で1.27及び1.44、24mg投与群で1.42及び1.32であった2)。
日本人固形がん患者に本剤を経口投与したときの血漿中レンバチニブ濃度(1日目) (平均値±標準偏差)
| Cmax (ng/mL) | AUC(0-24h) (ng・h/mL) | tmaxc (h) | ||
|---|---|---|---|---|
| 20mg/日注) | 1日目 (n=3) | 309±60.1 | 2500±647 | 2(2–2) |
| 15日目 (n=3) | 415±267 | 3690±1790 | 2(2–2) | |
| 24mg/日注) | 1日目 (n=6) | 418±167 | 3150±352a | 2(2–4) |
| 15日目 (n=6) | 518±209 | 4140±1350b | 2(2–4) | |
| 平均値±標準偏差 a: n=4、 b: n=5、 c:中央値(最小値–最大値) | ||||
注)本剤の承認された用法及び用量は、「根治切除不能な甲状腺癌」、「切除不能な胸腺癌」は24mg/日、「がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌」、「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」はペムブロリズマブ(遺伝子組換え)との併用において20mg/日、「切除不能な肝細胞癌」は体重60kg以上の場合は12mg/日、体重60kg未満の場合は8mg/日である。
国際共同第Ⅲ相試験において、日本人及び外国人肝細胞癌患者に開始用量として本剤8mg(体重60kg未満)又は12mg(体重60kg以上)を1日1回反復経口投与したときのレンバチニブの血漿中トラフ濃度を開始用量ごとに表に示した。開始用量8mgとした場合と12mgとした場合との間でレンバチニブの血漿中トラフ濃度に明確な差異は認められなかった。
| 測定時点 | 開始用量 | |||
|---|---|---|---|---|
| 8mg | 12mg | |||
| N | Ctrough(ng/mL) | N | Ctrough(ng/mL) | |
| 第1サイクル第15日目 | 136 | 37.70±25.58 | 299 | 40.83±34.97 |
| 第2サイクル第1日目 | 128 | 36.80±33.01 | 275 | 37.30±28.19 |
| 第3サイクル第1日目 | 62 | 32.46±33.83 | 139 | 40.95±40.39 |
| 第4サイクル第1日目 | 65 | 29.74±28.01 | 136 | 38.25±36.82 |
| 第5サイクル第1日目 | 65 | 36.07±40.59 | 129 | 34.02±27.09 |
| 第6サイクル第1日目 | 59 | 38.73±50.49 | 128 | 32.94±25.89 |
| 平均値±標準偏差 | ||||
外国人健康成人16例に本剤10mg注)をクロスオーバー法により、空腹時又は食後(高脂肪食)に単回経口投与した。空腹時と比較して、食後投与のCmax及びAUC(0-inf)の臨床的に意味のある変化は認められなかった3)。 注)本剤の承認された用法及び用量は、「根治切除不能な甲状腺癌」、「切除不能な胸腺癌」は24mg/日、「がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌」、「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」はペムブロリズマブ(遺伝子組換え)との併用において20mg/日、「切除不能な肝細胞癌」は体重60kg以上の場合は12mg/日、体重60kg未満の場合は8mg/日である。
レンバチニブの蛋白結合率は97.9~98.6%(in vitro試験)、96.6~98.2%(日本人固形がん患者)であった。主な結合蛋白はアルブミンであった4),5)。
本剤は主にアルデヒドオキシダーゼ、CYP3Aにより代謝され、グルタチオンが非酵素的に結合する6)(in vitro試験)。 外国人固形がん患者6例に14C標識-レンバチニブ24mgを単回経口投与した結果、血漿中の放射能の大部分は未変化体であった7)。
外国人固形がん患者6例に14C標識-レンバチニブ24mgを単回経口投与したとき、投与10日後までに投与した総放射能の25%が尿中に、64%が糞中に回収された。また、尿及び糞中に排泄された未変化体は投与量のそれぞれ0.38%及び2.5%であった。未変化体の血漿中消失半減期は、約35.4時間であった7)。
レンバチニブ24mgを外国人の腎機能が正常な被験者(クレアチニンクリアランス[CLcr]:≥90mL/min、n=8)、軽度(CLcr:60~89mL/min)、中等度(CLcr:30~59mL/min)及び重度(CLcr:15~29mL/min)の腎機能障害を有する被験者(各6 例)に単回投与した。 軽度、中等度及び重度の腎機能障害を有する被験者におけるCmaxは健康被験者のそれぞれ1.0、0.61及び0.87倍であり、AUC(0-inf)は、健康被験者のそれぞれ1.0、0.90及び1.2倍であった8)。
本剤10mgを外国人の肝機能が正常な被験者(n=8)、軽度(Child-Pugh分類A)及び中等度(Child-Pugh分類B)の肝機能障害を有する被験者(各6 例)に単回投与した。また、本剤5 mgを外国人の重度(Child-Pugh分類C)の肝機能障害を有する被験者(6例)に単回投与した。 軽度、中等度及び重度の肝機能障害を有する被験者における投与量補正したCmaxは健康被験者のそれぞれ0.97、0.79及び1.1倍であり、投与量補正したAUC(0-inf)は健康被験者のそれぞれ1.2、1.1及び1.8倍であった9)。
16.7.1 ケトコナゾール 外国人健康成人16例に、レンバチニブをケトコナゾールと併用投与した際のCmax及びAUC(0-inf)は、レンバチニブをプラセボと併用した場合と比べてそれぞれ19%及び15%上昇した10)。
16.7.2 リファンピシン 外国人健康成人15例に、レンバチニブをリファンピシンと単回同時併用投与した際のCmax及びAUC(0-inf)は、レンバチニブを単独投与した場合と比べてそれぞれ33%及び31%上昇した。リファンピシンの反復投与後に、レンバチニブをリファンピシンと同時併用投与した際のCmax及びAUC(0-inf)は、レンバチニブをリファンピシンと単回同時併用投与した場合と比べてそれぞれ24%及び37%減少した11)。
16.7.3 その他 レンバチニブは、乳癌耐性蛋白(BCRP)の基質となること、及びUGT1A1を阻害すること(IC50値:10.6μmol/L)が示されている6),12)(in vitro)。