【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

先天性分岐鎖アミノ酸代謝異常のある患者[メープルシロップ尿症においては痙攣、呼吸障害等があらわれるおそれがある。]

効能・効果

食事摂取量が十分にもかかわらず低アルブミン血症を呈する非代償性肝硬変患者の低アルブミン血症の改善

用法・用量

通常、成人に1回1包を1日3回食後経口投与する。

使用上の注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

一般に生理機能が低下していることが多く、本剤の投与により血中のアンモニアの上昇等の代謝障害があらわれやすい。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度 症状・説明
ALT上昇 頻度不明
AST上昇 頻度不明
BUN上昇 頻度不明
T-Bilの上昇等 頻度不明
おくび 頻度不明
そう痒等 頻度不明
ほてり 頻度不明
下痢 1〜5%未満
下肢等) 頻度不明
便秘 頻度不明
倦怠感 頻度不明
口渇 1〜5%未満
嘔吐 頻度不明
嘔気 頻度不明
浮腫(顔 頻度不明
発疹 頻度不明
発赤 頻度不明
胸やけ等 頻度不明
腹痛 頻度不明
腹部不快感 1〜5%未満
腹部膨満感 1〜5%未満
血中アンモニア値の上昇等 頻度不明
血中クレアチニン上昇等 頻度不明
食欲不振 1〜5%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

非代償性肝硬変患者の血中アミノ酸インバランスの是正を介して、アルブミン合成促進をもたらすものと考えられる8)。

18.2 慢性肝障害による低蛋白栄養状態に対する栄養状態改善効果

低栄養状態(低アルブミン血症状態)の肝硬変モデルとして四塩化炭素慢性肝障害ラットを用いて本剤の効果を検討した。

  1. 18.2.1 本剤と同じ組成の分岐鎖アミノ酸を飼料に0、2.5、5.0、10.0%添加し、自由摂取させて検討したところ、ヒトの投与量に近い2.5%添加群が、無添加群及び他の添加群に比べて窒素出納、窒素出納効率、血漿総蛋白及び血漿アルブミン値上昇の各栄養指標で優れており、血漿Fischer比の是正も適切であった9)。

  2. 18.2.2 L-イソロイシン、L-ロイシン、L-バリンの組成比をⅠ(2:1:1)、Ⅱ(1:2:1.2)、Ⅲ(1:1:2)と変化させた分岐鎖アミノ酸添加食を自由摂取させたところ、本剤と同じ組成のⅡ群が、他の組成比の群に比べて窒素出納、血漿総蛋白及び血漿アルブミン値上昇の各栄養指標で優れており、血漿Fischer比の是正も適切であった9)。

  3. 18.2.3 本剤と同じ組成の分岐鎖アミノ酸又は同一窒素量で同一エネルギー量の必須アミノ酸を飼料へ添加し、自由摂取させて検討したところ、分岐鎖アミノ酸添加群が、必須アミノ酸添加群より高い栄養効果を示し、血小板数減少抑制と肝臓重量の減少抑制もみられた10)。

18.3 脳内モノアミン、脳内アミノ酸に及ぼす影響

肝性脳症モデルとして門脈下大静脈吻合ラットを用いて本剤の効果を検討した。本剤と同じ組成の分岐鎖アミノ酸投与により血漿及び脳内アミノ酸濃度、脳内モノアミン濃度が正常化したが、本剤と同一窒素量で同一エネルギー量の必須アミノ酸を投与した群ではむしろ増悪する傾向がみられた11)。

薬物動態

16.2 吸収

ラットにおいて投与された分岐鎖アミノ酸は速やかに吸収され、血漿及び全血中濃度は投与後4時間に最高値を示した後、ゆっくりと減少した。反復投与後もその吸収に大きな影響を与えなかった1)。 肝障害ラットにおける吸収は正常ラットに比べ緩徐であった2)。

16.3 分布

ラットに投与され、血漿中へ移行した分岐鎖アミノ酸は速やかに血漿蛋白合成に利用された。吸収された分岐鎖アミノ酸は全身に広く分布したが、蛋白合成の盛んな組織に強く分布した。反復投与においても、その分布に大きな影響を与えなかった1)。 肝障害ラットにおける血漿蛋白への移行、組織分布については正常ラットとほぼ同等であった2)。

16.5 排泄

ラットに投与された分岐鎖アミノ酸は168時間までに各々4%が尿・糞中に、41%が呼気中に排泄され、分岐鎖アミノ酸の一部はエネルギー源としても利用されていた。反復投与においても、その排泄に大きな影響を与えなかった1)。 肝障害ラットにおける尿、糞への排泄は正常ラットとほぼ同等であり、分岐鎖アミノ酸は肝障害ラットにおいても体蛋白合成の基質として有効に利用されているものと考えられた。また、呼気への排泄においては、肝障害ラットの方が正常ラットに比べて高く、エネルギー源として分岐鎖アミノ酸はより有効に利用されているものと考えられた2)。