【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

高血圧症

用法・用量

通常、成人にはブナゾシン塩酸塩として1日1回3〜9mgを経口投与する。ただし、1日1回3mgから開始し、1日最高投与量は9mgまでとする。

使用上の注意

  1. 8.1 投与初期又は用量の急増時等に起立性低血圧に基づく立ちくらみ、めまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う作業に従事する人には注意を与えること。

  2. 8.2 起立性低血圧があらわれることがあるので、臥位のみならず立位又は坐位で血圧測定を行い、体位変換による血圧変化を考慮し、坐位にて血圧をコントロールすること。

  3. 8.3 投与初期又は用量の急増時等に立ちくらみ、めまい、悪心、また、胸部不快感、呼吸困難等があらわれることがある。その際は仰臥位をとらせるなどの適切な措置を講ずること。また必要に応じて、患者の合併症、既往歴等を十分に考慮のうえ、昇圧剤の投与等の対症療法を行うこと。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 腎機能障害のある患者

最高血中濃度が上昇することがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 肝障害のある患者

本剤は主として肝で抱合を受けて糞中に排泄されるので、肝機能の低下している患者では血中濃度が上昇するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で催奇形作用が報告されている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

次の点に注意し、少量(3mg/日)から開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

  • 一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞が起こるおそれがある)。

  • 肝・腎機能が低下していることが多く、また体重が少ない傾向があるなど副作用が発現しやすい。

  • 十分に経過観察を行い、慎重に増量するなど注意すること。なお、過度の降圧が認められた場合には、減量又は投与を中止するか、他の降圧剤への変更を考慮すること。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度 症状・説明
ALT 1%未満
AST 1%未満
γ-GTP上昇等 1%未満
かすみ目 1%未満
しびれ感 1%未満
のぼせ 1〜5%未満
めまい 1〜5%未満
下痢 1%未満
不眠 1〜5%未満
低血圧 1〜5%未満
便秘 1%未満
倦怠感 1〜5%未満
動悸 1〜5%未満
口渇 1%未満
嘔吐 1%未満
夜間尿 1%未満
尿失禁 1%未満
息苦しさ 頻度不明
悪心 1〜5%未満
意識低下 1%未満
浮腫 1〜5%未満
瘙痒 1%未満
発汗 1%未満
発疹 1〜5%未満
眠気 1〜5%未満
立ちくらみ 1〜5%未満
耳鳴 1〜5%未満
肩こり 1%未満
胃部不快感 1%未満
胸部不快感 1%未満
胸部圧迫感 1%未満
脱力感 1%未満
腹痛 頻度不明
起立性低血圧 1%未満
頭痛 1〜5%未満
頭重 1〜5%未満
頻尿 1〜5%未満
頻脈 1〜5%未満
顔面潮紅 1〜5%未満
食欲不振 1%未満
鼻閉 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

ブナゾシン塩酸塩は心血管系のα1受容体を選択的に遮断し、末梢血管抵抗を減少し、降圧作用を示す。

18.2 選択的α1受容体遮断作用

ラット輸精管を用いたin vitroの実験で、ブナゾシン塩酸塩はα1受容体を選択的に遮断し、α2受容体には影響を与えない。このため、交感神経末端のα2受容体を介するノルアドレナリンのネガティブ・フィードバック機構を阻害しないため、ノルアドレナリンの過剰放出を起こさない8) 。また、モルモット腸間膜動脈及び腸間膜静脈を用いたin vitroの実験で、ブナゾシン塩酸塩はα1受容体を選択的に遮断し、高濃度でもα2受容体には影響を与えない9) 。

18.3 降圧作用

ブナゾシン塩酸塩は末梢血管のα1受容体を選択的に遮断し、血管を拡張させ、自然発症高血圧ラット、DOCA・食塩高血圧ラット、腎性高血圧イヌにおいて降圧作用を示す。さらにブナゾシン塩酸塩は、降圧に伴う生体反応である体液性昇圧因子を増加させない10),11),12) 。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 健康成人における生物学的利用性

健康成人男子(12名)にデタントール錠1mg2錠及びデタントールR錠6mg1錠を経口投与し血漿中濃度推移を比較した結果、デタントールRの相対的生物学的利用率は81.1%であり、平均滞留時間(MRT)から持続性を有することが示された1) 。

製剤 投与条件 Cmax (ng/mL) tmax (hr) AUC (ng・hr/mL) R.B.A. (%) MRT (hr)
デタントールR錠 6.0mg(食後) 10.19±1.10 5.25±0.54 132.73±15.422) 81.07±5.98 13.02±0.66
デタントールR錠 6.0mg(空腹時) 11.38±1.32 6.00±0.35 123.03±16.502) 74.05±5.24 12.77±0.66
デタントール錠 2.0mg(食後) 22.48±2.41 0.96±0.16 54.68±5.721) 100.00±0.00 2.60±0.15
R.B.A.:Relative bioavailability(相対的生物学的利用率) MRT:Mean residence time(平均滞留時間) 1)AUC(0-∞)、2)AUC(0-48h) n=12, Mean±S.E.M.
  1. 16.1.2 生物学的同等性

健康成人(24名)を対象にデタントールR錠3mgと同錠6mgの生物学的同等性を検討した。ブナゾシン塩酸塩として6mgを各々1回経口投与し、血漿中濃度推移を比較したところ両製剤は同等であった。

16.2 吸収

  1. 16.2.1 食事効果

健康成人男子(12名)にデタントールR錠6mg1錠を空腹時及び食後経口投与した結果、食事による影響は認められなかった1) 。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1 腎機能障害患者

高血圧症患者(腎機能正常[NRF]6名、腎機能障害[IRF]5名)にデタントールR錠6mgを1日1回8日間反復経口投与したとき、投与初日ならびに8日目において、腎機能障害患者では腎機能正常患者と比較して、最高血漿中濃度の上昇が認められた2) 。,

Cmax(ng/mL) tmax(hr) AUC0〜24(ng・hr/mL)
NRF群 IRF群 NRF群 IRF群 NRF群 IRF群
単回投与
反復投与
Mean±S.E.M., n=5〜6 単回投与と反復投与はpaired t-test NRF群とIRF群はStudent's t-test