-
気管支喘息
-
喘息性(様)気管支炎
-
慢性気管支炎
-
肺気腫
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
-
2.1 本剤又は他のキサンチン系薬剤に対し重篤な副作用の既往歴のある患者
-
2.2 12時間以内にアデノシン(アデノスキャン)を使用する患者
効能・効果
用法・用量
- 〈テオドール錠100mg〉
通常、テオフィリンとして、成人1回200mg(本剤2錠)を、小児1回100~200mg(本剤1~2錠)を、1日2回、朝及び就寝前に経口投与する。また、気管支喘息については、テオフィリンとして成人1回400mg(本剤4錠)を、1日1回就寝前に経口投与することもできる。 なお、年齢、症状に応じ適宜増減する。
- 〈テオドール錠200mg〉
通常、テオフィリンとして、成人1回200mg(本剤1錠)を、1日2回、朝及び就寝前に経口投与する。また、気管支喘息については、テオフィリンとして成人1回400mg(本剤2錠)を、1日1回就寝前に経口投与することもできる。 なお、年齢、症状に応じ適宜増減する。
使用上の注意
-
8.1 テオフィリンによる副作用の発現は、テオフィリン血中濃度の上昇に起因する場合が多いことから、血中濃度のモニタリングを適切に行い、患者個々人に適した投与計画を設定することが望ましい。
-
8.2 小児、特に乳幼児に投与する場合には、保護者等に対し、発熱時には一時減量あるいは中止するなどの対応を、あらかじめ指導しておくことが望ましい。
-
8.3 小児では一般に自覚症状を訴える能力が劣るので、本剤の投与に際しては、保護者等に対し、患児の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には速やかに主治医に連絡するなどの適切な対応をするように注意を与えること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1 てんかんの患者
中枢刺激作用によって発作を起こすことがある。
- 9.1.2 甲状腺機能亢進症の患者
甲状腺機能亢進に伴う代謝亢進、カテコールアミンの作用を増強することがある。
- 9.1.3 うっ血性心不全の患者
血中濃度測定等の結果により減量すること。テオフィリンクリアランスが低下し、テオフィリン血中濃度が上昇することがある。
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1 急性腎炎の患者
腎臓に対する負荷を高め、尿蛋白が増加するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
血中濃度測定等の結果により減量すること。テオフィリンクリアランスが低下し、テオフィリン血中濃度が上昇することがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(マウス、ラット、ウサギ)で催奇形作用等の生殖毒性が報告されている。また、ヒトで胎盤を通過して胎児に移行し、新生児に嘔吐、神経過敏等の症状があらわれることがある。
9.6 授乳婦
本剤投与中は授乳しないことが望ましい。ヒト母乳中に移行し、乳児に神経過敏を起こすことがある。
9.7 小児等
- 9.7.1 テオフィリン血中濃度のモニタリングを行うなど、学会のガイドライン等の最新の情報も参考に、慎重に投与すること。特に次の小児にはより慎重に投与すること。成人に比べて痙攣を惹起しやすく、また、テオフィリンクリアランスが変動しやすい。,,
-
てんかん及び痙攣の既往歴のある小児 痙攣を誘発することがある。
-
発熱している小児 テオフィリン血中濃度の上昇や痙攣等の症状があらわれることがある。
-
6ヵ月未満の乳児 6ヵ月未満の乳児ではテオフィリンクリアランスが低く、テオフィリン血中濃度が上昇することがある。乳児期にはテオフィリンクリアランスが一定していない。
- 9.7.2 低出生体重児、新生児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
副作用の発現に注意し、慎重に投与すること。高齢者では、非高齢者に比べ最高血中濃度の上昇及びAUCの増加が認められたとの報告がある。
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 | 症状・説明 |
|---|---|---|
| ALP | 1〜5%未満 | — |
| ALT | 1〜5%未満 | — |
| ASTの上昇 | 1%未満 | — |
| CK上昇 | 1〜5%未満 | — |
| LDHの上昇 | 1〜5%未満 | — |
| γ-GTPの上昇 | 頻度不明 | — |
| いらいら感) | 頻度不明 | — |
| しびれ | 1%未満 | — |
| しびれ(口 | 頻度不明 | — |
| しゃっくり | 1%未満 | — |
| そう痒感 | 1%未満 | — |
| むくみ | 1%未満 | — |
| めまい | 1〜5%未満 | — |
| 下痢 | 1〜5%未満 | — |
| 不安 | 頻度不明 | — |
| 不整脈(心室性期外収縮等) | 1〜5%未満 | — |
| 不機嫌 | 頻度不明 | — |
| 不眠 | 1〜5%未満 | — |
| 不随意運動 | 1%未満 | — |
| 低カリウム血症 | 頻度不明 | — |
| 倦怠感 | 1%未満 | — |
| 動悸 | 1〜5%未満 | — |
| 嘔吐 | 1〜5%未満 | — |
| 四肢痛 | 頻度不明 | — |
| 固定薬疹 | 頻度不明 | — |
| 好酸球増多 | 頻度不明 | — |
| 悪心 | 1〜5%未満 | — |
| 振戦 | 1〜5%未満 | — |
| 消化不良(胸やけ等) | 1〜5%未満 | — |
| 発汗 | 頻度不明 | — |
| 発疹 | 1%未満 | — |
| 神経過敏(興奮 | 頻度不明 | — |
| 筋緊張亢進 | 1%未満 | — |
| 紅斑(多形滲出性紅斑等) | 頻度不明 | — |
| 耳鳴 | 頻度不明 | — |
| 胸痛 | 1%未満 | — |
| 腹痛 | 1〜5%未満 | — |
| 腹部膨満感 | 1〜5%未満 | — |
| 舌周囲) | 頻度不明 | — |
| 蕁麻疹 | 頻度不明 | — |
| 蛋白尿 | 1〜5%未満 | — |
| 血清尿酸値上昇 | 1〜5%未満 | — |
| 貧血 | 1〜5%未満 | — |
| 関節痛 | 頻度不明 | — |
| 頭痛 | 1〜5%未満 | — |
| 頻尿 | 頻度不明 | — |
| 頻脈 | 1%未満 | — |
| 顔面潮紅 | 1%未満 | — |
| 顔面蒼白 | 1%未満 | — |
| 食欲不振 | 1〜5%未満 | — |
| 鼻出血 | 頻度不明 | — |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
本剤の作用機序は、phosphodiesteraseの作用を阻害して細胞内cyclic 3’,5’-AMP濃度を高めることによるとされている16),17),18),19),20),21)。 このほかにも、アデノシン受容体に対する拮抗作用、細胞内カルシウムイオンの分布調節作用、内因性カテコールアミンの遊離促進作用及びプロスタグランジンに対する拮抗作用等が報告されており、いまだ作用機序については不明な点が多い。
18.2 気管支拡張作用等
気管支拡張、肺血管拡張、呼吸中枢刺激、気道の粘液線毛輸送能の促進、横隔膜の収縮力増強、肥満細胞からの化学伝達物質(気管支収縮因子)の遊離抑制等の作用により、気管支喘息等の諸症状を改善する16),17)。
18.3 抗炎症作用
喘息患者の気管支生検において活性化好酸球数、総好酸球数の減少等の抗炎症作用を示す18)。
18.4 その他の薬理作用(in vitro)
ヒト炎症細胞からの活性酸素及びサイトカインの産生に対する抑制作用19)、IL-5のヒト好酸球寿命延長に対する抑制作用20)、ヒト好酸球の接着因子発現の抑制作用等21)が報告されている。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1 単回投与
健康成人にテオドール錠100mg×2錠(テオフィリンとして200mg)を単回経口投与した場合の薬物動態パラメータは下表のとおりである2)。
| 健康成人(n=6) | |
|---|---|
| Cmax(μg/mL) | 3.0±0.5 |
| tmax(h) | 7.2±1.6 |
| AUC0-∞(μg・h/mL) | 53.9±10.8 |
| (平均値±S.D.) | |
- 16.1.2 反復投与
健康成人にテオドール錠100mg×2錠(テオフィリンとして200mg)を12時間ごとに9回連続投与した場合のテオフィリン血清中濃度は、下図のように6回目投与後ほぼ定常状態に達した2)。
16.2 吸収
消化管からほぼ100%吸収される3)。
16.3 分布
- 16.3.1 分布容積
一般に約0.45L/kgとされている3)。
- 16.3.2 蛋白結合率
約60%3)
- 16.3.3 組織への移行性
ラットに14C-theophyllineを経口投与した場合、テオフィリン及びその代謝物が特異的に分布、蓄積する臓器は認められなかった4)。
- 16.3.4 胎児への移行性
12例の喘息を有する母親の妊娠中の平均血清中テオフィリン濃度は9.69μg/mLであり、同時に得られた平均臍帯血テオフィリン濃度は10.21μg/mLであり、有意差を認めなかった5)。
- 16.3.5 乳汁中への移行性
5例の授乳婦を対象にテオフィリンの血清中濃度と乳汁中濃度を検討したところ、乳汁/血清中濃度比は平均で0.7であった6)。
16.4 代謝
健康成人にテオドール錠100mg×2錠(テオフィリンとして200mg)を経口投与した場合、テオフィリンは主として肝臓で代謝され、尿中代謝物は1,3-dimethyluric acid、1-methyluric acid及び3-methylxanthineが同定された。 テオフィリンの代謝にはP450の分子種のうちCYP1A2が主たる分子種として、3A4や2E1がマイナーな分子種として関与することが示唆されている2),7)。
16.5 排泄
テオドール錠100mg×2錠(テオフィリンとして200mg)を投与後48時間に健康成人の尿中に排泄される未変化のテオフィリンは投与量の約8%、代謝物は約80%であった2)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1 高齢者
健康高齢者及び健康非高齢者にテオドール錠100mg×2錠(テオフィリンとして200mg)を12時間ごとに9回連続経口投与した場合の薬物動態パラメータは下表のとおりである8)。
| 健康非高齢者(n=16) | 健康高齢者(n=16) | |
|---|---|---|
| Cmax(μg/mL) | 8.7±2.2 | 10.3±2.3 |
| tmax(h) | 3.9±1.4 | 4.8±1.7 |
| AUC96-108(μg・h/mL) | 93.1±25.5 | 111.6±24.7 |
| (平均値±S.D.) | ||
16.8 その他
テオフィリンの治療上有効な血清中濃度は5~20μg/mLであり、20μg/mLを超えると中毒作用が発現することがある9)。