【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者,,,

効能・効果

ビタミンKの欠乏による次の疾患及び症状

  • 胆道閉塞・胆汁分泌不全による低プロトロンビン血症

  • 新生児低プロトロンビン血症

  • 分娩時出血

  • クマリン系抗凝血薬投与中に起こる低プロトロンビン血症

  • クマリン系殺鼠剤中毒時に起こる低プロトロンビン血症

用法・用量

  • 〈胆道閉塞・胆汁分泌不全による低プロトロンビン血症、分娩時出血、クマリン系抗凝血薬投与中に起こる低プロトロンビン血症〉

通常、成人には1日1回メナテトレノンとして10~20mgを静注する。

  • 〈新生児低プロトロンビン血症〉

生後直ちに1回メナテトレノンとして1~2mgを静注し、また症状に応じて2~3回反復静注する。

  • 〈クマリン系殺鼠剤中毒時に起こる低プロトロンビン血症〉

メナテトレノンとして1回20mgを静注し、症状、血液凝固能検査結果に応じて1日量40mgまで増量する。

使用上の注意

  1. 8.1 本剤は、ビタミンK欠乏の関与する出血傾向に対し、ビタミンKを補給することにより効果を発揮するものであるので、次の点に注意すること。
  • ビタミンK欠乏の患者以外の止血には無効なので、投与しないこと。

  • 原則として、プロトロンビン時間、トロンボテスト、ヘパプラスチンテストの検査の実施、さらにPIVKA(protein induced by vitamin K absence or antagonist)の証明を行い、ビタミンK依存性凝固因子の異常を確認すること。 継続的に投与する場合には、定期的にこれらの検査を実施すること。

  • 肝硬変等の肝細胞障害を伴う凝固障害には、ビタミンKを補給しても止血には無効なので、投与しないこと。

  • 投与後約3時間を経て効果を発現するので、速効性が期待できないことに留意すること。

  1. 8.2 重篤な出血が見られる場合には、本剤の投与と共に新鮮凍結血漿の輸注等の適切な処置を行うこと。

  2. 8.3 投与に際してはアレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行うこと。,,,

  3. 8.4 投与に際しては少量注入後患者の症状をよく観察し、異常が認められた場合には速やかに投与を中止すること。,

  4. 8.5 クマリン系殺鼠剤の中には長時間作用型のものもあるので、一時的に凝固能が戻った場合でも引き続き凝固能検査を実施し、完全に回復するまで投与を継続すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギーを起こしやすい体質を持つ患者

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  1. 9.1.2 薬物過敏症の既往歴のある患者

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  1. 9.1.3 遺伝性果糖不耐症の患者

本剤の添加剤D-ソルビトールが体内で代謝されて生成した果糖が正常に代謝されず、低血糖、肝不全、腎不全等が誘発されるおそれがある。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度 症状・説明
発疹 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

ビタミンK2(以下K2)は、血液凝固因子(プロトロンビン、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹ)の蛋白合成過程で、グルタミン酸残基が、生理活性を有するγ-カルボキシグルタミン酸に変換する際のカルボキシル化反応に関与する。 すなわち、K2は正常プロトロンビン等の肝合成を促進し、生体の止血機構を賦活して生理的に止血作用を発現する5)。

18.2 低プロトロンビン血症改善作用

  1. 18.2.1 ウサギにK2又はビタミンK1(以下K1)5mg静脈内投与後の摘出肝臓を用いて低プロトロンビン血症改善作用を検討した。K2群は、K1群に比較して、ワルファリンカリウム誘発低プロトロンビン血症ウサギ血液のプロトロンビン時間の改善効果が速やかで、1時間で約3倍、2時間で約2倍の改善効果が確認された6)。

  2. 18.2.2 ジクマロール20mg/kg投与によって凝血因子の低下を誘発した出血傾向ラット及び四塩化炭素0.1mL/kg投与による肝障害ラットは出血時間を著明に延長したが、これらの病態ラットにK2 10mg/kgを筋肉内投与したところ、ともに投与3~4時間後に出血時間を有意(p<0.05)に短縮した7)。

18.3 ビタミンK2注射剤(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油含有)との薬効比較

ケイツーN静注10mgとビタミンK2注射剤との薬効比較をワルファリンカリウムによる低プロトロンビン血症ラットを用いて行った。ケイツーN静注10mg及びビタミンK2注射剤についてそれぞれメナテトレノンとして、0(プラセボ),0.008,0.04,0.2,1.0mg/kgを静注し、投与1,3,6時間後の血液凝固活性をヘパプラスチンテストで検討した。その結果、いずれの投与量においても薬効の経時変化は両製剤間に差がなく、各投与時間後における用量・活性曲線においても両製剤はほぼ同等であった8)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 単回投与

健康成人男子にケイツーN静注10mgをメナテトレノンとして10mg(4名)・30mg(8名)・50注1)mg(4名)単回静脈内投与後の血漿中メナテトレノン濃度はほぼ投与量公比に比例して上昇した。10mgを投与した時、投与開始後6分の平均血漿中濃度は2.76μg/mLであり、以後直線的に減少し、2時間後には、0.57μg/mLの値を示した。血漿中濃度の消失は2相性を示し、その平均消失半減期はα相が0.71時間、β相が17.52時間であった。この時の投与後48時間までのAUC値は3.90μg・hr/mLであった。

静脈内投与時の平均血漿中メナテトレノン濃度

投与量 (mg) t1/2α (hr) t1/2β (hr) AUC480 (μg・hr/mL)
10 0.71 17.52 3.90
注1)本剤の承認最大用量は、成人20mg、新生児2mg、クマリン系殺鼠剤中毒時に起こる低プロトロンビン血症時40mgである。