骨粗鬆症における骨量・疼痛の改善
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 ワルファリンカリウム投与中の患者
効能・効果
用法・用量
通常、成人にはメナテトレノンとして1日45mgを3回に分けて食後に経口投与する。
使用上の注意
9.5 妊婦
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
投与中は患者の状態を十分に観察すること。本剤は高齢者に長期にわたって投与されることが多い薬剤である。
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 | 症状・説明 |
|---|---|---|
| ALT | 1〜5%未満 | — |
| AST | 1〜5%未満 | — |
| BUNの上昇等 | 1〜5%未満 | — |
| γ-GTPの上昇等 | 1〜5%未満 | — |
| しびれ | 1%未満 | — |
| ふらつき | 1%未満 | — |
| めまい | 1%未満 | — |
| 下痢 | 1〜5%未満 | — |
| 便秘 | 1〜5%未満 | — |
| 倦怠感 | 頻度不明 | — |
| 動悸 | 1%未満 | — |
| 口内炎 | 1〜5%未満 | — |
| 口渇 | 1%未満 | — |
| 嘔吐 | 1%未満 | — |
| 悪心 | 1〜5%未満 | — |
| 浮腫 | 1〜5%未満 | — |
| 消化不良 | 1〜5%未満 | — |
| 瘙痒 | 1〜5%未満 | — |
| 発疹 | 1〜5%未満 | — |
| 発赤 | 1%未満 | — |
| 眼の異常 | 1%未満 | — |
| 胃部不快感 | 1〜5%未満 | — |
| 腹痛 | 1〜5%未満 | — |
| 舌炎 | 1%未満 | — |
| 血圧上昇 | 1%未満 | — |
| 関節痛 | 1%未満 | — |
| 頭痛 | 1〜5%未満 | — |
| 頻尿 | 頻度不明 | — |
| 食欲不振 | 1〜5%未満 | — |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
メナテトレノンは骨芽細胞に直接作用し、骨基質蛋白質であるオステオカルシンのγ-カルボキシグルタミン酸残基を生成(Gla化)すると共に、骨形成を促進することにより骨代謝回転を高める。同時に骨吸収を抑制し、骨粗鬆症の骨代謝の不均衡を改善し、骨量の維持作用を示す。
18.2 実験的骨粗鬆症に対する改善作用
-
18.2.1 40週齢のラットの両側卵巣を摘除し、低カルシウム飼料で3カ月間飼育することにより骨粗鬆症病態を作製した後、メナテトレノンの30及び100mg/kg/日を6カ月間経口投与すると大腿骨の破断強度、骨中カルシウム量及びハイドロキシプロリン量の低下が抑制された。また卵巣摘除と同時にメナテトレノンの3及び30mg/kg/日の経口投与を開始し、6カ月間継続すると、骨破断強度、骨幹部中カルシウム量及びハイドロキシプロリン量の低下が抑制された7) 。
-
18.2.2 13週齢のラットの両側卵巣を摘除し、メナテトレノンの30mg/kg/日を8週間投与すると、海綿骨骨梁における三次元構造の連結性の減少が抑制された8) 。
-
18.2.3 ラットにおける副腎皮質ホルモン(プレドニゾロン10mg/kg/日、週3回)の4週間筋注後にみられる骨破断強度及び骨中カルシウム量の低下はメナテトレノンの21mg/kg/日の4週間経口投与により抑制された9) 。
18.3 骨形成促進作用
ヒト骨芽細胞培養系において、メナテトレノン2.25×10-6mol/Lは単独及び1,25(OH)2D3との共存下で石灰化を促進した。また細胞層中のオステオカルシン量も1,25(OH)2D3の共存下で増加した10),11) 。
18.4 骨吸収抑制作用
マウス頭頂骨の器官培養系において、メナテトレノンはIL-1α,PGE2,PTH及び1,25(OH)2D3により惹起される骨吸収を3×10-6~3×10-5mol/Lの濃度で抑制した。また、マウス骨髄細胞培養系において、メナテトレノンは1,25(OH)2D3による破骨細胞の分化誘導を3×10-6~1×10-5mol/Lの濃度で抑制した12),13) 。
18.5 血清オステオカルシン濃度に対する作用
骨粗鬆症患者120名に対し、メナテトレノン45mg/日を2年間投与したところ、血清オステオカルシン濃度は上昇し、非カルボキシル化オステオカルシン濃度は低値を示した14) 。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1 単回投与
健康成人男子9名に本剤1カプセル(15mg)を食後単回経口投与したところ、平均血漿中メナテトレノン濃度は投与後約1時間のラグタイムの後上昇し、投与後約6時間でピークに達した(図1)。なお、若年成人及び高齢者各6名に本剤1回1カプセル(15mg)を1日3回食後に7日間反復経口投与したところ、初回投与時に比し最終投与時のCmax及びAUCは、若年成人ではほぼ同様の値を示した。一方、高齢者では各々約1.3倍、約1.5倍に上昇したが、朝投与前の血漿中濃度は投与3日以降上昇しなかった1),2) 。
| Cmax (ng/mL) | tmax (hr) | AUC (ng・hr/mL) |
|---|---|---|
| 253.2±82.4 | 4.72±1.52 | 870.7±149.6 |
| (Mean±S.D., n=9) | ||
16.2 吸収
- 16.2.1 食事の影響
健康成人男子3名に本剤1カプセル(15mg)を一晩絶食後あるいは朝食摂取30分以内に経口投与し、血漿中メナテトレノン濃度推移を検討したところ、一晩絶食後投与では本剤の吸収は低下した(図2)3) 。 また、健康成人男子18名を6名ずつ3群に分け、クロスオーバー法により、脂肪含有量の異なる3種類の食事(脂肪含有量:8.8g、20.0g、34.9g)摂取30分以内に本剤1カプセル(15mg)を経口投与し、血漿中メナテトレノン濃度推移を検討したところ、本剤の吸収は食事に含まれる脂肪量に応じて増大した。なお、上記健康成人男子18名のうち12名に、さらに高い脂肪を含有する食事(脂肪含有量:53.8g)摂取30分以内に本剤1カプセル(15mg)を経口投与し、血漿中メナテトレノン濃度推移を検討したところ、本剤の吸収は脂肪含有量34.9gの食事を摂取した時と同程度であった(図3)4) 。
| 投与方法 | Cmax (ng/mL) | tmax (hr) | AUC (ng・hr/mL) |
|---|---|---|---|
| 絶食下投与 | 32.3±18.2 | 4.3±1.2 | 165.00±73.54 |
| 摂食下投与 | 354.0±165.0 | 3.3±1.5 | 1,114.50±227.86 |
| (Mean±S.D., n=3) | |||
| 脂肪含有量 | Cmax (ng/mL) | tmax (hr) | AUC (ng・hr/mL) |
|---|---|---|---|
| 8.8g | 133.4±80.5 | 5.3±1.5 | 370.6±194.2 |
| 20.0g | 139.7±43.3 | 4.4±1.3 | 485.2±150.1 |
| 34.9g | 409.4±159.1 | 3.0±1.5 | 1,024.4±341.4 |
| 53.8g | 297.1±157.8 | 4.3±1.7 | 991.2±392.0 |
| (Mean±S.D., n=18、ただし、脂肪含有量53.8gの場合はn=12) | |||
| 内容 | 量(g) | 脂肪(g) |
|---|---|---|
| * ご飯 | 180 | 0.90 |
| * 味噌汁 | 207 | 2.45 |
| * 煮物 | 170 | 0.18 |
| * 温泉卵 | 84 | 5.10 |
| * いちごジャムゼリー | 56 | 0.04 |
| * バナナ(1本) | 100 | 0.10 |
| 合計 | 797 | 8.77 |