悪性神経膠腫
【警告】
本剤の投与にあたっては、緊急時に十分対応できる医療施設において、悪性脳腫瘍の外科手術及び薬物療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の留置が適切と判断される症例についてのみ実施すること。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
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2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性
効能・効果
用法・用量
通常、成人には、腫瘍切除腔の大きさや形状に応じて、本剤8枚(カルムスチンとして61.6mg)又は適宜減じた枚数を脳腫瘍切除術時の切除面を被覆するように留置する。
使用上の注意
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8.1 本剤が脳室系に移行して水頭症が発症するおそれがあるので、腫瘍切除術後に切除腔から脳室系に至る間隙が認められる場合には、本剤の留置前にその間隙を閉鎖する等の対応を行った上で本剤を留置すること。
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8.2 本剤留置患者において、脳脊髄液の漏出が認められることがあるので、手術時の硬膜閉鎖等の処置を適切に実施すること。
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8.3 本剤留置後のCT及びMRI検査において、切除腔周囲の脳組織に造影増強が認められた場合には、本剤の留置又は腫瘍の増大に起因する可能性があることに留意し、適切な処置を検討すること。
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8.4 本剤留置部位に気体の貯留が認められることがあり、神経症状を発現した例も報告されている。本剤留置後は、片麻痺、失語症、意識障害等の神経症状の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
9.4 生殖能を有する者
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9.4.1 妊娠可能な女性には、本剤留置後最低2週間は適切な避妊法を用いるよう指導すること。
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9.4.2 パートナーが妊娠する可能性のある男性には、最低3ヵ月間は適切な避妊法を用いるよう指導すること。雄動物(ラット)に投与したときに授胎能の低下、胚死亡の増加が認められたとの報告がある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、留置しないこと。 本剤の有効成分であるカルムスチンを妊娠動物(ウサギ、ラット)に投与したとき、胎児毒性や催奇形性が認められたとの報告がある。,
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。 動物実験(ラット)で14C標識カルムスチンを静脈内投与したとき、放射能の乳汁移行が認められている。
9.7 小児等
小児を対象とした臨床試験は実施していない。
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 | 症状・説明 |
|---|---|---|
| Al-P増加 | 頻度不明 | — |
| ALT増加 | 5%以上 | — |
| CK増加 | 1〜5%未満 | — |
| CRP増加 | 1〜5%未満 | — |
| うつ病 | 頻度不明 | — |
| カンジダ症 | 頻度不明 | — |
| ジスキネジア | 頻度不明 | — |
| しゃっくり | 頻度不明 | — |
| ショック | 頻度不明 | — |
| そう痒症 | 頻度不明 | — |
| チアノーゼ | 頻度不明 | — |
| プロトロンビン量減少 | 頻度不明 | — |
| めまい | 頻度不明 | — |
| リンパ球数減少 | 5%以上 | — |
| 下痢 | 頻度不明 | — |
| 不安 | 頻度不明 | — |
| 不眠症 | 頻度不明 | — |
| 不規則月経 | 1〜5%未満 | — |
| 人格障害 | 頻度不明 | — |
| 会話障害 | 頻度不明 | — |
| 低ナトリウム血症 | 頻度不明 | — |
| 低マグネシウム血症 | 頻度不明 | — |
| 低体温 | 1〜5%未満 | — |
| 低血圧 | 頻度不明 | — |
| 体重減少 | 頻度不明 | — |
| 便秘 | 頻度不明 | — |
| 倦怠感 | 頻度不明 | — |
| 傾眠 | 頻度不明 | — |
| 処置後血腫 | 頻度不明 | — |
| 切開部位浮腫 | 頻度不明 | — |
| 切開部位痛 | 頻度不明 | — |
| 切開部位紅斑 | 頻度不明 | — |
| 刺激無反応 | 頻度不明 | — |
| 創腐敗 | 頻度不明 | — |
| 創部炎症 | 頻度不明 | — |
| 半盲 | 1〜5%未満 | — |
| 協調運動異常 | 頻度不明 | — |
| 単麻痺 | 1〜5%未満 | — |
| 呼吸困難 | 頻度不明 | — |
| 嗜眠 | 頻度不明 | — |
| 嘔吐 | 5%以上 | — |
| 嚢胞 | 頻度不明 | — |
| 嚢胞性リンパ管腫 | 頻度不明 | — |
| 四肢痛 | 頻度不明 | — |
| 多尿 | 頻度不明 | — |
| 多汗症 | 頻度不明 | — |
| 失明 | 頻度不明 | — |
| 失見当識 | 頻度不明 | — |
| 失語症 | 1〜5%未満 | — |
| 妄想症 | 頻度不明 | — |
| 尿失禁 | 1〜5%未満 | — |
| 尿崩症 | 頻度不明 | — |
| 尿糖 | 頻度不明 | — |
| 尿路感染 | 頻度不明 | — |
| 尿閉 | 頻度不明 | — |
| 帯状疱疹 | 頻度不明 | — |
| 帽状腱膜下血腫 | 頻度不明 | — |
| 幻覚 | 頻度不明 | — |
| 弱視 | 頻度不明 | — |
| 心拍出量異常 | 頻度不明 | — |
| 心電図異常 | 頻度不明 | — |
| 思考異常 | 頻度不明 | — |
| 悪心 | 5%以上 | — |
| 感情不安定 | 頻度不明 | — |
| 感覚鈍麻 | 1〜5%未満 | — |
| 振戦 | 頻度不明 | — |
| 敗血症 | 頻度不明 | — |
| 散瞳 | 頻度不明 | — |
| 斜視 | 1〜5%未満 | — |
| 昏睡 | 頻度不明 | — |
| 昏迷 | 頻度不明 | — |
| 末梢性ニューロパチー | 頻度不明 | — |
| 構語障害 | 頻度不明 | — |
| 汎血球減少症 | 頻度不明 | — |
| 浮腫 | 1〜5%未満 | — |
| 激越 | 頻度不明 | — |
| 無力症 | 頻度不明 | — |
| 片頭痛 | 頻度不明 | — |
| 片麻痺 | 5%以上 | — |
| 異常感覚 | 頻度不明 | — |
| 疼痛 | 頻度不明 | — |
| 発熱 | 5%以上 | — |
| 発疹 | 頻度不明 | — |
| 白血球数増加 | 1〜5%未満 | — |
| 白血球数減少 | 頻度不明 | — |
| 皮膚変色 | 頻度不明 | — |
| 眼筋麻痺 | 頻度不明 | — |
| 筋力低下 | 頻度不明 | — |
| 筋攣縮 | 頻度不明 | — |
| 筋骨格硬直 | 頻度不明 | — |
| 羞明 | 頻度不明 | — |
| 耳鳴 | 頻度不明 | — |
| 肝機能検査異常 | 頻度不明 | — |
| 背部痛 | 頻度不明 | — |
| 胸痛 | 頻度不明 | — |
| 脱水 | 頻度不明 | — |
| 脳室炎 | 頻度不明 | — |
| 脳神経麻痺 | 頻度不明 | — |
| 腫瘤 | 頻度不明 | — |
| 腫脹 | 頻度不明 | — |
| 腹部不快感 | 1〜5%未満 | — |
| 膀胱感覚消失 | 頻度不明 | — |
| 蕁麻疹 | 頻度不明 | — |
| 蜂巣炎 | 頻度不明 | — |
| 血小板数減少 | 1〜5%未満 | — |
| 血液量減少症 | 頻度不明 | — |
| 複視 | 頻度不明 | — |
| 視力障害 | 頻度不明 | — |
| 視神経乳頭浮腫 | 頻度不明 | — |
| 視野欠損 | 頻度不明 | — |
| 解離 | 頻度不明 | — |
| 記憶障害 | 1〜5%未満 | — |
| 認知症 | 頻度不明 | — |
| 誤嚥性肺炎 | 頻度不明 | — |
| 貧血 | 頻度不明 | — |
| 部分発作 | 頻度不明 | — |
| 錯乱状態 | 頻度不明 | — |
| 錯感覚 | 頻度不明 | — |
| 霧視 | 頻度不明 | — |
| 頚部痛 | 頻度不明 | — |
| 頭痛 | 5%以上 | — |
| 頻尿 | 頻度不明 | — |
| 頻脈 | 頻度不明 | — |
| 顔面浮腫 | 頻度不明 | — |
| 食欲減退 | 5%以上 | — |
| 髄液細胞増加 | 頻度不明 | — |
| 髄液貯留 | 頻度不明 | — |
| 高血圧 | 頻度不明 | — |
| 高血糖 | 頻度不明 | — |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
カルムスチンは、DNAをアルキル化し、核酸合成を阻害することで、細胞周期の停止及びアポトーシスを誘導すると考えられている7),8),9),10)。
18.2 抗腫瘍効果
カルムスチンは、ヒト神経膠芽腫由来U-87MG細胞株を移植したマウスに対し、その生存期間を延長することが示されている11)。
薬物動態
16.1 血中濃度
本剤は、腫瘍切除腔に留置後、ポリフェプロサン20の加水分解とともに、カルムスチン、1,3-ビス(4-カルボキシフェノキシ)プロパン(CPP)及びセバシン酸(SA)を放出すると考えられている。 ヒトでのポリフェプロサン20の薬物動態は不明である。 日本人初発悪性神経膠腫患者及び再発膠芽腫患者6例に、本剤を平均7.3枚(5~8枚)留置して全血中カルムスチン濃度を測定した結果、留置後約3時間に6.5~19.4ng/mLの濃度が得られたが、24時間又はそれ以降では定量下限(2.0ng/mL)未満であった。なお、本剤留置後ヒト脳組織に移行するカルムスチンの濃度は確認されていない1)。
16.2 吸収
サル脳内に3H標識カルムスチン20%含有ポリマー(カルムスチン含有量は本剤の約5倍)を留置したとき、放射能の脳組織への浸透範囲(放射能濃度がポリマー/組織接触面の10%以上の範囲)は、留置後1日で6.1mm、留置後14日で2.9mmであったことが報告されている2)。
16.3 分布
In vitro(0℃)におけるカルムスチンのヒト血漿たん白結合率は、約80%であったことが報告されている3)。
16.4 代謝
ヒト肝ミクロソーム及びサイトソールを用いたin vitro代謝試験結果から、カルムスチンは、ミクロソームでの脱ニトロソ反応によって1,3-ビス(2-クロロエチル)ウレアに代謝されると推察された。また、非酵素的に2-クロロエチルイソシアネートに分解した後、グルタチオンと抱合体を形成すると推察された4)。
16.5 排泄
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16.5.1 外国人悪性腫瘍患者に14C標識カルムスチン200mg/m2を単回静脈内投与したとき、投与後96時間までに尿及び糞中にそれぞれ投与放射能の約60%及び1%未満が排泄され、また、投与放射能の約6%は14C-CO2として呼気中に排泄されたことが報告されている5)。
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16.5.2 ラット及びウサギの脳内に14C標識SA又は14C標識CPPを用いて合成したポリフェプロサン20(カルムスチン含有)を留置した。ラットでは14C-SA由来の放射能は、投与後7日までに尿、糞及び呼気(14C-CO2として)中にそれぞれ11%、1%及び46%が排泄され、脳内遺残物に8%が残存した。また、ウサギでは14C-CPP由来の放射能は、投与後21日までに尿及び糞中にそれぞれ62%及び2%が排泄され、脳内遺残物に29%が残存した6)。