維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
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2.2 ビタミンD中毒症状を伴う患者[血清カルシウム値を更に上昇させる。]
効能・効果
用法・用量
通常、成人には投与初期は、カルシトリオールとして、1回1μgを週2~3回、透析終了時にできるだけ緩徐に静脈内投与する。以後は、患者の副甲状腺ホルモン及び血清カルシウムの十分な管理のもと、1回0.5μgから1.5μgの範囲内で適宜増減し、週1~3回、透析終了時にできるだけ緩徐に投与する。
使用上の注意
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8.1 本剤の使用に際しては、他のビタミンD及びその誘導体の製剤が使用されていないことを確認すること。また、本剤投与中は、他のビタミンD及びその誘導体の製剤を使用しないよう注意すること。
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8.2 連用中は、血清リン値、血清マグネシウム値、Al-Pを定期的に測定することが望ましい。,,,
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8.3 血清カルシウム値・血清リン値の積(Ca×P)が大きくなるほど異所性石灰化を起こす危険性が高くなるので、Ca×Pが高値にならないように注意すること1)。,,,,
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1 高リン血症の患者
リン吸着剤(リン酸結合剤)を併用し、血清リン値を下げること。,
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1 透析中の患者
マグネシウム含有製剤との併用には注意すること。腎よりのマグネシウムの排泄が低下している。,
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットで、早期胚死亡率の増加、生存胎児体重の軽度減少(0.15μg/kg/日)が、ウサギで、生存胎児体重の減少(0.09μg/kg/日)が報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。また、授乳中及び離乳後の摂食抑制、眼瞼開裂及び精巣下降の遅延(0.45μg/kg/日)が報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
補正カルシウム値に注意すること。高齢者において認められた副作用の頻度及び種類は、非高齢者との間に差は認められていないが、一般に生理機能が低下している。
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 | 症状・説明 |
|---|---|---|
| AST上昇 | 頻度不明 | — |
| LDH上昇 | 頻度不明 | — |
| QT延長 | 1%未満 | — |
| γ-GTP上昇 | 頻度不明 | — |
| いらいら感 | 頻度不明 | — |
| うつ状態悪化 | 1%未満 | — |
| ざ瘡 | 1%未満 | — |
| そう痒感 | 5%以上 | — |
| めまい | 頻度不明 | — |
| リンパ球減少 | 頻度不明 | — |
| 不快感(四肢 | 頻度不明 | — |
| 不眠 | 頻度不明 | — |
| 便秘 | 頻度不明 | — |
| 動悸 | 頻度不明 | — |
| 単球増多 | 1%未満 | — |
| 嘔吐 | 頻度不明 | — |
| 嘔気 | 頻度不明 | — |
| 好中球増多 | 1%未満 | — |
| 好酸球増多 | 5%以上 | — |
| 心房細動 | 頻度不明 | — |
| 感情鈍麻(ぼんやり) | 1%未満 | — |
| 房室ブロック | 1%未満 | — |
| 手しびれ感 | 頻度不明 | — |
| 気分不良 | 1%未満 | — |
| 発疹 | 頻度不明 | — |
| 筋力低下 | 頻度不明 | — |
| 結膜充血 | 1%未満 | — |
| 肛門) | 頻度不明 | — |
| 背部痛 | 1%未満 | — |
| 胸部圧迫感 | 1%未満 | — |
| 腰部 | 頻度不明 | — |
| 膵炎の悪化 | 頻度不明 | — |
| 血小板減少 | 頻度不明 | — |
| 関節痛 | 頻度不明 | — |
| 頭痛 | 頻度不明 | — |
| 顔面潮紅 | 1%未満 | — |
| 食欲不振 | 頻度不明 | — |
| 高リン血症 | 5%以上 | — |
| 高血圧 | 頻度不明 | — |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
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18.1.1 カルシトリオールは副甲状腺のビタミンD受容体(VDR)と複合体を形成し、PTH遺伝子5'上流域のビタミンD応答配列に結合して、PTHの合成・分泌を遺伝子レベルで抑制する15)。
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18.1.2 カルシトリオールは腸管カルシウム吸収の促進により血中カルシウム濃度を上昇させ、副甲状腺のカルシウム受容体を介してPTH分泌を抑制する15)。
18.2 PTH分泌抑制作用
各種実験的腎不全モデル(ラット及びイヌ)においてカルシトリオールの単回及び反復静脈内投与は、PTH分泌及びPTHmRNAの発現を抑制した16)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1 単回静脈内投与
健康成人男性各6例にカルシトリオールとして0.5、1、2及び3μg注1)を単回静脈内投与したときの血中未変化体の薬物動態パラメータは以下のとおりであり、AUC(補正値)には用量比例性が認められた。 また、投与5分後の血中濃度(C5min)も投与量にほぼ比例して増加した2),3)。
| パラメータ | 投与量(μg) | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 0.5 | 1 | 2 | 3 | ||
| C5min(pg/mL) | 78.7±29.5 | 172±24 | 311±64 | 518±174 | |
| AUC0-48 (ng・h/mL) | 実測値 | 2.11±0.47 | 2.64±0.30 | 3.63±0.83 | 3.81±0.61 |
| 補正値a) | 0.51±0.59 | 0.76±0.57 | 1.90±0.75 | 2.33±0.48 | |
| 半減期(h) | - | 16.4±3.5 | 10.7±3.9 | 12.2±3.4 | |
| 平均値±標準偏差, n=6 a)投与前値(生理的濃度)を差し引いて算出 | |||||
- 16.1.2 反復静脈内投与
健康成人男性6例にカルシトリオールとして2μg注1)を1日おきに4回静脈内投与したとき、投与1回目と4回目の血中未変化体の薬物動態パラメータは同様であり、蓄積は認められなかった2)。
| パラメータ | 投与回数 | |
|---|---|---|
| 1 | 4 | |
| C5min(pg/mL) | 347±69 | 348±99 |
| AUC0-48(ng・h/mL) | 4.05±0.90 | 3.35±0.47 |
| 半減期(h) | 10.4±3.4 | 10.9±4.4 |
| CL(L/h) | 0.52±0.12 | 0.61±0.08 |
| 平均値±標準偏差, n=6 | ||
注1)本剤の承認用量は、投与初期は1回1μgを週2~3回、以後は、1回0.5~1.5μgを週1~3回である。
16.3 分布
- 16.3.1 組織内分布
ラットに3H-カルシトリオール0.4μg/kgを単回静脈内投与したとき、放射能は速やかに広く各組織に分布し、特に血液、肝臓、副腎、腎臓及び肺に高い濃度が認められた。ほとんどの組織で放射能は速やかに消失した。また、全身オートラジオグラフィーでは副甲状腺にも比較的高い放射能が認められた4)。
- 16.3.2 蛋白結合率
健康成人及び腎不全患者各6例の血清を使用したin vitro試験でのカルシトリオール(50及び200pg/mL)の血清蛋白結合率は95.1~98.0%であり、健康成人と腎不全患者で差は認められなかった5)。
16.4 代謝
- 16.4.1 外国人成人
外国人健康成人1例に3H-カルシトリオールとして12.1ngを単回静脈内投与したとき、尿中放射能の大部分はカルシトリオールよりも極性の高い化合物であり、未変化体はほとんど存在しなかった3),6)。また、胆嚢切除手術後の外国人患者男女10例に3H-カルシトリオールとして8.6~29.2ngを単回静脈内投与したとき、24時間後の胆汁中には、投与量の28.8%の放射能が認められ、その多くがグルクロン酸抱合体と推定された3),7)。
- 16.4.2 ラット
ラットに3H-カルシトリオールを単回静脈内投与したとき、血液中では23位、24位あるいは26位が水酸化されたトリハイドロキシ体及び1α,25(OH)2D3-26,23-ラクトンが主要な代謝物であった。 また、組織中ではカルシトロイン酸が主要な代謝物であった。胆汁中にはカルシトロイン酸の抱合体が多く認められた4),8)。
16.5 排泄
- 16.5.1 健康成人
健康成人男性5例にカルシトリオールとして3μg注2)を単回静脈内投与したとき、投与後4時間までの尿中に未変化体は検出されなかった2)。
- 16.5.2 外国人健康成人
外国人健康成人男女7例に3H-カルシトリオールとして0.01~0.97μgを単回静脈内投与したとき、投与後6日間での尿中及び糞中排泄率は投与量のそれぞれ15.8%及び49.4%であった3),6)。また、外国人健康成人男性5例に3H-カルシトリオールとして約10ngを単回静脈内投与したとき、投与後6時間までの胆汁排泄率は15.6%であった9)。
- 16.5.3 ラット
ラットに3H-カルシトリオールを単回静脈内投与したとき、投与後168時間までの尿中及び糞中排泄率はそれぞれ6~14%及び72~80%であった。このうちの大部分は投与後48時間以内に排泄された。 また、ラットに3H-カルシトリオールを単回静脈内投与したとき、投与後48時間までの胆汁排泄率は投与量の64~69%であり、腸肝循環が認められた4)。 注2)本剤の承認用量は、投与初期は1回1μgを週2~3回、以後は、1回0.5~1.5μgを週1~3回である。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1 高齢者
透析期腎不全患者にカルシトリオールとして1μgを週3回12週間各透析終了時に静脈内投与したとき、トラフ値(最大透析間隔後の血中未変化体濃度)は高齢者(65歳以上)と非高齢者で同様であった10)。
| 投与開始直前 | 高齢者 | 非高齢者 | |
|---|---|---|---|
| 5.08±1.00(n=12) | 6.71±4.91(n=14) | ||
| 投与期 | 1週時 | 7.08±3.48(n=12) | 8.57±4.64(n=14) |
| 4週時 | 7.58±3.37(n=12) | 8.50±2.88(n=14) | |
| 8週時 | 7.92±3.50(n=12) | 10.8±6.0(n=12) | |
| 12週時 | 8.45±3.88(n=11) | 7.67±2.50(n=9) | |
| 休薬1週間後 | 4.89±0.60(n=9) | 6.44±2.13(n=9) | |
| 平均値±標準偏差 | |||