【警告】

  1. 1.1 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。

  2. 1.2 本剤の投与により間質性肺疾患があらわれることがあるので、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部CT検査等の実施など、観察を十分に行うこと。異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、治療初期は入院又はそれに準ずる管理の下で、間質性肺疾患等の重篤な副作用発現に関する観察を十分に行うこと。,,

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性

効能・効果

  • ** ALK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形癌

    • ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法
  • 再発又は難治性のALK融合遺伝子陽性の未分化大細胞リンパ腫

用法・用量

  • ALK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形癌〉

通常、成人にはアレクチニブとして1回300mgを1日2回経口投与する。 通常、小児にはアレクチニブとして体重に合わせて次の投与量を1日1回又は1日2回経口投与する。

体重 1日量 1回投与量 (朝/夕)
6kg以上15kg未満 150mg 150mg/0mg
15kg以上25kg未満 300mg 150mg/150mg
25kg以上35kg未満 450mg 300mg/150mg
35kg以上 600mg 300mg/300mg
  • ALK*融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法〉

通常、成人にはアレクチニブとして1回600mgを1日2回、食後に経口投与する。ただし、投与期間は24カ月間までとする。なお、患者の状態により適宜減量する。

  • 〈再発又は難治性のALK融合遺伝子陽性の未分化大細胞リンパ腫〉

通常、アレクチニブとして1回300mgを1日2回経口投与する。ただし、体重35kg未満の場合の1回投与量は150mgとする。

使用上の注意

  1. 8.1 間質性肺疾患があらわれることがあるので、息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱等の初期症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。また、胸部CT検査等の実施など、患者の状態を十分観察すること。必要に応じて動脈血酸素分圧(PaO2)、動脈血酸素飽和度(SpO2)、肺胞気動脈血酸素分圧較差(A-aDO2)、肺拡散能力(DLCO)等の検査を行うこと。,,

  2. 8.2 肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。,

  3. 8.3 好中球減少、白血球減少等があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行い、患者の状態を十分に観察すること。

  4. 8.4 *腎機能障害があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に腎機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者

間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある。,,

9.3 肝機能障害患者

  • 〈効能共通〉
  1. 9.3.1 *肝機能障害が増悪するおそれがある。, アレクチニブの血漿中濃度が上昇するとの報告がある。
  • ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法〉
  1. 9.3.2 *重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者

減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。アレクチニブの血漿中濃度が上昇し、副作用が増強されるおそれがある。

9.4 生殖能を有する者

*妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後1カ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。,

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット、ウサギ)において、胚・胎児の死亡、流産、内臓異常、骨格変異等が報告されている。,

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への移行については不明である。

9.7 小児等

  • ALK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形癌〉
  1. 9.7.1 **新生児又は7カ月未満の乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
  • ALK*融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法〉
  1. 9.7.2 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
  • 〈再発又は難治性のALK融合遺伝子陽性の未分化大細胞リンパ腫〉
  1. 9.7.3 低体重児、新生児、乳児又は6歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度 症状・説明
ALT増加(20.3%) 5%以上
AST増加(25.8%) 5%以上
LDH増加 頻度不明
γ-GTP増加 頻度不明
インフルエンザ様疾患 頻度不明
ざ瘡様皮膚炎 頻度不明
そう痒症 頻度不明
ドライアイ 頻度不明
リンパ球数減少 頻度不明
上気道感染 頻度不明
下痢 5%以上
不眠症 頻度不明
中耳炎 頻度不明
乾癬 頻度不明
低マグネシウム血症 頻度不明
体重増加 頻度不明
体重減少 頻度不明
便秘(29.2%) 5%以上
倦怠感 5%以上
傾眠 頻度不明
光線過敏性反応 頻度不明
口内乾燥 頻度不明
口内炎 5%以上
味覚障害 5%以上
呼吸困難 頻度不明
咳嗽 頻度不明
嘔吐 頻度不明
四肢痛 頻度不明
回転性めまい 頻度不明
尿路感染 頻度不明
徐脈 5%以上
心電図QT延長 頻度不明
心電図T波逆転 頻度不明
悪心 5%以上
手掌・足底発赤知覚不全症候群 頻度不明
末梢性ニューロパチー 頻度不明
歯周病 頻度不明
気管支炎 頻度不明
気胸 頻度不明
活性化部分トロンボプラスチン時間延長 頻度不明
浮動性めまい 頻度不明
浮腫 5%以上
消化不良 頻度不明
湿疹 頻度不明
溶血性貧血 頻度不明
無力症 頻度不明
爪の障害 頻度不明
爪囲炎 頻度不明
疲労 頻度不明
発熱 頻度不明
発疹 5%以上
皮膚乾燥 頻度不明
硬化性胆管炎 頻度不明
筋力低下 頻度不明
筋痙縮 頻度不明
筋肉痛 5%以上
細菌性前立腺炎 頻度不明
結膜炎 頻度不明
羞明 頻度不明
肺炎 頻度不明
胃腸炎 頻度不明
胃食道逆流性疾患 頻度不明
背部痛 頻度不明
脱毛症 頻度不明
腫瘍出血 頻度不明
腫脹 頻度不明
腹痛 頻度不明
腹部不快感 頻度不明
膀胱炎 頻度不明
色素沈着障害 頻度不明
蛋白尿 頻度不明
血中Al-P増加 5%以上
血中CK増加(25.8%) 5%以上
血中甲状腺刺激ホルモン増加 頻度不明
血小板数減少 頻度不明
血尿 頻度不明
貧血 5%以上
関節痛 頻度不明
霧視 頻度不明
頭痛 5%以上
食欲減退 頻度不明
高カリウム血症 頻度不明
高クレアチニン血症 5%以上
高トリグリセリド血症 頻度不明
高ビリルビン血症(25.5%) 5%以上
高リン酸塩血症 頻度不明
高尿酸血症 頻度不明
高血糖 頻度不明
麦粒腫 頻度不明
黄斑症 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

ALK融合遺伝子陽性の固形癌及び未分化大細胞リンパ腫では、ALKチロシンキナーゼ活性が異常に亢進しており、癌化及び腫瘍増殖に関与している。アレクチニブは、ALKチロシンキナーゼ活性を阻害することにより、ALK融合遺伝子陽性の腫瘍細胞の増殖を抑制する23)。

18.2 抗腫瘍効果

アレクチニブ及び主要代謝物(M-4)は、ALK融合遺伝子陽性のヒト非小細胞肺癌由来NCI-H2228細胞株の細胞増殖を抑制した12)。また、アレクチニブは、NCI-H2228細胞株を皮下移植した重症複合型免疫不全マウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した23)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 反復投与(300mg1日2回反復経口投与時)

150mgカプセル又は20/40mgカプセル注1)を用いてALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌患者34例に1回300mgを空腹時(投与前2時間、投与後1時間絶食)に1日2回10日間反復経口投与したときの血漿中アレクチニブ濃度の推移と薬物動態パラメータ、20/40mgカプセル注1)に対する150mgカプセルのCmax、AUClastの幾何平均値の比及びその90%信頼区間を以下に示した2)。

150mgカプセル又は20/40mgカプセルを300mg1日2回反復経口投与時(空腹時)の血漿中アレクチニブ濃度推移(平均値±標準偏差)

N Tmax(h) Cmax(ng/mL) AUClast(ng・h/mL) t1/2(h)
150mgカプセル 34 4.54±1.87 390±103 3230±914 13.4±8.15a)
20/40mgカプセル 34 4.20±1.77 460±122 3710±1040 12.6±4.94b)
a)N=21, b)N=23
薬物動態パラメータ 幾何平均値の比 幾何平均値の比の90%信頼区間
AUClast 0.868 0.801-0.941
Cmax 0.846 0.784-0.913
  1. 16.1.2 *反復投与(600mg1日2回反復経口投与時)

150mgカプセルを用いて、ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌患者6例に術後補助療法として1回600mgを食後に1日2回3週間反復経口投与したときの血漿中アレクチニブ濃度の推移と薬物動態パラメータを以下に示した3)。

150mgカプセルを600mg1日2回反復経口投与時(食後)の血漿中アレクチニブ濃度推移(平均値±標準偏差)

N Tmax(h) Cmax(ng/mL) AUC0-10(ng・h/mL)
150mgカプセル 6 6.83±2.39 739±148 6250±1570

16.2 吸収

  1. 16.2.1 食事の影響

  2. (1) 150mgカプセルを用いてALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌患者31例に1回300mgを空腹時(投与前2時間、投与後1時間絶食)又は食後に1日2回10日間反復経口投与したとき、Tmaxは食事の影響を受けなかったが、AUC、Cmaxは空腹時投与に比べて食後投与でおよそ1.2倍に増加した2)。

  3. (2) *150mgカプセルを用いて、健康成人18例に1回600mgを空腹時(投与前10時間、投与後4時間以上絶食)又は食後に単回経口投与したとき、Tmaxの中央値は空腹時投与で4時間、食後投与で8時間であった。また、AUC及びCmaxは空腹時投与に比べて食後投与でそれぞれおよそ2.9倍及び2.7倍に増加した4)(外国人データ)。

  4. (3) 20/40mgカプセル注1)を用いて、ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌患者6例に300mgを絶食下(投与前10時間、投与後2時間絶食)又は食後に単回経口投与したときの血漿中アレクチニブ濃度の推移を以下の図に示した。また、20/40mgカプセル注1)を用いて20~300mgを単回、1日2回21日間反復投与時の食事条件別の薬物動態パラメータを以下に示した。単回投与時は、食後投与でAUCとCmaxはともに、絶食下投与のおよそ1.8倍に増加し、Tmaxの平均値も食後投与で5.89時間に延長した。なお、反復投与開始から8日目までに血漿中アレクチニブ濃度は定常状態に達することが示され、反復投与時のアレクチニブの体内動態では1回20mg1日2回投与から1回300mg1日2回投与の範囲で線形性が認められた5),6)。300mg単回経口投与時の血漿中アレクチニブ濃度推移(平均値±標準偏差)

投与量 食事条件 N Tmax(h) Cmax(ng/mL) AUC0-72(ng・h/mL) t1/2(h)
20mg 絶食下 1 5.97 4.52 143 42.4
40mg 絶食下 1 3.97 12.3 248 26.6
80mg 絶食下 1 3.98 41.4 670 16.1
160mg 絶食下 3 2.62±1.18 60.3±42.2 1030±717 22.3±6.88
240mg 絶食下 3 2.69±1.21 58.6±15.6 920±341 17.7±5.14
食直後 3 4.63±1.08 118±52.2 2200±804 17.1±2.06
300mg 絶食下 6 2.38±0.799 84.1±35.8 1540±560 19.3±1.95
食直後 6 5.89±2.07 162±63.6 2700±1030 16.4±4.14
1回投与量 食事条件 N Tmax(h) Cmax(ng/mL) AUC0-10(ng・h/mL) t1/2(h)
20mg 空腹時 1 4.00 25.5 220 39.1
40mg 空腹時 1 3.83 63.9 479 9.37
80mg 空腹時 1 2.00 150 1310 14.1
160mg 空腹時 3 4.61±1.15 300±104 2310±598 15.1±2.04a)
240mg 空腹時 3 3.33±1.15 385±100 2970±937 20.9±15.8
食直後 3 5.24±1.13 380±82.8 3300±838 18.5b)
300mg 空腹時 6 3.99±2.17 575±322 4970±3260 12.4±3.17c)
食直後 6 5.32±1.58 528±138 4220±1190 16.5±3.83d)
a)N=2,b)N=1,c)N=5,d)N=3
  1. 16.2.2 バイオアベイラビリティ

健康成人6例を対象にアレクチニブとして600mgを単回経口投与したときの絶対的バイオアベイラビリティは約37%であった7)(外国人データ)。

16.3 分布

In vitro試験の結果、アレクチニブのヒト血漿蛋白結合率は99%以上であり、主にアルブミンに結合し、α1‐酸性糖蛋白への結合はほとんど認められなかった8)。また、ヒトにおける血球移行率は約80%であった9)。 白色ラットに14C標識アレクチニブを1mg/kgの用量で単回経口投与したとき、放射能は各組織に速やかに分布し、ハーダー腺、副腎、肺、褐色脂肪組織及び肝臓に高い分布を示し、大脳、小脳、脊髄への分布も確認された。有色ラットに14C標識アレクチニブを10mg/kgの用量で単回経口投与したときメラニン含有組織であるブドウ膜及び有色皮膚に高い放射能が検出された10)。

16.4 代謝

In vitro代謝試験の結果、アレクチニブはヒト肝臓において、主にCYP3A4により代謝されて主要代謝物(M-4、モルフォリン部の開環後、脱アルキル化した化合物)を生成することが示された11)。また、M-4は、アレクチニブと同程度のALKチロシンキナーゼ阻害活性が示された12)。20/40mgカプセル注1)を用いてALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌患者6例に1回300mgを空腹時又は食直後に1日2回21日間反復経口投与したときのM-4のAUC0-10(平均値±標準偏差)は、それぞれ1980±596ng・h/mL及び2030±563ng・h/mLであった。未変化体に対するM-4のAUC0-10の比率(平均値±標準偏差)は空腹時及び食直後投与時でそれぞれ47.2±15.8%及び49.8±13.1%であった5)。

16.5 排泄

健康成人6例を対象に14C-標識アレクチニブ600mgを単回経口投与したとき、投与から168時間までに投与放射能の98.3%が回収され、糞中に97.8%、尿中に0.467%の放射能が排泄された。また、糞中及び尿中に排泄された未変化体は、それぞれ投与量の84.0%及び0.1%未満であった7)(外国人データ)。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1 肝機能障害患者

中等度(Child-Pugh分類B)及び重度(Child-Pugh分類C)の肝機能障害患者各8例を対象に、アレクチニブとして300mgを単回経口投与したときの薬物動態を健康成人各8例と比較し、肝機能障害がアレクチニブの薬物動態に与える影響を検討した結果を表に示す13)(外国人データ)。,

薬物動態パラメータ 化合物 健康成人に対する肝機能障害患者の幾何平均値の比 幾何平均値の比の90%信頼区間
AUC0-∞ 未変化体 1.60 1.05-2.43
代謝物(M-4) 0.806 0.502-1.30
未変化体+M-4注2) 1.36 0.947-1.96
Cmax 未変化体 1.28 0.865-1.88
代謝物(M-4) 0.646 0.362-1.15
未変化体+M-4注2) 1.16 0.786-1.72
薬物動態パラメータ 化合物 健康成人に対する肝機能障害患者の幾何平均値の比 幾何平均値の比の90%信頼区間
AUC0-∞ 未変化体 2.20 1.31-3.69
代謝物(M-4) 0.656 0.269-1.60
未変化体+M-4注2) 1.76 0.984-3.15
Cmax 未変化体 1.00 0.551-1.83
代謝物(M-4) 0.608 0.266-1.39
未変化体+M-4注2) 0.981 0.517-1.86
  1. 16.6.2 **小児等

再発又は難治性のALK融合遺伝子陽性の未分化大細胞リンパ腫小児患者(6歳以上15歳未満)4例を対象に、アレクチニブとして1回300mg(体重35kg以上)あるいは150mg(体重35kg未満)を1日2回21日間反復経口投与したときの血漿中アレクチニブの薬物動態パラメータを以下に示した14)。

投与群 1回投与量 N Tmax (h) Cmax (ng/mL) AUC0–10 (ng・h/mL)
体重35kg未満 150mg 2 3.96±0.0589 507±234 3500±1680
体重35kg以上 300mg 2 4.93±1.47 713±317 5820±2260

ALK遺伝子異常を有する悪性腫瘍患者(3歳以上18歳以下)8例を対象に、アレクチニブとして1回300mg(体重35kg以上)あるいは150mg(体重15kg以上25kg未満)を1日2回21日間反復経口投与したときの血漿中アレクチニブの薬物動態パラメータを以下に示した15)。

投与群 1回投与量 N Tmax (h) Cmax (ng/mL) AUC0–10 (ng・h/mL)
体重15kg以上25kg未満 150mg 5 3.75±1.83 314±119 2630±529a)
体重35kg以上 300mg 3 4.08±0.14 235±110 1970±793
a)N=4

16.7 薬物相互作用

  1. 16.7.1 CYP3A誘導剤

健康成人24例を対象にCYP3A誘導剤であるリファンピシンの併用がアレクチニブとして600mg単回投与時の薬物動態に与える影響を検討した結果を表に示す16)(外国人データ)。

薬物動態パラメータ 化合物 N 非併用時に対する併用時の幾何平均値の比 幾何平均値の比の90%信頼区間
AUC0-∞ 未変化体 24 0.268 0.238-0.301
代謝物(M-4) 1.79 1.58-2.02
未変化体+M-4注2) 0.816 0.740-0.901
Cmax 未変化体 24 0.486 0.435-0.543
M-4 2.20 1.90-2.55
未変化体+M-4注2) 0.961 0.877-1.05
  1. 16.7.2 その他の薬剤

  2. (1) 健康成人16例を対象にCYP3A阻害剤であるポサコナゾールの併用がアレクチニブとして300mg単回経口投与時の薬物動態に与える影響を検討した結果を表に示す16)(外国人データ)。

薬物動態パラメータ 化合物 N 非併用時に対する併用時の幾何平均値の比 幾何平均値の比の90%信頼区間
AUC0-∞ 未変化体 16 1.75 1.57-1.95
代謝物(M-4) 0.751 0.644-0.877
未変化体+M-4注2) 1.36 1.24-1.49
Cmax 未変化体 16 1.18 1.02-1.37
M-4 0.287 0.231-0.355
未変化体+M-4注2) 0.933 0.808-1.08

ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌患者10例を対象に、アレクチニブとして600mgを1日2回反復投与時にCYP3Aの基質であるミダゾラム2mgを単回併用投与したときのミダゾラムの薬物動態に与える影響を検討した。その結果、ミダゾラム単独投与時に対する本剤併用投与時におけるミダゾラム(未変化体)のCmax及びAUC0-∞の幾何平均値の比(併用投与時/単独投与時)[90%CI]は、それぞれ0.919[0.648,1.31]及び0.971[0.717,1.32]であった16)(外国人データ)。 健康成人24例を対象にプロトンポンプ阻害剤であるエソメプラゾールの併用がアレクチニブとして600mg単回経口投与時の薬物動態に与える影響を検討した。その結果、本剤単独投与時に対するエソメプラゾール併用投与時におけるアレクチニブ(未変化体)のCmax及びAUC0-∞の幾何平均値の比(併用投与時/単独投与時)[90%CI]は、それぞれ1.16[1.03,1.32]及び1.22[1.09,1.36]であった4)(外国人データ)。 注1)アレセンサカプセル20/40mgは販売中止。 注2)モル濃度換算した薬物動態パラメータを用いて算出した。

  1. (2) 本剤はCYP2C8、P-gp及びBCRPを阻害した17)(in vitro*)。