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プレガバリンOD錠25mg「オーハラ」

プレガバリン

添付文書改訂 2024年07月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 神経障害性疼痛

  • 線維筋痛症に伴う疼痛

用法・用量

  • 〈神経障害性疼痛〉

通常、成人には初期用量としてプレガバリン1日150mgを1日2回に分けて経口投与し、その後1週間以上かけて1日用量として300mgまで漸増する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高用量は600mgを超えないこととし、いずれも1日2回に分けて経口投与する。

  • 〈線維筋痛症に伴う疼痛〉

通常、成人には初期用量としてプレガバリン1日150mgを1日2回に分けて経口投与し、その後1週間以上かけて1日用量として300mgまで漸増した後、300~450mgで維持する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高用量は450mgを超えないこととし、いずれも1日2回に分けて経口投与する。

使用上の注意

  • 〈効能共通〉
  1. 8.1本剤の投与によりめまい、傾眠、意識消失等があらわれ、自動車事故に至った例もあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

  2. 8.2本剤の急激な投与中止により、不眠、悪心、頭痛、下痢、不安及び多汗症等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、少なくとも1週間以上かけて徐々に減量すること。

  3. 8.3本剤の投与により体重増加を来すことがあるので、肥満に注意し、肥満の徴候があらわれた場合は、食事療法、運動療法等の適切な処置を行うこと。特に、投与量の増加、あるいは長期投与に伴い体重増加が認められることがあるため、定期的に体重計測を実施すること。

  4. 8.4本剤の投与により、弱視、視覚異常、霧視、複視等の眼障害が生じる可能性があるので、診察時に、眼障害について問診を行う等注意し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

  • 〈神経障害性疼痛〉
  1. 8.5本剤による神経障害性疼痛の治療は原因療法ではなく対症療法であることから、疼痛の原因となる疾患の診断及び治療を併せて行い、本剤を漫然と投与しないこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1重度のうっ血性心不全の患者

心血管障害を有する患者において、うっ血性心不全があらわれることがある。

  1. 9.1.2血管浮腫の既往がある患者

  2. 9.1.3薬物依存の傾向のある患者又は既往歴のある患者、精神障害のある患者

依存の兆候がないかを観察し、慎重に投与すること。

9.2 腎機能障害患者

クレアチニンクリアランス値を参考として本剤の投与量及び投与間隔を調節すること。本剤は主として未変化体が尿中に排泄されるため、血漿中濃度が高くなり副作用が発現しやすくなるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験で、胎児異常(低体重、限局性浮腫の発生率上昇、骨格変異、骨化遅延等)、出生児への影響(体重低下、生存率の低下、聴覚性驚愕反応の低下、発育遅延、生殖能に対する影響等)が報告されている1)。

9.6 授乳婦

本剤投与中は授乳を避けさせること。本剤はヒト母乳中への移行が認められている2) 。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。幼若ラットでは本薬の感受性が高く、最大臨床用量(600mg/日)と同等の曝露において、中枢神経症状(自発運動亢進及び歯ぎしり)及び成長への影響(一過性の体重増加抑制)が報告されている。また、最大臨床用量の2倍を超える曝露で聴覚性驚愕反応の低下が、約5倍の曝露で発情休止期の延長が報告されている3)。

9.8 高齢者

  1. 9.8.1クレアチニンクリアランス値を参考に投与量、投与間隔を調節するなど、慎重に投与すること。腎機能が低下していることが多い。

  2. 9.8.2めまい、傾眠、意識消失等により転倒し骨折等を起こした例がある。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
中枢神経抑制剤
• オピオイド系鎮痛剤
呼吸不全、昏睡がみられたとの報告がある。 機序不明
オキシコドン
ロラゼパム
アルコール(飲酒)
認知機能障害及び粗大運動機能障害に対して本剤が相加的に作用するおそれがある。 相加的な作用による
血管浮腫を引き起こす薬剤(アンジオテンシン変換酵素阻害薬等) 血管浮腫との関連性が示されている薬剤を服用している患者では、血管浮腫(顔面、口、頸部の腫脹など)を発症するリスクが高まるおそれがある。 機序不明
末梢性浮腫を引き起こす薬剤(チアゾリジン系薬剤等) チアゾリジン系薬剤と本剤の併用により末梢性浮腫を発症するリスクが高まるおそれがある。また、チアゾリジン系薬剤は体重増加又は体液貯留を引き起こし、心不全が発症又は悪化することがあるため、本剤と併用する場合には慎重に投与すること。 機序不明

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ALT増加 1%未満
AST増加 1%未満
いびき 頻度不明
うつ病 頻度不明
ジスキネジー 頻度不明
そう痒症 1%未満
パニック発作 頻度不明
ほてり 1%未満
ミオクローヌス 頻度不明
リビドー亢進 頻度不明
リビドー消失 頻度不明
下痢 頻度不明
不安 頻度不明
不眠症 頻度不明
丘疹 頻度不明
乏尿 頻度不明
乳房分泌 頻度不明
乳房痛 頻度不明
乳房肥大 頻度不明
会話障害 頻度不明
低血圧 1%未満
体位性めまい 頻度不明
体重増加 頻度不明
体重減少 頻度不明
便秘 頻度不明
倦怠感 1%未満
健忘 1%未満
光視症 頻度不明
冷感 頻度不明
冷汗 頻度不明
勃起不全 頻度不明
動悸 1%未満
動揺視 頻度不明
協調運動異常 1%未満
反射消失 頻度不明
口内炎 1%未満
口渇 頻度不明
味覚異常 頻度不明
呼吸困難 1%未満
咳嗽 頻度不明
咽喉絞扼感 頻度不明
喚語困難 頻度不明
嗅覚錯誤 頻度不明
嗜眠 1%未満
嘔吐 頻度不明
嚥下障害 頻度不明
四肢痛 1%未満
回転性めまい 頻度不明
圧痕浮腫 1%未満
多幸気分 1%未満
多汗症 頻度不明
失神 頻度不明
失見当識 1%未満
女性化乳房 頻度不明
好中球減少症 1%未満
射精遅延 頻度不明
尿失禁 1%未満
尿閉 頻度不明
平衡障害 頻度不明
幻覚 1%未満
心室性期外収縮 頻度不明
思考異常 頻度不明
性機能不全 頻度不明
悪寒 頻度不明
悪心 頻度不明
感覚鈍麻 1%未満
抑うつ気分 頻度不明
振戦 1%未満
排尿困難 1%未満
散瞳 頻度不明
斜視 頻度不明
昏迷 頻度不明
易刺激性 頻度不明
書字障害 頻度不明
月経困難症 頻度不明
構語障害 1%未満
歩行障害 頻度不明
気分動揺 頻度不明
注意力障害 1%未満
洞性不整脈 頻度不明
洞性徐脈 頻度不明
洞性頻脈 頻度不明
流涎過多 頻度不明
流涙増加 頻度不明
浮動性めまい 頻度不明
浮腫 頻度不明
消化不良 1%未満
深径覚の変化 頻度不明
湿疹 1%未満
激越 頻度不明
灼熱感 頻度不明
無オルガズム症 頻度不明
無力症 1%未満
無感情 頻度不明
無月経 頻度不明
異常な夢 1%未満
異常感 頻度不明
疲労 頻度不明
疼痛 1%未満
発熱 頻度不明
発疹 頻度不明
白血球減少症 1%未満
眼乾燥 頻度不明
眼刺激 頻度不明
眼振 頻度不明
眼痛 頻度不明
眼窩周囲浮腫 1%未満
眼精疲労 頻度不明
眼部腫脹 頻度不明
睡眠障害 頻度不明
知覚過敏 頻度不明
第一度房室ブロック 頻度不明
筋力低下 1%未満
筋痙縮 1%未満
筋肉痛 頻度不明
筋骨格硬直 頻度不明
精神的機能障害 頻度不明
精神運動亢進 頻度不明
網膜出血 1%未満
耳鳴 1%未満
聴覚過敏 頻度不明
胃不快感 1%未満
胃炎 1%未満
胃食道逆流性疾患 頻度不明
背部痛 1%未満
胸痛 1%未満
胸部絞扼感 頻度不明
脱抑制 頻度不明
脱毛 頻度不明
腹水 頻度不明
腹痛 頻度不明
腹部膨満 1%未満
膵炎 頻度不明
舌腫脹 頻度不明
落ち着きのなさ 頻度不明
蕁麻疹 頻度不明
血中CK増加 1%未満
血中アミラーゼ増加 1%未満
血中カリウム減少 頻度不明
血中クレアチニン増加 1%未満
血中尿酸増加 頻度不明
血小板減少症 頻度不明
複視 頻度不明
視力低下 頻度不明
視覚の明るさ 頻度不明
視覚障害 1%未満
視野欠損 頻度不明
角膜炎 頻度不明
記憶障害 1%未満
認知障害 頻度不明
転倒・転落 頻度不明
運動失調 頻度不明
酩酊感 頻度不明
重感 頻度不明
錯乱 1%未満
錯感覚 1%未満
鎮静 頻度不明
関節痛 頻度不明
関節腫脹 1%未満
離人症 頻度不明
霧視 頻度不明
頭痛 頻度不明
頻脈 頻度不明
顔面浮腫 頻度不明
食欲不振 1%未満
食欲亢進 1%未満
高脂血症 1%未満
高血圧 1%未満
高血糖 頻度不明
鼓腸 1%未満
鼻乾燥 頻度不明
鼻出血 頻度不明
鼻咽頭炎 頻度不明
鼻炎 頻度不明
鼻閉 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

プレガバリンは中枢神経系において電位依存性カルシウムチャネルの機能に対し補助的な役割をなすα2δサブユニットとの結合を介して、カルシウムチャネルの細胞表面での発現量及びカルシウム流入を抑制し、グルタミン酸等の神経伝達物質遊離を抑制することが示唆されている。更に、プレガバリンの鎮痛作用には下行性疼痛調節系のノルアドレナリン経路及びセロトニン経路に対する作用も関与していることが示唆されている37),38),39),40),41) 。

18.2 鎮痛作用

  • プレガバリンは、動物実験において急性侵害刺激に対する逃避行動は妨げず、末梢神経損傷及び糖尿病による神経障害性疼痛並びに慢性筋骨格系疼痛を抑制する。また、化学性、炎症性、組織損傷性に惹起される自発痛、痛覚過敏モデルにおいても鎮痛作用を示す42),43),44),45),46),47) 。
  1. 18.2.1慢性絞扼神経損傷(CCI)モデルにおける抗アロディニア注)作用

プレガバリンは、ラットCCIモデルによる、静的及び動的アロディニアをともに抑制した42) 。

  1. 18.2.2脊髄神経結紮(SNL)モデルにおける抗アロディニア作用

プレガバリンは、SNLモデルによりラットに発生させた静的及び動的アロディニアを抑制した42) 。

  1. 18.2.3ストレプトゾシン(STZ)糖尿病モデルにおける抗アロディニア作用

プレガバリンは、ラットSTZ糖尿病モデルにおいて発生する静的及び動的アロディニアを抑制した43) 。

  1. 18.2.4脊髄損傷後疼痛モデルにおける抗アロディニア作用

プレガバリンは、マウス脊髄への錘落下による脊髄損傷モデルにおいて発生する静的アロディニアを抑制した44) 。

  1. 18.2.5慢性筋骨格系疼痛モデルにおける抗アロディニア作用

プレガバリンは、ラット慢性筋骨格系疼痛モデルにおいて発生する静的アロディニアを抑制した45) 。

  1. 18.2.6ホルマリンテストにおける自発痛に対する鎮痛作用

ラット足蹠へのホルマリン投与により発生する2相性の疼痛関連行動のうち、プレガバリンは中枢性感作が関与するとされる第2相を抑制した46) 。 注)通常では無害な触覚刺激に対し感じる痛みを接触性アロディニアと呼び、静的(皮膚を軽く点状に圧することで生じる)及び動的(皮膚への軽擦で生じる)アロディニアに分類される。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与

日本人健康成人に、プレガバリン50、100、200、250及び300mg(各投与量6例)を絶食時に単回経口投与した時、投与後約1時間でCmaxに達し、t1/2は約6時間であった。Cmax及びAUC0-∞は、300mgまでの用量範囲で、用量に比例して増加した5)。

投与量
(mg)
Cmax
(μg/mL)
tmax
(h)
AUC0-∞
(μg・h/mL)
t1/2
(h)
CL/F
(L/h)
Vd/F
(L)
Ae
(%)
50 2.03
(0.40)
0.67
(0.26)
10.7
(1.1)
5.98
(0.65)
4.72
(0.44)
40.6
(4.9)
83.9
(5.4)
100 3.56
(0.67)
0.75
(0.27)
20.4
(1.3)
5.66
(0.59)
4.93
(0.35)
40.3
(6.4)
95.0
(2.7)
200 6.35
(0.73)
1.00
(0.32)
43.2
(3.0)
5.93
(0.32)
4.64
(0.32)
39.7
(2.7)
91.8
(2.6)
250 7.18
(1.43)
1.17
(0.52)
49.2
(6.1)
5.57
(0.72)
5.15
(0.61)
41.0
(3.8)
95.6
(4.4)
300 8.25
(1.36)
1.08
(0.38)
61.7
(6.3)
5.80
(0.62)
4.91
(0.52)
40.9
(4.3)
97.7
(7.3)

絶食時投与、各6例、平均値(標準偏差) Cmax:最高血漿中濃度 tmax:最高血漿中濃度到達時間 AUC0-∞:血漿中濃度-時間曲線下面積 t1/2:血漿中濃度半減期 CL/F:見かけの全身クリアランス Vd/F:見かけの分布容積 Ae(%):単回投与後60時間までの未変化体の尿中排泄率

  1. 16.1.2反復投与

日本人健康成人にプレガバリン1回150及び300mg(各投与量8例)を1日2回7日間反復経口投与した時、投与後24~48時間で定常状態に達し、投与7日目のt1/2はそれぞれ6.02及び6.31時間であった。投与7日目のAUC0-12は、投与第1日目の1.4倍であった6)。

Cmax
(μg/mL)
tmax
(h)
AUC0-12
(μg・h/mL)
t1/2
(h)
第1日 第7日 第1日 第7日 第1日 第7日 第1日 第7日
1回150mg
(1日2回)
4.23
(0.72)
6.30
(0.74)
1.3
(1.1)
0.9
(0.4)
22.2
(1.9)
31.6
(3.6)
5.11
(0.69)
6.02
(0.47)
1回300mg
(1日2回)
8.82
(2.34)
10.3
(2.3)
1.6
(1.0)
1.6
(0.8)
42.1
(6.9)
58.8
(10.6)
5.42
(0.87)
6.31
(0.54)

平均値±SD、各8例

  1. 16.1.3生物学的同等性試験
  • 〈プレガバリンOD錠25mg「オーハラ」〉

プレガバリンOD錠25mg「オーハラ」とリリカOD錠25mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(プレガバリンとして25mg)健康成人男子に絶食後、水なし及び水あり単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲であり、両剤の生物学的同等性が確認された7) 。

n AUC0-48
(μg・hr/mL)
Cmax
(μg/mL)
tmax
(hr)
t1/2
(hr)
水なし投与 プレガバリンOD錠25mg「オーハラ」 18 4998±973 923.3±201.3 0.88±0.48 5.54±0.39
リリカOD錠25mg 18 5069±1076 860.2±207.6 0.97±0.60 5.60±0.55
水あり投与 プレガバリンOD錠25mg「オーハラ」 18 4889±556 866.1±193.1 0.74±0.41 5.98±0.47
リリカOD錠25mg 18 4914±483 893.4±206.0 0.65±0.27 5.97±0.48

(平均値±S.D.)

プレガバリンOD錠25mg「オーハラ」(水なし投与)プレガバリンOD錠25mg「オーハラ」(水あり投与)

  • 〈プレガバリンOD錠75mg「オーハラ」〉

プレガバリンOD錠75mg「オーハラ」とリリカOD錠75mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(プレガバリンとして75mg)健康成人男子に絶食後、水なし及び水あり単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲であり、両剤の生物学的同等性が確認された7) 。

n AUC0-48
(μg・hr/mL)
Cmax
(μg/mL)
tmax
(hr)
t1/2
(hr)
水なし投与 プレガバリンOD錠75mg「オーハラ」 25 15940±2177 2598±556 1.13±0.74 5.99±0.59
リリカOD錠75mg 25 15510±2095 2513±606 1.09±0.67 5.89±0.56
水あり投与 プレガバリンOD錠75mg「オーハラ」 25 16150±1911 2680±633 0.83±0.61 6.12±0.76
リリカOD錠75mg 25 15920±1948 2472±438 0.71±0.24 6.03±0.67

(平均値±S.D.)

プレガバリンOD錠75mg「オーハラ」(水なし投与)プレガバリンOD錠75mg「オーハラ」(水あり投与)

  • 〈プレガバリンOD錠150mg「オーハラ」〉

プレガバリンOD錠150mg「オーハラ」とリリカOD錠150mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(プレガバリンとして150mg)健康成人男子に絶食後、水なし及び水あり単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲であり、両剤の生物学的同等性が確認された7) 。

n AUC0-48
(μg・hr/mL)
Cmax
(μg/mL)
tmax
(hr)
t1/2
(hr)
水なし投与 プレガバリンOD錠150mg「オーハラ」 24 34040±4339 5632±1526 1.35±0.68 6.29±0.53
リリカOD錠150mg 24 33990±4453 5614±1255 1.34±0.75 6.32±0.55
水あり投与 プレガバリンOD錠150mg「オーハラ」 24 32280±3474 5568±970 0.77±0.43 6.09±0.57
リリカOD錠150mg 24 32320±3863 5495±1112 0.84±0.37 6.13±0.65

(平均値±S.D.)

プレガバリンOD錠150mg「オーハラ」(水なし投与)プレガバリンOD錠150mg「オーハラ」(水あり投与)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、血液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

16.2 吸収

  1. 16.2.1食事の影響

日本人健康成人19例において、絶食時及び食後にプレガバリンを150mg単回経口投与した時のCmaxはそれぞれ4.95及び3.22μg/mL、tmaxは0.947及び3.37時間、AUC0-48はそれぞれ31.2及び28.8μg・h/mLであった。食後投与においてCmaxは約35%低下し、tmaxは約2.4時間延長したが、AUC0-48の低下は約8%であった8)。

16.3 分布

日本人健康成人に、プレガバリン50、100、200、250及び300mg(各投与量6例)を絶食時に単回経口投与した時の見かけの分布容積(Vd/F)は約40Lであった。プレガバリンは血球に移行し、血漿中濃度に対する全血中濃度の比は、0.76であった。プレガバリンは、0.1~20μg/mLにおいて血漿蛋白に、ほとんど結合しなかった5),9),10)(in vitro試験)。

16.4 代謝

プレガバリンはほとんど代謝を受けない。健康成人(外国人6例)に14C-プレガバリン100mg(107.9μCi)投与後、尿中に回収された放射能の約99%が未変化体であった。尿中に検出されたプレガバリンの主要代謝物であるN-メチル誘導体は尿中に投与量の0.9%として回収された。In vitro試験において、プレガバリン159μg/mL(1mM、600mg/日投与時の定常状態のCmaxの約10倍)でCYP1A2、CYP2A6、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1及びCYP3A4に対する阻害は認められなかった9),11),12) 。

16.5 排泄

日本人健康成人に、プレガバリン50、100、200、250及び300mg(各投与量6例)を絶食時に単回経口投与した時のCL/Fは4.64~5.15L/hであった。この時の尿中排泄率は83.9~97.7%であった5)。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1高齢者

年齢が67~78歳の日本人健康高齢者6例にプレガバリン100mgを単回経口投与した時、tmaxは1.4時間、t1/2は6.32時間であった。AUC0-∞及びt1/2は、健康非高齢者にプレガバリン100mgを単回経口投与した時と比較してわずかに増大及び延長する傾向が確認された13) 。

Cmax
(μg/mL)
tmax
(h)
AUC0-∞
(μg・h/mL)
t1/2
(h)
CL/F
(L/h)
健康
高齢者
3.24
(0.55)
1.4
(0.5)
26.6
(4.3)
6.32
(0.82)
3.82
(0.65)
健康
非高齢者
3.56
(0.67)
0.75
(0.27)
20.4
(1.3)
5.66
(0.59)
4.93
(0.35)

絶食時投与、各6例、平均値±SD

  1. 16.6.2腎機能障害患者

  2. (1)腎機能の異なる被験者26例を対象に、プレガバリン50mgを単回経口投与した時、腎機能の低下に従ってt1/2が延長し、AUC0-∞が増加した。CL/F及び腎クリアランス(CLr)はクレアチニンクリアランスに比例した14) (外国人データ)。

クレアチニン
クリアランス
Cmax
(μg/mL)
tmax
(h)
AUC0-∞
(μg・h/mL)
t1/2
(h)
CL/F
(mL/min)
CLr
(mL/min)
≥60mL/min
(n=11)
1.86
(0.39)
1.00
(0.224)
15.9
(4.4)
9.11
(2.83)
56.5
(17.6)
44.9
(23.6)
≥30-<60mL/min
(n=7)
1.53
(0.29)
1.29
(0.393)
28.2
(5.0)
16.7
(4.1)
30.6
(7.3)
15.4
(7.7)
≥15-<30mL/min
(n=7)
1.90
(0.62)
1.93
(1.48)
52.3
(11.7)
25.0
(6.7)
16.7
(3.9)
9.23
(3.37)
<15mL/min
(n=1)
1.69 1.00 101 48.7 8.30 4.30

投与量:50mg(単回)、平均値±SD CLr:腎クリアランス

  1. (2)母集団薬物動態解析

838例の被験者(日本人474例を含む:健康被験者70例、帯状疱疹後神経痛患者26例、糖尿病性末梢神経障害に伴う疼痛を有する患者154例及び線維筋痛症患者224例)を対象として母集団薬物動態解析を実施した結果、一次吸収を含む1-コンパートメントモデルが構築され、共変量としてCL/Fに対してクレアチニンクリアランス(CLcr)及び理想体重、Vd/Fに対してBMI、理想体重、性別及び年齢が同定されたが、プレガバリンの薬物動態に影響を与える因子としてはCL/Fに対するCLcrが重要であると考えられた。腎機能障害患者において、CLcrの低下により、プレガバリンのCL/Fは低下するため、CLcr値を参考とした用法・用量の調節が必要である。 また、日本人の糖尿病性末梢神経障害に伴う疼痛患者において、CLcrが30mL/min以上60mL/min未満に低下している患者にプレガバリン150mgを1日2回反復経口投与(300mg/日)したときの定常状態におけるAUC0-12(AUC0-12,SS)のモデルによる推定値は、CLcrが60mL/min以上の患者にプレガバリン300mgを1日2回反復経口投与(600mg/日)したときと同じであった。CLcrが30mL/min以上60mL/min未満の患者におけるプレガバリンのクリアランスは、CLcrが60mL/min以上の患者の約半分であった15) 。

クレアチニン
クリアランス
投与量 AUC0-12, ss
(μg・h/mL)
CL/F
(mL/min)
≥60mL/min
(n=31)
1回300mg
(1日2回)
86.1
(27.8)
63.6
(18.5)
≥30-<60mL/min
(n=14)
1回150mg
(1日2回)
85.7
(22.6)
31.1
(8.11)

平均値±SD

  1. 16.6.3血液透析患者

血液透析を受けている被験者12例にプレガバリン50mgを単回経口投与した時、4時間の血液透析により血漿中プレガバリン濃度は約50%まで減少した。その時の透析クリアランスは192mL/minであった14) (外国人データ)。

  1. 16.6.4授乳婦

産後12週間以上の授乳婦(10例)に、プレガバリン150mgを12時間ごとに投与(300mg/日)した時、プレガバリンは母乳に移行し、母乳中の定常状態における平均濃度は、母体血漿中の約76%であった。乳児の平均母乳摂取量を150mL/kg/日と仮定すると、プレガバリンの乳児への1 日あたりの平均曝露量は0.31mg/kg/日(体重換算すると母体投与量の約7 %)と推定される2) (外国人データ)。

16.7 薬物相互作用

プレガバリンは主として未変化体のまま尿中に排泄され、ヒトにおいてほとんど代謝されることなく、また血漿蛋白にも結合しないため、プレガバリンが薬物相互作用を引き起こす可能性は低い16) (外国人データ)。

  1. 16.7.1ガバペンチン

プレガバリンとガバペンチンの薬物相互作用について、健康成人11例を対象にプレガバリン100mg及びガバペンチン300mgを単回投与した試験、及び健康成人18例にプレガバリン100mg及びガバペンチン400mgを反復投与(投与間隔:8時間)した試験を実施して検討した。その結果、単回投与及び反復投与のいずれにおいても、プレガバリンの併用によってガバペンチンの薬物動態は変化しなかった。また、プレガバリンの吸収速度はガバペンチン併用によってわずかに低下したが、吸収量には影響がなかった17) 。

  1. 16.7.2経口避妊薬(酢酸ノルエチンドロン及びエチニルエストラジオールの合剤)

健康成人女性16例を対象に経口避妊薬(酢酸ノルエチンドロン1mg及びエチニルエストラジオール0.035mgの合剤1日1回)とプレガバリン(1回200mg1日3回)を同時に経口投与した時、プレガバリン併用時のノルエチンドロンのCmaxはプレガバリン非併用時と比較して変化せず、プレガバリン併用時のAUC0-24はプレガバリン非併用時と比較して16%増加し、プレガバリンはノルエチンドロンの薬物動態に影響を及ぼさなかった。プレガバリン併用時のエチニルエストラジオールのCmax及びAUC0-24は、プレガバリン非併用時と比較してそれぞれ5%及び14%増加し、プレガバリンはエチニルエストラジオールの薬物動態に影響を及ぼさなかった。また、経口避妊薬はプレガバリンの血漿中濃度(トラフ値)に影響を及ぼさなかった18) 。

  1. 16.7.3ロラゼパム

健康成人12例を対象にプレガバリン(1回300mg1日2回)を反復経口投与後、ロラゼパム(1mg)を併用投与した時、ロラゼパムのCmax及びAUC0-∞は、プレガバリン非併用時と比較してそれぞれ6%及び8%増加し、プレガバリンはロラゼパムの薬物動態に影響を及ぼさなかった。また、ロラゼパム併用時のプレガバリンのCmaxは、ロラゼパム非併用時より2%増加し、AUC0-12は1.8%低く、ロラゼパムはプレガバリンの薬物動態に影響を与えなかった。プレガバリンとロラゼパムの併用により、認知機能及び粗大運動機能における反応速度や正答率等が、単剤投与時に比べて相加的に低下する傾向が認められた19) 。

  1. 16.7.4オキシコドン

健康成人12例を対象にプレガバリン(1回300mg1日2回)を反復経口投与後、オキシコドン(10mg)を併用投与した時、オキシコドンのCmax及びAUC0-∞は、プレガバリン非併用時と比較してそれぞれ1.1%及び9.5%減少し、プレガバリンはオキシコドンの薬物動態に影響を及ぼさなかった。また、オキシコドン併用時のプレガバリンのCmaxは、オキシコドン非併用時より4.5%低かったが、AUC0-12は同程度であり、オキシコドンはプレガバリンの薬物動態に影響を与えなかった。プレガバリンとオキシコドンの併用により、認知機能及び粗大運動機能における反応速度や正答率等が、単剤投与時に比べて相加的に低下する傾向が認められた20) 。

  1. 16.7.5エタノール

健康成人13例を対象にプレガバリン(1回300mg1日2回)を反復経口投与後、エタノール(0.70g/kg)を併用投与した時、エタノールのCmax及びAUC0-∞は、プレガバリン非併用時と比較してそれぞれ8.9%及び9.6%減少し、プレガバリンはエタノールの薬物動態に影響を及ぼさなかった。また、エタノール併用時のプレガバリンのCmax及びAUC0-12は、エタノール非併用時と比較してそれぞれ21%及び1%高かったが、この差は臨床上問題となる差ではないと考えられた。プレガバリンとエタノールの併用により、認知機能及び粗大運動機能における反応速度や正答率等が、単剤投与時に比べて相加的に低下する傾向が認められた21) 。

  1. 16.7.6フェニトイン

フェニトイン単剤の維持投与により症状が安定している成人部分てんかん患者10例を対象にプレガバリン(1回200mg1日3回)を反復経口投与した時、プレガバリンはフェニトインの血漿中濃度(トラフ値)に影響を及ぼさず、またフェニトインもプレガバリンの薬物動態に影響を与えなかった22) 。

  1. 16.7.7カルバマゼピン

カルバマゼピン単剤を維持投与されている成人てんかん患者12例を対象にプレガバリン(1回200mg1日3回)を反復経口投与した時、プレガバリンはカルバマゼピン及びその代謝物(10,11-エポキシド体)の血漿中濃度(トラフ値)に影響を及ぼさず、またカルバマゼピンもプレガバリンの薬物動態に影響を与えなかった22) 。

  1. 16.7.8バルプロ酸

バルプロ酸ナトリウム単剤を維持投与されている成人てんかん患者12例を対象にプレガバリン(1回200mg1日3回)を反復経口投与した時、プレガバリンはバルプロ酸の血漿中濃度(トラフ値)に影響を及ぼさず、またバルプロ酸もプレガバリンの薬物動態に影響を与えなかった22) 。

  1. 16.7.9ラモトリギン

ラモトリギンを単剤で維持投与されている成人てんかん患者12例を対象にプレガバリン(1回200mg1日3回)を反復経口投与した時、プレガバリンはラモトリギンの血漿中濃度(トラフ値)に影響を及ぼさず、またラモトリギンもプレガバリンの薬物動態に影響を与えなかった22) 。